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10/17めぐちゃん新橋駅前スピーチと南相馬市の“新戦略”

 昨晩(10月23日)配信した「メルマガ金原No.1146」からの転載です。

 

10/17めぐちゃん新橋駅前スピーチと南相馬市の“新戦略”
 
 「めぐちゃん」と言われても、何をやっている人か、私にはさっぱり分かりません。
 何となく、そんな名前の女性芸人がいたような気がするが、と思ったら、それは「メグちゃん」で、別人のようです。
 ご本人のブログというのが紹介されていて、そのタイトルが「男も女もすなる日記とふものを、オカマもしてみむとてするなり」といものでした。
 さらに、調べてみると、福島瑞穂さんの1期先輩の司法修習生(38期)だったというブログ記事が!
 ということは、司法研修所では筆者(司法修習41期)の3年先輩ということになるのですが、今、何やってるんでしょう?(弁護士やってるんだろうか?)
 
 実は、私が「めぐちゃん」という人のことを知ったのは、知人の貴志公一さんのブログ(悠々自適な毎日)で、「みんな楽しくHappy?がいい♪」のきいこちゃんが書き出した新橋駅前でのスピーチが紹介されていたのを読んだからです。
 
「みんな楽しくHappy?がいい♪」に掲載された文字書き起こし
 
スピーチの映像はこれです。
 ※ 「めぐちゃん」のスピーチは27分25秒からです。
 
 「めぐちゃん」のスピーチの骨子は2つあるのですが、ここではその前半部分を取りげます(後半部分については、上記書き起こしをご参照ください)。
 
 「めぐちゃん」は道行く人に訴えます。
 「南相馬市、人体実験」で検索してみるようにと。
 そこで、やってみました。 
 そうすると、以下のようなブログがヒットしました。
 
「世の中の不思議を Hard Think します」
「言葉の体験記」
 
 これらのブログが(そして「めぐちゃん」が)問題視しているのは、南相馬市が今年の夏に策定した「新たな想による事業事例の研究~経済復興計画の策定に向けて~」です。
 その中でも特に問題なのが、「第二次産業」の中の「放射線研究施設群の形成」です。
 
(抜粋引用開始)
課題
 放射線被曝による人体への影響が明らかでないことから、市民の健康への不安払拭できずにいます。このため、徹底した健康診断とデータの蓄積、そして被曝医療の提供により、市民の安心を取り戻さなくてはなりません。また、本市が纏つた放射能という言葉の負のイメージに果敢に挑戦し、これを払拭する放射能の有効活用を図ることが求められます。
 さらに、地域医療を万全な態勢で担えるようにするとともに、原子力発電所周辺居住する15万人の健康診断を地元で行うことができるよう地域医療体制を整えなければなりません。
施策の方針
本市が、放射能による生態への影響を調査及び研究する重要な意義を有するィールドであるとの認識から、環境放射能に関する科学的な研究の発展への貢献を果たします。
○徹底した健康診断と高度な被曝医療の提供を可能とすることにより、市民の放射線被曝に対する不安を低減します。
○市立総合病院における急性期医療の提供体制を再構築するとともに、相双地域という二次医療圏における基幹病院としての機能を充実させます。
主な方策
○ 「福島県放射線医療トライアングル」の拠点施設整備(総合病院の機能充実)
南相馬、福島、いわきを結ぶ医療トライアングル
相双地域の基幹病院として、急性期医療とともにリハビリテーションを担い相双医
療圏で不足している周産期医療やがん医療の機能を付加被曝医療、放射線治療の提供
低レベル環境放射線が健康に及ぼす影響を研究
 今回の事故を踏まえ、徹底した健康診断とデータの蓄積、そして被爆医療の提供により地域住民が安心を取り戻さなくてはなりません。
 このため、事故現場に近接する自治体として、南相馬市立総合病院に健康診断とデータの蓄積、高度な被曝医療を行う放射線病院としての機能を整え、市民あるいは事故現場で働く全ての人の健康の確保を担うようにします。
 また、放射線は、医学の分野ではきわめて重要な役割を果たしています。一例がん治療が挙げられますが、最先端の放射線治療学は、患者さんの身体的負少なくする人に優しい治療法として大きな期待を担つています。このことから、放射線によるがん治療の更なる高度化を目指した研究開発を充実していきます。
 その他、X線検査や核医学検査等による放射性診断学など放射線を有効活した先端医学の提供を可能とするようその環境の整備に努めていきます。
○環境放射能関連研究施設整備(相双環境放射線研究トライアングル)
南相馬、飯舘、浪江を結ぶ研究トライアングル
・低レベル放射線を継続的に被曝し続けている家畜を包含する生息環境を研究
・低レベル放射線の影響の機構の解明
 今回の事故を契機とする当地方の環境に対する不安を払拭するため、環境放射能についてできるだけ多くの知見を有し、適切な対応を図ることが不可欠であります。今、南相馬市は放射能による生態への影響を調査及び研究する意義が大きいフィールドとなつており、市民のみならず世界中の人々の健康の確保、環境の保全等の観点から、徹底した環境放射能に関する研究が必要となってきています。
 このため、環境における放射能の挙動と放射線レベルの解明及びそれらによる被ばく線量の評価法の開発並びに低レベル放射線の人体に及ぼす身体的・遺伝的影響の機構の解明及びそのリスクの評価に関する研究を強力に推進していく環境を整えます。
(引用終わり)
 
 おそらく南相馬市の担当部局の人たちには、市民を「人体実験」の素材にしようというような「悪意」はなかったでしょう。苦境に陥った南相馬市をどう「復興」させいったら良いのかについて真剣に考えたのでしょう。
 けれども・・・・。
 これを読んだ人、とりわけ子どもを持つ南相馬市民にどう受け取られるか、ということについての想像力が決定的に欠如していたと言わざるを得ません。
 
 これを読んで、山下俊一氏の「フクシマという名前は世界中に知れ渡ります。フクシマ、フクシマフクシマ、なんでもフクシマ。これは凄いですよ。もうヒロシマ、ナガサは負けた。・・・何もしないのにフクシマ有名になっちゃったぞ」という発言と同じじゃないかと思われては、南相馬市の行政に携わる人たちにとっても、さぞ不本意でしょう。 
 
 しかし・・・どうしたらいいんでしょうね?