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貴闘力(元大相撲力士)講演会「ギャンブル依存症の恐ろしさ!~私の経験から伝えたいこと~」(2018年10月30日@和歌山県民文化会館)のご案内

 2018年10月1日配信(予定)のメルマガ金原No.3287を転載します。
 
貴闘力(元大相撲力士)講演会「ギャンブル依存症の恐ろしさ!~私の経験から伝えたいこと~」(2018年10月30日@和歌山県民文化会館)のご案内
 
 3日連続でお送りしてきた和歌山行事案内も今日でとりあえずの打ち止め、10月30日(火)午後7時から、和歌山県民文化会館小ホールで開かれる貴闘力(たかとうりき)さんの講演会です。
 今、世間を騒がしている貴乃花さんとは藤島部屋(後の二子山部屋)の同門であり、貴闘力さんの方が5年先輩になるのですが、事情は異なるとはいえ、結局2人とも角界を去ることになるようであり、奇しき因縁というものかもしれません。
 ちなみに、9月26日に放送された情報番組「スッキリ」(日本テレビ系)に出演した貴闘力さんの、貴乃花角界引退騒動にかかわる発言が世上を賑わしたりしていますが、
和歌山での講演会は、もちろん「日本相撲協会貴乃花親方との確執」がテーマではありません。
 演題は、「ギャンブル依存症の恐ろしさ!~私の経験から伝えたいこと~」というものであり、主催は和歌山クレサラ・生活再建問題対策協議会です。
 
 以下に、まずチラシ記載情報を転記します。
 
(チラシから引用開始)
元大相撲力士 貴闘力 講演会
ギャンブル依存症の恐ろしさ!~私の経験から伝えたいこと~
 
〈プロフィール〉
1967年9月28日生 神戸市出身
藤島部屋(のちに二子山部屋)から1983年3月初土俵
2000年3月、史上初の幕尻優勝。2002年9月現役引退。後に年寄・第16代大嶽を襲名し、大鵬部屋の親方となった。
2010年、親方を退いて「焼肉本店ドラゴ」を開店し、現在では約8店舗。
東日本大震災の際には牛、鶏、豚肉を計2トン以上を持ち込み各所で炊き出し、気仙沼では1カ月以上にわたり炊き出しを続けた。
2014年4月、リアルジャパンプロレス貴闘力」として参戦。
 
日時:2018年10月30日(火)
   開場18:30 開演19:00
場所:和歌山県民文化会館小ホール
     和歌山市松原通1丁目1 電話:073-436-1331
 
主催:和歌山クレサラ・生活再建問題対策協議会
[お問い合わせ]クレサラ対協事務局 TEL:073-433-2244
(引用終わり)

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 貴闘力さんとギャンブル依存症については、年輩の者にとっては常識と言ってよいでしょうが、若い人は知ってるでしょうかね。
 何しろ、部屋持ち親方であった2010年に日本相撲協会を解雇されたのも、野球賭博への関与が原因であり、当時相当に世間を騒がせましたので、多くの方はご存知かと思いますが。
 
 「元貴闘力 ギャンブル依存症のきっかけ」(Daily Sports Online 2016年2月8日)という記事によると、「8日放送のテレビ朝日系「しくじり先生 俺みたいになるな!!2時間SP」に出演し、ギャンブル依存症だった現役時代を振り返った」貴闘力さんは、「オーストラリア巡業中、カジノで5500万円勝ったこともあったというが、「ギャンブル依存症の特徴として、勝った時のイメージしかない。負けている額は何十倍も負けている」と告白した。」上で、「現在は「ギャンブルに走ることがないように1日16時間ぐらい働いている」と明かした。金も持たないようにしており、「やりたい、やりたいと思うけど、お金がないとできないから」と、「負けても笑える金額にしよう」と、自らの経験を踏まえた教訓を述べた。」そうです。
 
 ところが、カジノ推進基本法やカジノ実施法が制定されるという時流の中、貴闘力さんにギャンブルがらみのインタビューをしようというメディアが増えてきて、それらを読んでみると、ギャンブルから完全に手を切るのがいかに難しいかを実感することになります。
 例えば、「貴闘力、2カ月前にカジノ出入り告白「ギャンブルは体が悪くならない」」(デイリースポーツ2017.3.11)によると、「プロレスラーで大相撲の元関脇貴闘力が11日、都内で開催された「依存症への理解を深めるシンポジウム」に出席。ギャンブル依存症アドバイザーとしても活動する貴闘力は、2カ月前に韓国でカジノに出向いたことをあえて告白し、カジノの合法化へ向かう日本への問題意識を提起した。イベントは厚労省による啓発事業活動の一環として行われた。」「「悪い友だちに韓国へ連れて行かれ、自分は金を持っていかなかったが、カジノで『ちょっとやってみ-な』と100万円を手渡されて(ギャンブルを)やったら1000万円になった。ほんの2カ月前のことです」と自身のギャンブル再発の事実を明かし、「1000万円はすぐにゼロになってしまった。(ソウル市内の)漢江に飛び込もうかとも思った」と話した。」上で、「ディスカッションの最後にあらためて、「ほんとに…ギャンブル忘れてがんばるしかないなと思ってます」とあいさつ」したそうです。
 
 これが昨年3月の発言で、これが今年はどうなっているかというと、「どうなる、カジノ法案? 元関脇・貴闘力が語るギャンブル依存症の本質」(週プレNEWS/2018年6月19日)では、以下のように発言しています。
 
(抜粋引用開始)
―そもそも貴闘力さんは、今はもうギャンブルから足を洗っているという認識で......。
貴闘力 洗ってないよ。
―洗ってないんですか(笑)。
貴闘力 やるよ。
―パチンコとか?
貴闘力 パチンコは近所のおばちゃんに「でっかい体して、仕事もせんと」って言われるのがつらいからやらない(笑)。競馬のGⅠと、韓国のカジノに行ったりするくらい。今、深夜に韓国行きの便があるから、仕事が終わってから行っても朝の5時くらいには向こうに着く。で、3、4時間やって帰ってくれば仕事も休まないで済むからね。
―バリバリやってるじゃないですか!主にカジノでは、何で勝負するんですか?
貴闘力 カジノのメインといえば、ブラックジャックバカラ......って、今日はこんな話でいいの?依存症の相談はできないよ。俺がまだ依存症なのに、相談受けてもしょうがないでしょ(笑)。
カジノ法案が成立間近ですが、日本にカジノができたら、行かれますか?
貴闘力 視察に行くよ。
―あくまで視察ですよね。
貴闘力 毎日、視察に行っちゃったりして(笑)。でも、近くにできちゃうと困るなー、うずうずしちゃうから。でも東京にできたら儲かるだろうな。1万人くらい収容できる巨大なハコを造って、1日ひとりから5万円くらい抜いたら5億だろ。×365日でおよそ年2000億か。それぐらいのお金は計算できる。日本は治安もいいから、世界中から客が集まると思うよ。
―ギャンブルでいろいろあった貴闘力さんでもやめられない魅力って、ずばり、なんなんでしょう?
貴闘力 ギャンブル依存症の人って、勝っていい服を着ようとか、いい車を買おうとか、まるっきり興味がないの。ギャンブルができれば4畳半の部屋にテレビと冷蔵庫があるだけで十分なんだよね。じゃあギャンブルで50万円勝ったらどうするか?それを元手にまたギャンブルをやる。俺もそうだったけど、そこまでいったら人間のクズだな。
(引用終わり)
 
 故大鵬親方(かつての岳父)に賭博による借金の尻ぬぐいをしてもらい、テレビ番組(しくじり先生 俺みたいになるな!!)で過去を懺悔して教訓を語り、厚労省の啓発イベントであらためてギャンブルからの脱却の決意を披瀝しても、それでも止められないのがギャンブル依存症というものであることがよく分かります。
 ここまで読んで、「自分は大丈夫」とか、「貴闘力さんは特別」とか考える人がいるかもしれませんが、「本人の心がけ次第」では何ともならない非常に困難な症状であることに思いを致すべきでしょう。もちろん、その影響は身近な家族などの周囲にも否応なく及んでしまいます。
 
 10月30日に貴闘力さんからどんなお話を伺えるか、正直私にもよく分かりませんが、お一人お一人が自分なりの問題意識を持ってご来場いただけることを主催者は心から願っていると思います。