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放送予告・NNNドキュメント「見えない被災者 熊本地震2年 孤立する暮らし」(2018年6月3日)

 2018年5月24日配信(予定)のメルマガ金原No.3157を転載します。
 
放送予告・NNNドキュメント「見えない被災者 熊本地震2年 孤立する暮らし」(2018年6月3日)
 
 昨日に続いて、「災害」カテゴリーに分類する内容でお届けします。私のブログは、1つの記事について、2つまでカテゴリー分類できる設定になっていますが、今日は、「災害」+「報道」ということになります。
 
 テーマは「熊本地震」です。2年前の4月、震度7地震に二度にわたって(14日、16日)見舞われた熊本地方。地震直後はともかく、1年経ち、2年経つと、被災地の状況についての関心がどうしても薄れていってしまいがちです。
 そのような意味から、「今何が問題なのか」「何が起きているのか」を伝えてくれる報道が重要となります。
 以下に、これから放送されるNNNドキュメントと、既に放送されたハートネットTV(のまとめ)をご紹介します。
 まず、NNNドキュメントの番組予告から。
 
2018年6月4日(月)午前0時55分~1時25分(3日深夜)
見えない被災者 熊本地震2年 孤立する暮らし
(番組案内から引用開始)
熊本地震から2年。仮住まいを続ける被災者は今も約3万6000人いる。その中には住まいの再建のめどが立たないまま、支援を打ち切られようとする人や、慣れない環境で孤独を募らせる人が少なくない。本来の居住地から遠く離れて、行政からの支援や情報が届きにくくなっているケースや、復興の陰で周囲から孤立し、被災の実態が見えづらくなっているケースを取材し、時が経つとともに新たに浮き彫りになった課題を探る。【制作:くまもと県民テレビ】
再放送
6月10日(日)11:00~ BS日テレ
6月10日(日)5:00~/24:00~ CS「日テレNEWS24
(引用終わり)
 
 以上の簡単な番組予告だけで内容を推測することは困難ですが、制作が地元放送局ですので、じっくりと腰を据えた取材の成果が放送されることを期待したいと思います。
 
 それから、以下は、NHK・EテレのハートネットTVで放送された熊本地震関連の番組のうち、内容を文字化して先月公開された3本です。
 実際の放送に準拠して、写真なども交えて内容を振り返れるように文字化されており、非常に有益だと思い、ご紹介しました。
 
熊本地震 取り残される障害者
放送日 2016年05月31日「緊急報告 熊本地震(5)取り残される障害者」
公開日  2018年04月12日(情報は放送時点でのものです)
(抜粋引用開始)
 災害の際に支援から取り残された障害者を見つけ、支える活動。こうした取り組みの課題を佐藤さんは3つ指摘します。
「まず1つは、支援者をどう継続して見つけていくか。長期化するかもしれないので、それを確保していくのが課題です。2つ目は、行政の福祉サービスについて、ぜひ柔軟に運用していただきたい。震災によって生活状況が変わってしまったり、障害の程度もさまざまになっているので、画一的に運用するのではなく必要な人が使えるようにしていただきたいと思います。3つ目は、仮設住宅や復興住宅、復興の町づくりで、バリアフリーにしていただきたい。障害者だけではなく、高齢者も使えるユニバーサルなデザインにして、みんなが住みやすい町にしていただきたい。皆さんに考えていただきたいのは、周りに必ず障害者はいるということです。そして、そういう人たちを見つけたら、声をかけてほしい。声をかけることによってつながり、新たなネットワークができることで、孤立させないようにしていけると思います。」(佐藤さん)
 災害がいつ、どこで起きてもおかしくない日本。避難所に行けず、自宅にとどまるしかない障害者が支援から取り残されることがないよう、対策を考えていくことが求められています。しかし同時に、災害になってから慌てるのではなく、普段から障害のある人たちの顔が見える地域をつくっていくこと、障害者自身もその地域づくりに参加していくこと、こそが大切かもしれません。
(引用終わり) 
 
熊本地震 「また、取り残されるのか」被災地での障害者支援の実状 
放送日 2016年09月01日「シリーズ 熊本地震(9)また、取り残されるのかー障害者支援・東俊裕さんー」
公開日  2018年04月13日(情報は放送時点でのものです)
(抜粋引用開始)
 熊本地震から4か月たった2016年8月。被災地障害者センターくまもとをたずねると、スタッフが被災した障害者から寄せられる相談の電話に対応していました。
 センターの事務局長は、東俊裕さん。足に麻痺があり、車いすを使用しています。30年以上もの間、障害者の支援に携わってきた熊本出身の弁護士でもあります。センターでの支援を通じて見えてきたのは、想像をはるかに超えて障害者が孤立している状況でした。
(略)
 支援を必要とする人たちはまだまだいる。現場を回り続けた東さんの実感です。
「災害の支援に入っているとやっぱり普段のサービスの貧しさというのをつくづく思いますよね。精神障害がある人が地域で孤立している状況があるんだなというのが今回、初めて分かりました。基本的には、何らかの支援を受けているんだろうなと思っていたんですが、全然そうではなかった。だから僕もそういう意味では現実に対してやっぱり無知だったと思います。ただこれは熊本市だけの話じゃなくて、恐らくほとんどの全国的な状況じゃないのかなと思うわけですよね。だからもう一度やっぱり福祉って何なのかってね。制度全体として考え直さないとならない状況かなというのは思いました。」(東さん)
(引用終わり)
 
熊本地震 散り散りになった被災者の“孤立”
放送日 2018年04月12日「孤立させないために ~みなし仮設に暮らす人たち~」
公開日  2018年04月12日(情報は放送時点でのものです)
(抜粋引用開始)
 熊本地震から2年。今、支援者の間で課題となっているのが“孤立”をどう防ぐかです。避難所はすべて閉鎖され、避難を続ける人は今も4万人近く。そのうちの7割は、自分でアパートなどを探し、行政に借り上げてもらういわゆる“みなし仮設”で暮らしています。住み慣れた場所を離れ、身寄りのない場所に散り散りになって暮らすみなし仮設の人たち。その孤立の問題とどう向き合えばいいのかを考えます。
(略)
 孤立しがちなみなし仮設での暮らし。その日々を支えるのは十人十色の多様なつながりだと高木さんは言います。
「そもそも人と交わるのが嫌いだという人がたくさんいらっしゃるのは自然なことです。その人らしいつながりのあり方って何だろうと、その人に提案してもらえる形で、それを僕らが後押しするという形のつながりを探していけるのが一番の理想だと思います。」(高木さん)
 多くの人があと2年ほど、仮の住まいで暮らし続ける見込みです。一人一人の歩調に合わせた、息の長い見守りが、今後ますます大切になっていきます。
(引用終わり)