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「和歌山に中間貯蔵施設はいらない!~脱原発わかやま原発学習会」(2018年1月20日)のご案内

 2018年1月7日配信(予定)のメルマガ金原.No.3040を転載します。
 
「和歌山に中間貯蔵施設はいらない!~脱原発わかやま原発学習会」(2018年1月20日)のご案内
 
 昨日(1月7日)、和歌山市はたちのつどい(成人式)が行われた和歌山県民文化会館前で、「平和と憲法を守りたい市民の声」による新成人意識調査のために来ておられた松浦雅代さん(原発がこわい女たちの会)から、「1月20日(土)に田辺市で、脱原発わかやまが中間貯蔵施設問題を考える学習会を開くことになり、チラシが届いているので、広報に協力して欲しい」というお話があり、今日、メールでチラシの画像が届きましたので、ご紹介することとしました。
 講師は、和歌山でも何度も学習会の講師を務めておられる「美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会」(略称:美浜の会)代表の小山英之さんです。
 まずは、チラシをお読みください。
 
(チラシから引用開始)
和歌山に
中間貯蔵施設はいらない!
脱原発わかやま 原発学習会第二弾
 
関西電力は2017年11月27日、大飯原子力発電所3・4号機(福井県)の再稼働に向けて福井県の西川知事の同意を取り付けた時、使用済み核燃料の中間貯蔵施設について「2018年中に具体的な計画を示す」と表明した。
関電は現在、使用済み核燃料を各原発の敷地内で保管している。原発をこれからも長期運転したい関電にとって中間貯蔵施設の確保が課題となっている。原発の候補地がそのまま残っている和歌山県白浜町日置が中間貯蔵施設の候補地として大きくクローズアップ。中間貯蔵施設に反対して原発の再稼働も止めよう。
 
◎講師 小山英之 氏
 (美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表)
◇日時 2018年1月20日(土)13:30~
◇会場 田辺市ひがしコミュニティセンター(田辺市立東部小学校横)
           和歌山県田辺市南新万28−1
 
講師プロフィール
1967年大阪大学大学院理学研究科博士課程(素粒子論専攻)終了。大阪府立大学工学部数理工学科で脳神経システムの数理科学的研究などを行い、講師として定年退職。スリーマイル島原発事故を契機に、原発新規立地に反対する運動に参加。91年の美浜2号機事故を契機に「美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会」を結成。同年、高浜2号機の
蒸気発生器問題で大阪地裁に提訴。99年、MOXデータ不正事件で大阪地裁に提訴。全国のプルサーマル問題や六ヶ所再処理問題に関与。2000年12月福島第一原発3号機用MOX燃料の使用差止め仮処分申請(福島地裁)で証人として法廷に立つ。
 
主催 脱原発わかやま(代表 冷水喜久夫)
連絡先 事務局 田中(080-3034-7598)
(引用終わり) 
 
 チラシで触れられている大飯原発3、4号機の再稼働と中間貯蔵施設をめぐる関西電力の動きについては、「美浜の会ニュース№150号(2017年12月6日)」に掲載された「各地から中間貯蔵施設に反対を」(美浜の会ホームページで読むことができます)に詳しく書かれています。一部を引用します。
 
(抜粋引用開始)
 関西電力の岩根社長は 11月23日、福井県知事に対し、使用済核燃料中間貯蔵施設の県外立地について「2018年には具体的な計画地点を示す」と表明した。これは、知事が大飯3・4号再稼働同意にあたり「できるだけ具体化してほしい。関電は再稼働にあたって答えを示す必要がある」と求めていたことに応じたものだ。関電はこれまで「2020年頃に計画地点確定、2030年頃に操業開始」(使用済燃料対策推進計画(2015.11))としていた。この計画は変わらないとするが、知事の同意を取り付けるため、関電は踏み込んだ方針を示した。地点の公表は「立地地点の理解を得た上で行う。公表後に協議、調査し、2020 年時点で立地の申し入れをする」としている。
 京都府等が立地反対の姿勢を示しており、現状、関電は候補地を挙げることはできていない。しかし、関電はこの4年間で延べ7000回、福井県外の管内中心に自治体や地域団体等に訪問説明を行ってきたとしている。今回の表明を受け、より強硬に進めていくに違いない。関電社長は27日、「県外立地について、ありとあらゆる可能性がある。管内は当然のことながら、管外も含めてやっていく」と述べた(関電管内:京都府大阪府滋賀県兵庫県(一部地域除く)・奈良県和歌山県福井県美浜町以西)・三重県(一部地域)・岐阜県(一部地域))。
 世耕経産相は26日、知事に対し「国も積極的に関与する。事業者全体で連携、協力し対策を加速させるよう強く求めている」と述べ、国としても立地に向け動きを強める姿勢を示した。
(略)
■稼働を続ければ高浜・大飯原発のプールはあと7 年しかもたない
(本文略)
■貯蔵期間「30~50 年」を経ても搬出の見通しなし。核の永久的なごみ捨て場となる
(本文略)
■蓋を開けて点検・修理できない - 安全は全く保証されない
(本文略)
■どこにも中間貯蔵施設を作らせない
 京都府は11月27日、避難計画を案ずる関西連絡会等の申し入れに対し「府内での設置に反対している姿勢は一貫して変わっていない。府内のどこにも設置させない」と回答した。舞鶴市長や宮津市議会が中間貯蔵施設に反対する中で、2年前に関電に対し府内建設を拒否した姿勢に変わりないことを示した。
 和歌山県では、関電は御坊市で文献調査等を進め中間貯蔵施設立地を狙ってきた。白浜町日置川には関電職員 2 名がいまだ常駐している。和歌山県知事は中間貯蔵施設について、2016 年1月19日の会見で「打診はありえない」「南海トラフ地震があるため、あまり適地ではない」と述べている。高レベル廃棄物処分場についても、京都と和歌山の知事は受け入れない姿勢を示している。
 関西各自治体に中間貯蔵を拒否するよう求め、どこの自治体も受け入れない状況を作っていこう。原発再稼働も中間貯蔵施設立地も阻止していこう。
(引用終わり)
 
  「原発再稼働も中間貯蔵施設立地も阻止していこう」という内の、再稼働阻止ということでは、年末ぎりぎりの2017年12月25日、福井市京都府の住民が、大飯原発3・4号機の運転差止を求める仮処分を、大阪地方裁判所に申し立てました(※申立書PDF)。
 
 そして、使用済核燃料中間貯蔵施設の立地についての関西電力の新たな動きとして、以下のような報道もなされています。
 
日本経済新聞・電子版 2018/1/7 2:00
使用済み核燃料 関電、青森で貯蔵検討 原発長期運転にらむ
(抜粋引用開始)
 関電は、東電が8割、日本原電が2割出資する「リサイクル燃料貯蔵」が持つむつ市の中間貯蔵施設の一部を有償で利用する方向で同社と交渉に入った。ただ、原発に慎重な世論もあり、地元の青森県などとの調整は難航も予想されている。
 関電はすべての原発福井県に置いている。大飯原発1、2号機の廃炉を決めたが、引き続き原発を基幹電源と位置付けている。現在は使用済み燃料を各原発の敷地内で一時的に保管しているが、美浜は9年程度、高浜は6~7年、大飯は7年程度で貯蔵プールが一杯になると試算。これに代わる中間貯蔵施設の確保が課題となっていた。
 福井県の西川一誠知事はこれまで中間貯蔵施設は県外に建てるように関電側に要請。関電も福井県外を前提に、20年までに建設地を決め、30年ごろに稼働させる方針を示していた。昨年11月には18年中に候補地を明らかにすると表明していた。
(略)
(引用終わり)
 
 青森県むつ市の「リサイクル燃料貯蔵」は、2013年に貯蔵建屋の1棟目が完成していますが、まだ実際に使用済核燃料の受け入れは始まっていないはずです。東電と日本電源が出資する会社の所有する施設の収容枠を金で買い取ろうという作戦のようですが、そうそう、関電の思惑通りに話が進むとも考えにくいですけどね。
 と思ったら、早速、関西電力のホームページに、報道を打ち消すコメントが掲載されました。
 
関西電力からのお知らせ 2018年1月7日
中間貯蔵施設の立地地点に関する一部報道について
(引用開始)
 一部報道機関において、中間貯蔵施設の立地地点に関する報道がされていますが、当社が使用済燃料を青森県むつ市の中間貯蔵施設に搬入し一時保管する方針を固めた事実は一切ありません。
(引用終わり)
 
 また、むつ市長も緊急記者会見を開いて以下のように発言したそうです。
 
河北新報 2018年01月08日月曜日
<使用済み核燃料>むつ市長「受け入れられぬ」 緊急会見で怒りあらわ
(引用開始)
 原発から出る使用済み核燃料をむつ市に建設中の中間貯蔵施設に集約するとした報道を巡り、同市の宮下宗一郎市長は7日、緊急の記者会見を開き「事実誤認。到底受け入れられない」と怒りをあらわにした。
 宮下市長は「国や県、事業者に確認したが、報道の事実はない。市民が不安に思う。遺憾」と語った。
 記事では、関西電力福井県の美浜、大飯、高浜の3原発から出る使用済み核燃料をむつ市に搬入する方針を固めたと報道。関電は7日、ホームページで報道内容を全否定した。
 むつ市の中間貯蔵施設は、東京電力日本原子力発電が共同出資したリサイクル燃料貯蔵(RFS)が、両社の使用済み核燃料を受け入れるために建設、運営する。
 宮下市長は「関電が入ってくることは全く想定していない。仮に関電がやりたいと言っても、地域の事情を無視しており、受け入れるレベルの話ではない」と述べた。
(引用終わり)
 
 市長の怒りはもっともと言いたいところですが、いずれ、東電と日本電源の使用済み核燃料は受け容れるということでしょうから、両社の枠を一部有償で関電に譲ったところで、実態はほとんど変わらないのでは、という気がしないこともありませんけどね。
 
  いずれにせよ、使用済核燃料の中間貯蔵施設については、和歌山県民にも大きな関係があることですから、関心をもって学習したいものです。
 
 なお、会場の田辺市ひがしコミュニティセンターといえば、2015年9月12日、安保法制賛成派(日本会議紀南支部支部長と事務局次長のお2人)と反対派(小池佳世さんと私の2人)が、安保法制(まだ成立していなかった)についての意見を述べ合った「安保法案だよ全員集合!」の会場だったところですね、懐かしい(「安保法案だよ全員集合!」(9/12@田辺市)で話すつもりだったこと ※動画追加あり /2015年9月12日)。
 チラシによると、車で行く人は駐車スペースに気をつけなければならないようなので、松浦さんからメールで届いたチラシの画像をそのまま貼り付けておきます。ご参考までに。
 
(付記)
 チラシに、「脱原発わかやま 原発学習会第二弾」とあります。脱原発わかやまがこれまで開いた学習会が1回しかなかったはずはないと思うのですが、とりあえず直近の学習会は下記のとおりでしたから、これが「第一弾」なのかと思います。
                  記
脱原発わかやま主催による
原発学習会 和歌山の歴史を知ろう
紀伊半島にはなぜ原発がないのか。
講師 日高原発について  濱 一己 氏 
   日置川原発について 西尾智朗 氏 
2017年9月24日(日)13:30
田辺市民総合センター 2階交流ホール
主催 脱原発わかやま(代表 冷水喜久夫)
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/小山英之氏関連)
2013年10月7日
予告10/19公開勉強会「再稼働と汚染水問題(原発がこわい女たちの会)」(in和歌山市
2015年1月22日
予告2/21「核のごみ」について考えよう!(子どもたちの未来と被ばくを考える会・公開学習会)
2016年7月24日
原発地震動評価・美浜3号審査に関する緊急要請」と院内集会(7/26)、京都「集い」(7/31)、そして小山英之氏(美浜の会)による論考のご紹介

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