wakaben6888のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

中川五郎さんの新しい“We Sall Overcome”=『大きな壁が崩れる』

  

 私が偏愛するアーティストの1人、中川五郎さんは、関西フォーク全盛の時代から現在に至るまで、精力的に歌い続けておられます。
  とりわけ、「大きな世界を変えるのは一人の小さな動きから」と歌う『一台のリヤカーが立ち向かう』は、岡本尚文さんが評されているように、「3月11日以前から3月11日以後の世界を歌ってい」たものだと私も確信します。
 
 その中川五郎さんが、アメリカ公民権運動の高揚の中で歌いつがれ、日本でも広く歌われた“We Shall Overcome”の新しい日本語詞を作り、歌い始めておられます。
 
 まず、その歌自体をお聴きください。
 
『We Shall Overcome 大きな壁が崩れる』 中川五郎
 
(歌詞・引用開始)
大きな壁も ぶつかり 崩す
あなたとわたし みんなの力で
おお あきらめず 立ち向かおう 
大きな壁が崩れる
 
手を取り合って 声かけ合って 
あなたとわたし みんなの力で
おお 勝利信じて 立ち向かおう 
大きな壁が崩れる
 
恐れはしない 恐れはしない
あなたとわたし みんなの力で
おお 未来見つめて 立ち向かおう 
大きな壁が崩れる

石の心も 溶かせてみせよう
あなたとわたし みんなの力で
おお あきらめず 立ち向かおう 
大きな壁が崩れる

大事なものは 必要なものは
もう一度 考えてみよう
おお 便利な暮らしか みどりの自然か
100年後に生きる子どもたち
 
大きな壁も ぶつかり 崩す
あなたとわたし みんなの力で
おお あきらめず 立ち向かおう 
大きな壁が崩れる
(引用終わり)
 
 中川さん自身が、“We Shall Overcome”との出会い、それに新たな『大きな壁が崩れる』を作ろうと思い立った理由などを詳細に書かれた文章がありますので、是非お読みください。
 
 最後に、岡本尚文さんとのコラボレーションで作られてる「Dig Music Gazette11」としてこの曲がアップされた際の中川さんの文章を引用します。
(引用開始)
 6月22日、首都圏反原発連合が毎週金曜日に呼びかけている首相官邸前/国会前での反原発脱原発の抗議行動に、ぼくは初めて参加した。
 みんなと一緒に「再稼働反対」のシュプレヒコールをあげながら、帰り道、こうした行動
の中でみんなで一緒に歌える歌があればいいということを痛切に感じていた。
 その何日か後、6月30日にライブをやることになっているお店の方から連絡があり、「ラ
イブで何かみんなで一緒に歌える歌はないかしら?新たな『We Shall Overcome』はどう?」と言われた。何という絶妙のタイミング! その瞬間ぼくの中で、「We Shall Overcome」の新しい日本語の歌詞を作ろうという気持ちが固まった。
 その経緯についてはぼくがMIDI RECORD CLUBのウェブ・マガジンに毎月連載している
「グランド・ティーチャーズ」というコラムに「大きな壁が崩れる」というタイトルで詳しく書いているので、ぜひとも読んでほ­しい。
 その原稿のくり返しになるが、ぼくは「We Shall Overcome」の新しい日本語歌詞を作るにあたって、「We Shall Overcome Someday」、すなわち「我々はいつの日にか勝利する」と直訳するのは絶対に避けようと思った。そして思い浮かんだのが「大き壁が崩れる」というフレーズだった。そし­てそのフレーズを軸にして書いていってできあがったのが、この新しい日本語歌詞の「We Shall Overcome」だ。
 Dig Music Gazetteでぼくが歌っている「We Shall Overcome」をみんなに見て、聞い
ていただき、反原発の動きの中だけでなく、ひとりひとりの自由や権利を奪おうとし、弱い者、持たざる者を切り捨てようとしているこ­の国のやり方に反対し抵抗する人々のあらゆる動きの中で、広く歌われることを強く願っている。状況に応じてどんどんと歌詞が変えられ、新しい歌詞も作られたりして、ぼくら­がぼくらの「We Shall Overcome」を歌えるようになれば、それはほんとうに素晴らしいことだとぼくは思う。
(引用終わり)
 
(参考映像)
7月13日(金)国会正門前で歌う中川五郎さん
中川さんレコーディング(2012年7月27日)と抗議行動の映像