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憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

講演会「山城博治さん(沖縄平和運動センター議長)が語る沖縄の現状と未来-山城裁判とは何か-」のご案内(2018年2月27日/和歌山県平和フォーラム)

 2018年2月14日配信(予定)のメルマガ金原.No.3078を転載します。
 
講演会「山城博治さん(沖縄平和運動センター議長)が語る沖縄の現状と未来-山城裁判とは何か-」のご案内(2018年2月27日/和歌山県平和フォーラム)
 
 バレンタインデーの今日、毎月実施している「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」に参加するため、集合場所の和歌山市役所前に行ったところ、いつもデモ用のハンドマイクを持ってきてくださる和歌山県平和フォーラムの藤原慎一郎さんから、「2月27日に山城博治(やましろ・ひろじ)さんの講演会をやりますのでよろしく」とチラシを手渡されました。もう2週間もありませんので、早速今日のブログでご紹介することとしました。
 山城さんについては、今さらご紹介するまでもないと思いますので、以下のチラシ記載のプロフィールを参照願います。
 なお、3月14日に判決が言い渡される威力業務妨害事件もひどい弾圧だと思いますが、実は山城さんは、その前年の2015年2月22日にも、キャンプシュワブゲート前で逮捕されたことがあり、私は、同月23日と24日の両日にわたり、かなり詳しくその「不当逮捕」ぶりをブログで検証していました(巻末にリンクしておきます)。
 私自身、2016年の事件についても、その前年と同じような検証を行うべきであったのに、出来ていなかったことを悔やんでいます。
 是非とも、多くの方々と一緒に、「山城裁判とは何か」、山城さんご本人から詳しくうかがえればと思います。
 以下にチラシの記載情報を転記します(チラシ本文に、山城さんたちに対する判決言い渡しが「3月4日」と記載されているのは「3月14日」の誤記であることを主催者から確認しましたので、私のブログでは訂正しています)。 
 
(チラシから引用開始)
講演会 山城博治さん(沖縄平和運動センター議長)が語る沖縄の現状と未来-山城裁判とは何か-
 
 全国を行脚し、沖縄の現状と未来を伝えている山城博治平和運動センター議長を招いて講演会を開催いたします。
 「辺野古新基地建設・高江オスプレイパッド建設」に反対する運動のリーダーである山城議長がゲート前の座り込みを理由に不当逮捕、5ヶ月にも及ぶ長期勾留、そして2年6ヶ月という論告求刑を受け、この3月14日に那覇地裁において判決が下ろうとしています。
 平和とくらしを守る沖縄県民をはじめ、全国の市民団体、学者・文化人によって、“無罪判決”を求める運動が広がっています。
 今度、「沖縄の現状と未来-山城裁判とは何か-」と題し、講演会を開催いたします。 今、この人の言葉に耳を傾けようではありませんか。
 多くの方々の参加を呼びかけます。
 
山城博治(やましろ ひろじ)プロフィール
1952年9月 沖縄県うるま市(旧具志川市)生まれ。65歳。
法政大学社会学部卒業後、1982年に沖縄県庁に入庁。2004年、自治労沖縄県本部副委員長就任(県職労出身)。以来、沖縄平和運動センター事務局長、米軍基地の県内移設に反対する県民会議事務局長、全国基地問題ネットワーク事務局長等を兼任し、2013年沖縄平和運動センター議長就任、普天間基地辺野古移設反対運動、高江ヘリパッド建設反対運動のリーダーとして指揮、反戦平和運動に奔走する。
2016年10月高江で逮捕、起訴。11月辺野古現場での威力業務妨害の疑いで再逮捕。152日間勾留される。
2017年3月保釈。同年6月、ジュネーブの国連人権理事会で日本政府による基地建設と人権侵害を報告した。
保釈後3月17日から続いた公判を終え12月20日に結審。2018年3月14日に判決予定である。
 
日時 2018年2月27日(火)18:00~20:00
場所  和歌山県勤労福祉会館 プラザホープ 4Fホール
         和歌山市北出島1丁目5-47 TEL:073-425-3335
主催 和歌山県平和フォーラム・戦争をさせない和歌山委員会
お問い合わせ 和歌山県平和フォーラム TEL:073-425-4180
(引用終わり)
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(弁護士・金原徹雄のブログから/山城博治氏関連)
2015年2月23日
沖縄で起こったこと、起こってはならなかったこと~地元からの報道で知る
2015年2月24日
山城博治氏らは何を根拠に米軍に「身体拘束」され沖縄県警に「逮捕」されたのか?
2017年1月14日
沖縄で起こっている異常な事態~山城博治さんの長期身柄拘束と接見禁止
2017年5月16日
5月3日の憲法集会で山城博治さんが歌った『沖縄 今こそ立ちあがろう』
2017年9月19日
「ともに生きる未来を!さようなら原発さようなら戦争全国集会」(2017年9月18日@代々木公園)の動画を視聴する

番組告知「東京クルド/TOKYO KURDS」(テレメンタリー/2018年2月18日放送)

 2018年2月13日配信(予定)のメルマガ金原.No.3077を転載します。
 
番組告知「東京クルド/TOKYO KURDS」(テレメンタリー/2018年2月18日放送)
 
 私が「国を持たない最大の民族・クルド人」のことを意識しだしたのは、おそらく放送大学高橋和夫先生の講義を受講するようになって以来だと思います。
 それまでも、2003年に始まったイラク戦争の報道の中では、「北部のクルド人地域」に言及されることがありましたし、実際、フリージャーナリストの西谷文和さん(イラクの子どもを救う会代表)が、イラクに入国する主要なルートが、トルコからイラク北部のクルド人地区に入り、そこからさらにイラク国内を目指すことが多かったような記憶があります。
 けれども、クルド人が国を持てなかった歴史的背景や、イラクに住むクルド人居住地域が、湾岸戦争を契機として事実上の自治区となっていたことなどを詳しく知ったのは、放送大学の高橋教授の講義を通じてでした。
 
 さて、そのクルド人が、日本にもかなりの数住んでおり、しかも、埼玉県南部の川口市蕨市などでは、クルド人コミュニティが存在しているということは、不勉強なことに全く知りませんでした。
 今日、テレビのドキュメンタリー番組の放送予定をチェックしていたところ、テレビ朝日系列各局で放送されるテレメンタリーの次回作品「東京クルド/TOKYO KURDS」の番組案内を読んで、初めて知りました。
 以下に、番組案内を引用します。
 
テレビ朝日 2018年2月18日(日)午前4時30分~5時00分
朝日放送  2018年2月18日(日)午前4時55分~5時25分
テレメンタリー2018「東京クルド/TOKYO KURDS」
(引用開始)
 東京周辺には、トルコ系クルド人のコミュニティが広がる。その数約1500人。トルコでの迫害や差別を逃れ、20年ほど前から住み始めた。しかし、日本で難民認定は認められず、不法滞在のまま暮らす者も多い。
 6歳で来日したオザン(18歳)もその1人だ。働くことは法律で禁じられ、不法労働に頼りながら家族と暮らす。昨夏、オザンは抱いた夢を口にする。
 将来を切り拓くチャンスすらない日本で居場所のなさに葛藤し、もがく彼のひと夏を描く。
ナレーター:伊沢磨紀
制作:テレビ朝日
(引用終わり)
 
 まだ見ていないのですから、番組の中身についてあれこれ述べる訳にもいきません。ただ、この番組の視聴をきっかけとして、クルド民族の歴史や日本に住むクルド人に思いを馳せるきっかけとなればと思います。
 以下には、そのための参考となりそうなサイトをいくつかネット検索で探し出しましたので、ご紹介しておきます。
 
(参考サイト)
毎日新聞 2015年11月30日12時30分(最終更新 11月30日12時30分)
漫画で解説 クルド人ってどんな人たち?の巻
 
 
AERA dot. 2016.4.14 11:30
あなたの知らない日本の外国 埼玉県蕨市「ワラビスタン」(室橋裕和)
 
日経ビジネスONLINE 2016年4月21日(木)
なぜ埼玉県南部にクルド人が集まるのか?クルディスタンを離れ「ワラビスタン」になった理由(宗像誠之)
 
SPUTNIKニュース 2016年09月17日 02:52
日本に暮らすクルド人共同体「ワラビスタン」
 
HUFFPOST 2017年07月06日21時30分(更新 2017年07月08日23時03分)
「難民なのは大変。いつ入管に拘束されるかわからない」 クルド人夫婦・コミュニティーを訪ねて【ルポ】(中野渉)
 
WITHニュース 2017年12月04日
東京・十条で食べ、泣いた…クルド人独立への思い「平和が恋しいね」(軽部理人)

三宅裕一郎氏(三重短期大学教授)講演「憲法9条が果たしてきた役割~「自衛隊」の明記によって何が変わるのか?~」(3/24@守ろう9条 紀の川 市民の会)のご案内

 2018年2月12日配信(予定)のメルマガ金原.No.3076を転載します。
 
三宅裕一郎氏(三重短期大学教授)講演「憲法9条が果たしてきた役割~「自衛隊」の明記によって何が変わるのか?~」(3/24@守ろう9条 紀の川 市民の会)のご案内
 
 2005年1月24日の結成総会以来、私も運営委員を務める地域9条の会「守ろう9条 紀の川 市民の会」(紀の川北岸に居住する和歌山市民で構成)では、概ね春に総会、秋に憲法フェスタを開催するのが例となっており、これまで13回の総会と14回の憲法フェスタを開催してきました(結成当初、憲法フェスタを2回開催した年があった)。
 そして、総会でも憲法フェスタでも、記念講演を企画することが多いのは、他の地域9条の会と同様ですが、当会が異色なのは、地方の一地域9条の会にもかかわらず、大胆にも、多くの憲法研究者の方々を講師としてお招きしてきたことです。
 過去、当会の総会もしくは憲法フェスタで講演してくださった憲法研究者は、以下の皆さまでした。
 
2012年・憲法フェスタ 吉田栄司先生(関西大学教授)
2014年・総会 森英樹先生(名古屋大学名誉教授)
2014年・憲法フェスタ 清水雅彦先生(日本体育大学教授)
2015年・憲法フェスタ 高作正博先生(関西大学教授)
2016年・総会 石埼学先生(龍谷大学教授)
2017年・総会 植松健一先生(立命館大学教授)
2017年・憲法フェスタ 本 秀紀先生(名古屋大学大学院教授)
 
 そして、来る3月24日(土)午後2時から、いつもの和歌山市河北コミュニティセンター2階多目的ホールで開催する第14回総会における記念講演の講師として、8人目の憲法研究者、三宅裕一郎先生(三重短期大学法経科教授)をお招きし、「憲法9条が果たしてきた役割~「自衛隊」の明記によって何が変わるのか?~」というテーマでお話いただくこととなりました。
 
 三宅先生のお名前は、くまの平和ネットワークが「憲法の講演会」の講師としてお招きしたことがあるということで存じ上げていましたが、直接お話をうかがう機会はありませんでしたので、和歌山までおいでいただけることになり、喜んでいます。
 本務校のホームページ(教員情報)から、「最近の研究課題」の部分を引用します。
 
(引用開始)
日米軍事協力関係がますます緊密化し、それに伴い日本国憲法9条が形骸化されてきている現在、もう一方の当事国であるアメリカ国内において、法的にどのような軍事統制策があるのかを明らかにしまたその実効性を追求していくことが、研究生活を始めてから現在に至るまでの私の研究課題です。皆さんの新たな知見にも触れながら、このテーマをさらに奥行きの深いものにしていきたいと考えています。
(引用終わり)
 
 実は、今回、三宅先生にお願いした講演テーマ「憲法9条が果たしてきた役割~「自衛隊」の明記によって何が変わるのか?~」は、上記ホームページの記述も踏まえつつ、私たちが今最も知りたい切実なテーマとして提案し、ご快諾いただいたものです。
 それから、三宅先生の単著として紹介されている『国会議員による憲法訴訟の可能性-アメリカ合衆国における連邦議会議員の原告適格法理の地平から-』(専修大学出版局、2006年)についても、憲法53条に基づく臨時会招集決定請求を無視された国会議員違憲訴訟を提起できるのではないか?という意見が一部にあると聞いており、早速入手しました。
 まだ入手しただけで読めていないのですが、3月24日までには少しは勉強できればと思っています。
 
 それでは、以下に、第14回総会のチラシ記載情報を引用します。
 どなたでもご参加いただけます。是非お誘い合わせの上、ご来場ください。
 
(チラシ記載情報から引用開始)
守ろう9条 紀の川 市民の会
第14回 総 会
 
 安倍首相は昨年5月3日に、「憲法9条1項・2項をそのまま残しつつ、自衛隊を明文で書き込む」「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と述べました。自民党憲法改正推進本部の特別顧問で、改憲論議の中心的役割を担う高村副総裁は今年1月、「3月の党大会までに自民党条文案をまとめる。9条1項・2項を維持し、自衛隊を明記する案が『抑制的で実現可能』だ」と語っています。しかし、明記される自衛隊は安保法制=戦争法によって集団的自衛権の行使も認められる自衛隊です。その自衛隊憲法上で認められるということは、どのようなことになってしまうのでしょうか。戦後72年間、憲法9条に守られて、戦争で一人の外国人も殺さず、一人の戦死者も出さなかった「戦争をしない国・日本」はどうなってしまうのでしょうか。
 先の総選挙で改憲勢力が、改憲発議が可能な3分の2の議席を衆参両院で占めたことによって、明文改憲の危機が迫っています。憲法に「自衛隊」を明記することで何がどのように変わるのかを具体的に学び、改憲の国会発議を阻止するために、私たちは何をすればよいのかをみんなで考えたいと思います。多数のみなさまのご参加を願っています。
 
※総会は会員でなくても参加できます。もちろん無料です。多くの方にご参加いただきたいと願っています。
 
日時 2018年3月24日(土)午後2時~4時30分
場所 河北コミュニティセンター 2F 多目的ホール
 和歌山市市小路192-3(TEL:073-480-3610)
 南海本線紀ノ川駅」下車徒歩3分(改札口を左折し踏切を越え180m、右側)
 和歌山バス・六十谷線(川永団地⇔南海和歌山市駅)「梶取東バス停」前
 
◎第1部 記念講演 14:10~15:45
 憲法9条が果たしてきた役割~「自衛隊」の明記によって何が変わるのか?~
 講師 三宅裕一郎 氏
     三重短期大学法経科教授(憲法学)
◎第2部 総会議事  15:50~16:30
 
※補聴器を使用されている方がよりクリアな状態でお聞きいだけるように、会場に『磁気ループ』を設置します。使用できる補聴器は「Tモード」「MTモード」の補聴器です。
 
主催:守ろう9条 紀の川 市民の会   お問合せ先:073-462-0539 原 通範
(引用終わり)
 
(参考サイト)
「愛知憲法通信」(愛知憲法会議)2017年3月号(524号)巻頭言
三宅裕一郎「『トランプ』ゲームにおける『平和を愛する諸国民の公正と信義』というカード」
 
(付記・7人の憲法研究者の講演録を読む)
 昨年の5月、私のブログに「6人の憲法研究者の講演録を読む~「守ろう9条 紀の川 市民の会」で語られたこと(吉田栄司氏、森英樹氏、清水雅彦氏、高作正博氏、石埼学氏、植松健一氏)」という記事を書き、会紙「九条の会・わかやま」に同会事務局の南本勲(みなもと・いさお)さんがまとめられた講演要旨にリンクすることにより、吉田栄司先生から植松健一先生までの講演内容をご紹介しました。
 そこで、以下には、その増補版として、昨秋の憲法フェスタでの本秀紀先生による講演要旨を追加してご紹介します。
 
【7人の憲法研究者の講演録を読む~「守ろう9条 紀の川 市民の会」で語られたこと(吉田栄司氏、森英樹氏、清水雅彦氏、高作正博氏、石埼学氏、植松健一氏、本秀紀氏)】
 
2017年11月3日(金・祝) 第14回 憲法フェスタ
本 秀紀氏(名古屋大学大学院教授)
安倍政権の9条破壊を許さない~海外で戦争する『自衛隊』は認められない~
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」336号
講演録② 会紙「九条の会・わかやま」337号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」338号
金原ブログ「2日連続 名古屋大学大学院教授(本秀紀氏&愛敬浩二氏)から学ぶ憲法をめぐる動向」
 
2017年4月1日(土) 第13回 総会
植松健一氏(立命館大学教授)
安倍首相はなぜ憲法(constitution)を変えたいのか
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」321号
講演録②  会紙「九条の会・わかやま」322号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」323号
金原ブログ「植松健一氏(立命館大学教授)「安倍首相はなぜ憲法(constitution)を変えたいのか」講演レジュメを読む(守ろう9条 紀の川 市民の会 第13回総会)」
 
2016年4月2日(土) 第12回 総会
石埼 学氏(龍谷大学法科大学院教授)
戦争法は廃止、憲法9条が輝く日本を取り戻そう~今、私たちにできること~
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」296号
講演録②  会紙「九条の会・わかやま」297号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」298号
金原ブログ①「石埼学龍谷大学法科大学院教授の講演をレジュメから振り返る~4/2「守ろう9条 紀の川 市民の会」第12回総会から」
金原ブログ②「石埼学龍谷大学法科大学院教授の【設問】に答える~「安保法制」講師養成講座2」
 
2015年11月3日(火・祝) 第12回 憲法フェスタ
高作正博氏(関西大学教授)
「戦争法制」で日本はどんな国になるのか~私たちはどう対抗すべきか~
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」285号
講演録②  会紙「九条の会・わかやま」286号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」287号
講演録④ 会紙「九条の会・わかやま」288号
金原ブログ「「第12回 憲法フェスタ」(11/3 守ろう9条 紀の川 市民の会)レポートと11月中の和歌山での取組予定のお知らせ」
 
2014年11月8日(土) 第11回 憲法フェスタ
清水雅彦氏(日本体育大学教授)
ちょっと待った!集団的自衛権~日本を戦争する国にさせない~
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」260号
講演録②  会紙「九条の会・わかやま」261号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」262号
金原ブログ「『脱走兵』が日本の現実とならないように~11/8守ろう9条紀の川市民の会「第11回 憲法フェスタ」」
 
2014年3月30日(日) 第10回 総会
森英樹氏(名古屋大学名誉教授)
「国家安全保障基本法」は戦争体制を作りあげるもの
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」243号
講演録②  会紙「九条の会・わかやま」244号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」245号
金原ブログ「森英樹氏講演会を開催しました(守ろう9条 紀の川 市民の会・第10回総会)」
 
2012年11月3日(土・祝) 第9回 憲法フェスタ
吉田栄司氏(関西大学教授)
改憲派憲法を変えて日本をどんな国にしようとしているのか
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」205号
講演録②  会紙「九条の会・わかやま」206号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」207号
 
【和歌山でのこれからの企画について】
和歌山での憲法原発・環境などへの取組予定まとめ~2018年2月から5月まで(改訂版)

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中野晃一さんからのメッセージ~安倍改憲にはバラバラに反対するんでいんじゃね?(護憲論、立憲的改憲論、新9条論)

 2018年2月11日配信(予定)のメルマガ金原.No.3075を転載します。
 
中野晃一さんからのメッセージ~安倍改憲にはバラバラに反対するんでいんじゃね?(護憲論、立憲的改憲論、新9条論)
 
 今日のブログでは、昨日(2月10日)午後1時から、新宿駅西口で開かれた市民連合(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合)が主催し、総がかり行動実行委員会(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)が共催した「ストップ安倍暴走政治!2.10市民と野党の大街頭宣伝」の動画をご紹介しようと思っていました。これも、もちろんご紹介するのですが、ブログを書き始めようと思い、関連情報の検索をしていたところ、とても重要なメッセージが中野晃一さん(上智大学教授・政治学)から発信されていることに気がつき、まず始めにこちらをご紹介すべきと考えました。
 
 それは、中野晃一さんが、昨晩(2月10日)の真夜中ころ、Facebookで発信された文章で、【安倍改憲にはバラバラに反対するんでいんじゃね?】というタイトルが付されていました。
 普段の中野さんのFacebookでは、気になるネット情報をシェアしつつ、2行前後の感想を添えるというスタイルが専らで、これくらいまとまった文章を発信することは、そう多くはないと思います(全ての発信をフォローしているわけではないので、あてにはなりませんが)。
 さて、このメッセージの宛先は、安倍改憲に反対する全ての人々なのですが、主としては、「立憲的改憲論」者や「新9条論」者から「教条的護憲論」者よばわりされて(されたと考えて)頭にきている人たちに対し、「頭を冷やしてよく考えよう」というメッセージを送られたのではないか、と私は受け取りました。
 そこで、この重要なメッセージを、単にFacebookでシェアしたり、twitterや私が登録しているメーリングリストで紹介したりするだけではなく、ブログでもご紹介すべきと判断しました。
 なお、著作権に配慮して、部分引用にとどめようかとも思ったのですが、中野先生ご自身、Facebookでのプライバシー設定は投稿ごとに区別されている中で、この投稿については「公開」設定とされ、投稿後16時間経過時点で既に125人がシェアしていること、
投稿の内容から、1人でも多くの安倍改憲に反対する人々の目に触れることが、中野先生の発信の趣旨にも適うのではないかと考えられることから、私の責任で全文引用させていただきます。なお、引用にあたり、数字とアルファベットについては、半角を全角に改めたことを申し添えます。
 
中野晃一【安倍改憲にはバラバラに反対するんでいんじゃね?】
(引用開始)
安倍改憲に反対する人たちの間でのいがみ合いや相互批判が、ここのところ過熱気味であるように思います。かく言う私も「教条的護憲論」などと表に裏に揶揄されると頭に血が上ります(笑)。しかーし、小選挙区(1人区)と国民投票の違いを思い返すことが重要ではないでしょうか。単純化するとこういうことです。
 
小選挙区(1人区): 自公候補(40票)に対して、野党候補A(30票)と野党候補B(20票)と票が割れると、共倒れとなり、自公候補が当選してしまう。よって、野党候補の一本化が必要(で、これがえらい大変)。
 
国民投票: 安倍改憲案賛成(◯40票)に対して、安倍改憲案反対理由A(×30票)と安倍改憲案反対理由B(×20票)となっても、反対理由の違いは関係ないので共倒れは起きず、反対(×計50票)が賛成(◯40票)を上回れば否決できるし、そもそも発議が困難になる。つまり、反対理由の「一本化」は不要。
 
ここで言う、反対理由AやBとは、いわゆる「護憲論」や「立憲的改憲論」「新9条論」などのことです。
 
「現状維持、護憲と言ってるだけでは勝てない」「対案など出しても、実際にそれが発議される可能性はないから、改憲ありきムードに与するだけ」正直、どちらも一理あるのではないでしょうか。どちらも単独ではダメでしょう。いがみ合うことにエネルギーを使ったらもっとダメでしょう。
 
「護憲論」と「立憲的改憲論」がお互いに支持者を引き剥がしあおう、論破しよう、説得しようとしていても何の意味も効果もないでしょう。お互いがますます嫌いになるだけ。でも本当は、一丸となる必要がないわけです。安倍改憲への反対に神経を集中して、それぞれの仕方でもっとも効果的と思う反対論を組み立てて、無関心層や穏健保守、安倍嫌いの創価学会員にリーチしていくことをめざすほうが生産的ではないでしょうか。
 
実は、今や市民連合で力を合わせている総がかりやSEALDsなども、2015年夏はきれいごとでは済まない運動論など考え方の違いがあり、ぶつかり合いがありました。でもすごかったのは、安保法制への反対に神経を集中させることを最後まで忘れなかったことです。あの夏、国会のなかでは小選挙区制の歪みによる数の力で押し切られてしまいましたが、世論では反対派の圧勝でした。今回は、国民世論に直接訴えることで発議の阻止も国民投票での否決も充分に可能性があります。
 
戦う相手は安倍改憲、リーチしていきたいのはまだ考えが定まらない人たち。「護憲論」と「立憲的改憲論」の間のお互いの悪口や批判をどうしてもやりたい人は裏でやるとして、表では安倍改憲に対する批判をそれぞれのやり方で広げることに集中しませんか。ビジネスライクにすみ分けられればいいわけで、正直、お互い仲良くなる必要もないと思います。
 
*ある意味、暴論ですから批判くださっても結構ですが、反応するつもりはありません。安倍改憲を止めることのほうが重要なので、悪しからずー。
(引用終わり)
 
(付記・2月3日講演動画の再紹介)
 昨日のブログでご紹介した、2月3日、JCJとマスコミ九条の会によって開催された緊急2月集会「安倍政権、憲法改悪を国会に発議のかまえ」での中野晃一さんの講演動画を再紹介します(中野さんの講演は4分~1時間03分)。併せて、末尾の部分の書き起こしも再掲しておきます。
2・3緊急2月集会(講演のみ)(2時間15分)
(書き起こし・開始 1時間00分~)
中野晃一氏 今年は選挙がないですから、なかなか厳しいと思うんですけども、その中で3000万署名とか、国会の内外で声をあげて、多くの人に伝えるということ。その中で、やっぱり「広げる」っていうことの工夫が、それぞれが智恵を絞ってやることだと思うんですよ。ただですよ、最後に、時間になったんで、1つだけ申し上げると、「広げる」って言うと、皆さん、突然ですよ、「若い人、どうやったら入ってきてくれるだろう」って仰るんですよ。無理です!(笑)というか、止めた方がいいと思います。ご自分が18歳とか20歳だった時に、自分のお祖父ちゃんやお祖母ちゃんにあたる人が、急に「一緒に遊ぼう」って言ったら、断りますよね。またの機会に・・・。それは、無理ってもんです。無理ってもんです。まかり間違って誰か来てくれたら歓迎するってのはありますけど、基本的にはそんなことは、そんな野望は抱かない方がいいです。そんなことしなくたってですよ、私もSEALDsの子たちと、その後親しくなって、今日も実は夜打合せがあって、あと会うんですけども、彼らのことを知るようになって、分かったのは何かっていったら、皆さんの背中を見て、彼らは出てきたんです。言われた時には、「鬱陶しい」とか色々思ったかもしれないけれども、みんながですよ、共通してるのは何かって見たときには、自分の親だったりとか、先生だったりだとか、あるいは沖縄の人、広島、長崎での原爆の被害者、被爆者たちの話を聞いて、それを受け止める知性と感性を持っていて、声を出す勇気を持っていた若者が、あの時、どこからともなく出てきてくれたんです。そんなものは、もう神に感謝するしかないわけで、狙ってできることじゃない。でも、種を撒くことはできるはずなんです。それは、自分なりの信念をもって、しかし人に押し付けるのではなくって、できるだけ多くの人に届けたいという思いは持ちながら、声をあげるということが、やっぱり「広がる」ことに繋がっていくわけで、急に無理矢理自分の孫でもおかしくない人に声をかけるよりかは、自分に近い人で、「この人とうまくいったらもう少し話せるんじゃないか」っていう人の方が、絶対効果は高いんです。で、もう一つは、自民党の支持者とかそういう人をひっくり返してくる必要もないんです。投票に行ってない人を貰ってくる方が大事なんです。だから、その辺は見誤らないようにして、急に無理をしないようにして、自分に近いところで、そこで繋がればいいわけです。
(書き起こし・終わり)
 
 それでは最後に、昨日開催された「ストップ安倍暴走政治!2.10市民と野党の大街頭宣伝」をご紹介します。政党では、立憲民主党社会民主党日本共産党(発言の順番は「到着順」とアナウンスされていました)の3党から発言がありました。動画はいくつもアップされていますが、その中から「Makabe Takashi」さんの動画を使わせていただきました。
 
市民連合 ストップ安倍暴走政治!2.10市民と野党の大街頭宣伝 2018年2月10日(1時間28分)
冒頭~ 司会:菱山南帆子さん(総がかり行動実行委員会)
1分~ 山口二郎さん(市民連合
5分~ 町田ひろみさん(安保関連法に反対するママの会)
9分~ 谷虹陽さん(未来のための公共)
16分~ 海江田万里さん(衆議院議員立憲民主党
26分~ 又市征治さん(参議院議員社会民主党
37分~ 小池晃さん(参議院議員日本共産党
47分~ 大江京子さん(改憲問題対策法律家6団体連絡会)
55分~ 佐藤学さん(安保関連法に反対する学者の会)
1時間03分~ 池田香代子さん(九条の会
1時間13分~ 高田健さん(総がかり行動実行委員会)
1時間27分~ コール:菱山南帆子さん(総がかり行動実行委員会)
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/中野晃一氏関連)
2014年10月10日
日弁連集団的自衛権行使に反対する集会とパレードを主催する意義 
2014年10月11日
安倍晋三首相の“正気とは思えない”歴史認識と積極的平和主義~第13回アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)での基調講演から
2015年8月28日
動画紹介「100大学有志共同行動記者会見」&「日弁連・学者の会合同記者会見」(8/26)
2015年10月26日
動画紹介10/25シンポジウム「岐路に立つ日本の立憲主義・民主主義・平和主義―大学人の使命と責任を問い直す」(安全保障関連法に反対する学者の会)
2015年11月24日
『「戦後保守」は終わったのか 自民党政治の危機』(日本再建イニシアティブ)の刊行について
2016年1月8日
中野晃一上智大学教授による「グローバルな寡頭支配vs.立憲デモクラシー」~1/8立憲デモクラシー講座 第4回)
2016年2月2日
中野晃一上智大学教授ふたたび~秋田で語った「憲法九条の力-立憲主義を守る 市民運動のこれから-」
2016年4月6日
中野晃一氏が獨協大学で語った「安倍政権の押しつける『自発的服従』」(1/29)
2016年8月2日
中野晃一上智大学教授(市民連合)による「参議院選の結果と今後」に耳を傾ける(7/29自治体議員立憲ネットワーク)
2017年2月11日
杉尾秀哉参議院議員と中野晃一氏が語る長野の闘いと野党共闘の今後(2017年2月7日@東京)
2017年3月18日
中野晃一氏 講演会「市民の力で立憲民主主義を創る~他者性を踏まえた連帯の可能性~」(4/28和歌山県民文化会館)のご案内
2017年4月24日
中野晃一氏『つながり、変える 私たちの立憲政治』を読み、4月28日の講演会@和歌山市に期待する
2017年4月28日
中野晃一氏講演会「市民の力で立憲民主主義を創る~他者性を踏まえた連帯の可能性~」@和歌山市(4/28)の動画紹介
2018年2月10日
中野晃一氏と望月衣塑子氏の講演で考える「憲法改悪」と「米朝開戦」を阻止するために(2/3@JCJ・マスコミ九条の会

中野晃一氏と望月衣塑子氏の講演で考える「憲法改悪」と「米朝開戦」を阻止するために(2/3@JCJ・マスコミ九条の会)

 2018年2月10日配信(予定)のメルマガ金原.No.3074を転載します。
 
中野晃一氏と望月衣塑子氏の講演で考える「憲法改悪」と「米朝開戦」を阻止するために(2/3@JCJ・マスコミ九条の会
 
 年に一度の和歌山弁護士会主催による「弁護士倫理研修」を受講して事務所に戻り、中野晃一先生(上智大学教授・政治学)の講演に耳を傾けていたら日が暮れましたので、今日のブログでは、この動画をご紹介しようと思います。
 2月3日、東京都千代田区で開かれたJCJ(日本ジャーナリスト会議)とマスコミ九条の会による緊急2月集会「安倍政権、憲法改悪を国会に発議のかまえ」が開かれ、中野晃一さんと東京新聞の望月衣塑子記者による講演と討論が行われました。
 FmATVchにより、中野さんと望月さんの講演部分のみの動画がアップされていますので、ご紹介します。
 
 中野先生の講演の基調は、「(日本国憲法)改正」阻止と「(米朝)開戦」阻止の両にらみが必要ということで、最新の政治情勢を踏まえながら、具体的な対応にあたっての心構えが説かれており、いつものことながら、非常に有益なお話が伺えます。以下では、末尾のごく一部のみ書き起こして掲載しておきます。
 ちなみに、43分~で「橋本龍太郎」と言われのは、「橋下徹」の言い間違いだろうと思います。
 また、後半の望月衣塑子さんの講演では、記者としてのスタートから、望月さんがこれまで手掛けてこられた事件や官邸記者会見まで、パワーポイントのボードと併せて、「70分で分かるこれまでの望月衣塑子」という趣きがあります。もちろん、武器輸出問題を追いかけてきた望月さんですから、トランプ政権と安倍政権の関係を、武器ビジネスの観点から読み解く部分もあります。
 2時間15分の動画ですが、連休の合間に視聴して学習する素材としてお薦めです。
 
2・3緊急2月集会(講演のみ)(2時間15分)
(1時間00分~)
中野晃一氏 今年は選挙がないですから、なかなか厳しいと思うんですけども、その中で3000万署名とか、国会の内外で声をあげて、多くの人に伝えるということ。その中で、やっぱり「広げる」っていうことの工夫が、それぞれが智恵を絞ってやることだと思うんですよ。ただですよ、最後に、時間になったんで、1つだけ申し上げると、「広げる」って言うと、皆さん、突然ですよ、「若い人、どうやったら入ってきてくれるだろう」って仰るんですよ。無理です!(笑)というか、止めた方がいいと思います。ご自分が18歳とか20歳だった時に、自分のお祖父ちゃんやお祖母ちゃんにあたる人が、急に「一緒に遊ぼう」って言ったら、断りますよね。またの機会に・・・。それは、無理ってもんです。無理ってもんです。まかり間違って誰か来てくれたら歓迎するってのはありますけど、基本的にはそんなことは、そんな野望は抱かない方がいいです。そんなことしなくたってですよ、私もSEALDsの子たちと、その後親しくなって、今日も実は夜打合せがあって、あと会うんですけども、彼らのことを知るようになって、分かったのは何かっていったら、皆さんの背中を見て、彼らは出てきたんです。言われた時には、「鬱陶しい」とか色々思ったかもしれないけれども、みんながですよ、共通してるのは何かって見たときには、自分の親だったりとか、先生だったりだとか、あるいは沖縄の人、広島、長崎での原爆の被害者、被爆者たちの話を聞いて、それを受け止める知性と感性を持っていて、声を出す勇気を持っていた若者が、あの時、どこからともなく出てきてくれたんです。そんなものは、もう神に感謝するしかないわけで、狙ってできることじゃない。でも、種を撒くことはできるはずなんです。それは、自分なりの信念をもって、しかし人に押し付けるのではなくって、できるだけ多くの人に届けたいという思いは持ちながら、声をあげるということが、やっぱり「広がる」ことに繋がっていくわけで、急に無理矢理自分の孫でもおかしくないに声をかけるよりかは、自分に近い人で、「この人とうまくいったらもう少し話せるんじゃないか」っていう人の方が、絶対効果は高いんです。で、もう一つは、自民党の支持者とかそういう人をひっくり返してくる必要もないんです。投票に行ってない人を貰ってくる方が大事なんです。だから、その辺は見誤らないようにして、急に無理をしないようにして、自分に近いところで、そこで繋がればいいわけです。
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/中野晃一氏関連)
2014年10月10日
日弁連集団的自衛権行使に反対する集会とパレードを主催する意義 
2014年10月11日
安倍晋三首相の“正気とは思えない”歴史認識と積極的平和主義~第13回アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)での基調講演から
2015年8月28日
動画紹介「100大学有志共同行動記者会見」&「日弁連・学者の会合同記者会見」(8/26)
2015年10月26日
動画紹介10/25シンポジウム「岐路に立つ日本の立憲主義・民主主義・平和主義―大学人の使命と責任を問い直す」(安全保障関連法に反対する学者の会)
2015年11月24日
『「戦後保守」は終わったのか 自民党政治の危機』(日本再建イニシアティブ)の刊行について
2016年1月8日
中野晃一上智大学教授による「グローバルな寡頭支配vs.立憲デモクラシー」~1/8立憲デモクラシー講座 第4回)
2016年2月2日
中野晃一上智大学教授ふたたび~秋田で語った「憲法九条の力-立憲主義を守る 市民運動のこれから-」
2016年4月6日
中野晃一氏が獨協大学で語った「安倍政権の押しつける『自発的服従』」(1/29)
2016年8月2日
中野晃一上智大学教授(市民連合)による「参議院選の結果と今後」に耳を傾ける(7/29自治体議員立憲ネットワーク)
2017年2月11日
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2017年3月18日
中野晃一氏 講演会「市民の力で立憲民主主義を創る~他者性を踏まえた連帯の可能性~」(4/28和歌山県民文化会館)のご案内
2017年4月24日
中野晃一氏『つながり、変える 私たちの立憲政治』を読み、4月28日の講演会@和歌山市に期待する
2017年4月28日
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(弁護士・金原徹雄のブログから/望月衣塑子氏関連)
2016年9月5日
古賀茂明さん、泥憲和さん、望月衣塑子さん~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(020~022)
2017年6月18日
東京新聞記者・望月衣塑子氏インタビューを視聴するために~IWJ会員登録の勧め
2018年1月21日
望月衣塑子さんが書いたダニー・ネフセタイさん(『国のために死ぬのはすばらしい?』著者)インタビュー(2017年3月17日)
2018年1月31日
市民連合「あたりまえの政治を取りもどす 1.30シンポジウム」に登壇した前川喜平さん、望月衣塑子さん、寺脇研さん

講談「風神・雷神の秘密」(玉田玉秀斎)×短編映画「七曲ブルース」(木川剛志監督)+対談「和歌山で物語を紡ぐ」(2/17@天空)のお知らせ

 2018年2月9日配信(予定)のメルマガ金原.No.3073を転載します。
 
講談「風神・雷神の秘密」(玉田玉秀斎)×短編映画「七曲ブルース」(木川剛志監督)+対談「和歌山で物語を紡ぐ」(2/17@天空)のお知らせ
 
 来週の土曜日(4月17日)午後6時から、和歌山市のじゃんじゃん横丁・天空で開催される、講談(四代目・玉田玉秀斎)上演と短編映画「七曲ブルース」(木川剛志監督)上映とお2人の対談「和歌山で物語を紡ぐ」と落語「おかん」(楽落亭花徳)上演という、盛り沢山な内容の企画をご紹介します。
 主催は、和歌山大学観光学部木川研究室、入場無料です。
 
 実は、私自身、この日は「天空」に行かなければとは思っていたのですが、それは、私も少し関わっている企画に四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)師匠に出演していただくという話が進んでおり、そのためのお願いと打合せに駆り出されたということなのですが、玉秀斎師匠が出演されるというその日の企画自体については全然知りませんでした。
 ところが、今日届いた情報によって、昨年、その玉秀斎師匠が主演し、和歌山大学観光学部の木川剛志(きがわ・つよし)准教授が監督して話題を集めた短編映画「七曲(ななまがり)ブルース」も上映され、しかも、お二人の対談も行われるということが分かり、これは自分の用事がなかったとしても、是非行きたい企画だと分かりましたので、本ブログでご紹介することにしたものです。
 まずは、和歌山大学観光学部ホームページに掲載された告知を引用します。
 
2/17(土)18時~開催!~講演会・講談・映画上映会「紡ぐ」(玉田玉秀斎・木川剛志 対談) 2018年2月8日(和歌山大学観光学部)
(引用開始)
本学部木川剛志研究室主催による講演会・講談・映画上映会「紡ぐ」が、下記の通り開催されます。
入場は無料です。
多くの皆さまのご来場をお待ちしています。
チラシ(ダウンロード/PDFファイル)
 
テーマ
「和歌山」を舞台に紡ぐ物語 ―『七曲ブルース』を通して見る、地方都市の魅力
 
日時
2018年2月17日(土)18時~20時
 
会場
わかやまじゃんじゃん横丁 天空
(〒640-8125 和歌山市島崎町3-27)
 
*会場には駐車場はありません。公共の交通機関を使われるか、近隣のコインパーキングをご利用ください。
 
企画概要
江戸時代から続く伝統芸能の担い手として、地方都市を舞台にした講談を発表している玉田玉秀斎先生。英語講談やジャズ講談など新たな表現方法にチャレンジする中で、和歌山を舞台にした講談も制作されています。
都市計画の研究を進める中で出会った、地方都市のありのままの姿を短編映画を通じて表現する木川剛志教員。2016年に制作された短編映画『替わり目』の背景には、他の街で失われつつある「何か」が残る和歌山を描く、そんな想いがありました。
二人が和歌山を舞台に繋がったのが、短編映画『七曲ブルース』。かつての情熱を失った冴えない地方紙の記者と、落語で自分の存在を見つけようとする少女の邂逅が、和歌山の歴史とともに描かれた作品です。雑賀崎・七曲市場など、和歌山のディープな場所を舞台に繰り広げられる物語は、講談と映画、それぞれのエッセンスとともに、今も和歌山に残る「何か」を私たちに語りかけてきます。
人口減少に悩む地方都市において、そこに眠る物語を伝えることが、まちのアイデンティティとなる。
二人が紡いだ和歌山の姿とは。そして、地方都市で物語を紡ぐ魅力とは。
 
プログラム
講談「風神・雷神の秘密」(玉田玉秀斎 作)
映画「七曲ブルース」上映・出演者舞台あいさつ(玉田玉秀斎 主演/木川剛志監督・脚本)
対談「和歌山で物語を紡ぐ」(玉田玉秀斎×木川剛志 and More.)
落語「おかん」(楽落亭花徳 作)
 
主催・お問い合わせ先
和歌山大学観光学部 木川剛志研究室
 
*本事業は、「H29年度和歌山大学教育改革推進事業「学生たちが企画運営するディスカッションテーマを設定した討論会事業」」の一環として開催されます。
(引用終わり)
 
 まずは、四代目・玉田玉秀斎師匠について。
 実は、私もにわか仕込みで勉強中なのですが、Wikipediaによると、師匠は、1976年11月、大阪市平野区生まれ。高校時代にスウェーデン長期留学、大阪市立大学法学部卒(私の学部の後輩だったのか!)。2001年11月旭堂小南陵(現四代目・旭堂南陵)に入門。前名・旭堂南陽から、2016年11月、四代目・玉田玉秀斎を襲名。「スウェーデン語を含む8か国語を操る講談師」とあります。うーん、すごい。
 なお、詳細については、「四代目 玉田玉秀斎 OFFICIAL WEB SITE」をご覧ください。
 その公式サイトのプロフィールに、「(スウェーデンから)帰国後、大学は英語・国語だけで受験できた法学部に入学。」「司法試験を目指すが、大学卒業後も司法浪人生活を送る」とあります。私が受験した時は、法学部でも5科目(数学、理科もあった)必要だったけどなあ。そこは違うけれど、大阪市大法学部卒業後も「司法浪人生活を送る」というのは人ごととは思えない。
 ・・・というようなことはさておき、公式サイトでも紹介されている講談「陽はまた昇る~The Sun Will Rise Again」をご紹介します。
 旭堂南陽時代の2012年、宝塚アカデミー音楽団第11回定期演奏会東日本大震災へのチャリティーコンサート」において、「支援の為訪れた東北での体験を講談として語っ」たものだそうです。
 
陽はまた昇る~The Sun Will Rise Again(講談:旭堂南陽)(13分51秒)
 
 もう一つ、四代目・玉田玉秀斎襲名直前に収録された動画がアップされていましたので、そちらもご覧ください。
 
講談師 旭堂南陽 (玉田玉秀斎) レビュー動画デビュー(9分05秒)
 
 次に短編映画「七曲ブルース」です。
 この映画については、詳しく報じている「わかやま新報」の記事を借りてご紹介するのが良いかと思います。
 
わかやま新報 17年11月15日 19時00分
短編映画「七曲ブルース」 18日に試写会
(抜粋引用開始)
 和歌山大学観光学部の木川剛志准教授(41)と、落語グループ「わかやま楽落会」は共同で、和歌山県和歌山市の雑賀崎や七曲市場を舞台にした短編映画『七曲ブルース』を製作。18日午後6時半から、ロケ地の七曲市場で試写会を開く。主人公が地方紙の記者という設定にちなみ、和歌山新報社内でも撮影が行われ、本紙記者も出演。脚本と監督を務めた木川准教授は「他にない魅力的な場所をロケ地に選んだ。夢の中のシーンを見るように、和歌山の風景を楽しんでもらいたい」と話している。
 講談師の玉田玉秀斎(たまだぎょくしゅうさい)さんと、楽落会のぴょんぴょん亭うさぎさんがダブル主演。落語でしか自分を語れない、老人と2人暮らしをする少女と、心の通った記事が書けなくなった新聞記者の交流を描いた心温まる人間ドラマ。
 10月に雑賀崎漁港や七曲市場などで撮影が行われ、同学部の尾久土正己教授(56)が撮影し、学生たちも関わった。
 木川准教授と楽落会の共作は、1月に「商店街映画祭」でグランプリを受賞した『替わり目』に続き2作目。前作を撮り終えて以降、児童福祉について考えるきっかけがあったといい、木川准教授は「さまざまな事情を抱える子どもたちに、絶対に幸せになれるんだというメッセージを届ける映画を作りたかった」と話す。
(略)
(引用終わり)
 
わかやま新報 17年11月21日 19時00分
和歌山の風景と人情描く 「七曲ブルース」
(抜粋引用開始)
 和歌山大学観光学部の木川剛志准教授と、笑いの文化研究を行っているボランティア団体「わかやま楽落会」による短編映画「七曲ブルース」が完成し、試写会が18日、作品の舞台となった七曲市場(和歌山県和歌山市東長町)で開かれ、主演した講談師の玉田玉秀斎さんや同会メンバー、同市場の住民らが集まり、映画と講談を楽しんだ。
(略)
 木川准教授は作品について「七曲と雑賀崎で撮りたいと思っていたので、その2カ所の風景を見てもらえたら」と見どころを語り、上映がスタート。雑賀崎の夕焼けや七曲市場のノスタルジックな風景が描かれ、市場の住民が画面に登場すると観客から笑いが起こった。
 上映後は主演の2人があいさつ。玉田さんは「和歌山にこんな場所があったのか、という感じ。きれいな景色の中に自分を入れてくれたことに感謝したい」、うさぎさんは「七曲も雑賀崎も初めて来たけど、きれいでびっくりした。映画でもっと和歌山を好きになってもらえたら」とそれぞれ話し、撮影で出合った風景の美しさを振り返った。
 作中では玉田さんが七曲市場を舞台とした講談を演じるシーンもあり、上映終了後に映画では一部だけだった講談の全編を玉田さんが実演。主人公の父親が七曲の人々と共に戦争の時代を乗り越え、新聞記者を志した人情味あふれる話を演じた。
(略)
(引用終わり)
 
 私も、これらの記事を読んで(私の事務所では、わかやま新報を定期購読しているので)、「是非『七曲ブルース』を観てみたいものだ」と思っていたのです。17日に観られそうなので、とても楽しみです。それまでは、予告編(トレーラー第1弾)を観て想像をかき立てておこうと思います。
 
vimeo 短編映画「七曲ブルース」トレイラー第一弾(2分12秒)
 
(付記)
 プログラムの最後、落語「おかん」を演じるのは、わかやま楽落会(らくらくかい)の楽落亭花徳さんだそうです。
 

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(参考サイト)
和歌山大学研究者総覧(観光学部 観光学科 准教授 木川剛志 基本情報)
和歌山大学観光学部木川研究室Facebook
 
わかやま楽落会ホームページ
わかやま楽落会のブログ
わかやま楽落会Facebook 

再び週プレNEWSが取り上げた「和歌山市民“ツタヤ”図書館」問題~市民は出来レースを見せられた?

 2018年2月8日配信(予定)のメルマガ金原.No.3072を転載します。
 
再び週プレNEWSが取り上げた「和歌山市民“ツタヤ”図書館」問題~市民は出来レースを見せられた?
 
 フリージャーナリストの日向咲嗣(ひゅうが・さくじ)さんが、週プレNEWSを舞台に追及する「ツタヤ図書館」シリーズ。
 昨年暮れの12月28日から30日の3日間、和歌山市民図書館の指定管理者にCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)が選定されたことを取り上げた日向さんの力のこもった記事が連載され、私もブログでご紹介しました(週プレNEWSが取り上げた「和歌山市民“ツタヤ”図書館」問題~目を離したらオシマイだ/2017年12月30日)。
 今日ご紹介するのは、その続編で、和歌山市民図書館の指定管理者は、公募に応じたCCCと図書館流通センター(TRC)の競争の結果、選定委員会(5人)の投票によって選ばれたCCCが、12月15日に市議会によって正式に承認された・・・ということになっているが、実は、CCCが指定管理者に選ばれることは、和歌山市やTRCも承知の上の「官製談合」「出来レース」だったのでは?という疑惑を追ったものです。もちろん、当事者はいずれも否定していますけどね(それはそうだ)。
 日向さんの3回連載記事にじっくりと目を通し、説得力のある「仮説」かどうか、ご自分で(特に和歌山市民に)考えていただきたいと思い、ご紹介することとしました。
 
2018年2月6日
「黒塗り」資料に隠された重大な疑惑…和歌山市“ツタヤ図書館”は官製談合の産物なのか?(取材・文/日向咲嗣
(抜粋引用開始)
 昨年12月、和歌山市が2年後に完成する駅前の市立図書館の運営者にレンタル大手『TSUTAYA』を展開するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)を選定した。
(略)
 今回は、この「ツタヤありき」の“出来レース”疑惑のさらなる核心に迫っていく。
 和歌山市が昨年10月に実施した市民図書館の運営者を決める指定管理者公募(受託期間は2019年10月から5年間)には、CCCの他に図書館流通センター(TRC、東京・文京区)が参加していた。TRCといえば、全国約3300の公共図書館のうち500館超の運営を自治体から受託している業界の“ガリバー”。片や、話題のツタヤ図書館を運営するレンタル・書店チェーンの“雄”。
 まずは、和歌山市民図書館の運営権をかけたコンペに両陣営が提示した入札価格とその内訳について、和歌山市に情報開示請求を行なった。これが本当に出来レースだったのなら、開示資料になんらかの証拠があるはずとの思惑もあった。
 昨年12月、和歌山市に開示を求めたのは市民図書館指定管理者選定に際して、両社の入札価格がわかる資料。同市の対応は思いのほか早く、12月11日の開示請求から11日後の22日に「一部開示」が決定。その1週間後には資料が送付されてきたが、その封筒の中身を見ると愕然とした。
 TRCとCCCそれぞれにおいて、初年度である平成31年度のみ半期、翌年度以降、平成35年度までは年間の収支とその内訳が試算されている。
 図書館は利用者から対価を徴収できないため「収入」は「指定管理料」と「コピー料金」のみ。一方、市があらかじめ決めた「施設管理費」と「図書購入費等」の固定費のみ、金額が明記されているものの、その他の「人件費」「旅費」「消耗品費」「燃料費」「印刷製本費」など積算根拠となる支出項目別の詳細は、両社ともすべてが“黒塗り”だった。
 そして「収入合計」欄に記載されている指定管理料がそれぞれの「入札価格」だが、その額を見るとさらに驚いた。
 『TRC vs CCC』の一騎打ちとあって、さぞやガチンコでしのぎを削りあったのか?と思いきや、両社ともに入札価格が驚くほど“無気力”なのだった…。
 TRCの入札額は3億3699万6千円で、落札率(入札額/自治体設定の上限額・3億3700万円)に直すと99.998%!一方のCCCは3億3375万円で、こちらも落札率はほぼ上限額に近い99.035%だった。
 公共工事の入札実態について定期的に調査している全国市民オンブズマン連絡会議の基準では、落札率90%~95%なら「談合の疑いがある」、落札率95%以上になると「談合の疑いが極めて強い」とされている。
 そんな中、2社ともに99%を超える数字。TRCに至っては、上限額よりも4千円低いだけの価格を提示。まるでお互いに安くしないことを申し合わせて、どちらかが落札することを事前に相談して決めていたかのような対応である。
 複数の自治体関係者に話を聞くと、皆一様に「落札率99%なんてありえない」と驚く。実際、普通にコンペをすれば必ず起きるはずの民間事業者同士の競争は全く起きなかった。
 今回のコンペは総合的に提案内容を競うプロポーザル提案方式なので、入札額だけで決められたわけではないが、和歌山市が募集要項に明記した5項目における配点を見ると、提案価格の配点は280満点中100点と、他のどの項目よりも高く、「ここで負けたら落選は決定的」であることは明らか。
 事実、選定結果は5項目中4項目を制したCCCの圧勝だった。TRCは、まるで「私は降りますから、どうぞとってください」と言っているかのような入札価格をつけているのだ。
(略)
 にも関わらず、何ゆえにTRCは和歌山市でやる気のない提案価格を出し、あっさりと敗北してしまったのか?
 ある図書館関係者がこう囁(ささや)く。
 「和歌山市は当初、TRCを指定管理者にするつもりでいたのですが、CCCが入ってきて、和歌山市、CCC、TRCの三者の談合でCCCに落ちるように決着させたものと思えます」
 和歌山市の市民図書館の指定管理者を採点した選定委員は5名。そのうち2名が市職員であるため、役所が主導して落札者を決める、いわゆる「官製談合が行われたのではないか?」というのだ。その証拠に、不審なのは落札価格だけではなかった。両社のその他の評価についても、おかしな点が次々と出てきたのだ。
 今回、TRCとCCCが競合した市民図書館の指定管理者選考委員の採点結果を見ると、5人の選考委員のうち3人が10点差以下の僅差なのに対して、D氏が76点、E氏が20点と、CCCに高い点数をつけていたことが判明した(和歌山市の『市民図書館について学ぶ会』が昨年12月に情報公開請求、2月1日に開示された指定管理者選考に関する資料による)。
 この結果を、図書民営化事情に詳しい図書館関係者はこう分析する。
 「この採点表の評価者欄は、市が選定結果を発表しているページで紹介されている委員の順番通りだと思います。それからすると、D氏は、産業まちづくり局長で、E氏が市民図書館長でしょう。この2人で合計96点差を稼いでますから、もしその点数がなければCCCは負けていました。こんな点数差は、ふつうありえないですよ。このままでは、計画通りにいかず自分の責任が問われると、焦ってこんなあからさまな点数を入れたのではないかと思われます」
 しかも、談合の疑いが持たれる両社の競争していない無気力な入札価格について、委員全員がほぼ満点をつけているのは、誰がどうみてもヘンである。
(略)
(引用終わり)
※金原コメント 3回連載の発端編において、「官製談合」を疑わせる根拠として指摘されたのは、和歌山市情報公開条例に基づく2件の請求に対して開示された公文書の分析結果でした。
 1つは、日向氏自身が請求して入手した公文書であり、これにより、TRCとCCCによる提案書記載の「収入合計」欄に記載されている指定管理料額(入札価格)が、和歌山市設定の上限額3億7000万円の、TRCは99.998%、CCCでも99.035%であり、「談合の疑いが極めて強い」ことを明らかにしています。
 2つ目の資料は、「市民図書館について学ぶ会」代表の方が請求し、2月1日に開示された5人の選定委員による各項目別の採点結果(委員の氏名は匿名化されている)です。
この後者の資料については、私も見せていただく機会がありました。
 日向さんの記事に若干の補足をすれば、5人の選定委員の両社に対する総合点を比較すると、
    TRCを上位とした委員2人(2点差、12点差)
    CCCを上位とした委員3人(10点差、76点差、20点差) 
という結果でした。ちなみに、委員1人当たりの1社に対する配点の最高点(持ち点)は280点です。どこからどう考えても、D氏の「76点差でCCCの勝ち」という投票の「異様さ」が際立ちます。D氏がどんな採点をしたか、「市民図書館について学ぶ会」のご了解があれば、ブログで公開しても良いかなと思うほど「露骨」です。
 なお、採点結果については、委員氏名が匿名化されただけでしたが、「2社の提案内容についてわかる資料」を請求した部分については、開示されたTRC84ページ、CCC97ページの提案書の大半が黒塗りとなっていました。開示されたわずかの部分を見比べたところ、多分、TRCは「見出し以外は全部不開示」、CCCに至っては、「見出しの大項目以外は全部不開示」ということなのだろうと思います。TRCは、見出しをつなげて提案書の目次を作ることは可能ですが、CCCはそれも不可能という印象を受けました。なお、不開示の理由については、「法人等に関する情報であって、公にすることにより、当該法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあると認められる」(和歌山市情報公開条例第7条第1号及び第2号)と説明されていました。
 
2018年2月7日
著名教授も「だまされた!」ーー和歌山市・ツタヤ図書館“談合疑惑”の裏で、競合“ガリバー企業”の不可解な影(取材・文/日向咲嗣
(抜粋引用開始)
(略)
 その謎を追っていくと、和歌山市が一時期、“ダッチロール”のような動きをしていたことがわかった。全国の図書館民営化事情に詳しいある図書館関係者がこう明かす。
 「和歌山市は当初、TRCを指定管理者にするつもりでいたのですが、CCCが参入し、“三者の談合”でCCCに落ちるように決着させたのではとも思えます」
 ある時期までは「CCCありき」どころか「TRCありき」で事が進んでいたというのだが、取材を進めると、確かにそのような動きがあったことが一部確認された。今回の和歌山市の動きを時系列順に整理したのが以下だ。
 
《前半・指定管理者制度導入》
2015年
5月 市民図書館を南海和歌山市駅への移転計画発表
7月 和歌山市民図書館基本計画策定業務を担当する事業者を募集
9月 TRC系列の図書館総研と地元企業との共同企業体が受託
11月~ 地元企業2社が図書館関連の各種イベント開催
2016年
2月 有志が市民団体「みんなでつくろう未来の図書館」を発足
5月 基本計画発表 直営と民間委託、指定管理の選択肢を提示
2017年
5月 基本設計発表 設計者はCCCと関係の深いアール・アイ・エー
6月 市議会定例会に指定管理者制度導入の条例改正案を提出して成立
 
《後半・指定管理者選定》
2017年
8月 現図書館で市民向け説明会開催
10月18日 指定管理者公募開始
11月24日 公開プレゼン CCCとTRCが競合
11月30日 指定管理者にCCCが選定
12月15日 本会議でCCC指定管理者承認案議決
2019年秋 南海市駅直結のビル内に新図書館オープン予定
 
 そして、地元メディアに次の見出しが踊ったのは、駅ビルへの新図書館の移転計画が発表された翌年の2016年2月のことだった。
 “未来の市民図書館を考えよう 建築士ら有志が「準備室」”
 和歌山市内の建築士らが市民団体「みんなでつくろう未来の図書館」(以下、みん図書)を発足させ、2019年度に完成が予定されている駅ビルへ移転・開館する市民図書館を応援する取り組みを始めたという内容だ。
 具体的には、参加者みんなで新しい図書館にどんなカフェができれば利用したくなるかなどを話し合ったり、アイデアを出し合う、まさに市民による草の根運動である。
 ところが調べてみると、この「みん図書」の発足メンバーである地元の建築関係事業者は2名とも、前年11月から12月にかけて、市が新図書館建設へ向けて市民の関心を高めるために開催したイベントの主催者側だった。つまり、市から委託された基本計画策定の業務を請け負った事業者としてイベントを開催していたわけだ。
 彼らは仕事として図書館計画に取り組んでいるうちに個人的にも図書館づくりへの意欲が大いに高まって、ボランティア的な運動にも取り組むようになったのだろうと解釈することもできるが…「最初から市民団体(みん図書)設立も業務の一貫」だったのでは?との疑念も湧く。実際、地元の図書館サークルで活動している人に聞いても、この団体の活動を「知らない」と言う。一体、どういうわけなのか? 『みん図書』主催のワークショップに参加した人物がこう話す。
 「私が聞いていたのは、もうTRCが(図書館運営者として)入るというのは決まっている話で、どのようにTRCが図書館運営に関わるかを“市民の声”として提案するのが『みん図書』という団体。市民の声を吸い上げて図書館の運営に反映するために、意見を出す人たちを集めるような形で立ち上げられました」
 まだ図書館の民営化すら本格的に議題にも上っていない段階で、新しい図書館の運営者にTRCが内定しているという話がスンナリと出てくること自体が驚きだ。
 「TRCの社員もワークショップでは議事進行などを担当するファシリテーターとして入られ、図書館の専門家と一緒に市民の皆さんの意見をまとめていました」
 つまり、「どんな図書館にしたいか、みんなでアイデアを出そう」と呼びかけるリーダー自らが、実は受託(予定)企業の社員だったわけで、それが事実なら、自社に都合のいい方向に結論を導くだけの“茶番劇”が繰り広げられていた可能性もある。
 TRCは「議事の進行・議論の整理を行ないましたが、意見の方向性を誘導したことはありません」と釈明したが、市民主導の図書館イベントに今後、受託する可能性のある企業の社員が参加していること自体が不適切のようにも思える。
 さらに、一連のワークショップのキックオフイベントで講演した大学教授が周辺に不満をぶちまけているのだという。
 「先生は元々、図書館は自治体直営でやるべきとのお考えの方なので、最初、市の職員から講演を頼まれた時、『民営化の方向に導くのに利用されるのではないか』と断ったらしいんです。ところが、市の職員が『体を張ってでも図書館を守ります!』と言っていたので引き受けざるをえなかったと言っていました」(和歌山市内の図書館サークルメンバー)
 市民参加型の図書館づくりを提唱していることでも著名なこの大学教授は、自らの講演が結果的には“市民が望む図書館づくりには民の力を借りるべし”と指定管理者制度導入(民営化路線)へと繋がってしまったため「騙(だま)された!」と憤慨。実際、委員を務める和歌山市図書館協議会の場で最後まで反対意見を述べたものの全く聞き入れられなかったという。
 そして、この民営化への流れを主導したのがTRCだった可能性が高い。
 そもそも一連の図書館づくりのイベントが開催される直前の15年9月に、和歌山市が公募した市民図書館の基本計画策定事業者に選定されたのは、株式会社・図書館総合研究所なるシンクタンクだった。図書館に関する様々な調査・研究を行なう、図書館専門のコンサルティング会社で、知る人ぞ知るTRCの関連会社である。
 それも地元・建築士事務所とのJV(共同事業体)だった。つまり、TRC系シンクタンクは裏方に回り、表に立って市民を巻き込むワークショップやイベントを主催したのが、『みん図書』の発足メンバーでもある、その建築士事務所の代表者と、まちづくりイベントを企画・開催する地元建築系企業の代表者のふたりだった。
(略)
(引用終わり)
※金原コメント 私が、和歌山市民図書館の問題に関心を持ち始める前の話なので、「みんなでつくろう未来の図書館」なるサークルのことなど、つい最近まで知りませんでしたから、このような記事で整理してもらって勉強になりますね。
 なお、「著名教授も「だまされた!」」というような扇情的なタイトルを付けられては、〇〇先生もさぞご迷惑だろうと拝察しますが、〇〇先生の図書館にかける熱い情熱に一度でも接する機会のあった者は、記事の詳細についてはともかく、「多分大筋ではそうなんだろうなあ」と思ったのではないですかね。
 
2018年2月8日
炎上しまくりの“ツタヤ図書館”で利権を巡る仁義なき「談合レース」が…!?(取材・文/日向咲嗣
(抜粋引用開始)
(略)
指定管理者制度導入までの経緯》
2015年
5月 市民図書館を南海和歌山市駅への移転計画発表
9月 図書館総研と地元企業が市民図書館の基本計画策定業務を受託
11月~ 地元企業2社が図書館関連の各種イベント開催
16年5月 基本計画発表 直営と民間委託、指定管理の選択肢を提示
―1年間の空白―
17年
5月 基本設計発表 設計者はCCCと関係の深いアール・アイ・エー
6月 市議会定例会に指定管理者制度導入の条例改正案を提出して成立
※新図書館(ツタヤ図書館)オープンは19年秋予定
 “空白の1年”の後、事態が大きく動いたのは17年5月のこと。南海和歌山市駅前に建設される市民図書館の基本設計を市が発表したところ、そのパースの一部に天井までダミー本を配架するツタヤ図書館を彷彿(ほうふつ)とさせる高層書架が描かれていた。実は、その設計者が代官山蔦屋書店を手掛けたことで有名な「株式会社アール・アイ・エー」(以下、RIA)だったのである。
 CCCのフラッグシップともいえる代官山蔦屋書店を街づくりから手掛けたのはRIAだ。15年に大規模改修を行い、リニューアルオープンした海老名市・ツタヤ図書館(神奈川)、16年に新装オープンした多賀城市・ツタヤ図書館(宮城)の設計も担当。“CCC御用達”の設計事務所和歌山市の新図書館の基本設計も担当したとあって、ツタヤ図書館ウォッチャーたちは「まさか和歌山もCCCか!?」とざわついた。
 その予想は的中。11月中旬、公募された指定管理者の応募者がTRCとCCCの2社だと発表され、間もなく公開プレゼンが行なわれたと思ったら、翌週にはCCCが選定。最初にその名前が出てから選定委員会で結果が出るまで、たった2週間で和歌山市のツタヤ図書館誘致が決定してしまった。
 新図書館の基本設計の担当がRIAに決まったことは、それまで「TRCありき」で進んでいたものが「CCCありき」に大逆転した始まりではないか、と全国の指定管理者制度導入事情に詳しい図書間関係者が話す。
(略)
 かくして、RIAが選定された経緯は闇の中。「RIAの力を借りて巨額の補助金を引っ張ってきたCCCを和歌山市は選んだ」のが事実かどうかは、巨額の公金を受け取るにも関わらず、情報開示義務を果たそうとしない民間企業が間に入っているため、これ以上は検証不能だ。
 最後に、今回の談合疑惑の構図について、まとめておこう。
 和歌山市民図書館の指定管理者選定において、CCCの入札価格がTRCよりも安い価格であったことは「和歌山市にとって願ってもない話だった」と図書館民営化事情に詳しい図書館関係者は指摘する。
 「市は、市民にも議会にもこう説明できます。皆さんはTRCがいいというけれど、公募で高い金額を提示してきたのだから、TRCにするわけにはいかないじゃないですかと。これは説得力があります。市民は黙ってしまうでしょう。それをTRCは手伝っていると思われるため談合ではと思うのです」
 では、それに応じたTRCサイドには、何か見返りがあったのか…。
 「私は、特にTRCにメリットはなかったと思います。屈服しなければならない理由があって、苦渋の選択を余技なくされたのでは」と前出の図書館関係者は話す。そして、これまでの経過をまるで“ヤクザの抗争物語”のようにこう解説してくれた。
 「CCCは、海老名市では共同事業体であるTRCに裏切られました。独自分類などを公然と批判され、JV解消を口にするなど、まるで背中をナイフで切りつけられるような仕打ちを受けました。その結果、TRCは誠実に図書館を考える企業、CCCは非常識な企業というイメージが社会的な評価になりました。
 さらに高梁市では、TRCは自らに近い議員を使って自社のほうが安くできると横槍を入れ、CCCがスンナリ受託できないよう妨害したともとられかねないことを行ないました。(その報復として)和歌山市ではCCCが自らの力を見せつけたものとも見えます」
 ところが、そんな意見とは逆の見方をするのは書籍の流通事情に詳しい出版関係者だ。
 「談合があったかどうかはわからないが、指定管理者の座を逃しても、TRCにも十分オツリがくるくらい見返りはあったはず。新設の図書館の初期納品で、仕事を取りたい書店の外商が叩き合いしていると聞きます。特に地方では定価の8割で落札してしまい、『これでは赤字になる』と頭を抱えている書店や組合も多い中、TRCが初期納品だけでも有利に取れれば十分においしいといえるのではないでしょうか」
 実際、CCCが指定管理者となっている図書館は全て新刊をTRCから購入。多賀城市でも全て定価で購入していることが情報開示によって明らかになっている。もちろん、図書の装備も合わせてTRCに委託されているため、指定管理を取らなくてもこれまで通り、初期納品の部分はTRCに任せることになる可能性は大。それにラベル貼りの装備なども合わせれば、結構大きな取引になるのは間違いない。
 本の売上が年々減少して書店業界が苦境に陥る中、一度入り込めば、以後、安定的な収益が期待できる公共図書館への図書納入は書店にとっては喉から手が出るほど獲得したい仕事。そのため競争が年々激しくなっていて、TRCといえども値引きを余儀なくされているとも言われる中、確かに大きな値引きもなしに新設館の仕事を取れるのなら決して悪い話ではないはず。
 ひとつ指定管理を取られたところで、“図書館界のガリバー”にとっては「痛くも痒くもない」と、この出版関係者は言う。選書問題などでCCCに対する批判も激しくなり、「図書館を任せるなら安定感のあるTRC」との評判も保てる。CCCを誘致したい自治体が今後も続々と現れるとも思えない。3300ある公共図書館のうち500館を受託しているガリバーからすれば、まだ10館未満のCCCなど「取るに足らない競争相手」なのかもしれない。
 おいしい果実は、独り占めせずに身内で分かち合う。利益が減るような競争はしないーー。それも世の常だろうが、もし裏でそんな駆け引きがついていたのだとしたら、損を被っているのは和歌山市民かもしれない。駅ビルの「賑わい創出」優先で図書館本来の機能に不安あるにも関わらず、バカ高い費用負担を余儀なくされるのだから…。
 なお、今回の談合疑惑について三者にコメントを求めたところ、提案額が99%超の落札率となっていることについてCCCは「市設定の上限価格内で提案したものであり、特別な事情はございません」と回答。
 また、「談合ではないか」との噂についてはCCC、TRCともに「そのような事実はない」と否定した。和歌山市の担当者も「2社が頑張って競争してくれた結果がたまたまそういう額になっただけと理解している」とのこと。もちろん、市が関与した事実もないと回答した。
(引用終わり)
※金原コメント 私たち和歌山市民が見せられたのは「出来レース」だったのではないか?という記事をどう読まれたでしょうか。全文転載する訳にもいきませんので、部分引用にとどめましたが(長い、ということもあります)、是非リンク先で全文をお読みいただきたいと思います。特に、和歌山市民の方には是非ともお読みいただきたいですね。その上で、先にも書いたとおり、自分ならどう考えるか、さらに、行政や議会にどう働きかけるべきかにまで思いを及ぼしていただきたいと思います。
 
 最後に、この週プレNEWSは、他のネットニュースにも転載されています。ページが分割されていなかったり、コピペが簡単に出来たりして、使い勝手はこちらの方が良いものもありますし、どう考えても、週プレNEWS自体より多くの読者を持つ媒体もありますので、こちらにもリンクしておきます。なお、2月6日の記事を(前編)、7日の記事を(中編)、8日の記事を(後編)と称します。
 
[Yahoo!ニュース]
[Niftyニュース]
[Livedoor'NEWS]
[ニコニコニュース]
[excite.ニュース]
(前編)
[Rakuten Infoseek News]
[Amebaニュース]
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/図書館問題関連)
2017年8月12日
新しい和歌山市民図書館(2019年10月開館予定)に指定管理者制度が導入される
2017年9月16日
「市民と歩む図書館~図書館が変わる!?~」(9/30山本健慈さん&渡部幹雄さん/和歌山市勤労者総合センター)のご案内
2017年10月1日
「市民と歩む図書館~図書館が変わる!?~」(2017年9月30日)大成功!
2017年12月1日
和歌山市民図書館が「ツタヤ図書館」に!?~市民の皆さん、嬉しいですか?
2017年12月2日
「ツタヤ図書館」を通じて「図書館」そのものを学ぶために~「武雄市図書館・歴史資料館を学習する市民の会」設立趣旨を読む
2017年12月30日
週プレNEWSが取り上げた「和歌山市民“ツタヤ”図書館」問題~目を離したらオシマイだ
2018年1月2日
図書館の自由に関する宣言」(日本図書館協会総会1954年採択/1979年改訂)を読む

神戸市(1/16)と今治市(2/3)での前川喜平氏講演会の動画を視聴しながら、和歌山市(4/27)での講演会を心配する私

 2018年2月7日配信(予定)のメルマガ金原.No.3071を転載します。
 
神戸市(1/16)と今治市(2/3)での前川喜平氏講演会の動画を視聴しながら、和歌山市(4/27)での講演会を心配する私
 
 来る4月27日(金)午後6時から、和歌山県勤労福祉会館プラザホープ4階ホールにおいて、青年法律家協会和歌山支部が主催する「憲法記念の夕べ2018」の講師として、前川喜平氏寺脇研氏という、2人の文部科学省出身者をお招きするということは、つとに本ブログでお知らせしているとおりです。現状は、チラシ作成に取りかかる少し手前といったところであり、私としては、企画の中身については別に心配もしていないのですが、会場に入りきるだろうか?ということが最大の悩みの種です。
 従って、全国各地で行われるている前川喜平さん講演会の動画を見たり、ニュースを読んだりして、まず一番に注目するのは「会場に入り切れたのか?」ということであり、講演の中身は二の次になってしまうのは、思えばもったいなく、申し訳ないことだと思っています。
 主催団体である青法協和歌山支部の会議では、「仮に入れない人がいても、チラシに先着順と明記しておけばいいのではないか」という、まことに楽観的な意見が出ていましたが、「いかに入場無料とはいえ、そういうものではないだろう」と一人やきもきしています。
 
 前川さんと寺脇さんのお2人が、加計学園の地元・岡山市で、1月8日に講演された模様は紹介済み(「前川喜平さん・寺脇研さんズバリ加計問題を斬る」で「加計問題」を語り、同日「寺脇研トークセッション004」では「教育」を語る(2018年1月8日@岡山市) /2018年1月10日)ですが、去る2月3日(土)には、前川さんが、岡山理科大学獣医学部を誘致した地元・今治市今治市公会堂/キャパ1002席)で講演されました。
 この講演会の模様を最も詳しく伝えてくれたのは、フリージャーナリストの田中龍作さんだったと思います。
 
田中龍作ジャーナル 2018年2月3日 15:43
今治発】前川喜平氏が語るアベ官邸の圧力 市民固唾のむ
(抜粋引用開始)
 安倍首相と加計孝太郎理事長にとって最も厄介な存在である前川喜平・前文科事務次官がきょう、今治市で講演した。(主催:実行委員会)
(略)
 講演会場の今治市公会堂(1千席)は補助席が出るほどの超満席となった。前川氏が登壇すると、会場から割れんばかりの拍手が起きた。 
 理事長が一度も説明にさえ来ない学園のために血税を持って行かれたのでは、今治市民はたまったものではない。獣医学部の開設に異議を唱える前川氏を賞賛する市民は少なくない。
 前川氏は、加計学園獣医学部が国家戦略特区に認定されたプロセスに官邸の圧力があったことを、1時間にわたって語った。(後略)
(引用終わり)
 
 満員の場内を撮影した写真に添えられたキャプションには、「会場は補助席も出て超満員。2階の通路まで立ち見が出た。」とありました。うーん、やっぱり。
 以下にご紹介する講演動画に添えられた説明には「会場は1200名の参加者で埋め尽くされました。」とありました。
 キャパ1000の会場を押さえていたので、何とか補助席と立ち見で凌げたということなのでしょう。
 聴衆の動員数はさておき、前川さんのお話の中身こそ知りたいという方は、是非以下の動画に耳を傾けてください。
 
前川喜平さん 今治での講演会1200人!(1時間06分)
 
 なお、上記の動画は前川さん講演部分だけですが、質疑応答や討論を含め、集会全体の動画は、IWJで公開されています。
 
IWJ 加計学園獣医学部問題を語る ― 前川喜平氏(前文科省事務次官)講演会(今治市) 2018.2.3
 
 それから、前川さんのもう1つの講演動画、こちらは教育問題に重点を置き、併せて加計問題にも触れるというスタンスの講演会「日本の教育はどこへ行く?前文科省事務次官 前川喜平さん大いに語る~夜間中学校・義務教育・新設学部問題~」の動画をご紹介します。
 以前もどこかでご紹介したような気もしますが(Facebookだったかもしれません)、この講演会は、先月(1月)16日、神戸市の兵庫県民会館(最大定員360席・予備椅子30)で開かれたもので(主催:「前川喜平さん講演会」実行委員会)、神戸在住Facebook友達から寄せられた情報によると、「900人近い希望者があり、第3会場までいっぱい」だったとか。
 
 これも、YouTubeとIWJの2つの動画をご紹介しておきます。
 
前川喜平さん大いに語る(2時間15分)
 
IWJ 日本の教育はどこへ行く?前文科省事務次官 前川喜平さん大いに語る~夜間中学校・義務教育・新設学部問題~ 2018.1.16
 
 神戸に900人、今治に1,200人か・・・、和歌山どうかなあ?
 ちなみに、和歌山の主催者(青年法律家協会和歌山支部)が確保しているプラザホープ4階ホールは、「最大人数:288人(スクール配置)/360人(椅子のみ配置)」の会場です。
 やっぱり「椅子のみ配置」だろうなあ。
 次に前川さん、寺脇さんの講演会を取り上げるのは、チラシも完成し、内容も固まった頃だろうと思います。ご期待ください。
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/前川喜平氏関連)
2017年6月2日
前川喜平前文部科学事務次官の記者会見&インタビュー動画を視聴する
2017年7月22日
前川喜平前文部科学事務次官の日本記者クラブ記者会見&国会参考人質疑を読む(視聴する)
2017年11月25日
前川喜平/寺脇研『これからの日本、これからの教育』(ちくま新書)を読む
2017年12月7日
【日程速報】2018年4月27日・前川喜平氏寺脇研氏が和歌山で語る(青法協憲法記念の夕べ)&【必見動画】前川喜平氏ロングインタビュー(IWJ)
2018年1月10日
「前川喜平さん・寺脇研さんズバリ加計問題を斬る」で「加計問題」を語り、同日「寺脇研トークセッション004」では「教育」を語る(2018年1月8日@岡山市
2018年1月31日
市民連合「あたりまえの政治を取りもどす 1.30シンポジウム」に登壇した前川喜平さん、望月衣塑子さん、寺脇研さん

「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(095~097)~原きよの教えて小出さん!第1回・第2回 他

 2018年2月6日配信(予定)のメルマガ金原.No.3070を転載します。
 
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(095~097)~原きよの教えて小出さん!第1回・第2回 他
 
 3週間毎にお届けする「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブ。2018年の2回目は、095~097の3回分です。
 今回は、3回シリーズで始まった「原きよの教えて小出さん!」の第1回と第2回が登場します。
 7年目の春が間もなく巡ってきますが、3.11直後、信頼するに足る情報を必死で探し求めた日本中の人たちがたどり着いたラジオ番組が、大阪毎日放送MBS)の「RadioNews たね蒔きジャーナル」でした。水野晶子アナウンサーからの質問に適格に(多くは電話で)答えてくれる小出裕章さんの出演部分は、あっという間にYouTubeにアップされ、多くの人が(私も含めて)頼りにしたものです。もちろん著作権者である毎日放送の了解を得てのアップではなかったはずですが、同局も著作権侵害通告を積極的には行わない方針をとった(のだと思います)ため、日本中の、あるいは日本語を解する世界中の人が耳を傾けました。
 余談ながら、3.11の前後に毎日放送の「ドキュメント映像」で放映された2本のテレビ番組、「なぜ警告を続けるのか~京大原子炉実験所・"異端"の研究者たち」と「放射能汚染の時代を生きる~京大原子炉実験所・"異端"の研究者たち~」が、2012年1月にYouTubeにアップされたものがいまだに視聴できるのも、同局のある種の「配慮」だと思っているのですが。
 
 2012年9月の番組改編によって同番組が終了する際には、番組存続運動まで起こり、その際に集まった寄附金を原資として、「ラジオフォーラム」が生まれ、「自由なラジオ LIGHT UP!」は、事実上その後継番組であるとリスナーは理解しています。
 ただ、当初は小出さんと今中哲二さんが分担することを予定していたと思われる「LIGHT UP!ジャーナル」のコーナーは、今ではほぼ今中さんに任せきりとなっており、淋しい思いをしている小出ファンも多いのではないかと推測します。
 着々と「仙人化計画」を進行中の小出裕章さんを、朗読家の原きよさんが松本市の自宅に訪ね、たっぷりお話を伺った内容が3回に分けて紹介されるということです。是非全回お楽しみに。
 
 ところで、動画検索をしてみると、原きよさんが、昨年(2017年)の2月24日に、和歌山市のじゃんじゃん横丁「天空」で行った夏目漱石夢十夜」第一夜の朗読が視聴できることに気がつきました。やや音声レベルの低いのが惜しいところですが、雰囲気は伝わるかと思います。
 
Rodoku~原きよが語り、松尾泰伸が奏でる~夏目漱石 夢十夜 ~第一夜(12分20秒)
 
 なお、過去の番組アーカイブは以下のYouTubeチャンネルから聴取できます。
 
自由なラジオ Light Up! (001~039までのアーカイブが聴けます)
jiyunaradio funclub (039以降のアーカイブが聴けます)
 
095 2018.1.23
原きよの教えて小出さん! Vol.1
PERSONALITY 原きよ
GUEST 小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所助教
東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所事故から7年が経とうとしている今、メディアはあの過酷な事故のことをなかなか取り上げなくなりました。それどころかすべて停止していた全国の原発は、1基また1基と再稼働されていきます。
原発事故は決して過去のことではないはず。むしろ進行中であるというジャーナリストもいます。一方には、原子力政策を強力に推し進めようとする政府もある。わからないことだらけ。一般の生活者にとって原子力問題は、難しすぎて手に負えないのでしょうか?
この番組「市民のための自由なラジオ“Light Up!”」は、ジャーナリストや運動家のお力を借りて、3.11以降原発問題を積極的にレポートして来ました。そこで得られた情報、知識は、大きなものでした。
そして今、あの事故が市民の記憶から遠くなっていく瀬戸際だからこそ、原子力のことがまるで分らないリスナーのためにも、届きにくい情報を今度はもっと一般の生活者に届く言語で、もう一度きちんと整理してお伝えすべきだと考えました。あえて運動家でも専門家でもない者の視点で考える番組、それがこの番組「教えて小出さん!」なのです。
ひとりの生活者、ひとりの女性、ひとりの母親、ひとりの朗読家の原きよが、第一線を退き信州松本に暮らす元京都大学原子炉実験所助教小出裕章さんを訪ねてお話を伺いました。
その模様をこれから3回に分けてお伝えして参ります。
第1回目の今回は、小出さんが原子力のある未来に夢を膨らませて大学に進んだこと、そして学びを深めるにつけ、原子力発電が圧倒的に差別的な存在であることに気がつき、原子力に反対する立場に変わったことなどを、学生の頃を振り返りながらお話いただきました。そしてその中で、あのような過酷な事故を繰り返す原子力発電を、なぜ日本は止められないのかについて考えました。
難しい問題です。ただ時間は巻き戻せません。小出さんからは、3.11に発令された「原子力非常事態宣言」が今も解除されないままで、この先100年経っても現行法の下ではそのままであることも教わりました。このことが物語るように、私たち日本に暮らす人類は、その深刻な状態をこれから何百年先までも、常に意識し続ける必要がありそうです。
さて、あなたはどうお考えになるでしょうか?
そしてこの番組からあなたへ、もうひとつ大切な想いをお伝えしたく、番組後半では朗読家でもあるパーソナリティ原きよが、朗読を交えながらお話をいたします。今回は、3.11からの日々を過ごして、また小出さんのお話を伺ってから、原きよの心にしんしんと響いたという、八木重吉の詩をご紹介していきます。こちらもどうぞお楽しみに。
<お薦め関連図書>
原子力安全問題ゼミ 小出裕章 最後の講演』(岩波書店) 
 小出 裕章/今中 哲二/川野 眞治 ・著
原発と戦争を推し進める愚かな国、日本』(毎日新聞出版
 小出裕章・著
原発憲法9条』(遊絲社)
 小出裕章・著
八木重吉全詩集〈1〉』(ちくま文庫)
 八木重吉・著
 
096 2018.1.30
生活保護費引き下げ問題」について
PERSONALITY 矢野宏(新聞うずみ火代表・ジャーナリスト)
GUEST 雨田信幸さん(「きょうされん」大阪支部事務局長・生活保護引き下げ違憲訴訟を支える大阪の会事務局長)
■メインテーマ:「生活保護費引き下げ問題」について
 政府は生活保護費のうち食費や光熱費などに充てる「生活扶助」について、2018年10月から3年間で国費約160億円削減することを決めました。この生活保護費削減に対して、受給者からは「保護費をどんどん下げられると、生活できない」、中には「まるで、障害者や病気の人は早く死んでくださいと言わんばかりの状況だ」という切実な声も上がっています。今回は「生活保護費引き下げ問題」についての最新の現状を詳しくお伝えします。
■Light Upジャーナル:「日立の原発輸出、日本と英国政府が3兆円支援」について
 日立製作所が英国で進める原発事業をめぐり、日英両政府が官民で総額3兆円を投融資する資金枠組みについて大筋で合意していることがわかりました。1月11日(木)朝日新聞では朝刊トップでこの記事を伝えています。今回は、日本が取ったこの選択の危うさについて、今中さんにお話を伺います。
■よりそいコラム:「改憲の国会発議はいつ?」
 安倍総理は1月5日、自民党総裁として改憲について年内の国会発議、国民投票実施の意欲を改めて強調し、党内での改憲案作成を本格化させることを表明しました。これを受けて二階幹事長も13日、「今までで、相当のところまで来ているので、1年もあればいいんじゃないか」と述べ、年内の国会発議を目指すことを明らかにしました。今年は、改憲が最大の政局になることは間違いありません。では、改憲案を国民に提案する「国会発議」はいつになるのか。矢野宏が解説します。
 
097 2018.2.6
原きよの教えて小出さん! Vol.2
PERSONALITY 原きよ
GUEST 小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所助教
このシリーズ「原きよの教えて小出さん!」は、これまで自由なラジオのリスナーだった原きよが、ひとりの生活者として、ひとりの女性として、ひとりの母親として、そしてひとりの朗読家として、運動家でも専門家でもない視点で、わかりにくい原子力のこと、2011年3月11日からの日本のこと、戦争や平和についてなどを、やさしい言葉で教えていただこうという趣旨の番組です。
今回はその第2回となります。もちろん「小出さん」とは、3.11のずっと前から一貫して核や原子力発電に科学者の視点で意義を唱えてきた、元京都大学原子炉実験所助教小出裕章さん。今は退官され、「仙人になりたい」とおっしゃって、信州松本に移住されて3年。アルプスの麓の小さな小屋で、薪ストーブを炊き、太陽光発電で電気を賄う生活をなさっています。そんな松本の町を訪ねてお話を伺ってきたときの模様を今回もお届けします。
まずは小出さんが学生時代、女川に半ば住み込んで地元の方々と女川原発建設反対運動をしていたときのお話から。漁協が莫大な保証金と引き換えに建設を許してしまうのを目の当たりにした小出さんの苦い思い出から、経済格差のある地域社会ばかりを狙って建設を推し進める原発政策の差別的な構造について考えました。
また小出さんが敢えて「除染」ではなく「移染」と呼ぶ作業にふれ、全国の公共事業に取り除かれた土を使うといった国の計画について、そしてこちらも小出さんが核廃棄物と呼ばず核「廃物」と呼ぶ核のゴミの行方について、どちらも安全で合理的な処理方法など何もないのだと教えてくださいました。
そして何よりもメルトダウンした福島第一原発の炉心の状態について、7年経った今でもまだはっきりとした状況がつかめないままであること、故に事故の収束など全く目途が経っていないのだと教えてくださいました。わかりにくい原子力のことですが、地球上のすべての生き物に対して、大きな大きな危険と負担を強いているものでしかないことが、今回のインタビューでもわかりました。
そして番組後半では、今回も原きよが詩を朗読します。今回ご紹介する詩集は、
『いま あなたに私の詩を読んでほしいのです』(水内喜久雄・編)
です。詩を書くことが大好きな65人が集まって季刊で詩集を発表する活動をして来たメンバーが、東日本大震災に際して被災した人々に何かできることがないかという思いで編んだ詩集です。傷ついた方々を慮る切ないまでのその詩情が口コミで広がり、これまでに1万3千部が発行されました。今回は、原きよがこの詩集から何篇かをご紹介しながら、あなたに3.11からの日々への思いを語りかけます。
※放送開始の現段階では、まだ若干ではありますが在庫があるようですので、ご興味がある方は、出版元の「たんぽぽ出版」(TEL03-5302-7870)までお問合せください。
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/小出裕章さん関連/あり過ぎるので最新のものを)
2017年11月29日
小出裕章公開講座・松本」第1講~第4講を視聴する
上記ブログを書いた時にはまだ開講されていなかった第5講(2017年12月20日)の動画もアップされていますのでご紹介します。
20171220 第5回「小出裕章公開講座・松本」~未来に対して果たすべき私たちの責任(1時間15分)
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/「自由なラジオ LIGHT UP!」アーカイブ・シリーズ)
2016年8月16日
「市民のための 自由なラジオ LIGHT UP!」のご紹介~もう19回分もアーカイブがたまっていた
2016年9月5日
古賀茂明さん、泥憲和さん、望月衣塑子さん~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(020~022)
2016年10月1日
チェルノブイリ事故から30年目のベラルーシを訪ねた菅谷昭松本市長ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(023~026)
2016年10月25日
伊藤宏さん(和歌山信愛女子短期大学教授)が西谷文和さんと語る「現場記者が見てきた『原子力ムラ』」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(027~030)
2016年11月26日
DAYS JAPAN”丸井春編集長が語る「いのちのものさし」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(031~034)
2016年12月18日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(035~037)~祝おしどりマコさん・ケンさん平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞!
2017年1月12日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(038~041)~YouTube新アカウントで復活!(しつつある)
2017年2月9日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(042~045)~YouTubeトラブルは解決していないけれど
2017年3月7日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(046~049)~YouTubeアーカイブ完全復活
2017年3月28日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(050~052)~「森友」問題も「カジノ」問題も
2017年4月19日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(053~055)~命を見つめ続けてきた人たち
2017年5月10日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(056~058)~内田樹さん、丹下絋希さん、原発ゼロに舵を切った台湾レポート
2017年5月30日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(059~061)~スズキコージさん、伊藤千尋さん、上西小百合さん
2017年6月20日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(062~064)~浅井隆さん、藤田早苗さん、西谷文和さん
2017年7月11日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(065~067)~小出裕章さん、上杉聡さん、下重暁子さん
2017年8月1日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(068~070)~山秋真さん、伊藤真さん、豊田直巳さん
2017年8月24日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(071~073)~リスナー大感謝祭、「原爆の図」、笑福亭竹林さん
2017年9月12日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(074~076)~朝鮮学校無償化裁判、『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』、福島地裁・生業訴訟
2017年10月3日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(077~079)~斉加尚代さん(MBS)、PANTAさん、相可文代さん(元中学校教師)
2017年10月25日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(080~082)~高遠菜穂子さん、藤井克徳さん、池田 実さん
2017年11月14日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(083~085)~宇田有三さん、巻上公一さん、松竹伸幸さん
2017年12月5日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(086~088)~石田温香さん、木村真さん、アーサー・ビナードさん
2017年12月26日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(089~091)~地球温暖化、帆布と藍、サンフランシスコ市慰安婦像問題を考える
2018年1月16日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(092~094)~藤田早苗さん、テンダーさん、SUN-DYUさん、平松邦夫さん

和歌山障害者・患者九条の会学習会「ストップ!安倍「壊」憲!~9条と25条を私たちの手に~」(2018年2月18日)のご案内

 2018年2月5日配信(予定)のメルマガ金原.No.3069を転載します。
 
和歌山障害者・患者九条の会学習会「ストップ!安倍「壊」憲!~9条と25条を私たちの手に~」(2018年2月18日)のご案内
 
 昨日まで3日連続で、2月に和歌山県下で開催される憲法問題や原発問題に取り組む企画をご紹介してきましたが、もう1つご紹介するのを失念していた企画がありました。それは、2月18日(日)午後1時から、和歌山市あいあいセンター3階(会議室第1)で開催される和歌山障害者・患者九条の会主催の学習会「ストップ!安倍「壊」憲!~9条と25条を私たちの手に~」です。
 以下に、チラシ記載情報を転記します。なお、転記にあたっては、「九条の会・わかやま」ホームページに掲載された文字情報を活用させていただいたことと、午前中に同一会場で開催される和障協2017年度総会についてのお知らせは省略したことを申し添えます。
 
(引用開始)
ストップ!安倍「壊」憲!~9条と25条を私たちの手に~
和歌山障害者・患者九条の会学習会
 
日時 2018年2月18日(日)13時~15時
会場 和歌山市あいあいセンター3階(会議室第1)
   和歌山市小人町29 TEL:073-431-5246
 
プログラム
開場 12時30分
開会 13時00分
記念講演 13時10分~14時40分
 演題「改憲をめぐる情勢と今後の闘いの展望」
 講師 由良 登信(ゆら・たかのぶ)弁護士
質疑 14時40分~
閉会 15時00分~
 
講師プロフィール
元和歌山弁護士会会長
消費者ネットワークわかやま代表
和歌山弁護士会憲法委員会委員長
日弁連憲法問題対策本部員
市民連合わかやま共同代表
 
※参加協力費300円
点字資料、手話通訳あります
※終了後、JR和歌山駅前で「3000万署名」の活動を予定しています。
 
問い合わせ先 
和歌山障害者・患者九条の会事務局 TEL:073-460-1833(東本)
和障協事務局 TEL:073-463-4058(加藤)
(引用終わり)
 
 和歌山障害者・患者九条の会の野尻誠さんが、去る1月27日に9条ネットわかやまメーリングリストに投稿された文章(この学習会を告知されたものです)から、開催趣旨を説明された部分を引用したいと思います。
 
(引用開始)
安倍首相は5月3日、九条に自衛隊の存在を明記することなどを盛り込んだ改憲の方向を表明しました。九条は我が国が誇る世界の宝です。それをかなぐり捨てることは私たちの平和な暮らしを脅かすだけでなく、世界に対する日本国民の恥であると言えるでしょう。私たちの暮らしにとって今の憲法を代える理由はどこにも見つかりません。主権者である私たちの思いをしっかりと表明していきましょう!
(引用終わり)
 
 「九条は世界の宝」ということで思い出したのは、過去私のブログで何度かご紹介したことのある写真のことです。そのことに触れた2年前の私の文章(祝!「和歌山障害者・患者九条の会」10周年~結成のつどいで「平和のうちに生きるために」をお話してから10年が経った/2016年4月30日)をもう一度ご紹介したいと思います。
 
(引用開始)
 「和歌山障害者・患者九条の会」は、2006年6月の結成以来、一度も休むことなく、毎年の総会や学習会をたゆみなく続けるとともに、他団体が主催する企画にも会員の皆さんが積極的に参加されており、その活動にかける情熱は、他のどの「9条の会」にも劣るものではありません。
 ここに、あらためて深く敬意を表するとともに、今後も共に手を携えて、平和を守り、生み出すために力を尽くせればと願っています。
 最後に、以前にもご紹介したことのある3年前の写真ですが、やはり結成10周年をお祝いするのに最もふさわしい写真だと思いますので、もう一度掲載します。
 これは、2013年の憲法記念日(5月3日)に、憲法9条を守る和歌山弁護士の会が呼びかけた「憲法9条を守り生かそう わかやまアピール行進」の際に私が撮影した写真です。
 この日は、好天にめぐまれ、多くの市民・団体が呼びかけに応えて参加してくださったのですが、その中に、大きな横断幕を何人もの人が持って歩いておられる一団がありました。中に杖を突きながら横断幕と共に歩いておられる顔なじみの方も混じっている「和歌山障害者・患者九条の会」の皆さんでした。
 その横断幕にはこう書かれていました。
   守れ9条世界の宝 
   障害者は平和でなければ生きられない
   和歌山障害者・患者九条の会
(引用終わり)

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 実は、この日(2月18日)の午後2時から、同じ和歌山市あいあいセンターの、同じフロア(3階)の別室(会議室第3・第4)で、「和歌山に中間貯蔵施設はいらない!」(主催:市民連合わかやま、子どもたちの未来と被ばくを考える会)が開催されるのです( 「和歌山に中間貯蔵施設はいらない!」(講師:小山英之美浜の会代表)が和歌山市でも開催されます(2/18あいあいセンター/2018年2月3日)。
 由良登信弁護士は、市民連合わかやまの共同代表でもあるのですが、自分の講演が終わったら、別室の方に参加するのかな。
 それにしても、こう色々な企画が立て込んでくると、整理をつけないと訳が分からなくなります。ということで、1月25日書いたブログ「和歌山での憲法原発・環境などへの取組予定まとめ~2018年2月から5月まで」を増補・改訂しました。ご活用ください。

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(弁護士・金原徹雄のブログから/和歌山障害者・患者九条の会関連・・・のごく一部)
2013年2月22日
予告3/31「憲法第9条をもう一度抱きしめて 2013年 春の憲法学習会」(和歌山障害者・患者九条の会
2013年9月21日
予告11/10「憲法しゃべり場」に集いませんか(和歌山障害者・患者九条の会
2013年11月10日
伊藤真さんのDVDを視聴する前に私が話したこと憲法しゃべり場@和歌山障害者・患者九条の会
2014年10月14日
和歌山障害者・患者九条の会の活動を讃える~11/1秋の学習会の案内を兼ねて
2016年4月30日
祝!「和歌山障害者・患者九条の会」10周年~結成のつどいで「平和のうちに生きるために」をお話してから10年が経った