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第48回衆議院議員総選挙についての市民連合わかやまと市民連合の「見解」  

 2017年10月24配信(予定)のメルマガ金原.No.2965を転載します。
 
第48回衆議院議員総選挙についての市民連合わかやまと市民連合の「見解」
 
 第48回衆議院議員総選挙、私の地元、和歌山県小選挙区)の選挙結果を振り返っておきます。
 
和歌山1区
岸本周平氏 希望の党 前職 72,517票 当選
門 博文氏 自民党 前職 57,111票 比例復活当選
原矢寸久史 共産党 新人 14,372票
 
和歌山2区
石田真敏氏 自民党 前職 75,772票 当選
坂田隆徳氏 希望の党 新人 21,395票
下村雅洋氏 共産党 新人 16,520票
栄 隆則氏 維新の会 新人 16,175票
 
和歌山3区
二階俊博氏 自民党 前職 109,488票
楠本文郎氏 共産党 新人 40,608票
 
 結果として、当選者の顔ぶれは2012年(第46回)、2014年(第47回)と変わらず(岸本氏の所属政党が民主党から希望の党に変わっただけ)、1区の門博文氏が比例復活するのも3回連続という代わり映えのしないものでした。
 
  10月7日に1区の原矢寸久氏、2区の下村雅洋氏、3区の楠本文郎氏の3氏と政策協定を締結して推薦し、選挙戦に臨んだ市民連合わかやまとしては、3区の健闘ということはあるものの、目に見える成果を挙げたとはいいにくい結果でした。
 とはいえ、これでがっかり力を落とすというようなことはまるでなく、昨夕には、共に闘った共産党社民党自由党新社会党(準備会)の皆さんにも参加していただき、市民連合わかやま有志の、何と言ったら良いのでしょうか、懇親会のようなものが開かれたのですが、出席者全員から、これからの活動に向けての決意表明が相次ぎ、何やら決起集会のような趣きがありました。
 その集会に先立ち、昨日(10月23日)、市民連合わかやまが発表した「衆議院選挙の結果について」の見解をご紹介したいと思います。この見解を踏まえての決起集会(?)となったのでした。
 併せて、同日、市民連合(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合)が発表した「第48回衆議院議員選挙に関する見解」もご紹介しておきます。
 
市民連合わかやま「衆議院選挙の結果について」
(引用開始)
                            2017年10月23日
                            市民連合わかやま
 
                            衆議院選挙の結果について
 
 昨日投開票された衆議院選挙について市民連合わかやまの見解を表明します。
 全国的には、自公政権で新たな衆議院定数の3分の2以上の議席数を与える結果となりました。実質的な改憲勢力としての希望の党日本維新の会議席数を合わせると8割を超えました。日本の9条改憲立憲主義、民主主義の危機は極まった、という衝撃も覚えています。投票率は53%台に留まり主権者である国民の政治参画は低迷したままです。
 安倍政権の私物化解散と民進党が希望の党への解体的吸収など、市民と野党の共闘に分断が持ち込まれたことは、自公与党を利する流れとなりました。しかし、立憲民主党が急きょ結成されて、「違憲の安保法制を廃止」、「下からの生活者の民主主義」のための理念と政策で旋風を巻き起こし野党第1党に大躍進しました。その要因は主として共産党が候補者を取り下げ、小選挙区で市民と野党の共闘を呼び起こす運動を実現できたからです。
 
 和歌山においても民進党候補者が希望の党公認候補に走る困難の中で、市民と野党の共闘を模索することになりました。市民連合は幅広い野党の方々とぎりぎりまで協議を積み重ね、立憲野党の一翼を誠実に担う共産党候補者を市民と野党の統一候補にする政策協定を締結してこの選挙を戦いました。県内各地域の市民連合グループ、9条の会、労働組合関係、ママの会、学生・若者などの主体的な活動と、社民党自由党新社会党の県組織の支持と応援をいただき野党統一候補の勝利のために力を尽くしました。
 みなさまの熱心な活動にもかかわらず、大きく前進できなかったことは残念でなりません。しかし、悔しさと同時に全県的に確かで多彩なつながり、立憲野党との信頼関係が育ちました。細部の反省はしつつも私たち市民連合に落ち込んでいる暇はありません。
 世論調査等においては安倍政権不支持が支持を上回り、選挙の出口調査では「自民党に入れるが政権は変わってほしい」が過半数を超えています。「憲法9条を変えなくていい」が国民の願いです。小選挙区制の弊害もあり、自公政権の獲得票数は野党の合計獲得票数より少ないのです。安倍政権の退陣、安保法制の廃止を求める私たちこそ多数派です。
 
 負けてしっかり学びなおさねば前進できません。絶対に戦争する国にさせてはなりません。子どもからお年寄りまで、人間らしく生き抜くことができますように。
 市民連合わかやまは、共に考え共に行動し、叫び続けていきます。
 「自民王国和歌山にリベラルと民主主義の風穴を開けたい。自由にものが言えないあの暗い戦前の「いつか来た道」に決して戻さない。
 市民がスクラムを組めば、きっと「陽はまた昇る」。だから、私たちはあきらめない」
(引用終わり)
 
市民連合「第48回衆議院議員選挙に関する見解」
(引用開始)
10.23【第48回衆議院議員選挙に関する見解】
 
 10月22日に投票が行われた第48回衆議院議員選挙において、自民党公明党の与党が3分の2の議席を確保する結果となりました。市民連合は、安倍政権がこの多数基盤の上に、憲法の基本精神を破壊する方向でその改定を具体化することを強く危惧します。
 選挙戦の中で行われたいくつかの世論調査では、内閣支持率が低下し、不支持率を下回るものもありました。その意味で、国民は安倍政権を決して信頼したり、評価したりしているわけではないことは明白です。投票率も戦後最低レベルに留まってしまいました。与党の巨大な議席は、勝者にボーナスを与える小選挙区制度がもたらした、民意からの乖離といわなければなりません。
 野党側では、民進党が分裂したことが与党の大勝を招いたことも事実です。総選挙における立憲勢力の前進のために市民と野党の協力体制の準備を進めていたことを無視し、前原誠司代表が希望の党への合流を強引に推し進め、民進党を分裂させ、野党協力の態勢を壊したことは、強く批判されるべきだと考えます。
 しかし、立憲民主党が選挙直前に発足し、野党協力の態勢を再構築し、安倍政治を憂える市民にとっての選択肢となったことで野党第一党となり、立憲主義を守る一応の拠点ができたことは一定の成果と言えるでしょう。この結果については、自党の利益を超えて大局的視野から野党協力を進めた日本共産党の努力を高く評価したいと考えます。社会民主党も野党協力の要としての役割を果たしました。
 そして何よりも、立憲野党の前進を実現するために奮闘してきた全国の市民の皆さんのエネルギーなくして、このような結果はあり得ませんでした。昨夏の参議院選挙につづいて、困難な状況のなかで立憲民主主義を守るための野党共闘の構築に粘り強く取り組んだ市民の皆さんに心からエールを送ります。
 与党大勝という結果は残念ではありますが、安倍政治に対抗すべき市民と野党の共闘のあるべき姿がこの選挙戦を通じて明確になったことには意味があると思われます。違憲の安保法制を前提とした憲法9条改悪への反対と立憲主義の回復などを共通の土台とした今回の市民と野党の共闘の成果を踏まえ、立憲野党が、無所属、その他の心ある政治家とともに、強力な対抗勢力を再構築することを心より期待し、市民連合もできるかぎりの応援をしたいと考えます。
 衆議院で与党が3分の2を確保したことにより、安倍政権・自民党は近い将来、憲法改正の発議を企てることが予想されます。もちろん、現在の国民投票法は、運動に関する規制があいまいで、資金の豊富な陣営がテレビコマーシャルなどを通して民意を動かすことができるなど大きな欠陥があり、市民連合は現行制度のままでの改憲発議に反対します。しかし、万一、与党が数を頼んで改憲発議を行った場合、市民連合国民投票において、安倍政権の進める憲法改正に反対するための大きな運動をつくるために、立憲野党とともにさらに努力を進めていきたいと考えます。
 
2017年10月23日
安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合
(引用終わり)
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/2017年衆院総選挙関連)
2017年9月21日
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