2017年8月11日配信(予定)のメルマガ金原.No.2901を転載します。
なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
それでは、「原自連」はどうでしょうか?「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」という正式名称をすらすら言える人は、今のところそう多くはないでしょうね。公式サイトはこちらです。
4月14日に行われた発足発表記者会見(小泉純一郎元首相も出席)をニュースで見た、という人はいるかもしれませんね。
記者会見の動画をご紹介します。
発表された「主旨」と「メンバー」を引用しておきます。
(引用開始)
Ⅰ.主 旨
東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故を通じて、私たち国民は、原発が人類にとって非常に危険であることを学び、事故から6年以上が経過した今もなお、全国各地で脱原発や自然エネルギー推進に向けた活動が熱心に行われておりますが、こうした活動の多くは、孤立・独立しており、相互の連携が図れていないのが現状です。
こうした中で、今後、より一層、脱原発や自然エネルギーの推進に向けた国民運動を展開していく上では、全国各地で取組んでいる活動が一致団結し、お互いに連携協力していくことが重要であると考え、今回、思想や信条を問わず、原発ゼロと自然エネルギー推進を志すすべての個人や団体が集結した「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」が創設されることとなりました。
Ⅱ.メンバー
会長 吉原 毅(城南信用金庫相談役)
顧問 小泉 純一郎(元内閣総理大臣)
細川 護煕(元内閣総理大臣)
賛同人 飯田 哲也(認定NPO法人環境エネルギー政策研究所所長)、下村 満子(元朝日ジャーナル編集長)、海渡 雄一(脱原発弁護団全国連絡会共同代表)、金子 勝(慶應義塾大学教授)、福岡 正夫(慶應義塾大学名誉教授)、古川 亨(慶應義塾大学教授・元日本マイクロソフト会長)、原田 博夫(専修大学教授)、鹿嶋 春平太(明治学院大学名誉教授・宗教社会学者)、楠 達史(Abalance株式会社独立社外取締役)、小宮 武夫(元三和銀行営業本部第一部長・元ブラデスコ投資銀行取締役・ウェルフェア株式会社代表取締役)福山 真劫(平和フォーラム共同代表)、柳田 真(たんぽぽ舎共同代表)吉岡達也(ピースボート共同代表)、近江屋信広(NPO法人地域力創生プロジェクト相談役)
(引用終わり)
真に「思想や信条を問わず、原発ゼロと自然エネルギー推進を志すすべての個人や団体が集結」することが出来れば素晴らしいことですし、現状がどうあれ、まだ緒に就いたばかりであれこれ言う時期でもないでしょうから、思いつきをコメントするのは控えます。
その「原自連」が、去る8月6日(日)、日本科学未来館において、「原発ゼロ後、自然エネルギー100%の可能性を探る 映画「日本と原発 4年後」「日本と再生」ダイジェスト版上映とトーク(河合弘之&飯田哲也)」というイベントを開催しました。
なお、この2本の映画のダイジェスト版を収録したDVDについて、「原自連」ホームページは、「各地で脱原発運動をしている方々と、自然エネルギー事業を展開している方々の出会いの場として今後の交流の場としてお使いいただくのにぴったりです。映画のダイジェスト版はDVD、ブルーレイ、ハードディスク用のセットになっております。2点で計67分、そこに公演(講演の変換ミスか?)や対談をセットすることで、視覚に訴える説得力のあるイベントになります。自然エネルギーが災害に強いことも証明できます。このセットは無料でお貸出し致しますので、是非ご相談ください。(木村結)」として活用を推奨しています。
ダイジェスト版の上映部分も含め(主催者の了解の下)、UPLANによって中継動画が公開されていますのでご紹介します。
冒頭~ 司会(木村 結)
2分~ 映画『日本と原発 4年後』ダイジェスト版上映
32分~ トーク
河合弘之氏(弁護士、映画監督)
1時間12分~ 映画『日本と再生 光と風のギガワット作戦』ダイジェスト版上映
1時間49分~ 終演
ダイジェスト版が上映された河合弘之弁護士が監督した2作品のうち、『日本と原発 4年後』については、2016年5月22日、私も実行委員会の一員として和歌山市で上映会を開催し、多くの方にご覧いただきました(映画『日本と原発 4年後』を和歌山市で上映しました(2016/5/22)/2016年5月22日)。
この時点で、河合監督の次回作が自然エネルギー推進にフォーカスしたものになることは分かっていましたが、「それも是非上映しよう」という声が実行委員の間でなかなか盛り上がってこなかったのは、予告編(特報)での小泉元首相のアジテーションが一因だったのではないかという気がします。
もっとも、和歌山県下では、風力発電による低周波音被害が問題となっていたり、大規模太陽光発電施設を建設するために、深刻な自然環境破壊が懸念されているなど、自然エネルギーだからといって、そうそう礼賛ばかりもしていられないという事情もありますからね。
ただ、これまでは、約2分の予告編を見ただけで、映画自体は未見だったので、その作品としての評価(もちろん、運動のツールとしての、という意味ですが)は下しようがなかったのですが、37分のダイジェスト版であれば、かなりの程度、内容についての判断が可能となるかもしれません。
映画『日本と原発 4年後』和歌山上映実行委員会委員だった皆さん、ダイジェスト版をご覧になってどう思われますか?
なお、8月6日に上映された映画『日本と原発 4年後』のダイジェスト版(30分)は、今年の5月27日、「法廷上映用30分版」としてネット上で公開されたものそのものだと思いますので、この部分は、以下の公式動画での視聴をお勧めします。
日本と原発 4年後 法廷上映版