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『いま 日本国憲法は 原点からの検証(第6版)』(小林武・石埼学編)を読む~入院読書日記(1)

 2019年3月23日配信(予定)のメルマガ金原.No.3410を転載します。
 
『いま 日本国憲法は 原点からの検証(第6版)』(小林武・石埼学編)を読む~入院読書日記(1)
 
 2019年1月25日をもって、6年と2日間(2,193日間)「毎日更新」を続けてきた「弁護士・金原徹雄のブログ」の更新をいったん中断するのやむなきに至った事情については、1月31日に配信した「近況報告~今後のメルマガとブログについて」でご説明したとおりです。
 そこに記載したとおり、1月26日から同月30日まで、左自然気胸による入院を余儀なくされたものの、ドレナージ法によって回復し、何とか手術は免れて退院したのでした。 その後、このブログは、2月中に4回更新したものの、3月に入ってからは長らく「お休み」が続き、ようやく3月17日になって、「伊藤宏さん(和歌山信愛女子短期大学教授)の論文「ゴジラ映画における原子力描写-核兵器原発はどのように捉えられてきたか-」を読む」前編後編を一挙掲載したという状況です。
 
 ブログ「毎日更新」が途絶えた時、私が一番気にしていたのは、まさにこのような状況に陥るのではないか?ということでした。
 「毎日更新」を続けていた6年の間に書いた2,000編以上のブログの中には、「とにかく何か書かねば」という強迫観念(?)から、苦し紛れに書いたものも数多くあった反面、中には、あとで読み返してみても、「今でも皆さんに読んでいただく価値があるのでは?」という自信作も、たまには書けていたと(自分では)思います。
 これは、一種の「量が質を担保する」ということに他なりません。私のブログと比較するのもどうかとは思いますが、日本映画の黄金時代と言われる昭和20年代に、小津、溝口、成瀬、黒澤などの名匠・巨匠による傑作があいついで生み出された背景には、毎週のように新作が封切られるという大手映画会社による量産体制があったことは間違いありません。
 正直、今の体調を考えると、ブログ「毎日更新」などという無謀な(?)試みを再開することは不可能と思わざるを得ません。とはいえ、いったんブログを書かない日常生活に慣れ親しんでしまうと、書きたい素材があっても、なかなか再開するきっかけがつかめず悩んでいたところに、伊藤宏先生が、昨秋来の私との約束を忘れず、新たな紀要論文をお送りくださったことをきっかけとして、ブログ再開の意欲が湧いてきました。
 
 ということで、「これは書かねば」と思っていた素材(しかも構想では3回連載になる予定)にとりかかることにしました。シリーズタイトルは「入院読書日記」というもので、以下の3冊の読後感をシリーズで書いてみたいと思っています。
 
入院読書日記(1)
『いま 日本国憲法は 原点からの検証(第6版)』(小林武・石埼学編)
入院読書日記(2)
『「表現の自由」の明日へ 一人ひとりのために、共存社会のために』(志田陽子著)
入院読書日記(3)
日本国憲法』(長谷部恭男解説/岩波文庫
 ただ、ここで言う「入院」というのは、先のブログでご報告した1月26日~同月30日の入院のことではありません。実は、私は、1月下旬から3月上旬にかけて、3回にわたって入退院を繰り返しています(いずれも左自然気胸による)。
 
1回目 2019年1月26日~1月30日
2回目 2019年2月15日~2月19日(再発)
3回目 2019年2月28日~3月5日(手術)
 
 1回目の入院の際は緊急入院であったため、病室で読む本など用意しておらず、家人に家から持ってきてもらうほどのこともないと考え、これといった読書もしていません。
 これに対し、2回目は、前夜来の不調から「おそらく再発している」と覚悟しながら主治医の外来を受診しましたので、持参したカバンの中に、かねて読みたいと考えていた『いま 日本国憲法は 原点からの検証(第6版)』をしのばせておくことを忘れませんでした。
 そして、2回目の退院時に、手術を受けるための入院日として予約した2月28日に病院に向かう際に持参したのが『「表現の自由」の明日へ 一人ひとりのために、共存社会のために』と『日本国憲法』(長谷部恭男解説/岩波文庫)だったのです。
 従って、私が構想している「入院読書日記」で取り上げる書籍は、2回目と3回目の入院時に読んだものです。
 
 正直、ブログ「毎日更新」などを続けていると、まとまった読書の時間などなかなかとれないもので、『いま 日本国憲法は』も、『「表現の自由」の明日へ』も、刊行前からAMAZONで予約して入手していたものの、気になりながら読めていなかった本でした。
 それが、度重なる入院のおかげで(ブログの更新が止まった一方)一気に読めたのですから、皮肉なものですね。
 なお、以下の読後感については、敬体ではなく常体で書いています(この方が書きやすいような気がしただけで、他意はありません)。
 

入院読書日記(1)
 
『いま 日本国憲法は 原点からの検証(第6版)』
小林武・石埼学 編
2018年11月3日 第1刷発行
定価 3,000円+税
 
 
 1992年5月30日に初版第1刷が発行されて以来、定期的に内容を刷新してきた憲法教科書の第6版。編者は、初版から第5版までが小林武氏(沖縄大学客員教授)と三並敏克氏、そして、今回の第6版から小林武氏と石埼学氏(龍谷大学教授)となった。
 本書のそもそもの成り立ちは、「私たち執筆者一同に共通するものは、歴史の進歩につねに貢献している日本国憲法を愛する心であるが、そうであるのも、1991年に還暦を迎えられた立命館大学教授山下健次先生に学部および/または大学院において薫陶を受けたことによるといえる。」(初版のはしがき)とあるとおり、当初は同門の研究者が協力して作り上げた憲法教科書であったことが分かる。「(山下)先生は、2003年、本書の3版と4版の間に、病を得て73歳で帰らぬ人となられた。」(第6版はしがき)とのことなので、この第6版の執筆者全員が立命館の山下教授門下かどうかは不明ながら、初版以来の基本的な理念を尊重しながら内容をアップツーデートするという編集の方向性を理解した上で適切な原稿を分担執筆するという、共著教科書を充実した内容とするために必須の基盤を確保する上で、基本的に同門の研究者が執筆するという伝統は、有効に機能しているのではないかと思える。
 
 初版以来の本書の特色は(各版の「はしがき」を通読したところ)、つまるところ、以下に引用する「初版のはしがき」に書かれた理念に集約されていると思われる。
 
「本書では、今日の現実の問題-憲法政治の「現点」-を、憲法がその出発においてかかげ、その後も変わることなく脈打っている精神-憲法の「原点」-から照らし出し、それを検証することを試みた。そのため、第一部では、序論として、日本国憲法の全体について、現在の憲法学上の主要な論点のすべてを一応は網羅する形で、小林(武)が叙述し、それを前提にして、第二部の本論において、7名の執筆者が、各々今日的テーマを、たんなる解説の域を超えて自由に論じることにした。」(初版のはしがき) 
 
 今回の第6版においても、「第1部 日本国憲法をデッサンする」(1~101頁)は小林武氏の単独執筆であり、憲法の歴史や基本原理を概説したうえで、近代憲法の2大領域である人権保障と統治機構について、主要な論点をほぼカバーする形で叙述している」(第6版1頁)。
 これに対し、第6版では、第2部以降に大きな変革が加えられている。「第2部 日本国憲法の眼で政治を検証する」(103~209頁)を、従来の「論文調」から、事案とその解説からなるケーススタディ形式に変更した他、「第3部 権利実現の現場と日本国憲法-実務家との対話」(211~286頁)が新設されている。とりわけ第3部を設けた意図について、編者は以下のように説明している。
 
「第3部は、憲法の教科書としては大変にユニークなものであるが、日々の仕事の中で憲法の趣旨を具体的に実現させようとしている実務家と憲法研究者の対話である。第3部のねらいは、とくに憲法の初学者に、だれもが尊重されるべき個人(憲法13条)としてその生を全うできるように日々尽力している専門職(養護学校教員、精神保健福祉士、弁護士)にそれぞれの現場の実情や苦労やそこで働く意義等を示してもらい、憲法研究者がそれに若干の解説を付することにした。とくに憲法の初学者には、いきなり抽象度の高い憲法論に接するまえに、この第3部の憲法の諸条文の趣旨が具体的に活用されている現場の描写を一読していただくことを薦める。」(第6版はしがき)
 
 さて、以下に私の読後感を述べたいと思うが、何を言うにも、本書は憲法の教科書である。悪戦苦闘の末にようやく司法試験に合格した1986年から既に33年近くが経過しようとしているが、2年間の司法修習中にも、また弁護士としての実務に就いた後も、ついぞ憲法の教科書を「通読」したことはなかったので、病院のベッドに横になりながら本書を読み通したことは、実に「新鮮」な体験であった。
 もっとも、司法試験合格後も、憲法の教科書・基本書を「参照」したことならもちろん何度もあるし、「通読」に近い経験としては、昨年、「ファクトチェック:芦部信喜教授は東京大学で「立憲主義」を教えなかったのか?~『国家と法Ⅰ 憲法』(放送大学印刷教材)から検証する」というブログを書くために、芦部教授が東京大学を定年退職した後の1985年に、放送大学での講義のためのテキストとして書いた(東大での講義録を基に弟子に書いてもらった草稿に手を入れて完成した)教科書を入手し、ざっと斜め読みしたことならある。
 しかし、まさに現役の学部の学生を主たる対象として書かれた最新の憲法教科書を熟読するという、おそらく今後もう二度とないかもしれない経験ができたのは有意義だったと思う。
 
 以上の総括的感想を踏まえ、以下、個々の感想を述べる前に、版元(法律文化社)のホームページに掲載されている「目次」の主要部分を紹介しておく。
 
第1部 日本国憲法をデッサンする
 第Ⅰ章 近代憲法と日本の憲法[小林 武]
 第Ⅱ章 基本的人権の保障[小林 武]
 第Ⅲ章 統治機構―人権確保のための政治のしくみ[小林 武]
 
第2部 日本国憲法の眼で政治を検証する
 第Ⅰ章 平和憲法の「いま」
  1 平和憲法70年の意義―政権党による9条改憲をどうとらえるか[小林 武]
  2 安全保障関連法と9条3項加憲論[近藤 真]
  3 沖縄:基地のまちの学校-安保条約のいま[小林 武]
 第Ⅱ章 人権のすがた
  1 公共空間[成澤孝人]
  2 アーキテクチャ,人,プライバシー[上出 浩]
  3 障害者に対する合理的配慮[石埼 学]
  4 堀の中の選挙権―成年者による普通選挙の番外地[倉田 玲]
  5 日の丸君が代[成澤孝人]
  6 学問の自由と軍事研究[近藤 真]
  7 規制緩和―財産権,営業の自由[坂田隆介]
  8 健康で文化的な最低限度の生活とは―生活保護基準の切り下げ[坂田隆介]
  9 「貧困の連鎖」の解消のために―教育の機会均等[彼谷 環]
  10 広がる同性パートナーシップ―家庭生活における両性の平等[彼谷 環]
  11 インターネット時代の実名報道―無罪推定原則と憲法[石埼 学]
 第Ⅲ章 統治のかたち
  1 天皇制[成澤孝人]
  2 「女性議員を増やす」という政策―「全国民の代表」と「男女平等」[彼谷 環]
  3 2つの県でも1つの選挙区―全国民を代表する参議院議員[倉田 玲]
  4 53条要求の無視―国会と内閣[成澤孝人]
  5 「強行採決」―司法審査の限界?[坂田隆介]
  6 森友公文書改ざん事件―内閣の対国会説明責任[石埼 学]
  7 京都市宿泊税条例―地方公共団体の課税権の意義と限界[石埼 学]
  8 憲法改正[石埼 学]
 
第3部 権利実現の現場と日本国憲法―実務家との対話
 1 一人ひとりの子どもを大切にすること―特別支援教育憲法
  [現場:竹村直人][憲法:上出 浩]
 2 自分を大切にすること―精神保健福祉と憲法
  [現場:塩満 卓][憲法:石埼 学]
 3 労働者の権利を大切にすること―司法による労働者救済と憲法
  [現場:大河原壽貴][憲法:坂田 隆介]
 
 私は、はしがき、目次、索引などを含めれば300頁余りのこの教科書を、「はしがき」の助言(先に引用した部分)に従い、第3部⇒第2部⇒第1部⇒目次⇒初版から第6版までの全ての「はしがき」の順序で通読した。
 読み終わった時点でもまだ退院できなかったため、さらに第3部をもう一度読み、さらに第1部も2回読んだところで退院となった(従って、第2部は一度しか読んでいない)。
 以下は、その上での感想をアトランダムに書き留めたものである。
 
 本書が第6版で初めて試みた「実務家と憲法研究者の対話(といっても、対談形式で書かれている訳ではない)」(第3部)は、実務家のはしくれである私にとっても、非常に興味深く読み進めることが出来たし、教えられることの多い3編であった。
 特別支援教育、精神保健福祉、労働者救済という3つの「現場」で、憲法の条文や理念がどのように活かされているのか、また逆に、日々の「現場」での実践から、憲法を照らし出し、関連条文をどのように解釈し、「現場」にフィードバックしていくべきかという循環過程を、自ずから読者に考えさせてくれる絶好の教材であると思う。
 編者は、「憲法の初学者」(その多くは学部の学生であろう)に、まず第3部から読むことを推奨しており、それに異を唱えるつもりは毛頭ないが、私としては、「憲法の初学者」ではない社会人読者にこそ、第3部から読み始めることをお薦めしたい。
 「憲法の初学者」にとっても、自分なりの社会体験はあるだろうし、それを踏まえて、第3部で取り上げられた3つの「現場」についての想像力も働くとは思うが、やはりより多くの経験を積み重ねてきた社会人読者にこそ、各「現場」の問題点が端的に伝わり、それとの関連で憲法をどう捉えるかについての高い問題意識も期待できるのではないか。もっとも、こう考えるのも、私が50代になってから放送大学教養学部)の現役学生となり、生涯学習について興味を持ち続けているという特殊事情によるものかもしれないが。
 もちろん、初学者にとっても非常に刺激的で、憲法を学ぶ導入部としての役割を十分に果たしてくれることは間違いないと思う。
 
 なお、具体的な事例から憲法を考えるためには、判例を通して学ぶというメソッドもあり、そのための教材も豊富に出版されているようである。しかし、判例として残る事件はそれぞれに特殊個別性を有しており、必ずしも日本国憲法の「いま」を検証するのにふさわしいとは限らないことから考えると、本書第3部のような「実務家と憲法研究者の対話」は、本書のタイトル『いま 日本国憲法は 原点からの検証』を実現するための最も適切なスタイルなのかもしれない。
 
 私には、現在、日本の大学でどのようなタイプの憲法教科書が使われているのかについて知識の持ち合わせが全くないため、本書の第3部と類似した試みを行っている類書があるのか否かは不明であるが、第6版に至って、「実務家と憲法研究者の対話」(第3部)を新たに設定したことは、「今日の現実の問題-憲法政治の「現点」-を、憲法がその出発においてかかげ、その後も変わることなく脈打っている精神-憲法の「原点」-から照らし出し、それを検証する」という初版が掲げた編集理念をより良く実現する、素晴らしい企画であったと賞賛したい。
 
 ただ、そうすると、第2部と第3部の棲み分けというか役割分担をどう考えるのか?という問題がありそうに思う。
 「第2部 日本国憲法の眼で政治を検証する」(とりとりわけ「第1章 平和憲法の「いま」」と「第2章 人権のすがた」)で取り上げられた各テーマについては、「権利実現の現場と日本国憲法―実務家との対話」でも取り上げることが十分可能なテーマではないかという気がする。
 しかし、何をいうにも、教科書として許容される頁数に限りもあり、全て「実務家との対話」にするという訳にもいかないし、また、その必要もないだろう。もっとも、第2部、第3部で取り上げた各テーマを全て「実務家と憲法研究者の対話」でまとめた本があっても興味深いとは思うが、それは本書とは別企画だろう。
 
 その第2部では、平和、人権、統治の3セクション、合わせて22のテーマが取り上げられている(内容は先に引用した目次を参照されたい)。選択されたテーマは、まさに日本国憲法の「いま」の姿を浮かび上がらせるために不可欠なものばかりである。
 社会人読者であれば、自らの関心に従って、気になるテーマから読み進めていけばよいのであるが、指定教科書として購入した学生は、はたしてこの第2部をどのように読むのだろうか、と思いながら、私は第2部を通読した。
 高校時代にこれらのテーマについて何の関心も持っていなかった学生が、いきなりこの第2部を読んで、はたして何を思うだろうか?さらに詳しいことを知りたいと考え、インターネットや図書館で知識を深めようとするだろうか?自分の学生時代(40年以上前だが)を振り返ってみると、とてもそんな姿は思い浮かばないのだが。
 とはいえ、22全てのテーマについて、さらに深めた学習を志す学生などいるはずがなく、とりあえず、問題の所在についてのざっとした知識を身に付けた上で、この内1つでも2つでも、継続して関心を持ち続けるテーマを見つけてもらえれば、編者の目的は十分に達成されるということかもしれず、そのように理解すれば、分担執筆された22の解説は、その目的に適った論考が集められているというべきだろう。
 
 私は、第3部、第2部を読んだ後、最後に「第1部 日本国憲法をデッサンする」を読み進めた。実は、初版以来の編者である小林武氏が執筆された約100頁の憲法概説を読んだ印象は、1回目と2回目では相当に異なるものだった。
 小林氏は、この短い「デッサン」の中で自説を明確に主張することをためらっておらず、それ自体は評価するし、同氏の学説の多くには共感できるものの、
明治憲法の評価が低すぎないか?
象徴天皇制の評価についても全面的には賛同できない。
などということにひっかかっていたのであるが、(退院まで時間があったので)2回目に読んだ際には相当に印象が変わっていた。
 といっても、個々の学説についてのことではなく、わずか100頁の中に、憲法全体のエッセンスを一貫した基準点に立ちながら叙述するという、一種の「力業」が見事に達成されているというもので、これは誰にでも書けるものではない、と言っては失礼極まりないかもしれないが、そのような感想を持った。
 
 なお、本書1冊を精読しただけで司法試験に挑む人はいないと思うし、司法試験のためには、深めるべき知識がもっと必要である(平成30年度の司法試験問題)。
 しかし、合格のために必要な知識は知識として、基本的な憲法の理念は、本書を熟読することによって十分身に付けることができるのではないかと思われる。

 ただ、本書をスタート台として、さらに発展的な学習に結びつけるのに有益な参考(推奨)文献の、しかも編者による簡単なコメント付きのリストがあればなお良かったとは思うが、頁数に限りがある中では難しかったかもしれない。それに、読むべき文献を探索すること自体「学び」の重要な手段であることを思えば、そこは読者の自主性に委ねることにも理由があるとも考えられる。
 
 以上、雑駁な感想を書き連ねたが、入院という偶然の機会があったからではあるが、新鮮な気持ちで憲法の教科書を通読できたのはまことに幸いであった。
 かつて憲法を学んだ元学生にも、また学ぶ機会の得られなかった者にも、自習用・憲法教科書として、本書「『いま 日本国憲法は 原点からの検証(第6版)』」をお薦めする次第である。
 

(弁護士・金原徹雄のブログから/小林武氏関連)
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