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「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める8.11県民大会」と沖縄県民の意思

 2018年8月16日配信(予定)のメルマガ金原No.3241を転載します。
 
「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める8.11県民大会」と沖縄県民の意思
 
 期せずして、3日前の8月8日に亡くなった翁長雄志(おなが・たけし)沖縄県知事の追悼大会の感を呈することになった「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める8.11県民大会」(主催:辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議)が、8月11日(土)午前11時から、那覇市の奥武山(おうのやま)陸上競技場で開催されました。
 私は、主催者発表で7万人という、その数字自体には注目しませんでしたが、会場全体を取り巻く雰囲気、ひいては会場外をも含めた沖縄県民の意思が奈辺にあるのか?を知りたいと思いました。もっとも、その場に足を運んだ訳でもない者が、動画や報道を見たり読んだりするだけで、そんなことが分かるはずはありませんけどね。
 
 私がこのようなことを考えるのは、今年の2月4日に投開票が行われた名護市長選挙で現職の稲嶺進氏が惜しくも落選された2か月近く前の2017年12月11日、キャパ1075席の名護市民会館大ホールで開催されたNDシンポジウ「「辺野古が唯一の選択肢」に立ち向かう-安全保障・経済の観点から-」の中継動画を見ながら、その4年前の名護市長選挙直前に、ほとんど準備期間もない中で開催されたNDシンポジウでの熱気溢れる(たくさんの立ち見も出た)状況とのあまりの違いに不吉な予感を覚えた、ということがあったからです(NDシンポジウ「「辺野古が唯一の選択肢」に立ち向かう-安全保障・経済の観点から-」(2017年12月11日@名護市)を視聴する/2018年1月3日)。
 
 演題での登壇者の発言を追っているだけでは、なかなか会場の雰囲気は分からないのですが、それでもまずは大会全体を収録した動画を探すべきでしょう。
 ということで、複数の動画が見つかりましたが、著作権をクリアしているのか?につき確信が持てないものを落としていったら、残ったのは日本共産党チャンネルでした。
 
辺野古新基地建設断念を求める8.11県民大会(1時間10分)
冒頭~ 司会 崎山律子
0分~ 開会のあいさつ 親川盛一共同代表
2分~ 故翁長知事に捧げる黙祷
4分~ 故翁長雄志知事最後の言葉 御子息翁長雄治(たけはる)氏
10分~ 主催者代表あいさつ 高良鉄美共同代表
16分~ メッセージボード 山本隆司事務局長
20分~ 開催地代表あいさつ 城間幹子那覇市
24分~ 出席者紹介(国会議員・県議会議員・市町村長)
26分~ 現地活動報告 山城博治現地闘争部長
29分~ 連帯のあいさつ 政策集団新しい風にふぁぶし 金城徹共同代表
33分~ 連帯のあいさつ 金秀グループ 山城敦子金秀興産代表取締役社長
37分~ 琉球大学名誉教授東清二さんからのメッセージ
41分~ 総がかり行動実行委員会より 福山真劫共同代表
46分~ 県知事職務代理者あいさつ 沖縄県知事職務代理者 謝花喜一郎副知事
55分~ 決議文提案 玉城愛共同代表
1時間01分~ カンパ呼掛けとメッセージボード 山本隆司事務局長
1時間04分~ がんばろう 高里鈴代共同代表
1時間06分~ 閉会のあいさつ 稲嶺進共同代表 
 
土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、
辺野古新基地建設断念を求める8.11県民大会決議
(引用開始)
 国は、8月17日からの辺野古地先への埋め立て土砂投入を沖縄県へ通知した。現在行われている環境アセスを無視した数々の違法工事は、仲井真前知事が退任の4日前に承認した追加申請によるものである。沖縄県は、沖縄防衛局に対し、再三にわたり工事実施前の事前協議を行うことを求めてきたが、沖縄防衛局はこれを無視し十分な説明を行うことなく、沖縄県民の民意を踏みにじり、環境破壊につながる違法工事を強行し続けている。
 7月27日、翁長沖縄県知事は「埋立て承認撤回」を表明し、8月9日に聴聞を開始した。ただちに国は埋立て工事を中止し、新基地建設計画を断念すべきである。
 私たちは安倍政権と沖縄防衛局に対し強い怒りを持って抗議する。私たちは豊かな生物多様性を誇る辺野古・大浦湾の美ら海に新たな基地を造らせない。沖縄県民の命とくらし、沖縄の地方自治と日本の民主主義と平和を守るためこの不条理に対し全力で抗い続ける。
 今県民大会において、以下、決議し、日米両政府に対し、強く抗議し要求する。
                                       記
1.ジュゴンやウミガメなどの生きていくための豊かな海草藻場や希少なサンゴ類の生息環境を破壊する土砂投入計画を直ちに撤回すること。
2.大浦湾側には活断層の疑いがあり、その付近の海底には、超軟弱地盤が存在する。辺野古新基地の立地条件は成り立っていない。建設計画を直ちに白紙撤回すること。
3.沖縄高専、久辺小・中学校、集落は、米国の安全基準である高さ制限に抵触している。児童生徒と住民の生命と財産を脅かす新基地建設を直ちに断念すること。
4.欠陥機オスプレイ配備を撤回し、米軍普天間基地を即時閉鎖・撤去すること。
5.欠陥機オスプレイの国内における飛行を直ちに全面禁止すること。
 
宛先
沖縄及び北方対策担当大臣
米国大統領
駐日米国大使
         2018年8月11日
         辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議
(引用終わり)
 
 台風14号の接近により、とりわけ30分経過した「連帯のあいさつ」が始まる頃から風雨が強まり、ステージ上の方々がずぶ濡れになる様子が動画で視聴できますが、はるかに多くの陸上競技場のグラウンドに集まった市民が、みなずぶ濡れになりながら、最後まで大会に参加し続けたはずです。
 そのような、参加者の様子が分かる動画はないものか、と探しているのですが、普通こういう大会にビデオカメラを持って行った方は、登壇者をそっちのけにして、会場の参加者ばかり撮影する人はあまりいないですよね。
 
 その中で、OurPlanet-TVのダイジェスト動画冒頭で、会場全体の風景をパンしながら撮影した映像が見られます。開会後も、続々と会場には参加者が詰めかけたそうですから、これも会場の雰囲気を知る一助にはなりますね。
 
辺野古は今】遺志継ぎ「基地反対」~県民大会(19分)
 
 また、labornetTVの冒頭では、会場に入ろうとする参加者の姿がちらっと写りますし、最後の方では、閉会前のメッセージボードを掲げる会場内の様子が写ります。
 
辺野古新基地建設断念を求める8.11県民大会に7万人(7分)
 
 もう1つ、いつまで視聴できるか分かりませんが、共同ニュースのYouTubeチャンネルでは、メッセージボードの他に、みんなで手を繋いだ「がんばろう」の映像が見られます。
 
県民大会で翁長氏悼む 沖縄、辺野古移設反対訴え(2分)
 
 昨年12月11日、名護市民会館大ホールの会場風景から受けた寒々とした印象は、この8月11日の県民大会からは感じられませんでした。明らかに状況(つまり沖縄県民の意思)には変化が見られると思います。
 その変化は、結果として、翁長知事が自らの生命を賭して購ったものですが。
 9月13日告示、30日投開票の沖縄県知事選挙の行方は、沖縄だけではなく、今後の日本の針路にも重大な影響を及ぼすことになるでしょう。