「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(089~091)~地球温暖化、帆布と藍、サンフランシスコ市慰安婦像問題を考える
2017年12月26日配信(予定)のメルマガ金原.No.3028を転載します。
3週間毎にお届けする「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブ。2017年の最後となる今回は、089~091の3回分です。
このところ、ブログのサブタイトルには、3人のゲストのお名前を連記していたのですが、今回は、番組で取り上げられたテーマを連記することにしました。正直、今回の3人のゲストの皆さん(水野一晴さん、新里カオリさん、方清子さん)のお名前を私が1人も存じ上げなかったのに対し、それぞれのゲストが語られたテーマが、いずれも非常に重要なものばかりであったから、そのようにしてみました。
あらためて、このようなテーマに相応しいゲストを迎えて充実した番組を作り続ける「自由なラジオ LIGHT UP!」は素晴らしいと思います。是非1人でも多くの方に聴いていただければと思います。
自由なラジオ Light Up! (001~039までのアーカイブが聴けます)
jiyunaradio funclub (039以降のアーカイブが聴けます)
089 2017.12.12
PERSONALITY 西谷文和(ジャーナリスト)
GUEST 水野一晴さん(京都大学大学院文学研究科、地理学専修教授)
数億年前の大陸移動時代から温暖化の危機が叫ばれる今日まで、地球は気候変動などの環境変化によりその姿を大きく変えてきました。特に、極度の低温や乾燥を受ける限界地帯では、わずかな変化でも自然や植生に著しい変化が起こり、時には生態系そのものを脅かすこともあります。今回は、アフリカやアンデスでその実態を目の当たりにして来られた、京都大学大学院文学研究科、地理学専修教授の水野一晴さんに、具体的な危機の有り様をレポートしていただきます。
■Light-Upジャーナル:「大飯再稼働と東海第二原発延命の安全性の根拠は?」
11月11月、関西電力の大飯原発と日本原子力発電(原電)の東海第二原発が、相次いで、再稼働の動きを見せました。両原発ともに課題は多く、安全性には特に深刻な疑問が残ります。本来は廃炉へ向けて進んでいくのが当然であるという声も多い中、なぜのように事を急ぐのでしょうか?今中哲二さんにお聞きします。
【参考サイト】
水野一晴のホームページ
京都大学大学院文学研究科・文学部 地理学専修ホームページ
090 2017.12.19
PERSONALITY アーサー・ビナード
GUEST 新里カオリさん(立花テキスタイル研究所・代表)
新里カオリさんは、尾道向島で「立花テキスタイル研究所」を設立し、特産物である帆布を使って、バッグやファッション小物などを作っています。帆布とは、帆かけ船の帆に使われる布です。かつては軍需産業としても重宝された地域の伝統産業でしたが、安価な化学繊維に追われて、尾道にある帆布工場の数は減少の一途を辿っています。
その中で、新里さんは消えゆく地域の文化に新しい息吹を吹き込むべく、その土地にある材料、それも廃棄物として捨てられるようなものにも着目して、白い帆布に味わい深い染色を施し、おしゃれな商品を生み出しています。
染色の原料となるものには、藍や柿渋など伝統的な技法にもこだわりますが、それに加えて造船工場で出る鉄屑、農家が剪定して残った枝、家具工場の廃材など、その土地の「足元」にあるさまざまなものを利用するのだといいます。
埼玉県ご出身の新里さんは東京の美大を出てから、ふつうに現代のファッションやインテリアデザインなどの道に進むはずだったといいます。それが、旅先の尾道に根を下ろし、地元の帆布と染色にとりつかれたわけとは?
今回の収録でとても印象的だった新里さんの言葉があります。美しい藍色を出すためには、藍のかめのお守りがとても難しく大変なのですが、温度・PHなどは最初、正確に計器で計りながら仕事をしてきた。しかし永く続けるうちに、「間に数字を入れない方が、信頼関係が築けることに気が付いた」といいます。においや味、五感で感じるものを信じながらのお仕事、もしかしたら、人ならではの力が、今ほんとうに必要な時代なのかもしれません。なぜなら、合理的なものだけが経済を動かし、結果、文化を消し去る。尾道向島の帆布がこれからも世代を超えて残っていく意味を、今一歩踏み込んで考えてみたいと思うのです。
どうぞお楽しみに!
[立花テキスタイル研究所のホームぺージ] https://tachitex.com/
【参考サイト】
立花テキスタイル研究所YouTubeチャンネル
091 2017.12.26
PERSONALITY 矢野宏(新聞うずみ火代表・ジャーナリスト)
GUEST 方清子(パン・ヨンジャ)さん(日本軍『慰安婦』問題・関西ネットワーク)
60年前から姉妹都市の関係を結んでいるアメリカのサンフランシスコ市に対し、大阪市が絶縁宣言を突きつけました。サンフランシスコ市が慰安婦像の寄贈を受け入れたことで、大阪市の吉村洋文市長が、「日本の名誉に関わる慰安婦像の受け入れはやめてほしいとお願いしてきたが、今回のことで信頼関係が崩れた」と、姉妹都市解消を宣言したのです。慰安婦像の寄贈を受けることが、日本の名誉を損ねることなのか?なぜ、大阪市長は慰安婦像にこだわるのか?「慰安婦」問題がまだ日本で広く知られていなかった1990年代初めから、日本軍「慰安婦」問題解決のために奔走している方清子さんをゲストにお迎えし、今回の経緯についてお聞きします。
■LIGHT−UPジャーナル:「伊方原発運転差し止め、広島高裁が初判断」
四国電力、伊方原発3号機の運転差し止めを求め、広島市の住民らが申し立てた仮処分の即時抗告審で、広島高裁は12月13日、運転を差し止める決定をしました。来年9月末までの期限が付いた異例の決定とはいえ、高裁が再稼働をストップさせる初めての判断です。本日は、この「伊方原発の差し止め」について、今中さんにお話を伺います。
(弁護士・金原徹雄のブログから/「自由なラジオ LIGHT UP!」アーカイブ・シリーズ)
2016年8月16日
「市民のための 自由なラジオ LIGHT UP!」のご紹介~もう19回分もアーカイブがたまっていた
2016年9月5日
2016年10月1日
2016年10月25日
伊藤宏さん(和歌山信愛女子短期大学教授)が西谷文和さんと語る「現場記者が見てきた『原子力ムラ』」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(027~030)
2016年11月26日
“DAYS JAPAN”丸井春編集長が語る「いのちのものさし」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(031~034)
2016年12月18日
2017年1月12日
2017年2月9日
2017年3月7日
2017年3月28日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(050~052)~「森友」問題も「カジノ」問題も
2017年4月19日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(053~055)~命を見つめ続けてきた人たち
2017年5月10日
2017年5月30日
2017年6月20日
2017年7月11日
2017年8月1日
2017年8月24日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(071~073)~リスナー大感謝祭、「原爆の図」、笑福亭竹林さん
2017年9月12日
2017年10月3日
2017年10月25日
2017年11月14日
2017年12月5日