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wakaben6888のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

「子どもの人権SOSミニレター」を知っていますか?

人権 社会
 今晩(2014年12月5日)配信した「メルマガ金原No.1930」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
「子どもの人権SOSミニレター」を知っていますか?

 昨日(12月4日)配信した「12月10日は世界人権デーです~特定秘密保護法施行日でもありますが」の中でも触れましたが、「我が国においては,法務省と全国人権擁護委員連合会が,同宣言が採択されたことを記念して,1949年(昭和24年)から毎年12月10日を最終日とする1週間(12月4日から同月10日まで)を,『人権週間』と定めて」います。
 
 今日も、「人権週間」シリーズの続きですが・・・。

 私の地元和歌山市及び隣接の海南市岩出市を配布エリアとするフリーペーパー「リビング和歌山」(毎週土曜日発行、その前日・前々日に各戸配布)の「12月6日号」の「子育ての情報発信 Kid’s Living」のコーナーに掲載された記事のご紹介です。
 WEB版「リビング和歌山」
にもアップされていますので引用します。
 
(引用開始)
届いた手紙をじっくり読み込み
人権擁護委員らが一通ずつに返事

 毎年10月から11月にかけ、小・中学生に「子どもの人権SOSミニレター」が配られているのを知っていますか。全国の法務局と地方法務局、人権擁護委員で組織する全国人権擁護委員連合会が、いじめや暴力など子どもたちの悩みや困り事の相談に応える活動として、全国の小・中学校を通じて配布しているもので、平成18年から実施されています。
 このミニレターはA3判を二つ折りにした用紙で、便せんと封筒が一体になっています。封筒部分を切り取り、相談内容を書いた便せんを入れてポストに投函すると、最寄りの法務局や地方法務局に届きます(切手不要)。
 送られてきた手紙は、子どもの人権に詳しい人権擁護委員や法務局職員が読み、希望する方法(手紙・電話)で、直接返事。深刻なケースは、学校や児童相談所などと協力し、問題解決を図っています。
心に寄り添い、子どもの人権を守る
12月4日〜10日は人権週間

 今年も県内で8万6000枚余りが配布。これまで子どもたちから年間100通前後が送られてきています。返事は、和歌山県人権擁護委員連合会に所属する20人の子ども人権委員などが中心となって、一通ずつ手書きしています。
「ミニレターを書いて、ポストに入れようと踏み切ってくれた子の気持ちに応えたい。返事が届いたときに少しでも力づけられ、元気になればと思いながら書いています」と話すのは、子ども人権委員会委員長の金原徹雄さん。「たとえ4、5行の手紙でも、一行一行を読み込んで、そこに隠されている思いをくみ取っていきます」と。「SOSを発信できるルートは多い方がいい。親や先生にも言えない悩みを、他の大人に直接相談できることは子どもたちにとって大きな安心になると思います」と話します。
 いじめや家庭内の虐待などが大きな社会問題となる中、悩み事を抱える子どもたちの心に寄り添い、子どもの人権を守る取り組みとして続けられているミニレター活動。12月4日〜10日は「人権週間」です。この機会に、子どもの人権擁護について考えてみませんか。
問い合わせ 和歌山地方法務局人権擁護課
電話 073(422)5131
(引用終わり)
 
 お読みいただければ分かるとおり、10月から11月にかけて全国一斉に全ての小中学生に配布されるSOSミニレターを広報しようと、和歌山地方法務局人権擁護課が県内の色々なメディアに働きかけたところ、リビング和歌山が人権週間に合わせて取り上げてくれることになったものです。
 私が取材に応じたのは、記事の中で紹介された肩書き(和歌山県人権擁護委員連合会子ども人権委員会委員長)によるものですが、私は、あまり広く国民に知られているとは言い難い(?)人権擁護委員の活動の中でも、(自分が和歌山での責任者だから言う訳ではありませんが)このSOSミニレターは最も重要なものの1つだと思っています。
 
 私たち人権擁護委員になし得ることはまことに限られた小さなことかもしれません。子どもたちを見守り、寄り添い、その相談に乗っているのは、もちろん、保護者であり、学校の先生方であるはずです。
 そのことを前提としながら、親や先生には言いにくい、相談しにくいことを、面と向かい合うのではなく、「手紙」という形で相談できる大人がいるということには、十分な意義があると思っています。

 子どもが(子どもに限りませんが)自分の悩みを第三者に分かってもらうために手紙を「書こう」とすれば、自分自身の置かれた状況を客観的に把握するという視点を否応なく持たざるを得ず、「書く」という作業自体が、問題解決に向けた第一歩になるのだと思います。
 取材の際にもお話しましたが、私がSOSミニレターへの返事を書く際に常に意識しているのは、子どもがこのミニレターをポストに投函した時に比べて、返事を貰ったことによって、少しでも元気になってくれればということです。
 先に書いたように、子どもが学校で貰ったミニレターを使って大人に相談しようと決め、自分の悩みを「文章化」した時点で、既にそれ以前に比べれば一歩解決に向かって前進しているのですから、私たちの書いた返事がほんの少しでも子どもにとって役立つ内容となれば「大成功」ではないでしょうか。
 
 とはいえ、短いミニレターの文面から、子どもたちの本当に訴えたい「声」を聞き取るのは容易なことではありません。
 私は、大げさではなく、SOSミニレターへの返事を書くという作業には、1人1人の人権擁護委員が、これまでの自分の人生で培った全人格を傾ける覚悟が必要だと思っています。
 ・・・というような立派なことを言いながら、どの程度実践できているのか?と問われれば、私自身のことで言えば、まことに恥じ入るしかないのですが。
 
 今日は人権週間に寄せて、普段とは少し傾向の違うお話を書きましたが、私としては、憲法問題や原発問題に向き合うスタンスと、人権擁護委員としての子どもの悩みへの向き合い方は、あくまで同一線上のものだと考えています。
 この文章をきっかけとして、子どもの人権SOSミニレターについて、少しでも知っていただければ幸いです。
 
(参考サイト)
子どもの人権SOSミニレター(サンプル)
インターネット人権相談窓口へようこそ!
※「こどものじんけんSOS・eメール」で相談するという方法もあるのですが、残念ながら「現在,システムの点検作業中のため,インターネット人権相談の受付を休止しています」とのことです。
人権擁護委員法(昭和二十四年五月三十一日法律第百三十九号)