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原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」を発表し、立憲民主党と意見交換する(2018年1月10日)

 2018年1月11日配信(予定)のメルマガ金原.No.3044を転載します。
 
原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」を発表し、立憲民主党と意見交換する(2018年1月10日) 
 
【2017年12月28日 立憲民主党「基本政策」を発表】
 昨年末の12月28日、立憲民主党は、同党の「基本政策」を決定し、長妻昭政務調査会長が記者会見を開いて発表しました。全7項目の内、以下に「エネルギー・環境、災害・震災復興」の部分を引用します。
 
立憲民主党基本政策 2017年12月28日
(引用開始)
原発ゼロを一日も早く実現するため、原発ゼロ基本法を制定します。
原発の新増設(建設中、計画中を含む)は中止します。
原発の40年廃炉原則を徹底し、急迫かつ真の必要性が認められず、国の責任ある避難計画が策定されないままの原発再稼働は認めません。
■環境に優しいエネルギーの地産地消を推進し、地域活性化と雇用創出を図ります。
■パリ協定の目標の実現に向け、省エネルギーの徹底、再生可能エネルギーの最大限の導入、化石燃料(特に石炭)依存からの脱却などにより、2050年に80%以上の温室効果ガス削減を目指します。
■環境健康被害が生じないよう予防原則を徹底し、被害が生じた場合には速やかに被害者
の補償・救済を図るとともに、被害の回復・軽減策及び原因究明に基づく防止対策を講じます。
■動物を飼養・管理する者の責任強化などにより、人と動物が幸せに暮らす社会を実現します。
■災害時に国民の命を守るため、ハードのみならずソフト対策を徹底的に見直すとともに、
地域のコミュニティを活かした地域防災力を強化します。
東日本大震災からの復興を加速し、地域の声を十分に踏まえ、新たな課題や行政需要にも対応できる体制を構築します。
■福島の復興なくして、日本の再生はありません。原子力政策を推進してきた国の社会的責任を認め、原子力災害からの復興及び創生を強力に推進します。健康や将来に対する不安を払拭できるよう、自主避難者も含め、健康調査の強化、母子・父子避難者への支援など、生活再建を進めます。
(引用終わり)
 
【2018年1月10日 原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」を発表】 
 昨日(1月10日)午後1時より、衆議院第一議員会館において、「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)」が、吉原毅会長、河合弘之幹事長、小泉純一郎顧問、細川護熙顧問が出席し、「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」を発表する記者会見を開きました。
 原自連ホームページを見ても、今年に入ってから更新はされていないようであり、「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」本文も見当たりませんでした。そこで、やむを得ませんので、時事ドットコムに掲載された法案の要旨を引用します。
 
原発ゼロ基本法案の要旨
(引用開始)
 小泉純一郎元首相らが発表した原発ゼロ・自然エネルギー基本法案の要旨は次の通り。
【目的】
 すべての原子力発電の廃止および自然エネルギーへの全面転換の促進を明らかにし、国等の責務と推進体制を定め、わが国のエネルギー構造の転換を実現する。
【基本方針】
 運転されている原発を直ちに停止▽運転を停止している原発は今後一切稼働させない▽運転を停止した原発の具体的な廃炉計画を策定▽原発の新増設は認めない▽核燃料サイクル事業から撤退し、再処理工場の施設は廃止▽原発事業輸出を中止し、戦争被爆および原発重大事故の当事国として地球上の原発全廃の必要性を世界に発信▽太陽光、風力、水力、地熱など自然エネルギーの電力比率目標を、2030年までに50%以上、50年までに100%とする。
【国の責務】
 すべての原発の廃止と自然エネルギーへの全面転換を実現するため、法制、財政、税制、金融上の措置などを講じる。
【推進体制】
 内閣に、首相を長とし関係国務大臣で構成する原発ゼロ・自然エネルギー推進本部と有識者で構成する推進会議を設置する。(2018/01/10-18:44)
(引用終わり)
 
 昨日開かれた記者会見の動画については、1月7日の「戦争とめよう!安倍9条改憲NO!2018新春のつどい」に続き、「shusei ch1」さんによる動画をご紹介しておきます。
 
吉原毅氏 × 小泉純一郎氏 × 細川護煕氏 × 河合弘之氏 記者会見「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案 発表記者会見」2018.1.10 @衆議院第1議員会館多目的ホール(1時間10分)
 
【2018年1月10日  立憲民主党・エネルギー調査会第2回会合/「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)」と意見交換】
 原自連の記者会見終了後、同一会場で(多分そうでしょうね)立憲民主党・エネルギー調査会(会長・逢坂誠二衆院議員)の第2回会合が開かれ、「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)」から、同連盟が発表したばかりの「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」についてのヒアリングを行うとともに、今後目指すべき「原発ゼロ」について意見交換を行いました。
 原自連の記者会見と同じく、「shusei ch1」さんによる動画をご紹介します。
 
立憲民主党 × 原自連「エネルギー調査会(第2回)原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)との対話集会」2018.1.10 @衆議院第1議員会館多目的ホール(1時間33分)
 
 なお、小泉、細川両元総理は、この立憲民主党との意見交換会には参加していません。「原発ゼロ法案」を本気でやるのなら、小泉、細川両氏と枝野代表が同じ絵に収まらなければだめだろうと思いますが、多分まだその機は熟していないということでしょう。
 実際、「立憲民主党基本政策」に書かれている「原発の40年廃炉原則を徹底し、急迫かつ真の必要性が認められず、国の責任ある避難計画が策定されないままの原発再稼働は認めません。」と、原自連が提唱する法案の骨子との間には、実質的に見て、相当な開きがあると思いますけど。
 ただし、河合弘之弁護士も話しておられましたが、原発の息の根を止めるには「法律」の制定が必要です。その気運を盛り上げる責任が私たちに課されているということだと思います。
 「原発ゼロ」を目指す法案をめぐる動きについては、是非今後も注目していきたいと思います。