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「安保法案だよ全員集合!」(9/12和歌山県田辺市)に注目を~賛成派・反対派それぞれの意見を聞く

 今晩(2015年8月31日)配信した「メルマガ金原No.2199」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
「安保法案だよ全員集合!」(9/12和歌山県田辺市)に注目を~賛成派・反対派それぞれの意見を聞く

 今日、田辺市の前田(小池)佳世さんから、Facebookのイベント招待が届きました。閲覧したところ、イベントページの作成者は笠松美奈さんでした。
 
安保法案だよ全員集合!
日時 2015年9月12日(土)10:00-12:00
会場 田辺ひがしコミュニティーセンター
    (和歌山県田辺市南新万28-1/TEL:0739-22-2088)
気になるけどよく分からない。どうなるんだろう?
反対派・賛成派のパネリストを招いての座談会です。
みんなの暮らしに関わるこの法案について色んな意見を聞いて一緒に考えませんか?
※託児あります。ご希望の方は9月5日までにお申し込みください。
お問い合わせ・託児申込
安保法案だよ全員集合実行委員会
090-6916-5990(小池)、090-1733-5380(笠松
 
 なお、このイベントページにも掲載されていますが、同内容のチラシは「九条の会・わかやま」の「県内の取り組み」コーナーに既に掲載されていました。
 そこには「パネリストは調整中です」と書いてありましたが、今日オープンしたFBイベントページにも、「反対派・賛成派のパネリスト」の名前は書いてありませんでしたから、もしかしたらまだ「調整中」なのかもしれません。
 ちなみに、私は早速このイベントページの「参加予定」をクリックしました。午前10時から田辺で開かれるイベントに参加しようと思えば、普段になく早起きしなければなりませんが、かねて「参加予定」でしたからね。
 チラシに「調整中」とあるうちの、「反対派のパネリスト」の1人が私のはずで、笠松美奈さんから聞いているところでは、「反対派・賛成派」双方から2人ずつ登壇する予定ということでした。

 ところで、「賛成派」って、いまだに「調整中」なんだろうか?それとも、当日まで名前は公開しないという約束なんだろうか?
 
 まあ、それはともかく、こういう「双方の意見を聞いてみよう」という企画は、なかなかありませんからね。今年の春、「戦争をさせない和歌山委員会」がシンポを計画し、辻元清美議員(衆議院民主党にあたってみるという話を聞いた時、私はすかさず事務局に、「ついでに世耕弘成議員(参議院自民党)にも声をかけ、2人の対論を企画したら?」と提案したのですが、(実現可能性ゼロと思われたのか)結局一顧だにされませんでした。
 そういう意味からも、参加される価値は十分にあるのではないかと思います。

 もっとも、「反対派のパネリスト」として、私が期待に応える発言ができるかどうか、こちらの方はあやしいかもしれませんが、少なくとも、「ネトウヨ」レベルではなく、耳を傾けるに値する「賛成派」の意見に接する機会などない方が多いと思いますので(私自身がそうですから)、それだけでも参加する価値はあると思います。
 もっとも、これは、そういう「賛成派のパネリスト」を主催者が確保しているということを前提にしているのですが(そうだと信じよう)。
 
 なお、賛成派、反対派、双方の意見を平等に聞くというイベントの趣旨から、主催は実行委員会となっていますが(当然そうあるべきでしょう)、実体としては、「9条ママnetキュッと」が中心となった企画だろうということは、(田辺の事情に詳しい人なら)誰でも分かると思います。
 実際、9月12日に備えたシール投票を、「9条ママnetキュッと」が、延べ3日間にわたって実施したと聞いています。
  8月21日(金)10:00~ 扇ヶ浜海水浴場&扇ヶ浜公園
  8月23日(日)14:00~ オークワパビリオンシティC館前
  8月26日(水)14:00~ JR田辺駅前
 「9条ママnetキュッと」Facebookページに、世話人の前田(小池)佳世さんが、シール投票の集計結果を発表されていますので、引用します。
 
(引用開始)
先週3日間で田辺市内で行ったシール投票の結果発表です。
 
賛成 30
どちらかというと賛成 19
どちらとも言えない 99
どちらかというと反対 57
反対 165
 
 「賛成」の多くは年配男性。中には「反対ばっかりしててもな~」といって賛成したおばちゃんもいたり、迷わず賛成した若い女性もおられました。
 「どちらとも言えない」に投票した人は、賛成とも反対とも言いずらいという方や、「安保って何?」と全く分からない人たちが含まれています。どちらかというと法案のことを知らない、分からない人の方
が多かったです。
 「シールを張るだけなんです~。」の呼びかけに足早に去っていく人も多かったです。もちろん急ぎの
方は仕方ありませんでしたが…。
 「どちらかと言うと反対・反対」に投票した人は、老若男女それぞれありましたが、特に女性が多かったように感じました。
 
 感想として、この場で法案に関して賛否を言うことは敢えてしませんが、無関心な人が思ったよりたくさんいてびっくりしました。政治への無関心さは選挙投票率の低さと同じことだけど、その無関心さが今の暴走する政治を生んでしまったということをそろそろ気づいてほしいと思いました。命にかかわる法案について、自身の意見をもって意思表示することは社会人としての責務だろうと思います。それと同時に無関心にさせてしまった国や議会の政治への取り組み方にも責任があると思います。党派・派閥でしがらみがあろうと思いますが、保身や名誉・利益に固執せずに誇りと信念をもって自身の意見を述べてほしい。長いものにまかれず、聞くべき声に耳を傾けてほしい。
 無関心な人をどうすれば引き付けられるか、これからの課題だと思います。その試みとして、9月12日座談会「安保法案だよ全員集合!」を開催します。賛成派・反対派のパネリストを2人ずつお招きして
様々な意見を聞くという企画です。良く分からんわ~、安保って何?と言う人にこそぜひ来て頂きたいです。無関心な人にも必ず無関係ではないこの法案について、皆で一緒に考えましょう。詳細は当グループサイトの一番上にご案内しています。
(引用終わり)
 
 このシール投票の結果については、地元紙の紀伊民報でも取り上げられました。
 
 
 いやが上にも期待が高まると言いたいところですが、9月12日(土)という日程が相当微妙な上に、私自身の準備がいまひとつ進まないのが気になっています。何とか当日までに基本的なおさらいはしておかねばと思っていますが。
 田辺市近辺の方だけではなく、もっと遠くからでも参加する価値のあるイベントだと思いますので、是非ふるってご参加ください。
 
(参考動画)
 12日の田辺の企画への出演を内諾してから、自分の主張を、短く、分かりやすい言葉で聴き手に届けるにはどうすれば良いのかということをずっと考えています。
 振り返ってみれば、自分と同じ立場の人に対して、問題の本質を言葉を尽くして解説することは(つま
り、学習会の講師ですね)、これまでさんざんやってきましたが、自分と考えの違う人とどう対話するか(説得するという意味ではありません。普通そんなことはできません)、関心の薄い人にどう理解を求めるかという実践がはなはだ手薄であったということにあらためて気がつきます。
 そういう意味から、あらためて小林節さん(慶應義塾大学名誉教授、弁護士)の話しぶりに注目しています。このキャラクターは到底まねできませんし、学問的緻密さの点では盟友の長谷部恭男教授(早稲田大学)などの方がレベルが高いと思いますが、短い言葉で問題の核心を突く話術は、大いに参考にしなければと思っています。
 一昨日(8月29日)、京都弁護士会が主催した「平和安全保障法制の今国会での成立NO!緊急府民大集会」(丸山音楽堂)での小林節さんのミニ講演の動画をご紹介しますので、是非皆さんもご覧ください。大いに得るところがあると思います。

「緊急府民大集会」での小林節氏の講演(15年8月29日)