「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(095~097)~原きよの教えて小出さん!第1回・第2回 他
2018年2月6日配信(予定)のメルマガ金原.No.3070を転載します。
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(095~097)~原きよの教えて小出さん!第1回・第2回 他
3週間毎にお届けする「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブ。2018年の2回目は、095~097の3回分です。
今回は、3回シリーズで始まった「原きよの教えて小出さん!」の第1回と第2回が登場します。
7年目の春が間もなく巡ってきますが、3.11直後、信頼するに足る情報を必死で探し求めた日本中の人たちがたどり着いたラジオ番組が、大阪毎日放送(MBS)の「RadioNews たね蒔きジャーナル」でした。水野晶子アナウンサーからの質問に適格に(多くは電話で)答えてくれる小出裕章さんの出演部分は、あっという間にYouTubeにアップされ、多くの人が(私も含めて)頼りにしたものです。もちろん著作権者である毎日放送の了解を得てのアップではなかったはずですが、同局も著作権侵害通告を積極的には行わない方針をとった(のだと思います)ため、日本中の、あるいは日本語を解する世界中の人が耳を傾けました。
余談ながら、3.11の前後に毎日放送の「ドキュメント映像」で放映された2本のテレビ番組、「なぜ警告を続けるのか~京大原子炉実験所・"異端"の研究者たち」と「放射能汚染の時代を生きる~京大原子炉実験所・"異端"の研究者たち~」が、2012年1月にYouTubeにアップされたものがいまだに視聴できるのも、同局のある種の「配慮」だと思っているのですが。
2012年9月の番組改編によって同番組が終了する際には、番組存続運動まで起こり、その際に集まった寄附金を原資として、「ラジオフォーラム」が生まれ、「自由なラジオ LIGHT UP!」は、事実上その後継番組であるとリスナーは理解しています。
ただ、当初は小出さんと今中哲二さんが分担することを予定していたと思われる「LIGHT UP!ジャーナル」のコーナーは、今ではほぼ今中さんに任せきりとなっており、淋しい思いをしている小出ファンも多いのではないかと推測します。
ところで、動画検索をしてみると、原きよさんが、昨年(2017年)の2月24日に、和歌山市のじゃんじゃん横丁「天空」で行った夏目漱石「夢十夜」第一夜の朗読が視聴できることに気がつきました。やや音声レベルの低いのが惜しいところですが、雰囲気は伝わるかと思います。
自由なラジオ Light Up! (001~039までのアーカイブが聴けます)
jiyunaradio funclub (039以降のアーカイブが聴けます)
095 2018.1.23
原きよの教えて小出さん! Vol.1
PERSONALITY 原きよ
「東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所事故から7年が経とうとしている今、メディアはあの過酷な事故のことをなかなか取り上げなくなりました。それどころかすべて停止していた全国の原発は、1基また1基と再稼働されていきます。
原発事故は決して過去のことではないはず。むしろ進行中であるというジャーナリストもいます。一方には、原子力政策を強力に推し進めようとする政府もある。わからないことだらけ。一般の生活者にとって原子力問題は、難しすぎて手に負えないのでしょうか?
この番組「市民のための自由なラジオ“Light Up!”」は、ジャーナリストや運動家のお力を借りて、3.11以降原発問題を積極的にレポートして来ました。そこで得られた情報、知識は、大きなものでした。
そして今、あの事故が市民の記憶から遠くなっていく瀬戸際だからこそ、原子力のことがまるで分らないリスナーのためにも、届きにくい情報を今度はもっと一般の生活者に届く言語で、もう一度きちんと整理してお伝えすべきだと考えました。あえて運動家でも専門家でもない者の視点で考える番組、それがこの番組「教えて小出さん!」なのです。
その模様をこれから3回に分けてお伝えして参ります。
第1回目の今回は、小出さんが原子力のある未来に夢を膨らませて大学に進んだこと、そして学びを深めるにつけ、原子力発電が圧倒的に差別的な存在であることに気がつき、原子力に反対する立場に変わったことなどを、学生の頃を振り返りながらお話いただきました。そしてその中で、あのような過酷な事故を繰り返す原子力発電を、なぜ日本は止められないのかについて考えました。
難しい問題です。ただ時間は巻き戻せません。小出さんからは、3.11に発令された「原子力非常事態宣言」が今も解除されないままで、この先100年経っても現行法の下ではそのままであることも教わりました。このことが物語るように、私たち日本に暮らす人類は、その深刻な状態をこれから何百年先までも、常に意識し続ける必要がありそうです。
さて、あなたはどうお考えになるでしょうか?
そしてこの番組からあなたへ、もうひとつ大切な想いをお伝えしたく、番組後半では朗読家でもあるパーソナリティ原きよが、朗読を交えながらお話をいたします。今回は、3.11からの日々を過ごして、また小出さんのお話を伺ってから、原きよの心にしんしんと響いたという、八木重吉の詩をご紹介していきます。こちらもどうぞお楽しみに。
<お薦め関連図書>
小出 裕章/今中 哲二/川野 眞治 ・著
小出裕章・著
小出裕章・著
八木重吉・著
096 2018.1.30
「生活保護費引き下げ問題」について
PERSONALITY 矢野宏(新聞うずみ火代表・ジャーナリスト)
■メインテーマ:「生活保護費引き下げ問題」について
政府は生活保護費のうち食費や光熱費などに充てる「生活扶助」について、2018年10月から3年間で国費約160億円削減することを決めました。この生活保護費削減に対して、受給者からは「保護費をどんどん下げられると、生活できない」、中には「まるで、障害者や病気の人は早く死んでくださいと言わんばかりの状況だ」という切実な声も上がっています。今回は「生活保護費引き下げ問題」についての最新の現状を詳しくお伝えします。
■Light Upジャーナル:「日立の原発輸出、日本と英国政府が3兆円支援」について
日立製作所が英国で進める原発事業をめぐり、日英両政府が官民で総額3兆円を投融資する資金枠組みについて大筋で合意していることがわかりました。1月11日(木)朝日新聞では朝刊トップでこの記事を伝えています。今回は、日本が取ったこの選択の危うさについて、今中さんにお話を伺います。
■よりそいコラム:「改憲の国会発議はいつ?」
安倍総理は1月5日、自民党総裁として改憲について年内の国会発議、国民投票実施の意欲を改めて強調し、党内での改憲案作成を本格化させることを表明しました。これを受けて二階幹事長も13日、「今までで、相当のところまで来ているので、1年もあればいいんじゃないか」と述べ、年内の国会発議を目指すことを明らかにしました。今年は、改憲が最大の政局になることは間違いありません。では、改憲案を国民に提案する「国会発議」はいつになるのか。矢野宏が解説します。
097 2018.2.6
原きよの教えて小出さん! Vol.2
PERSONALITY 原きよ
このシリーズ「原きよの教えて小出さん!」は、これまで自由なラジオのリスナーだった原きよが、ひとりの生活者として、ひとりの女性として、ひとりの母親として、そしてひとりの朗読家として、運動家でも専門家でもない視点で、わかりにくい原子力のこと、2011年3月11日からの日本のこと、戦争や平和についてなどを、やさしい言葉で教えていただこうという趣旨の番組です。
今回はその第2回となります。もちろん「小出さん」とは、3.11のずっと前から一貫して核や原子力発電に科学者の視点で意義を唱えてきた、元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さん。今は退官され、「仙人になりたい」とおっしゃって、信州松本に移住されて3年。アルプスの麓の小さな小屋で、薪ストーブを炊き、太陽光発電で電気を賄う生活をなさっています。そんな松本の町を訪ねてお話を伺ってきたときの模様を今回もお届けします。
まずは小出さんが学生時代、女川に半ば住み込んで地元の方々と女川原発建設反対運動をしていたときのお話から。漁協が莫大な保証金と引き換えに建設を許してしまうのを目の当たりにした小出さんの苦い思い出から、経済格差のある地域社会ばかりを狙って建設を推し進める原発政策の差別的な構造について考えました。
また小出さんが敢えて「除染」ではなく「移染」と呼ぶ作業にふれ、全国の公共事業に取り除かれた土を使うといった国の計画について、そしてこちらも小出さんが核廃棄物と呼ばず核「廃物」と呼ぶ核のゴミの行方について、どちらも安全で合理的な処理方法など何もないのだと教えてくださいました。
そして何よりもメルトダウンした福島第一原発の炉心の状態について、7年経った今でもまだはっきりとした状況がつかめないままであること、故に事故の収束など全く目途が経っていないのだと教えてくださいました。わかりにくい原子力のことですが、地球上のすべての生き物に対して、大きな大きな危険と負担を強いているものでしかないことが、今回のインタビューでもわかりました。
そして番組後半では、今回も原きよが詩を朗読します。今回ご紹介する詩集は、
『いま あなたに私の詩を読んでほしいのです』(水内喜久雄・編)
です。詩を書くことが大好きな65人が集まって季刊で詩集を発表する活動をして来たメンバーが、東日本大震災に際して被災した人々に何かできることがないかという思いで編んだ詩集です。傷ついた方々を慮る切ないまでのその詩情が口コミで広がり、これまでに1万3千部が発行されました。今回は、原きよがこの詩集から何篇かをご紹介しながら、あなたに3.11からの日々への思いを語りかけます。
※放送開始の現段階では、まだ若干ではありますが在庫があるようですので、ご興味がある方は、出版元の「たんぽぽ出版」(TEL03-5302-7870)までお問合せください。
(弁護士・金原徹雄のブログから/小出裕章さん関連/あり過ぎるので最新のものを)
2017年11月29日
※上記ブログを書いた時にはまだ開講されていなかった第5講(2017年12月20日)の動画もアップされていますのでご紹介します。
(弁護士・金原徹雄のブログから/「自由なラジオ LIGHT UP!」アーカイブ・シリーズ)
2016年8月16日
「市民のための 自由なラジオ LIGHT UP!」のご紹介~もう19回分もアーカイブがたまっていた
2016年9月5日
2016年10月1日
2016年10月25日
伊藤宏さん(和歌山信愛女子短期大学教授)が西谷文和さんと語る「現場記者が見てきた『原子力ムラ』」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(027~030)
2016年11月26日
“DAYS JAPAN”丸井春編集長が語る「いのちのものさし」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(031~034)
2016年12月18日
2017年1月12日
2017年2月9日
2017年3月7日
2017年3月28日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(050~052)~「森友」問題も「カジノ」問題も
2017年4月19日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(053~055)~命を見つめ続けてきた人たち
2017年5月10日
2017年5月30日
2017年6月20日
2017年7月11日
2017年8月1日
2017年8月24日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(071~073)~リスナー大感謝祭、「原爆の図」、笑福亭竹林さん
2017年9月12日
2017年10月3日
2017年10月25日
2017年11月14日
2017年12月5日
2017年12月26日
2018年1月16日