今晩(2013年11月24日)配信した「メルマガ金原No.1553」を転載します。
なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
神保哲生さんの「フィリピン・レイテ島報告」を視聴する
11月8日にフィリピン中部のレイテ島などに上陸した台風30号(アジア名Haiyan、フィリピン名Yolanda)は、同国に甚大な被害をもたらし、外電が伝える被害の映像を見た日本人は、否応なく、2年8か月前の東日本大震災における津波被災地の状況を思い出したのではないかと思います。
犠牲者数に関する情報も錯綜をきわめていますが(東日本の際もそうでした)、最近の報道(CNN)によると、「今月フィリピンを襲った超大型の台風30号(ハイエン)による死者数が22日に5209人に達した。国営フィリピン通信が国家災害リスク軽減・管理評議会(NDRRMC)からの情報として伝えた」とのことです。
時事ドットコム 2013年 最強台風の爪痕~フィリピンを直撃~ 写真特集(63枚)
神保哲生のフィリピン・レイテ島報告(45分)
神保さんもレポートで強調されていましたが、発展途上国を大規模自然災害が襲った場合、まず「貧困層」が最大の被害の直撃を受けるということがまざまざと分かります。今回の台風による最大の被害は「暴風」によってもたらされたようなのですが、そこそこ堅固な建物は、屋根が飛んだり窓ガラスが全部割れたりはしていても、何とか建物の構造自体は持ちこたえてますが、貧困層が住んでいたと思われる木造住宅は全て倒壊して一面ガレキの山となっている光景が続いています。
ところで、映像の19分頃からは、神保さんがセブ島北部に支援に入ったイスラエル軍を取材した映像が紹介されていますが、海外メディアへの手厚い応対、どんなことがあってもイスラエル国旗を降ろさない兵士たちの様子などから、「災害外交」への意識の持ち方が、諸外国と日本とでは根本的に異なるらしいということが分かります。
また、11月11日からワルシャワで行われていたCOP19(国連気候変動枠組条約第19回締約国会議)で、フィリピン政府のサニョ代表が行った演説は日本でも少し話題になりましたが、詳しくは以下の記事をご覧ください。
COP19 台風30号直撃のフィリピン代表が涙の断食宣言