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枝野幸男立憲民主党代表の日本記者クラブでの記者会見(2017年12月21日)を視聴する

 2017年12月22日配信(予定)のメルマガ金原.No.3024を転載します。
 
枝野幸男立憲民主党代表の日本記者クラブでの記者会見(2017年12月21日)を視聴する
 
 「まだ2か月半余りしか経っていないのか。信じられないな。」というのが、今日の仕事を終えた後、事務所のパソコンで、昨日(12月21日)、日本記者クラブで行われた枝野幸男立憲民主党代表の記者会見の映像(約1時間)を視聴しながら去来した感想です。
枝野幸男氏が、立憲民主党の設立を発表するために、たった1人の記者会見を開いたのが10月2日のことでしたからね。
 
 そして、10月6日(衆院選公示の4日前)に行われた立憲民主党・第1次公認候補発表の記者会見を感銘深く視聴したことも思い出されます。
 私が何に感銘を受けたかと言えば、枝野代表も福山哲郎幹事長も、記者からの質問に最後まで誠実に答えて(「応えて」でもよい)いたからです。つまり、「質問をはぐらかすようなことはしない。」「きかれたことに正面から答える。」という当たり前のことが目の前で行われていることに感動したのです。
 つまり、「枝野さんは、私(たち)に分かる言葉を使ってコミュニケーションできる人だ。」という信頼を多くの国民から勝ち得たことが、公示1週間前の設立にもかかわらず、全国の比例区で1100万票も集められた理由の1つに違いないと思っています。
 
 さて、その第48回衆議院議員総選挙の投開票から2か月、これからの日本の政治を考える上で、核の1つとなることは間違いない立憲民主党枝野幸男代表を招いた記者会見が、昨日、日本記者クラブで行われました。
 1時間という比較的短い時間ながら、今後の立憲民主党の立ち位置がかなり明瞭に理解できる会見だと思いますので、視聴をお薦めしたいと思います。
 
 なお、日本記者クラブでは、11月29日に大塚耕平民進党代表の会見を行ったのを皮切りに、一昨日(12月20日)は岡田克也無所属の会代表、昨日は枝野幸男立憲民主党代表、そして今日は玉木雄一郎希望の党代表を招いて連続会見を行っており、つまり、昨日の枝野代表記者会見は、旧民進党が分裂した後の4勢力の代表からそれぞれ話を聞こうという企画の一環であった訳です。
大塚耕平民進党代表会見
 他の3人の会見動画は未見ですが、時間のない方は、枝野さんの会見を見るだけで、だいたい今後のこの3党・1会派の関係は想像がつくと思いますよ(多分)。
 
 それでは、昨日の日本記者クラブでの枝野幸男氏の会見動画をご紹介します。
 
枝野幸男 立憲民主党代表 会見 2017.12.21(1時間00分)
 
 なお、司会を担当した平井文夫 日本記者クラブ企画委員(フジテレビ)が「「党勢拡大より国民との約束を実現させることに力を注ぐ」。民進党系勢力との連携を問われるたびに、この姿勢を強調した。希望の党との連携は「あり得ない」としつつ、選挙協力については「我々は市民連合の呼びかけに応じる。希望の党が同様に応じるなら・・・」と可能性は否定しなかった。」という会見メモを書いています。枝野代表の冒頭発言が終わった後の司会者からの質問を聞けば分かりますが(18分~)、この人は、かなりゆがんだ立ち位置から枝野さんの発言を引きだそうとしているという印象を受けました。
 それに、枝野さんが市民連合との関係に言及したのは、共産党との関係について尋ねた質問への答えにおいてであって、その発言が終わった後、このフジテレビの平井という人が、「希望の党との候補者調整というのはありえないんですか?」と突っ込んだ無理筋の質問の流れの中で、市民連合との関係にも言及されたというに過ぎず、上記会見メモのまとめはミスリーディングに近いと思います。野党間の選挙協力市民連合の関係についての枝野代表の考えは、動画の40分~44分で述べられていますので、全国の市民連合運動に関わっておられる方は是非注目して視聴してください。
 
 最後に、私がもう1つ注目した部分をご紹介しましょう。それは動画の50分~の部分で、経済政策についての見解を求められた際の枝野氏の答えの一部なのですが、一部文字起こししておきます。リアリスト・枝野幸男としては、早晩やってくるアベノミクス崩壊後にこそ政権交代の機会が訪れると見ていることがよく分かります。
 
「こうした現状を前提とした経済対策というか、経済に対する考え方を明確に示すとともに、やはりリアルな政治論としては、与党が失敗した時に、野党に期待値が高まっていくということになりますから、やはり次の経済危機の打撃を受けた後に、政権を担うことになる可能性が高いと思っていますので、そうした局面に対するシミュレーションと、その場合の危機管理策について、これはあんまり派手にやれば、そのこと自体が危機を煽ることになりますから、きちっと水面下で準備しておくことができるのか。これは、党の立場でというよりも、今党首の立場にある私の責任として、水面下でどれ位の準備をしておくかということはやっておこうと思っています。」
 
(参考動画)
立憲民主党の枝野代表が外国特派員協会で会見(2017年12月18日)(1時間01分)