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龍谷大学・石埼学教授による日本国憲法講義「平和主義と安保法制」を受講しよう

 今晩(2015年5月29日)配信した「メルマガ金原No.2105」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
龍谷大学・石埼学教授による日本国憲法講義「平和主義と安保法制」を受講しよう

 皆さんの中には、大学の教養課程で「日本国憲法」もしくは「憲法」という講義を受講した人も少なくないと思います。この講義が教養課程修了のための必修科目になっていた方もおられるでしょうね。
 私も、40年以上前の大阪市立大学1回生の時のことを思い返してみると、教養科目としては「法学」という講義を受講し、それとは別に「憲法」を受講したと思うのですが、それは私が法学部の学生だったからで、法学部以外の学生には「憲法」と「法学」が統合されたような科目が提供されていた可能性もあります。
 とはいえ、大学の教養課程などはるか昔という人にとって、日本国憲法が施行以来最大の危機を迎えている今、実際の大学現場において、憲法はどのように学生に教えられているのかを知る機会はそうはありません。
 
 ところが、正規の大学のカリキュラムの一部である憲法の講義が、ユーストリームで中継されるという機会があったのです。
 それは、龍谷大学(京都)の石埼学(いしざき・まなぶ)教授による「日本国憲法講義」の1コマであり、当日(5月28日)のテーマは「平和主義と安保法制」というものでした。
 IWJ京都によって中継されたアーカイブが無償で(今のところ)公開されています。
 
2015/05/28 【京都】龍谷大学石埼学教授 日本国憲法講義 ―平和主義と安保法制(動画) ※2015年5月28日(木)13時15分から、京都市伏見区龍谷大学深草キャンパスで行われた石埼学教授による日本国憲法講義「平和主義と安保法制」の模様を中継した。
 
 どうやらこの日の講義は、法学部以外の学部の学生を対象とした講義の一環のようであり、まず憲法9条の解釈が論じられ、ついで安保法制についての解説がなされるのですが、自分が学生になったつもりでノートをとりながら受講してみることをお勧めしたいですね。
 皆さん、「武力攻撃」「武力の行使」「武器の使用」の区別って分かります?(36分~ほか)そういえば、この区別で国会審議が紛糾していましたね。
 私もまだじっくりと視聴する時間は持てておらず、つまみ食い的にあちこちのぞき見しただけなのですが、いわゆる戦争法案(政府は「平和安全法制整備法」及び「国際平和支援法」と呼称)について勉強したいという人にとっては、とても有益な講義だと思います。
 そして、龍谷大学の学生さんの能力をあなどるつもりはありませんが、仮に受講生の大半が高校を卒業して間のない1回生であったとすると、はたして石埼教授の講義をどの程度理解できただろうか?という疑問なしとしません。これは、私が大学の1回生であった当時を思い起こしながらの想像なのですが。
 これに対し、何とか早急に戦争法案の概略について正しい知識を得たいという人たちこそ、真剣に学び取ろうとしてくれると思うのですが。
 石埼教授が、この講義をインターネットで公開することにされた理由の一端も、その辺にあるのではと思います。