読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

wakaben6888のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

殺すな!殺されるな!~福島菊次郎さんとアーサー・ビナードさんの対話(in多摩市)

写真 講演
 今晩(2015年1月8日)配信した「メルマガ金原No.1964」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
殺すな!殺されるな!~福島菊次郎さんとアーサー・ビナードさんの対話(in多摩市)

 2014年12月22日から27日まで、パルテノン多摩を会場として、「福島菊次郎 全写真展 殺すな!殺されるな!」が開催され、最終日の27日には、アーサー・ビナードさんを聞き手として、講演会「93歳のラストメッセージ」に福島さん自身が登壇され、大盛況だったそうです。
 
 
 

 写真展の会場で、ビナードさんに車椅子を押してもらいながら、自分の作品について語る福島さんの映
像がアップされていました。
 手元に福島さんの写真集をお持ちの方は、自作解説をされる福島さんのお話に耳を傾けたいところでしょうが(私もそうしてみました)、時折聞き取れる福島さんの言葉と、明瞭に聞き取れるビナードさんの言葉を付き合わせ、あとはお2人が視線を向けている写真の題材から、想像力を最大限に発揮して福島さんの発言を「再現」しようという忍耐心を持った者には、興趣尽きない動画だと思います(約22分)。
 
20141227 福島菊次郎さんとアーサー・ビナードさん@多摩
 

 そして、講演会です(これを講演と言うのだろうか?)。
 YouTubeに約7分の動画がアップされていますので、ビナードさんとの掛け合いの様子がうかがえます。
 
福島菊次郎師講演会「93歳のラストメッセージ」
 
 
 全編の動画はないものかと探してみたのですが、今のところ発見したのは、以下の Twit Casting のライブ動画 だけです。
2分~ 開演
4分~ 主催者代表挨拶
13分~ 阿部裕行多摩市長挨拶
20分~ アーサー・ビナードさん 講演
1時間06分~ 映画『ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎』予告編上映
1時間09分~ 福島菊次郎さん講演(聞き手:アーサー・ビナードさん)
2時間57分~ 花束贈呈
2時間59分~ 閉会挨拶
 
 3時間の長丁場を充実したものにした功労者がアーサー・ビナードさんだったことは間違いなく、まさに余人をもっては替え難いキャスティングでしょう。
 
 ところで、私がこの何度目かの(?)「最後の」写真展に注目した理由の1つに、「殺すな!殺されるな!」というタイトルがあります。
 これは、2010年に現代人文社から刊行された福島さんの写真集『写らなかった戦後 3 殺すな、殺
されるな 福島菊次郎遺言集』から取られたものです。


 この写真集自体は未見なのですが、福島さんを取り上げたテレビドキュメンタリー『抵抗の涯てに~写真家・福島菊次郎の“遺言”~』(毎日放送「映像2010」)を同局公式サイトのライブラリで視聴した感想などをブログに書いたことがあります。
 
2013年1月19日(同年同月30日に再配信)
報道写真家・福島菊次郎さん91歳
 
 そのブログの一部を再掲します。
 
「この毎日放送の番組の取材が行われたのは、『写らなかった戦後3 殺すな、殺されるな 福島菊次郎遺言集』(2010年・現代人文社)が完成間近の頃だったようですが、番組の中で福島さんがインタビュアーに語った著書のタイトル(予定)は、『殺すな、殺されるな、憲法を変えるな』でした。」
 
 ・・・というようなこともあり、この「殺すな、殺されるな」というフレーズは私の頭の片隅にずっと居ついてしまったようで、集団的自衛権をテーマとした学習会の講師を頼まれた際に作ったレジュメの見出しに、無意識のうちに「殺すな 殺されるな」と付けたりしています。
 
 
 私の手元にある福島さんの写真集は、2013年にデイズジャパンから刊行された『証言と遺言』だけですが、まことに持ち重りのする1冊であり、単純に「感動した」とか「衝撃を受けた」ということでは済まされないものがあり、いまだに、その全体をどう受け止めれば良いのかというとまどいの中にいるというのが正直な気持ちです。
証言と遺言
福島菊次郎
デイズジャパン
2013-03

 
 最後に、福島さんが書かれた『証言と遺言』の「おわりに」の一節を引用してこの稿を終えたいと思います。
 是非、今年も「94歳 最後の写真展」が開催されますように。
 
(引用開始)
 戦場カメラマンはなぜ死ぬのか。それは人間同士が殺し合う凄惨な現場に潜入しなければ取材できない
からだ。この掟はすべての職制のプロに課せられる原則である。
 僕の写真を見て読者の心に届いてほしいのは、一枚一枚の写真に写っている人々の苦節の「遺言」だ。
静に、その声に耳を傾けていただきたい。
(引用終わり)