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高橋和夫放送大学教授に岩上安身氏が“中東問題”をきく ※追記あり(高橋教授から受講者・視聴者への訴え)

 今晩(2013年8月17日)配信した「メルマガ金原No.1454」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
高橋和夫放送大学教授に岩上安身氏が“中東問題”をきく ※追記あり(高橋教授から受講者・視聴者への訴え)
 
 わが国における中東に関わる国際政治研究の第一人者である高橋和夫放送大学教授に、IWJの岩上安身さんが2時間を超える長時間インタビューを行いました(2013年8月16日収録)。
 
 
 以下に番組案内を引用しますが、これはインタビュー冒頭部分の要約ですね。
 
(引用開始)
 国際政治学者で、放送大学教授でもある高橋和夫氏が16日、岩上安身のインタビューに応え、エジプト全土に広がっているデモをはじめとして、イスラエル・パレスチナ問題やシリア情勢について、さらにはイランの核開発やクルド人の問題など、中東が抱える諸問題について、幅広い視点から解説を行った。
 エジプトでは、2011年の1月から2月にかけて大規模な反政府デモが起こり、ムバラク大統領が辞任。およそ30年間にも及んだムバラク政権が崩壊した。翌年5月と6月に行われた選挙によって、ムハンマド・ムルシが大統領に選出されたが、今年7月、軍部によるクーデターが発生。解任される事態となった。
 クーデター発生以降、ムルシ大統領の支持母体であるムスリム同胞団は、エジプトの首都・カイロで抗議の座り込みを続けていた。それに対して、治安部隊は今月14日、強制排除に乗り出し、この日1日だけで149人が死亡。16日までに合計600人以上が死亡し、およそ4000人の負傷者を出している(エジプト保健・人口省発表)。
 この一連のエジプト情勢について、高橋氏は、ムバラク政権を倒したのはインターネットに強い若者たちだったが、大統領選挙で勝ったのは強力な組織力を持っていたムルシ大統領だったために、「(革命を起こした)連中には、『俺たちが革命を起こしたのに、ムスリム同胞団が勝ってしまった』という不満がある」と指摘。そうした人たちと、「ムスリム同胞団によって自分たちの利権が侵されるんじゃないか」と恐れた軍部が手を結びクーデターを起こした、と解説した。
 高橋氏は、エジプト騒乱の見通しについて、「決着が見えない」と語り、「軍の連中は何を考えているのか(分からない)」と率直な見解を示した。14日に軍が起こした強制排除は「やるべきではなかった」とし、「現地の報道によると、だんだんデモが少なくなっていた。もう少し我慢すれば……、とみんな思っていたのに、(軍は)何を考えているのか」と、現地で軍部の姿勢を批判する声があることを説明した。
(引用終わり)
 
 ただ、残念ながらこのコンテンツは会員限定となっているため、全編を視聴するためには会員登録が必要です(あるいは、この番組だけ300円払って視聴する方法もありますが)。

 会員には、一般会員とサポート会員があります。
 
一般会員 
 月々1,000円 もしくは、お得にまとめて1年分10,000円
サポート会員
 月々一口3,000円から、何口でも
 もしくは、1年一口30,000円から、何口でも
 
 ちなみに、今回のインタビューは、「※掲載期間終了後は、サポート会員限定事となります」というコンテンツです(私は一般会員なので急いで視聴しました)。
 
 非会員の方でも冒頭14分余りの映像(エジプト問題についての解説)を視聴できますので、これをご覧になった上で、是非「会員登録」をお考えになってはどうでしょうか?
 


 ところで、私が放送大学の現役学生(全科履修生/社会と産業コース)であ
るということは、以前メルマガで書いたことがありましたが、いまだに卒業認定単位にとどかず現役のままです(一度入学金を支払えば10年間在籍できるので、ゆっくりいくつもりですが)。

 高橋教授の科目では、2008年度開講の「現代の国際政治('08)」を受講して単
位を取得しています。
 放送大学では、4年から5年で放送内容が更新される例となっており、今年4月からの新学期に、高橋和夫教授が主任講師を務められる以下の2科目が新規開講となり、私は、受講登録はしていないものの、放送授業(テレビ科目、ラジオ科目ともBSデジタルで放送されています)は録画・録音して視聴しましたが、どちらの科目も、とっても勉強になりますよ(各科目とも45分講義×15回です)。
 入学しなくても、BSデジタル放送が受信できる環境があれば、全ての授業科を無料で視聴できます。是非一度視聴してみてください。
 
テレビ科目(専門科目/社会と産業コース)「現代の国際政治('13)」
ラジオ科目(基礎科目)「国際理解のために('13)」
 
 今回は、IWJと放送大学の宣伝で終始したような感がありますが、中東問題に関心を持つことの重要性がメインテーマであったことは言うまでもありません。
 
(参考サイト)
近著『イランとアメリカ 歴史から読む「愛と憎しみ」の構図』(朝日新書

 
放送大学公式サイト  

 
(追記)
 上記でご紹介した「現代の国際政治('13)」の最終回(第15回)の最後の部分での、高橋和夫教授から受講者・視聴者への訴えは非常に心揺さぶられるものでした。是非皆さんに知っていただきたく、文字起こししました。BS放送が受信できる方であれば、「現代の国際政治」を無料で視聴できます。第2学期の放送は2013年10月3日から始まります(毎週木曜日の午前9時45分~10時30分/BSデジタル放送231チャンネル)。本当にお薦めです。
 それでは、全15回の講義を聴き終えた学生・視聴者への高橋教授からの餞(はなむけ)の言葉を味わってください。
 
「さてこの15回のシリーズ、見ていただきましたけれど、いかがだったでしょうか?『うん、高橋、国際政治がよく分かったぞ』とおっしゃる方がいらっしゃるかもしれません。しかし、私にとっては、分かっていただくだけでは十分ではありません。問題は、これから皆さんが、世界を良くするためにどのように行動するかということにかかっていると私は思うわけです。ですから、知識を持っているということだけでは十分ではないわけです。これから皆さんは、人生という大きな答案用紙に、生涯という時間をかけて、世界を良くするための行動という答案を書いていただきたいというのが、担当講師である高橋の切なる皆さんへのお願いです。
 知識だけでは十分ではありません。その知識をいかに行動に変えるのか、そして、この行動によって、1人1人の行動によって、世界をいかに良くしていくのかということが、今問われていると思います。知識を持つということは、責任を持つということで、最後に皆さんにとんでもなく大きな宿題を出してしまったような気がしております。15回ご静聴ありがとうございました」

 なお、放送大学オープンコースウェアとして、「現代の国際政治('13)」も、全15回の内の第2回「アメリカの世界戦略~(1)スーパー・パワーへの道~」が公開されています。 「授業科目一覧(1番組のみ公開)」の中からご覧になれます。