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五十嵐仁氏の“憲法9条・96条大学習・宣伝活動の勧め”

 今晩(2013年5月17日)配信した「メルマガ金原No.1358」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
五十嵐仁氏の“憲法9条・96条大学習・宣伝活動の勧め”
 
 法政大学大原社会問題研究所教授の五十嵐仁氏のブログ「転成仁語」に、本日、以下のような記事が掲載されました。
 
 
 前半は、橋下徹従軍慰安婦をめぐる“妄言”を取り上げ、その発言の真意を下のように推測しているのが新鮮でした。
 
(引用開始)
 安倍首相は、侵略戦争への反省を表明した村山談話を訂正しようと狙っていしたが、アメリカなどからの懸念もあり、これを全面的に受け継ぐ方向へと軌道修しました。これを見た橋下さんは、「今がチャンス」とばかりに安倍さんが明け渡し極右の空間に飛び込んだのでしょう。
 それが従軍慰安婦肯定発言でした。それによって、参院選に向けて自民党との
違いを際立たせ、安倍さんに失望した極右ナショナリストの支持をかき集めようとし
たのではないでしょうか。
 ところが、飛び込んだ場所は底なし沼だったようです。発言の正当性を示そうとし
てあがけばあがくほど、ますます泥にまみれて沈んでしまうというのが現在の姿です。
(引用終わり)
 
 そして後半において、五十嵐教授は、魯迅の「水に落ちた犬を打て」という言葉を引用しつつ、日本維新の会どの改憲勢力を「水に落ちた犬」に例え、この「犬」をいかに打つべきかについて、その具体策を提言されており、その部分を引用したいと思います。是非、各地で憲法学習会を企画している方々は参考にしていただきたいですね。
 特に、学習会と具体的なアイデアを出し合うグループ討議をセットで行うというのは非常に良いアイデアだと思います。6月に私が伺うことになっている「田辺9条の会」、「くまの平和ネットワーク」、「輝け!九条龍神の会」の皆さん、いかがですか?
 
(引用開始)
 どのようにして、その「犬」を「打つ」のか。改憲勢力の足を止め、反撃し、撃退するためにはどうしたら良いのでしょうか。
 そのためには、憲法9条と96条を学び宣伝する大学習・宣伝活動が効果的です。
すでにそのような取り組みは日本全国で始まっており、私もその一端に加わっていま
す。
 昨晩、地元の八王子で開かれた学習会で講演しましたが、そこでは改憲を阻む
ために何ができるのかをテーマにグループ討議が行われました。様々なアイデアが出
されましたが、驚くほど多様な取り組みがすでに実践されています。
 「高尾9条を守る会」を作ったある方が「最近実行している宣伝活動」やアイデア
には、次のようなものがあるといいます。参考のために、紹介しておきましょう。
 
1、薄い色の日傘の下部に油性ペンで「憲法は政府への命令書だから、96条を変えたらだめ」などの訴えを書いて使用
2、「日本が世界一、尊敬されるのは、憲法9条があるから」などの意見文を透明ファイルに入れてショッピングキャリーや自転車に付ける
3、意見文を自動車の窓下部に付けて宣伝する(ステッカーを販売して欲しい)
4、自動車の日除けサンシェードに意見文を記入する
5、意見文をブックカバーにして、電車の中で読書する
 
 このほかにも、話をして反応の良かった人に意見文を渡す、自然食宅配の会員に配布する、近所を回って話をしながら署名を集める、などをやっているそうです。紙芝居を上演する、ビラやパンフを作って配る、ポスターやステッカーなどをブログやHPにアップし、ダウンロードして使えるようにする、「9条を守ろう」などと書いたボードを持って交差点などに立つなども提案されました。
 なかには、夜な夜な酒場に行って、知り合った人と憲法談義を行っているという
猛者もいました。この人は、すでに87~88軒もの飲み屋を訪れ、そこで知り合った
人と憲法について語り合ってきたそうです。
 その際、9条改憲は「殺さない自衛隊から殺す軍隊へ」変わることだ、96条改憲
は「九条を狭くして外野フライをホームランにするようなもの」だと話せば、分かってもらえるそうです。
 八王子からは、安倍さんの忠実な側近で保守系議員連盟「創生『日本』」の事務局長をしている萩生田光一衆院議員が国会に出ています。この議員の選挙事務所などにも働きかけていこうという話が出ましたが、地元の有権者からの圧力は極めて有効です。
 マスコミにも、その時々の報道や番組への意見を寄せるなどの働き掛けをしよう
と提案されました。マスコミの姿勢を変える上で、これは効果的でしょう。
 このような一人一人の行動が積み重なっていけば、大きな運動の波を起こせる
にちがいありません。このようにして、今、各地で国民的な学習・宣伝活動が始まりつつあります。
 そのようなうねりに私も加わり、さらに大きなものにしていきたいと思っています。このブログを読んでいる皆さんも、「これならできそうだ」「これは良いアイデアだ」と思われたら、このうねりに加わって下さい。
 できる範囲で、可能な形でいいんです。先ず、一歩を踏み出すことです。
 世論とは一人一人の意見の積み重ねであり、運動も一人一人の行動から始ま
るのですから。
(引用終わり)