伊藤真さんと本間龍さんダブル講演から学ぶ自民党改憲4項目と国民投票への向き合い方
2018年4月1日配信(予定)のメルマガ金原No.3104を転載します。
植草一秀さんらが中心となって立ち上げたプラットフォーム「オールジャパン平和と共生」が主催する院内学習会「もういい加減にしろ!安倍政権-壊憲・国民投票制度・もりかけ・働かせ方改悪-」が、去る3月30日(金)、衆議院第一議員会館多目的ホールで開催され、その模様を収録した動画が、UPLANによってYouTubeにアップされています。第1部、第2部を合わせると3時間半にもなる長丁場であり、全編視聴するだけの時間はないという方には、第2部の伊藤真さんと本間龍さんによるダブル講演だけでもご覧になっていただきたいと思います。
伊藤真弁護士は、9条(自衛隊明記)を中心に据えながら、緊急事態条項、合区解消、教育などについての改憲案にも触れ、自民党改憲4項目の問題点を網羅的に解説されていますので、先日ご紹介した改憲問題対策法律家6団体連絡会による「緊急声明 自民党改憲案の問題点と危険性」に目を通された上で、伊藤先生の講演に耳を傾けていただければ、より理解が深まるものと思います。
ほんのごく一部を文字起こししてみます。
1時間41分~
国民投票ってのは戦争ですよね。やっぱり、先ほどの伊藤先生のお話にもありましたけど、9条の条文を変えるとか何とかやったら、やっぱり国の形が変わるわけですよ。それを変えたいっていう、あれほど強い意思をもって臨んでくるというのは、じゃあどっちが、本当に責任をもって強い覚悟で臨んでるかといったら、改憲派は、もし負けたらですよ、もし負けたら安倍は即退陣ですよね。で、もし票差がすごく開いたら、政権交代の可能性だってありますよね、危険性ですが、ありますよね。それでもやってくるんですよ、彼らは。首を賭けて臨んでくるわけです。だから死ぬほどの金額をどかんどかん入れてくるんですよ。で、護憲派はそれに対してどうか。負けても、誰が責任を負うんですか。向こうは、負けたら安倍首相が退陣するんです。こっちは、誰がどうなるのか、全く決まっていない。言い方悪いですけど、負けても野党は野党のままですよ。そういうことです。だから、これだけやっぱり覚悟の違いが実はあるんですよね。だから連中は必死なんです。
以上のようなお話が次々と繰り出されますので、頭がクラクラしてきますが、1時間49分頃から「改憲派の強力なプロパガンダに対抗するためには?」というテーマでのお話がありますので、是非注目してください。以下の3つのポイントが強調されています。
① 護憲派の運動主体を決める
② 一刻も早くメディア戦略構築を開始する
③ メディア戦略実施のための資金計画を立案する
なお、4月17日には、本間龍さんと南部義典さんによる共著(対談本らしいのですが)『広告が憲法を殺す日 国民投票とプロパガンダCM』が集英社新書から刊行されるとのことです。今、憲法改正国民投票法の問題点を語れる最強のお2人の共著ですから、これは買わねば。「安倍改憲NO!」に取り組んでいる個人や団体にとっては必読文献(お世辞でも冗談でもなく)になると思います。
冒頭~ 司会 安田節子氏(オールジャパン平和と共生運営委員)
第2部 「もりかけに幕引き」でなく「もりかけで安倍政権に幕引き」だ
22分~ 二見伸明氏(オールジャパン平和と共生顧問)
第2部 壊憲問題と国民投票制度の欠陥
1時間53分~ 質疑応答
2時間18分~ 総括と今後の運動方針
(参考動画)
デモクラシータイムス