2018年4月29日配信(予定)のメルマガ金原No.3132を転載します。
立憲デモクラシーの会による立憲デモクラシー講座も第Ⅲ期となり、第Ⅱ期までとは相当に変化が見られるようになりました。
端的に言えば、従来は、「立憲デモクラシー」に直接間接に関わるテーマについて、政治学や憲法学の研究者が語るというのが基本であったのに対し、第Ⅲ期に入ってからは、テーマが(もちろんそれにつれて講師の顔ぶれが)かなり多彩になってきました。第Ⅲ期のテーマと講師を、予告されている第5回まで列挙してみます。
市民連合と選挙政治-到達点と課題
家族に干渉する国家―家庭教育支援法案を中心に
第3回 石田淳氏(東京大学大学院総合文化研究科教授)
安全保障のディレンマと立憲デモクラシー
第4回 上西充子氏(法政大学キャリアデザイン学部教授)
戦争に近づくな
このように、第Ⅲ期に入ってから、テーマや講師の幅が目に見えて広がっている一方、「立憲デモクラシー」のコアの部分については、新たにデモクラシー・チャンネルと提携した動画版(YouTube版)立憲デモクラシー講座が始まりましたので、講演版と動画版が相互補完関係にあると考えることもできます。動画版は、今まで5人の講師が登場されました。
それから、第Ⅱ期までの立憲デモクラシー講座は、大学有志の会などが協力することはあっても、主催は立憲デモクラシーの会であったと思いますが、第Ⅲ期では、
第3回 主催 立教大学文学研究科比較文明学専攻
第4回 主催 早稲田大学メディア・シティズンシップ研究所
に、立憲デモクラシーの会が「協力」という立場で関わるという風に、主催団体の面からも多様性が模索されています。
以上のような第Ⅲ期の流れの中で、昨日(4月27日)、第4回の立憲デモクラシー講座が開かれました。
憲デモクラシー講座 第Ⅲ期 第4回
講師:上西充子氏(法政大学キャリアデザイン学部教授・労働問題)
日時:2018年4月27日(金)19:00~20:40(18:30開場)
場所:大隈小講堂(大隈講堂地下1階、300人収容)
主催:早稲田大学メディア・シティズンシップ研究所
協力:立憲デモクラシーの会 、安保関連法の廃止を求める早稲田大学有志の会
おさらいをしておくと、今年の4月6日に、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案」が内閣から衆議院に提出されたものの、審議入りできていませんでしたが、野党の審議拒否が続く中、昨日、審議入りしたとのニュースが伝えられています。
日本経済新聞 2018/4/27 20:00
働き方改革法案が審議入り
(引用開始)
安倍晋三首相が今国会の最重要法案と位置づける働き方改革関連法案が27日の衆院本会議で審議入りした。残業時間を年720時間までに抑える上限規制や一部専門職を労働時間の規制から外す「脱時間給制度」の創設などを導入する内容。審議拒否を続ける野党は同制度の削除を求めており、制度の扱いが最大の焦点になる。
焦点は脱時間給制度の扱いだ。政府は適用者に年104日以上の休日義務付けなどの措置を設けたが、野党は「残業代ゼロ制度」と徹底抗戦の構えをみせる。
(引用終わり)
法律案新旧対照条文
法律案要綱
情勢はまことに流動的というしかありませんが、そもそも何が問題なのかという基本的なところをしっかりと認識するためにも、上西充子教授による講義をしっかりと聴講しましょう。
今回もいつものように、UPLAN(三輪祐児)さんによる中継動画がアップされていますので、ご紹介します。
冒頭~ 山口二郎氏(立憲デモクラシーの会共同代表、法政大学教授)
2分~ 上西充子氏(法政大学キャリアデザイン学部教授・労働問題)
1時間04分~ 質疑応答
(弁護士・金原徹雄のブログから/立憲デモクラシー講座)
2015年11月15日
2015年12月12日
山口二郎法政大学教授による「戦後70年目の日本政治」一応の総括~12/11立憲デモクラシー講座 第3回)
2016年1月8日
中野晃一上智大学教授による「グローバルな寡頭支配vs.立憲デモクラシー」~1/8立憲デモクラシー講座第4回)
2016年1月31日
2016年3月28日
2016年4月11日
2016年4月25日
2016年5月15日
2016年6月16日
2016年10月22日
2016年11月21日
2016年12月17日
2017年1月16日
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第4回・山口二郎法政大学教授「民主主義と多数決」のご紹介
2017年3月11日
2017年5月5日
2017年6月29日
2017年12月17日
2018年1月30日
2018年3月3日
「立憲デモクラシー講座・第Ⅲ期」第3回・石田淳氏(東京大学大学院総合文化研究科教授)「安全保障のディレンマと立憲デモクラシー」のご紹介
(弁護士・金原徹雄のブログから/YouTube版・立憲デモクラシー講座)
2018年2月18日
2018年3月12日
2018年3月14日
2018年4月6日