2018年1月5日配信(予定)のメルマガ金原.No.3038を転載します。
『辺野古ゲート前の人びと』(藤本幸久・影山あさ子共同監督作品)の映画館上映がまもなく始まります~上映権付DVDも販売中
私自身は毎日事務所に出ていましたが、金原法律事務所としては今日が仕事始めでした。ということで、昨日までの年末年始のように、「大作」ブログを書き続ける時間はないので、いささか省力モードに入ります。もちろん、私自身は「省力」させてもらいますが、ご紹介する中身に「省力」はありません。
昨日、「九条の会・わかやま」事務局の南本勲さんが、9条ネットわかやまMLに、映画『辺野古ゲート前の人びと』を藤本幸久さんと共同監督した影山あさ子さんから届いたメールを紹介し、同作の広報に協力されていましたので、私も微力ながら情報拡散に協力しようと思いつきました。
影山さんから南本さんのところにメールが届いたのは、南本さんや私が世話人を務めている「守ろう9条 紀の川 市民の会」の憲法フェスタで上映するため、森の映画社が製作した「沖縄ニューズリール」のDVDを南本さんが何本か購入されたからではないかと思います。
影山あさ子監督から届いたメール(BCCで一斉送信したものでしょう)を執筆者に無断で引用しても、引用の趣旨から見て許されるだろうと判断し、以下にご紹介します。
(2018年1月4日付・影山あさ子さんからのメール・引用開始)
みなさま、あけましておめでとうございます。
森の映画社・影山です。
年末・年始は、沖縄で撮影でした。
いよいよ負けられない、2018年が始まりました。
13日の大阪・シアターセブンを皮切りに、いよいよ私たちの最新作「辺野古ゲート前の人びと」の劇場公開が始まります。
座り込みに参加する思い、一人一人の人生など、人間を通して辺野古でのたたかいの現在を描く作品です。
抗うものをすべて消去しようとする、”構造的暴力”の現場が辺野古です。
辺野古はどうなっているのか、ぜひ、今、ご覧頂きたいと願っています。
作品の詳細・解説→ https://goo.gl/gy3zmC
劇場公開の日程は以下の通りです。
1/13(土)~ シアターセブン(大阪・十三)
2/3(土)~ 元町映画館(兵庫・神戸)
各劇場で、監督+ゲストトークもあります。
上映時間、トークのなどの詳細→こちら
ぜひ、多くの皆様にご覧いただきたく、各劇場用のお得な前売り券(1000円)もご用意しました。*10枚以上のお申込みで、さらにお得になります。
お申し込み方法→こちら
ぜひ、劇場にご来場ください。
今年も辺野古に張り付いて、撮影を続けます。
どうぞよろしくお願いいたします。
「辺野古ゲート前の人びと」共同監督
影山あさ子
※森の映画社・札幌編集室 http://america-banzai.blogspot.com/
(引用終わり)
以上が、影山あさ子監督からのメッセージであり、リンク先を開いていただければ、より詳細な情報が得られますが、ややお節介ながら、主要部分を引用させてもらいます。
【共同監督プロフィール】
森の映画社★札幌編集室のホームページに、藤本幸久・影山あさ子両氏のプロフィールが掲載されています。
その一々を引用することはしませんが、これまでの監督作品のリストを以下にご紹介しておきます。
[藤本幸久監督作品]
「教えられなかった戦争-侵略・マレー半島」(共同監督:高岩仁)(1992年)
「森と水のゆめ~大雪・トムラウシ~」(1998年)
「闇を掘る」(2001年)
「Marines Go Home-辺野古・梅香里・矢臼別」(2005年)
「アメリカばんざい-crazy as usual」(2008年)
「Marines Go Home 2008-辺野古・梅香里・矢臼別」(2008年)
「アメリカ-戦争する国の人びと」(2010年)
「ONE SHOT ONE KILL-兵士になるということ」(2010年)
[藤本幸久・影山あさ子共同監督作品]
「ラブ沖縄@辺野古@高江」(2012年)
「笹の墓標」(2013年)
「圧殺の海」第1章(2015年)
「圧殺の海 第2章 辺野古」(2016年5月)
「高江-森が泣いている」(2016年9月)
「高江-森が泣いている2」(2016年11月)
【映画スタッフ】
「辺野古ゲート前の人びと」2017年/98分
監督/藤本幸久・影山あさ子
プロデューサー/藤本幸久
撮影/中井信介・藤本幸久・影山あさ子・小田切瑞穂・酒村多緒・栗原良介
編集/藤本幸久・影山あさ子・中井信介・清水千恵子
ナレーション/影山あさ子
沖縄語監修/玉代㔟 章
作画/ねこまたや
映像協力/蒼井渚・仁尾淳史
製作・著作/森の映画社
配給/影山あさ子事務所
【推薦文(映画に寄せて)】
全国のみなさん、是非この映画を観てください!
山城博治さん(沖縄平和運動センター議長)
腕を捻られ、黒あざをつくられ、まるで何かの獲物かのごとくに囲いに放られている。許されない警察権力の暴力が炸裂している。しかしそれでもゲート前の人々はへこたれない。そして明るい。権力を笑い飛ばしながらゲート前に結集する。映画は現下に起きている真実を余すところなく伝える。
<構造的暴力>の標的となった沖縄基地反対の声
金平茂紀さん(TVジャーナリスト)
<暴力>は何も物理的な力で相手を殺傷したり、理不尽な被害を与えることだけを指すのではない。冷徹な意思に基づき、執拗に、計画的に、波状的に、長期にわたって、敵対する者たち、従わない者たち、抗う者たち、少数者たち、異なった者たちといった存在自体を<消去>するべく、膨大なエネルギーが総動員される事態が、歴史上繰り返されてきた。それを僕は<構造的暴力>と呼ぶ。
この映画のなかの印象的な1シーン。ゲート前で、若い県警機動隊員が、祖父ほどの年齢の県民と押し問答をして会話する。
「違法な工事をやめろ」という県民に対して、警察官は「裁判官でもないあなたに、決める権利はない」と言う。県民が「決めるのは裁判官じゃない、国民だ」と言うと、警察官は「選ばれた人、裁判官や首相が決める」と言う。県民が「僕らは選んだことはない」と言うと、警官は「それだったら、もう日本から出ていかないと」と言い放つ。
救いがないほどのすれ違いぶりだ。
<構造的暴力>の現場では、平等・対等な人間関係などあらかじめ排除されている。<構造的暴力>を行使する側にとって、相手は<消去>の対象なのだから。沖縄の米軍基地建設という国家意思に反対する人々も<構造的暴力>の標的とされ続けている。「土人」とか「シナ人」とかの暴言を浴びせられた人々だ。
<暴力>とはそのようなものだ。この映像を想像力をめぐらして凝視しようではないか。
三歩下がって歩け!
生活の中に政治があり、抵抗運動がある。
山城ヒロジが独房から解放される時、妻は「(夫を)一番最後に」と言った。拘束された人はまだいるから申し訳ないと。小さく、か細いで声でそう語る彼女の言葉にシビレた。
めちゃ素敵。
男が働いて一家を養うのが当たり前、なんて女の横では男は育たないと実感した。
史上最大のリストラ、組合潰し目的の国鉄解体のとき、不安に揺れ動いていた男たちの背中を押したのも妻たちだった。「なめられるんじゃない!」と。そう、危機的状況のときは、いつも女が事態を切り開いてきた。
辺野古の女たちの闘いは朝3時の弁当作りから始まる。食うことは生きること。弁当を広げ、笑いながら語る女たちが本当に美しい。
辺野古に来て、考えたり、対話したり、学ぶことが嬉しいと語る女性の背後に、抑圧された女の歴史がある。学ぶこと、知ること、それが命をつなぐことなのだ。
そんな女の人生のジャマをしているのが制服組。見終わって、その滑稽さと、対照的な女の強さが胸に染みる。
おい、制服組!お前らは女の後ろを三歩下がって歩け!
3度見て3度泣いた
仲宗根勇さん(うるま島ぐるみ会議共同代表・元裁判官)
闘いに参加しているたくさんの人間の多様な個人史を入れ込み、情感溢れる感動作。一人のヒーローではなく、画面に映るひとりびとりが皆人間として尊厳に満ちたヒーローとなった傑作です。
最高潮は地裁構内「なだれ込み」集会、一糸乱れぬ歌声と「博治を返せ!」の圧倒的場面です。3度見て3度泣けてきました。画面に映るひとりびとりの心からの権力の暴圧への怒りの歌声と病気の人間を自由の空間に取り戻そうという人間愛の絶叫です。
あなたに知ってほしい 私の大切な島の人たち
やすまことさん
私のレジェンドたちの
お名前と姿をずっと忘れない。
辺野古ゲート前に座り込む人
それぞれのライフストーリー
半分皮肉も込めて、こんなこともうしたくない
早く死んで楽になりたいって機動隊に囲まれながらつぶやくお年寄りに、戦でたくさんの兄弟を奪われたお年寄りが、何度も死んではだめだよと語りかける姿に泣けた…
あなたに知ってほしい
私の大切な島の人たち
【上映予定(料金はリンク先をご覧ください)】
★大阪(十三)「シアターセブン」★
■1/13(土) 12:30 上映後、監督+ゲストのトークあり!
■1/14(日) 11:40 上映後、監督+ゲストのトークあり!
■1/15(月)~19(金) 12:30
■1/20(土)~26(金)12:00
※1/27(土)以降も続映予定
※上映館公式サイト
1/27(土)~2/23(金)
1/27~2/2は上映後、監督+ゲストトークあり。
2/2(金)のゲストは、山城博治さん
■1/27(土) 14:30
■1/28(日) 12:30
■1/29(月)~2/2(金) 14:30
※2/3以降は調整中
※上映館公式サイト
★兵庫(神戸)「元町映画館」★
2/3(土)~2/9(金) 連日10:00より
2/3(土)は上映後、影山監督トークショー開催
※上映館公式サイト
【上映権付DVDのご案内】
上映権付のDVDの販売を開始します。(チラシA4・裏表はこちら)
ご購入いただけば、有料でも無料でも、どんな規模の上映会でも、自由に何回でも開くことができます。(ただし、DVDを他の団体や個人に貸し出しての上映会はできません。複製・コピーもできません。)
[ご注文方法]DVDの枚数・お送り先ご住所・お名前・お電話番号を持森の映画社札幌編集室まで、FAXかメールでお知らせください。請求書と郵便払い込み用紙を添えてDVDをお送りします。代金は到着後で結構です。
FAX011-351-1068 メールはこちら(※リンク先をご覧ください)
チラシを読んでみると、上映権付DVDは20,000円で購入できます。
そういえば、「圧殺の海 第2章 辺野古」も「高江-森が泣いている2」も、和歌山では、和歌山県平和フォーラムが上映権付DVDを購入して上映会を開いたのだった。今度の「辺野古ゲート前の人びと」も購入するように頼んでみようかな(私から頼むまでもなく、森の映画社から当然案内が届いているでしょうが)。
(弁護士・金原徹雄のブログから/「森の映画社」関連)
2015年2月20日
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沖縄の歴史と今を伝えるドキュメンタリー映画を観たい~『圧殺の海-沖縄・辺野古』、『戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)』、『沖縄 うりずんの雨』
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