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小原凡司氏が語る中国海軍・空軍の現在~「自衛隊を活かす会」シンポ④補遺その1

 今晩(2015年1月14日)配信した「メルマガ金原No.1970」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
小原凡司氏が語る中国海軍・空軍の現在~「自衛隊を活かす会」シンポ④補遺その1

 今日は、昨日配信した「『自衛隊を活かす会』シンポジウムから学ぶ(4)『新たな米中関係と日本の安全保障』~今回はまず予告編」についての補遺その1です。
 12月3日の自衛隊を活かす会・第4回シンポジウム「新たな米中関係と日本の安全保障」に登壇し、「中国の対日政策」についてプレゼンテーションされた小原凡司(おはら・ぼんじ)氏(東京財団研究員・政策プロデューサー、元海上自衛隊第21航空隊司令・中国防衛駐在官)が、2014年8月8日、日本記者クラブにおいて行った講演(日本記者クラブがシリーズで開催してきた「中国とどうつきあうか」の第10回)の会見詳録(文字起こし)が同クラブ公式WEBサイトに掲載されていましたので、その動画と併せてご紹介します。
 
小原凡司 東京財団研究員・政策プロデューサー「中国とどうつきあうか」⑩ 2014.8.8
 
 
 なお、会見詳録の標題が「中国は日本に手を出せない 米国とは衝突でなく競争を目指す」とあるのは、小原さんが自ら付けた標題ではなく、日本記者クラブ担当者が主導して付けたのではないかと推測します。
 特に根拠があっての推測ではありません。
 ただ、会見の冒頭で小原さんは以下のように語っておられます。
 
(引用開始)
 東京財団小原でございます。私、好きな言葉に、山本五十六元帥がおっしゃった言葉で、「おのれの欲に取りつかれるほど大きな災いはない。人のことをとやかく言うことほど悪いことはない」という言葉がある。私も、人の悪口ですとか批判ではなくて、なるべく客観的に物をみて、お伝えができればと思っております。きょう申しあげる中国の軍事力についてですが、私が知る限りの客観的な事実に基づいたお話をさせていただこうと思っております。そこから日本がどうすべきか、あるいは私たちがどうすべきか、ということはそれぞれ考えていくことだろうと思っています。
(引用終わり)
 
 会見詳録を通読しましたが、冒頭に宣言された方針を小原さんは最後まで守れられているという印象を受けました。
 そして、その印象と会見詳録の標題がマッチしないのですよね。
 強いて私の推測の根拠と言えば、そういうことなのですが。
 
 平和を語る者が軍事に無知で良い訳はないと思います。
 日本を取り巻く軍事情勢、とりわけ中国の軍事力について、可能な限り「客観的な事実」を知りたい者にとって有益な講演録であると思います。
 動画を視聴する時間がとれない方には、是非、会見詳録をお読みになることをお勧めしたいと思います。
 また、その上で、昨日ご紹介した「自衛隊を活かす会」シンポジウムでの小原さんの発言を視聴すれば、その意味がより深く理解できるものと思います。
 
 最後に、東京財団WEBサイトに掲載されていた小原さんの経歴を引用しておきます。
 
研究員・政策プロデューサー 小原凡司
▼研究分野・主な関心領域
外交・安全保障/中国
▼実施プロジェクト
現代中国
アジア太平洋地域の戦略アジェンダ
▼経歴
1985年3月 防衛大学校卒(29期)
1998年3月 筑波大学大学院修士課程修了、修士論文「中国の独立自主外交」
1998年8月 海上自衛隊 第101飛行隊長(回転翼)
2001年9月 防衛研究所一般課程(49期)
2003年3月~2006年4月 駐中国防衛駐在官(海軍武官)
2006年8月 防衛省海上幕僚監部情報班長
2008年8月 海上自衛隊 第21航空隊副長~司令(回転翼)
2010年2月 防衛研究所 研究部
2011年3月 IHS Jane’s入社 アナリスト兼ビジネス・デベロップメント・マネージャー
2013年1月 現職