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憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

『子ども白書2018「子どもを大切にする国」をめざして』(日本子どもを守る会編)のご紹介

 2018年11月16日配信(予定)のメルマガ金原No.3333を転載します。
 
『子ども白書2018「子どもを大切にする国」をめざして』(日本子どもを守る会編)のご紹介
 
 今日は、1冊の書籍をご紹介しようと思うのですが、奥書に記載された発行日は「2018年8月15日」、出版社から私の事務所にこの本が届いたのが7月末でしたから、時期遅れもよいところです。
 しかも、これが単発の書籍ならともかく、毎年刊行されている一種の「年鑑」なので、うっかりすると次年版の編集作業がもう始まっているかもしれません。ということで、まことに遅ればせながらではありますが、ブログでご紹介することにしました。
 なぜ、かくも遅くなったかたといえば、せめて収載された論考の半分以上は読んだ上で紹介しよう、という殊勝な心掛けであったのがかえってあだになったという次第です。つまり、日々の雑用に追われ、なかなか本をじっくりと読む時間が作れなかったということで、読まなければと思いながら積み上げてある本は増える一方です。このままでは、いつになったら紹介できるか分かりませんので、読んだ上での感想を披瀝するのはあきらめ、ともかく、内容の概略でもご紹介しようと決意しました。
 
 以下に、その書籍の書誌データを記載しておきます。
 
書名:子ども白書2018 「子どもを大切にする国」をめざして
編集:日本子どもを守る会
出版年月日:2018年8月15日(初版第1刷)
発行所:株式会社本の泉社
版型・頁数:B5判 192ページ 並製 グラビア年表付
定価:2,000円+税
※発行所(本の泉社)ホームページの書籍案内
※Amazonn該当ページ

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 カバー折り返しに書かれた●編者紹介と●会の歴史と活動を引用しておきます。
 
(引用開始)
●編者紹介
日本子どもを守る会
 日本子ども守る会は、1952年5月17日に誕生しました。「児童は人として尊ばれる」とうたった児童憲章が制定された翌年のことです。
 当時は朝鮮戦争の最中。米軍の前線基地となっていた日本の子どもたちは、その生活・教育・文化・福祉・健康・環境のすべてにわたって、児童憲章が踏みにじられる状況下にありました。
この現実を黙視できないと、親や教師はもちろん、学生・研究者・専門家・地域活動家・市民団体・文化団体・労働組合など広範な顔ぶれの人々が結集し、思想・信条のちがいをこえて、子どもの人権と平和を守る国民的な運動をすすめてきました。
 1989年、国連総会は「子どもの権利条約」を採択し、21世紀を「子どもの世紀」にすることを目指して壮大で国際的な取り組みを進めています。日本子どもを守る会は、日本における子どもの権利の水準を向上させるために、子どもの意見を聞きながら、子どもの権利条約の具体化を進めています。
●会の歴史と活動
1951年 児童憲章制定
1952年 日本子ども守る会結成(初代会長 長田 新)
1961年 羽仁説子、第2代会長に就任
1964年 『子ども白書』創刊
1988年 大田 堯、第3代会長に就任
1989年 国連総会、子どもの権利条約採択(94年5月 日本が批准)
2002年 日本子ども守る会50周年(50年誌『花には太陽を子どもには平和を』刊行)
2012年 日本子どもを守る会結成60周年記念集会(60年誌『子どもの尊さ』part2発行)
(引用終わり)   
 
 ところで、なぜこの『子ども白書2018』が、発行日前の7月末に版元(本の泉社)から私の事務所に届いたのかというと、実は私も執筆者の一人であったからです。「ことしの子ども最前線」というコーナーに掲載された5つの論考の1編として、「家庭教育支援条例のある「まち」に住んで」という文章を書かせていただきました。
 今年の4月はじめ、「日本子どもを守る会」の増山均先生から、「家庭教育支援法と家庭教育支援条例の動向について(仮)」というテーマで、6500~6700字の原稿を書いてもらえないか、というご依頼をいただきました。
 「なぜ私なのか?」という疑問が頭をよぎったことは言うまでもありませんが、和歌山市家庭教育支援条例や条例制定記念講演会の聴講記などをブログに書いていましたので、それを目に留めてくださった上でのご依頼のようでした。
 私としては、その任でないことは重々承知の上で、「これまでに書いたブログのツギハギ程度のものにしかならないと思われます」が、「もしもその程度のものでも良いということであれば、はなはだ力不足で申し訳ありませんが、執筆をお引き受け致します。」とメールで返信してしまったのが運の尽きでした。
 「ブログのツギハギ」といっても、それなりの取捨選択は必要で、さらには1編の論考としてのまとまりをつける必要もあるのですから、締切間際にはかなりの時間をとられました。まあ結局は、「ブログのツギハギ」を超えるものにはなりませんでしたけど。
 「子ども白書2018」に掲載していただいた「家庭教育支援条例のある「まち」に住んで」(同タイトルのブログも書いていますが、その文章の一部も使いつつ、新たに書き直したものです)は、2019年になって、そろそろ「子ども白書2019」に関心が向かうようになった頃を見計らい、私のブログにも掲載させていただこうと思っています。
 
 以下に、「子ども白書2018」の目次を転記します。これによって、2018年の「子ども白書」の内容を想像していただけることと思います。
 
(目次から引用開始)
〈グラビア〉年表(子ども生活関連年表/別刷)
〈巻頭言〉良心の自由を守れ!-こころの中までは誰にも決められない/増山 均
発刊にあたって/森本 扶
 
〈特集〉型にはめたい大人たち~「人づくり革命」「働き方改革」に未来はあるか~
解題/森本 扶
安倍政権の“教育革命”-二段階で進行する統制強化-/本田由紀
「人づくり革命」幼児教育無償化策の問題点と評価/垣内国光
働き方改革」と若年労働者-働き方を変える主体は誰か-/上西充子
インタビュー ひとはつくるものではなく、ひとなるもの/大田 堯
座談会 ROCKET 座談会「学校って何?! 努力って何?! 私たちはどう生きるか?! ~“型にはまらない子どもたち”の本音~
〈ことしの子ども最前線〉
子どもの権利条約第4・5回政府報告書に対する市民NGO報告書を読む/世取山洋介
【資料】日本政府第4・5回定期報告に関する質問リスト
学校教育における「スタンダード」の浸透とその影響-授業スタンダードを中心に-/村上祐介
家庭教育支援条例のある「まち」に住んで/金原徹雄
「新しい社会的養育ビジョン」と「育ちあう養護」の課題/遠藤由美
家庭のなかの貧困 奪われる子ども、引き受ける子ども 沖縄での若年出産女性の聞き取り調査から/上田真弓
 
〈震災後を生きる子どもたち〉
この1年 東日本大震災熊本地震と子ども支援/吉川恭平
教育シンポジウムin石巻 開催報告/教育シンポジウム石巻実行委員会
災害と子ども支援-気候変動の時代と子どもの権利保障-/安部芳絵
被災地で「子どもたちの遊び場」作り/瀧田 希
トピック 高校生がバイヤー、地元の魅力と想いを市外に発信!高校生百貨店/加藤くるみ
 
〈子どもをめぐるこの1年〉
-いのちと健康-
この1年 子どものからだと生活からみたこの一年/安倍大輔
トピック 子どもに忍び寄るエネジードリンクの恐怖/野井真吾
東京オリンピックパラリンピックの光と影/内海和雄
子どもの便秘とトイレ環境/加藤 篤
性の多様性と子どもをめぐる課題/渡辺大
-医療-
この1年 拡大する「医療の守備範囲」/内海裕美
トピック 今、学校で始まる「がん教育」/林 和彦
医療ケアの必要な子どもたち/前田浩利
「子どもの死亡事例全数検証制度(CDR)」によって子どもの予防可能死を減らす/山田不二子
小児科医からみた要対協の現状と課題/栗山智之
-家庭-
この1年 家族・家庭のあり方と子育て力の創造/増山 均
トピック 「菜園家族の思想」を読み解いて/田名部周伍
子育て支援・家庭教育政策の動向と親の「第一義的責任」/望月 彰
子どもの現実と「親」支援/吉田のり子
精神疾患の親と暮らす子どもの問題/横山恵子
-福祉-
この1年 子どもの生活問題の深刻化と社会福祉-福祉の公的責任と共に在る福祉実践-/義基佑正
トピック 児童館は「なにもしなくていい」が認められる場所なんです/中村興史
子どもの貧困対策の現状と課題/中嶋哲彦
生活保護制度改悪と子どもの生活問題への影響/加美嘉史
深刻化する子どもの生活実態とスクールソーシャルワークの果たす役割/山田恵子
障害のある子どもたちの放課後保障と放課後等デイサービスの課題/黒田 学
-司法-
この1年 子どもの「時間」と子どもの権利/佐々木光明
トピック 非行相談の空洞化?~非行少年の伴走者としての児童相談所を問い直す~/遠藤洋二
「刑罰改革」と少年法の適用年齢引下げの関係について/山下幸夫
非行の問題をかかえた子どもの未来/野田詠氏
少年法適用年齢の引下げに関する法制審議の現状と問題点/伊藤由起夫
-学校-
この1年 新しい管理主義?-ブラック校則、スタンダード、ゼロトレランス/田沼 朗トピック 福井県議会の「教育行政の根本的見直しを求める意見書」/鈴木ひかり
指導死を招くゼロトレランス大貫隆
「学校における働き方改革」の問題点/勝野正章
高等学校学習指導要領の改訂とその特徴-教科・特別活動・総合的な探求の時間を通じて主権者としての学びを-/櫻井 歓
-地域-
この1年 地域の「日常」と「非日常」を支えるもの/阿比留久美
トピック 総合的な学習「地域交流」と生徒の育ちなおし/松澤仁志
民生委員・児童委員による地域の子ども・子育て家庭支援活動/高橋久雄
地域組織としてのPTA再考-親が学校を通じて地域とかかわるということ/大塚玲子
大学生が本気で考え実践する子どもの放課後/深作拓郎
-文化-
この1年 大人と子どもの真の関係性が問われている/片岡 輝
トピック ポケモンポケットモンスター)はどこへ?/齋藤史夫
おもちゃを手に、ジェンダーの壁を越える子どもたち/黒澤千春
変化する児童書界で/市川久美子
教育音楽に携わる者の使命と覚悟~童謡生誕100年を迎えた今~/若松 歓
-メディア-
この1年 ますます深刻になるネット・ゲーム依存~WHO「ゲーム依存」疾病指定へ~/成田弘子
トピック WHO「ネットゲーム依存」疾病指定~今やらなくてはいけないこと~/笠松直美
社会学の視点から見る「ネット依存」/伊藤賢一
メディアと子どもの眠り 睡眠不足は前頭前脳の機能を低下させる/神山 潤
久里浜医療センターから見える「ネット依存」の実態/三原聡子
-環境-
この1年 子どもたちの未来へ残すのはゴミ?/野田 恵
トピック 獣害被害とけもかわproject/井野春香
暮らしのごみが海を汚す-プラスチックによる海洋汚染/小島あずさ
辺野古の海とジュゴン~未来に何を遺すのか/志村智子
人口減少社会の教育はどうあるべきか/荻原 彰
 
第66回 日本子どもを守る会総会アピール
資料(児童憲章全文)
編集後記
(引用終わり)
 
 私の原稿はともかくとして、子どもをめぐる最新の状況を概観するために、とても有用な年鑑だと思います。
 是非一度手に取られてお読みになることをお薦めします。
 また、近くの図書館に行かれる機会があれば、探してみられてはいかがでしょうか。もしもなければ、是非購入図書として「リクエスト」してみてください。
 
 最後に、「子ども白書2018」の末尾にも掲載されている「児童憲章」全文をここでも引用しておきましょう。
 
児童憲章
(引用開始) 
制定日:昭和26年5月5日
制定者:児童憲章制定会議(内閣総理大臣により招集。国民各層・各界の代表で構成。)
 
われらは、日本国憲法の精神にしたがい、児童に対する正しい観念を確立し、すべての児童の幸福をはかるために、この憲章を定める。
 
児童は、人として尊ばれる。
児童は、社会の一員として重んぜられる。
児童は、よい環境の中で育てられる。
 
一 すべての児童は、心身ともに健やかにうまれ、育てられ、その生活を保障される。
二 すべての児童は、家庭で、正しい愛情と知識と技術をもつて育てられ、家庭に恵まれない児童には、これにかわる環境が与えられる。
三 すべての児童は、適当な栄養と住居と被服が与えられ、また、疾病と災害からまもられる。
四 すべての児童は、個性と能力に応じて教育され、社会の一員としての責任を自主的に果たすように、みちびかれる。
五 すべての児童は、自然を愛し、科学と芸術を尊ぶように、みちびかれ、また、道徳的心情がつちかわれる。
六 すべての児童は、就学のみちを確保され、また、十分に整つた教育の施設を用意される。
七 すべての児童は、職業指導を受ける機会が与えられる。
八 すべての児童は、その労働において、心身の発育が阻害されず、教育を受ける機会が失われず、また、児童としての生活がさまたげられないように、十分に保護される。
九 すべての児童は、よい遊び場と文化財を用意され、悪い環境からまもられる。
十 すべての児童は、虐待・酷使・放任その他不当な取扱からまもられる。あやまちをおかした児童は、適切に保護指導される。
十一 すべての児童は、身体が不自由な場合、または精神の機能が不充分な場合に、適切な治療と教育と保護が与えられる。
十二 すべての児童は、愛とまことによつて結ばれ、よい国民として人類の平和と文化に貢献するように、みちびかれる。 
(引用終わり)
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/家庭教育支援関連)
2017年3月29日
「家庭教育支援法案」を考えるための基礎資料のご紹介~(付)「和歌山市家庭教育支援条例」を読む
2017年6月28日
和歌山市家庭教育支援条例制定記念講演会「大人が変われば 子供も変わる」(7/1)から何が読み取れるか
2017年7月4日
家庭教育支援条例のある「まち」に住んで~和歌山市家庭教育支援条例制定記念講演会参加記~
2017年7月27日
法律や条例がなくても「家庭教育支援チーム」は子育て中の家庭を訪問している
2017年8月3日
ルビ付き原文と超訳で読む「戦時家庭教育指導要項」(1942年5月) 前編
2017年8月4日
ルビ付き原文と超訳で読む「戦時家庭教育指導要項」(1942年5月) 中編
2017年8月5日
ルビ付き原文と超訳で読む「戦時家庭教育指導要項」(1942年5月) 後編
2017年8月6日
ルビ付き原文と超訳で読む「戦時家庭教育指導要項」(1942年5月) 統合版

写真レポートで振り返る「第15回 憲法フェスタ」(守ろう9条 紀の川 市民の会)

 2018年11月15日配信(予定)のメルマガ金原No.3332を転載します。
 
写真レポートで振り返る「第15回 憲法フェスタ」(守ろう9条 紀の川 市民の会)
 
 去る11月11日(日)、和歌山市河北コミュニティセンターで開かれた、「第15回 憲法フェスタ」(主催:守ろう9条 紀の川 市民の会)については、当日のうちに、Facebookに写真レポート6回に分けて連投するとともに、飯島滋明先生(名古屋学院大学教授)による記念講演「自民党改憲案にどう向き合うか~私たちの具体的な対抗策は~」については、翌12日のブログでレジュメ全文をご紹介しています(飯島滋明さんの講演「自民党改憲案にどう向かい合うか~私たちの具体的な対抗策は~」レジュメ紹介~第15回 守ろう9条紀の川市民の会 憲法フェスタにて)。
 
 このうち、Facebookに6回分載した写真レポートについては、私の第2ブログ(あしたの朝 目がさめたら 弁護士・金原徹雄のブログ2)にまとめておきましたが(第15回 憲法フェスタ 写真レポート(守ろう9条 紀の川 市民の会)/2018年11月12日)、
会場の後片付けを終え、講師の飯島先生を囲む懇親会が終わった後の夜中に急いでアップした投稿をそのまままとめただけでしたので、少し文章に手を入れた上で、こちらのブログにも掲載し、記録にとどめておきたいと思います。
 
 なお、スペースの関係上、本ブログには写真を各1枚しか掲載していませんが、Facebookの方には複数の写真をアップしていますので、写真は是非Facebookの方でご覧ください。
 各表題部分をクリックすると、Facebookの該当ページに飛べるようにリンクしてあります。
 
【第15回 憲法フェスタ 写真レポートその1/展示の部屋】
 11月11日、好天に恵まれた日曜日、和歌山市河北コミュニティセンターを会場として、「守ろう9条 紀の川 市民の会」が主催する「第15回 憲法フェスタ」が開かれましたので、その模様をいくつかに分割した写真レポートでご紹介します。
 まず「その1」は「展示の部屋」です。会員や地域の皆さんが趣味で製作された絵画、人形、絵手紙などがたくさん展示され、いつも感心してしまいます。
 また、この部屋は、交流の場も兼ねており、用意された御抹茶や珈琲、お菓子、果物などに舌鼓を打ちながら、談笑するのも毎年の楽しみの一つです。
 ところが、昨年までこの「展示の部屋」を中心になって準備してくださっていた運営委員の網本和代さんが、今年の9月末に急逝されたため、今年も「展示の部屋」を開催できるかどうか危ぶまれましたが、多くの方々の協力により、ご覧のとおり素晴らしい作品が集まりました。
 そして、午後の部の開会挨拶の冒頭で原通範代表から、今年の憲法フェスタを網本さんに捧げたいとの発言があったことをご紹介しておきます。当
 会の運営をはじめ、網本さんが平和への熱い思いを胸に果たしてこられた様々な功績を決して忘れず、私がちがその思いを引き継いでいかなければならないとあらためて決意しました。

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【第15回 憲法フェスタ 写真レポートその2/リサイクルひろば】
 憲法フェスタでは、数年前から、いらなくなった物をみんなが持ち寄り、気に入った物があれば「タダで」持って帰ってもらうという「リサイクルひろば」が好評を博しています。今年も午前10時から、午後の部が始まる前まで、会場となった2階活動室大2は賑わっていました。
 私も、多目的ホールでの映画の上映が終わった後、顔を出してみました。実は昨年の「リサイクルひろば」で貰った靴を今も愛用している私としては、今年も掘り出し物はないか?と探しに行ったのです。気に入った男物のジャンパーがあったのですが、試着してみたところ、私の体型がもう少しほっそりしていたらちょうど良かったのに・・・ということで、また来年のお楽しみにということにしました。
 毎年「リサイクルひろば」を楽しみに来てくださる方がおられるのはありがたいことですが、ここだけで帰ってしまう人も結構いるようで、是非そういう方々に、映画上映や記念講演にも参加していただけるよう工夫したいものだと思っています。

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【第15回 憲法フェスタ 写真レポートその3/ヒロシマナガサキ 原爆と人間 写真展】
 多目的ホールで「原爆と人間」写真展を行うのも恒例となりました。いつも、和歌山県原水協の白井春樹さんによる丁寧な解説付きです。白井さんに伺ったところでは、昨年1年間だけでも50回以上の展示を行ったそうです。そういえば、先日(10月21日)、伊都郡かつらぎ町のかつらぎ体育センターで開かれた「第10回 伊都・橋本9条まつり」(主催:憲法9条を守る伊都・橋本連絡会)にも白井さんは「原爆と人間」写真展を行うために来ておられました。当日の私が講演している写真は、白井さんにお願いして撮影していただいたのでした(「これからの9条改憲NO!の闘い~国民投票をみすえた運動を~」(2018年10月21日@第10回 伊都・橋本9条まつり)/2018年10月21日)。
 私が、ローマ法皇の推奨で有名になった「焼き場に立つ少年」を初めて観たのも、この憲法フェスタにおいてでした。「原爆と人間」写真展を観る機会がありましたら、是非じっくりとご覧になってください。

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【第15回 憲法フェスタ 写真レポートその4/映画上映、リハーサル、開会挨拶】
 写真レポートその4は、1枚ずつのご紹介です。
 まず、10時30分から上映開始を予定していたドキュメンタリー映画『いのちの海 辺野古 大浦湾』(謝名元慶福監督)上映の模様です(もっとも、トラブルにより上映開始が15分遅れたのですが)。例年なら「映像の部屋」はもっとこぢんまりとした会議室を借りて行うのですが、今年は和歌山県知事選の期日前投票が河北コミセンで行われている関係から、そのスタッフ用の部屋が事前に押さえられていて、多目的ホールで上映するしか仕方がなくなりました。もっとも、怪我の功名で、大きな画面で観られたのは良かったのですけどね。

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 2枚目は、映画の上映が終わってすぐに始まったCrowfieldのリハーサル風景です。PA担当者との間でじっくり時間をかけた調整が行われました。良い演奏を聴いてもらうためには当然のことでしょうが。

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 3枚目は、午後2時から多目的ホールで始まったメイン企画前に行われた原通範代表による開会挨拶です。
 

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【第15回 憲法フェスタ 写真レポートその5/Crowfieldライブ】
 スタッフ用台本によれば、14時05分から始まるはずだったCrowfieldによるライブですが、心配したとおり、時間が押してしまってほとんど10分遅れでの開演となりました。
 Crowfieldの皆さん(烏野ファミリー)は、一昨年の第13回憲法フェスタについで2度目の出演ということで、新しいレパートリーも披露してくださいましたし、娘さん(えなさん)と息子さん(れなん君)の成長を我が子のように喜ぶ会員さんなどもおられ、和気藹々とした雰囲気の中、素晴らしい演奏が繰り広げられました。
 演奏された曲目は、以下のとおりでした。
1 イマジン(ジョン・レノン
2 サウンド・オブ・サイレンス(サイモン&ガーファンクル
3 未来へ(キロロ)
4 この島~憲法9条のうた~(オリジナル曲)
5 レット・イット・ビー(ビートルズ
6 ウージの唄(カリユシ58)
7 島人ぬ宝(BEGIN) 
 「島人ぬ宝」の後は、みんなでカチャーシー・・・というほど自信をもって踊れる人は多分ほとんどいなかったはずであり、しかも平均年齢を考えると、立ち上がって一緒に踊った人(このすぐ後で講演される飯島滋明先生も)の割合は驚異的であったのではと思います。
 Crowfieldの皆さんには、是非また折を見て憲法フェスタに出演していただきたいですね。

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【第16回 憲法フェスタ 写真レポートその6/飯島滋明氏講演】
 今年の憲法フェスタの締めくくりは、「守ろう9条 紀の川 市民の会」(の総会&憲法フェスタでの記念講演)に登壇された9人目の憲法学者、飯島滋明先生(名古屋学院大学教授)による講演「自民党改憲案にどう向き合うか~私たちの具体的な対抗策は~」でした。
 スケジュールが押していましたので、十分な質疑応答の時間をとれなかったのは残念でしたが、90分間の持ち時間一杯、熱く語っていただきました。その具体的内容は、詳細レジュメ(パワポのスライド)の完全版を(飯島先生にご許可いただきましたので)11月12日の私のブログでご紹介しました。
 また、講演の要約が、いずれ「九条の会・わかやま」(会紙「九条の会・わかやま」コーナー)に3回連載で掲載される予定です。
  なお、本ブログに掲載した写真は、南本勲さんからご提供いただいたものです。

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報道機関とファクトチェック~沖縄タイムス、琉球新報の挑戦とそれに続く報道機関への期待

 2018年11月14日配信(予定)のメルマガ金原No.3331を転載します。
 
報道機関とファクトチェック~沖縄タイムス琉球新報の挑戦とそれに続く報道機関への期待
 
 選挙にデマは昔から付きものでしたが、SNSがこれだけ普及し、それと反比例するかのように(特に若い人ほど)新聞を読まなくなった(多分)現在、デマの跳梁は目に余るものがあり、それが現実政治を思わぬ方向に動かすことは、世界的な潮流であるとさえ言えるようです。
 
 このような状況を踏まえ、今年9月に行われた沖縄県知事選挙においてネットを飛び交った悪質なデマを取り上げ、選挙期間中にファクトチェック記事の掲載を行った沖縄の地元2紙に全国的な注目が集まりました。
 ここでは、新聞週間に際し、両紙が掲載した社説をご紹介しようと思います。
 
琉球新報 社説 2018年10月15日 06:01
新聞週間 ファクトチェックは使命
(抜粋引用開始)
 きょうから新聞週間が始まった。71回目の今年は「真実と 人に寄り添う 記事がある」が代表標語だ。
 ネットを中心にフェイク(偽)ニュースがあふれる中、事実に裏打ちされた報道を続けてきた新聞社として、自らの役割と責務を改めてかみしめ、真実を追求する姿勢を持ち続けたい。
 琉球新報は今回の県知事選から「ファクトチェック(事実検証)」報道を始めた。これまで放置されがちだったネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証し、その都度、記事を掲載した。
 最近の選挙では、明らかに誤った情報や真偽の不確かな情報が、あたかも事実であるかのように会員制交流サイト(SNS)などで拡散していた。投票行動に影響を及ぼす恐れも危惧されていた。
 中には現職の国会議員や元首長など公職経験者が、事実確認もせず、無責任に真偽不明の情報を流布させる事例もあった。公職選挙法では虚偽情報を流せば処罰対象となる。
 本紙は知事選で4本のファクトチェック記事を掲載したが、選挙運動の正常化に一定の貢献はできたと自負する。
 だが、SNSの拡散力は強い。偽ニュースに対しては、取材力と信頼度のある新聞などの既存メディアが正面から取り組んでいかないといけない時代だ。本紙の使命と覚悟も重いと認識している。
(略)
(引用終わり)
 
沖縄タイムス 社説 2018年10月16日 07:36
[「新聞週間」に]偽情報検証 新たな責務
(抜粋引用開始)
 9月30日に実施された県知事選はのちのち、「フェイク(偽)ニュース」が飛び交った初めての選挙として記憶されるかもしれない。
 知事選は事実上の一騎打ち。辺野古新基地建設の是非を巡り、安倍政権が総力を挙げ、政府対県の構図が鮮明になった。熾(し)烈(れつ)な選挙戦になったこともあってフェイクニュースがネット上にあふれた。候補者の人格をおとしめるような誹謗(ひぼう)中傷も出回った。
 今や会員制交流サイト(SNS)によって誰もが情報を発信することができる時代である。フェイクニュースを意図的に流し、それがツイッターリツイートされ、フェイスブックでシェアされる。瞬く間にネット空間に広がり、大量に拡散されていく。
 真偽不明な候補者のネガティブ情報も有権者を惑わす。
 これまでの知事選では見られなかった現象である。
 公正な選挙は民主主義の根幹をなすことを考えればフェイクニュースは社会の基盤をむしばむ重大な問題である。
(略)
 15日から「新聞週間」が始まった。本年度の代表標語は「真実と 人に寄り添う 記事がある」である。
 作者で東京都の友野美佐子さん(59)は「インターネットにはない、ファクトを追求し人間の心を伝える記事をこれからも読みたい」と真実を伝える新聞への期待を語る。
 知事選におけるフェイクニュースの横行は、沖縄タイムスにとってもほぼ初めての経験で専門家の意見を聞き、試行錯誤しながら検証した。ネット上からフェイクニュースの疑いのある68件を抽出。17件をピックアップし、ファクトチェック(事実確認)した3件を記事化した。
 米軍基地に関するフェイクニュースもネット上に多い。事実に基づいて一つ一つ反論し『誤解だらけの沖縄基地』としてまとめている。
 フェイクニュースをどういち早く打ち消していくか。新聞の新たな課題である。
(略)
(引用終わり)
 
 以上、沖縄タイムス琉球新報の社説に加え、「ファクトチェックと報道機関」を考える上で、是非読んでいただきたい記事をご紹介しておきます。
 NHKオンラインの中に、NHK政治マガジンというコーナーがあります。
 中でも、「特集」と銘打たれた記事は読み応えのあるものが多いようです。
 
 「特集」記事一覧を眺めていて、11月6日に配信された「選挙戦をファクトチェック 記者たちの挑戦」という記事に注目しました。
 
NHK政治マガジン 特集 2018年11月6日
選挙戦をファクトチェック 記者たちの挑戦
 
 3人の共同取材による記事のようですが、その内、社会番組部ディレクターの内山拓さん(平成13年入局。沖縄局、報道局、福島局で番組制作に携わる)が書かれた、記事冒頭の以下の部分に注目しました。
 
(引用開始)
沖縄では普通にデマが飛び交っていたのだ。
宿に戻りながら「沖縄県知事選」と検索してみると、「デマっぽい」情報が驚くほどたくさん拡散されていた。
フェイクニュースと対じするのはメディアの使命だ」。確かそんなことを、かっこいいフランス人記者が言ってたっけ。フランス大統領選のさなかでフェイクニュースを巡る複数の新聞社の戦いを追ったNHKのドキュメンタリーだったな…自分は一体何ができるだろう。
そう考えていた私(内山)は、ふだんは「クローズアップ現代プラス」などの報道番組を制作する部署にいる。沖縄知事選は、辺野古への新基地建設の是非を巡って全国的にも注目されており、知事選に関するフェイクニュースを調べ、信ぴょう性を判断して伝える「ファクトチェック」を、選挙期間中(公示日から投開票日まで)にやりたい、と提案した。
(引用終わり)
 
 この内山ディレクターの提案はどうなったのでしょう?もしも採用となっていれば、内山さんはこういう記事(沖縄タイムス密着取材)を書くこともなく、「クローズアップ現代プラス」で放送した自らのファクトチェック番組を事後的に検証する記事を書いていたことでしょう。そう、この記事のタイトルになっている「記者たちの挑戦」の「記者」というのは、沖縄タイムス(及び琉球新報)の「記者」のことなのです。
 
 結局、「クローズアップ現代プラス」で選挙期間中にファクトチェック番組を放送するというディレクターの提案が採用されることはありませんでした。
 その理由は以下のとおりでした。
 
(引用開始)
有権者が正しい情報をもとに投票できるようにするには「選挙期間中にしなければ意味がない」と考えた。世界の報道機関が行っているファクトチェックでは“常識”だが、提案に対する周囲の反応はこうだった。
NHKで選挙期間中に「ファクトチェック」できるか?
懸念のひとつは、公平の原則だ。番組の編集では政治的に公平であること、多くの角度から論点を明らかにすることなどは放送法でも定めているが、多くの意見が対立する選挙期間中は、特にそれが必要になる。
できるだけ公平に、それぞれの候補者に関する記事や映像の分量などに偏りがないようにするのが、NHKが長年続けてきた選挙報道の基本だ。選挙期間中にファクトチェックをしたことで、特定の候補に関するデマや言説が多く取り上げられると結果的に不公平になるのではないか、という懸念が出された。
また「人手や働き方の課題」もあった。選挙期間中は多くの、というよりほとんどの記者が、各候補者への支持がどこまで広がっているのかなどの「情勢取材」に追われる。今回も県知事選の取材に記者たちがあたっているなかで、ファクトチェックをする人手がないという現実を突きつけられた。
(引用終わり)
 
 NHK沖縄放送局で仕事をしていた時期もある内山ディレクターは、地元新聞社の沖縄タイムス社が、選挙期間中にファクトチェックのチームを立ちあげたことを知り、「選挙期間中は難しいといわれたファクトチェックをどう実施するんだろう、舞台裏を取材させてもらいたいと那覇に飛び、沖縄タイムス社を訪れた。9月20日、投開票日まであと10日だった。」というところからこの記事の本論は始まります。
 是非、リンク先のNHK政治マガジンに掲載された記事で全文をお読みいただきたいのですが、そのさわりの部分を引用しておきます。
 
(引用開始)
ファクトチェックプロジェクトを率いる、総合メディア企画局の與那覇里子記者と面会。沖縄タイムス社のファクトチェックの態勢や基準、課題など、こちらが次々に投げる質問に、忙しいにもかかわらず丁寧に答えていただいた。
那覇さんは、選挙戦が本格化し始めた9月初旬から、ネット上で真偽不明の情報が急激に増えて拡散されている状況に、危機感を募らせてきた。「誤った情報が投票行動に結びつけば、民主主義の根幹を揺るがしかねない」と今回のプロジェクトを発案したという。
特に印象に残ったことばがある。
「どう恣意(しい)性を排除できるか」
「タイムスは“ある種の論調のある新聞社”と、ネットなどではみなされています。それだけにファクトチェック自体が、我々の論調を補強するためのものだと思われてしまったら意味がありません。真偽不明の言説を、どちらかの陣営にくみするのではなくフェアに取り上げている。そう感じていただくためにどう公平性を担保し、どう恣意性を排除できるのか、そこが悩ましい」(與那覇里子記者)
那覇さんたちのチャレンジを記録して、過程で見える苦悩を伝えることで、社会全体でフェイクニュースとどう立ち向かえばいいかを問いかけられるのではないか。その取り組みは、これからNHKが選挙期間中にファクトチェックをすることになったときに、大いに参考になるのではないか。
人の褌(ふんどし)で相撲をとるような忸怩(じくじ)たる思いもあったが、沖縄タイムス社の取り組みを密着取材させていただきたいという思いを伝えて、後日、了承をいただいた。
しかし逆の立場だったら、私たちは取材に応じていただろうか。沖縄タイムス社の「度量」と、フェイクニュースに立ち向かうにはメディア間の連携が必要だという意識の高さに、頭の下がる思いがした。
(引用終わり)
 
 いかがでしょうか。この後に続く「沖縄タイムス・ファクトチェックチーム密着取材」の中身も大変興味深いものですが、NHKの報道の最前線にいるディレクターが、ここまで率直な記事を書いて発表していることを知って驚きました。
 正直言って、私が視聴するNHKの番組といえば、一にETV特集、二にNHKスペシャル、三、四がなくて五にハートネットTVといったところであり、7時のニュースも9時のニュースもとんと視たことはなく、ドラマや音楽番組に至っては、どんな番組を放映しているのかも知りません(受信料はずっと払っているのですがね)。
 森友問題を追及して事実上NHKを追われた現大阪日日新聞の相沢冬樹記者のことなどを聞くにつけても、NHKの報道姿勢について言いたいことは山ほどありますが、現場で頑張っている人もたくさんいるのを知ることは嬉しいですね。
 内山さんの取材の成果がNHKで放映されることを期待し、さらに選挙運動期間中に、しっかりしたファクトチェック番組をNHKが放映できる日が来ることを願いたいと思います。
 
(参考サイト)
 今日ご紹介したのは、新聞社や放送局による「ファクトチェック」への挑戦ですが、これを普段から市民レベルで頑張っているグループもあると聞いています。
 そのようなアカウント(Twitter)の一つをご紹介します(私も知人から教えてもらったのですが)。私のブログなど読みそうもない人たちに適切な情報を届けるためには、こういうアカウントを次々と立ち上げて、役割分担していくのが効果的なのだろうと思いますが、「デマを正す」のは手間が大変でしょうね。
 結局、「デマを正す」こともしっかりやりながら、積極的に訴えたいことを「届きやすい言葉」に変換して発信するスキルが求められているということでしょうか。
 
ネトウヨ兄のデマを正す妹bot
「いつも野党攻撃や人種差別のデマを信じ込んでは、周囲にそれを広めようとする困った兄を持っています。私に呟かせたい文面があったら、#ネトウヨ兄のデマを正す妹botハッシュタグで呟いてね☆ #ネトウヨ兄のデマを正す妹ゲーム も出来たよ。遊んでみてね。」
 

日本弁護士連合会「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案に対する意見書」(2018年11月13日)を読む

 2018年11月13日配信(予定)のメルマガ金原No.3330を転載します。
 
日本弁護士連合会「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案に対する意見書」(2018年11月13日)を読む
 
 今臨時国会に上程されている問題法案の一つが「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案」であることは、報道等で意識はしているものの、何しろ肝心の法律案を読んでいなかったり、現行の「出入国管理及び難民認定法」自体がどのような構造の法体系をなしているのかについての知識が十分でなかったりということが重なり、とても自ら何らかの発言ができる段階ではないという自覚だけはありました。
 
 今日(11月13日)たまたま、日本弁護士連合会が「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案に対する意見書」を公表しましたので、これを全文紹介することにしたのは、ひとえに私自身の勉強のためであり、意見書で言及されている文献をネット検索してリンクしたのも、その参考資料として参照しなければということからです。
 
 この日弁連の意見書自体、従来からこの分野について深く考えてきた人たちから見て、どのような評価になるのかよく分かりません。「改正法案は,外国人労働者の受入れが目的であることを正面から認め,制度構築を行っているものであり,その方向性は正しいと考える。」という前提も、私などは「そうなのかな?」と、どっちつかずの中途半端な状態でふらついています。
 
 以下、まず日弁連意見書全文(関連資料へのリンク付)をご紹介した上で、次に、法案自体を理解するために、「(法律案提出の)理由」と「法律案要綱」を全文引用し、「法律案」と「新旧対照条文」にリンクしておきます。
 そして、最後に、ネットで目に付いた論評や意見にリンクします。
 
 以上は、既に書いたように、私の勉強用のメモですが(全文引用する場合、必ず通読しますので)、皆さまのお役にも立つことがあればまことに幸いです。
 
日本弁護士連合会 2018年(平成30年)11月13日
出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案に対する意見書
(引用開始)
 政府は,本年6月15日,「経済財政運営と改革の基本方針2018」(以下「骨太の方針」という。)を閣議決定し,深刻な人手不足を背景に,「真に必要な分野に着目し,・・・外国人材の受入れを拡大するため,新たな在留資格を創設する」ほか,「外国人が円滑に共生できるような社会の実現に向けて取り組む」こととした。これを受けて,11月2日,新たな在留資格として「特定技能1号」と「特定技能2号」を創設すること,新たに「出入国在留管理庁」を創設すること等を内容とする出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案(以下「改正法案」という。)が閣議決定され,第197回国会に上程された。
 改正法案は,外国人労働者の受入れが目的であることを正面から認め,制度構築を行っているものであり,その方向性は正しいと考える。しかし,改正法案については以下の問題点があるので,当連合会は,次のとおり意見を述べる。
 
第1 技能実習制度との関係
 技能実習制度は,名目上は日本の技術を国際的に移転させる国際貢献のための制度であるとされているものの,実態は非熟練労働者の受入れのための制度となっており,技能実習という目的のために,原則として職場移転の自由が認められず,不当な処遇や権利侵害を受けた労働者であっても帰国を避けるためにはこれを受忍するほかないという構造的問題を抱えている。このような技能実習制度は直ちに廃止した上で,非熟練労働者の受入れを前提とした在留資格を創設し,外国人を受け入れることについて,その是非,その範囲などを,外国人の人権にも配慮した上で,国会などの場で十分に検討するべきである。改正法案は,非熟練労働者を含む外国人労働者の新たな受入れ制度を創設するものであり,なおさら技能実習制度は直ちに廃止されるべきである(その際,既に現実に在留している
技能実習生が不利益を被らないような措置を採るべきである。)。いわんや新たな在留資格の対象職種に合わせて,技能実習制度の対象職種を拡大するような運用はすべきでない。
 
第2 職場移転の自由の保障
 前述のとおり技能実習制度では,原則として職場移転の自由が認められていない。
 この点,改正法案では,入国・在留を認めた分野の中での転職を認めることとされており,一定の評価に値する。ただし,職場移転の自由を実質的に確保し,保障するためには,ハローワーク等が特定技能所属機関(以下「受入れ機関」という。)としての条件を満たす同一分野の事業者のリストを公開し,転職相談を受けるなど,公的機関による転職支援を行うことが重要である。このことは,国内における悪質な紹介業者を排除するためにも必要である。
 
第3 送出し国におけるブローカーの排除
 技能実習制度では,技能実習生がブローカーに多額の渡航前費用や保証金,違約金等を支払わされることなどが横行していた。外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(以下「技能実習法」という。)により一定の対応がなされたが,いまだ後を絶たない。このような問題を起こさないためにも,外国人労働者の募集と送出しを日本の出先機関(例えば,新たな独立行政法人等)又は送出し国の公的機関に担わせるべきである。公的機関による斡旋が困難な場合には,日本と送出し国の二国間協定により,高額の手数料や保証金を取ったり違約金を定めたりする民間仲介業者を排除するよう合意するべきであり,排除が不十分であるときは当該国からの受入れの停止も可能とすることを検討すべきである。
 
第4 受け入れた外国人に対する適切な支援 
 新たな在留資格制度は,受入れ企業から費用を受領する登録支援機関が,外国人材の適切な支援を行うこととしているが,同機関は登録制であり,一定の欠格事由や一定の体制の不備等の登録拒否事由がない限り登録が可能となっている。
 ところで,技能実習制度においては,「技能実習生の保護について重要な役割を果たすもの」(技能実習法5条2項)とされている監理団体が実習実施機関を監督・指導することとなっている。しかし,監理団体は,実習実施機関から費用を受領して運営されているという構造的な問題もあって適切な監督・指導等を行えず,むしろ監理団体が技能実習生に対する人権侵害を放置する例もあった。この点も技能実習法により一定の対応がなされたが,いまだ後を絶たない。新たな在留資格制度における登録支援機関についても,同様な問題が生じないよう,その担い手は公的機関や適切な人的物的資源を持つNGO等となるような制度として,その厳格な運用を行うべきである。
 支援の内容についても,「一号特定技能外国人支援計画」(改正法案2条の5第6項)において,日本語教育や社会生活上の教育などについて基準を設けるべきである。
 支援の内容は,「職業生活上の支援」を含むものとされるが,職場における処遇に関する相談や紛争処理を,受入れ機関が自ら行うことや,受入れ機関から費用を受領して受託する登録支援機関が行うことは不適切であり,これらの支援は,多言語による法律相談を,国,自治体等から委託を受けるなどして,弁護士会・弁護士が行ったり,労働基準監督署などが行ったりすることが必要である。
 このように,あらゆる支援を受入れ機関や登録支援機関に委ね丸投げするのではなく,国や自治体,NGO,弁護士会,法テラス等が連携して,支援の内容に応じて適切な仕組みを構築するべきである。
 
第5 家族の帯同
 自由権規約23条,児童の権利条約9条は家族が共に暮らす権利を保障している。また,ILO条約143号(未批准)13条は,移民労働者の家族の同居の促進を定めている。さらに,ヨーロッパでは,欧州人権条約8条は家族生活の尊重を規定している。アメリカの非熟練労働者受入れ制度(H-2A・H-2Bビザ)は家族の帯同を認めている。これに対して,政府は,技能実習修了者が特定技能1号で就労する場合,最長で10年という長期にわたり日本に滞在・就労することになるにもかかわらず,家族の帯同を認めないとしている。このような長期間の家族帯同禁止は,上記の国際条約の趣旨に沿わないものである。家族の帯同を認めないという方針は,家族と共に暮らすという人間の自然な在り方に反するものであり,看過できない。
 よって,特定技能 1号の場合でも,少なくとも一定期間以上滞在した者などについては,家族の帯同を認めるべきである。
 
第6 在留基準の透明性・客観性
 改正法案では,受入れの基準は,法務大臣がその案を作成して閣議決定した「基本方針」と,法務大臣が,所管する関係行政機関の長,国家公安委員会その他の大臣と共同して制定した「分野別運用方針」によって定められることとなっているが,特定技能1号の「相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務」,特定技能2号の「熟練した技能を要する業務」の認定などの具体的基準は示されていない。
 このような状況では,行政庁による恣意的な運用がなされるおそれがあるので,客観性・透明性のある基準を設けるべきである。
 
第7 雇用形態
 改正法案に先立って政府が発表した政府基本方針(骨子案)は,雇用形態に関して,原則として直接雇用であることとしながら,分野の特性に応じて派遣形態も可能としている。しかし,派遣労働は低賃金・不安定雇用を固定化するものであり,専門職以外にはこれを認めるべきではない(当連合会の2010年(平成22年)2月19日付け「労働者派遣法の今国会での抜本的改正を求める意見書」など)。専門職とはいえない,特定技能の在留資格の労働者についても,派遣形態は認めるべきではない。
 
第8 共生のための施策の位置付け
 外国人労働者を正面から受け入れることとなる今こそ,外国にルーツを持つ人々の権利を守り,差別を解消して社会での共生を実現する共生政策は国の責務である。骨太の方針においても,「法務省が総合調整機能を持って・・・関係省庁,地方自治体等との連携を強化する。・・・外国人の受入れ環境の整備を通じ,・・・外国人が円滑に共生できるような社会の実現に向けて取り組んでいく」としていた。しかし,改正法案においては,外国にルーツを持つ人々と共生できる社会の実現という点は触れられていない。法律において共生政策の実施を国の責務として明確に位置付け,財政的な手当てをすることが必要である。
 このような国や自治体の体制を整備するためには,共生政策のための基本法(仮称「多文化共生法」)を制定することが喫緊の課題となる。
 また,新たに設置する庁の任務として共生政策の実施,総合調整機能を明記するべきである。
 
第9 国際人権基準に適合した出入国在留管理行政の実現
 骨太の方針を受けて本年7月24日に外国人の受入れ・共生に関する関係閣僚会議に提示された「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策(検討の方向性)」では,「不法滞在者等への対策強化」などの新たな在留管理体制の構築が検討されている。これに対して,出入国に関係する退去強制手続について,人権上の要請に基づく改正は予定されていない。しかし,出入国管理における身体拘束制度は,収容の必要性や相当性に関する要件や期限を設けないものとなっており,国際的な基準に適合しているとは言えない(当連合会の2014年(平成26年)9月18日付け「出入国管理における身体拘束制度の改善のための意見書」)。現に,東日本入国管理センターでは,1年以上の被収容者が7割以上を占め,3年以上収容されている者も10名以上いる(2018年7月31日現在)。また,在留特別許可の基準も,国際人権法上の要請を満たすことを明示していない(当連合会の2010年(平成22年)11月17日付け「在留特別許可のあり方への提言」)。
 本改正案によって新たな在留資格で外国人を受け入れるに当たっては,国際人権基準に適合した出入国管理行政を実現すべきである。
                                                                             以上
(引用終わり)
 
※参考資料の紹介
前文
〇経済財政運営と改革の基本方針2018~少子高齢化の克服による持続的な成長経路の実現~(平成30年6月15日閣議決定
第1 技能実習制度との関係
第2 職場移転の自由の保障
第3 送出し国におけるブローカーの排除
第4 受け入れた外国人に対する適切な支援 
〇外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(平成二十八年法律第八十九号)
第5 家族の帯同
〇市民的及び政治的権利に関する国際規約(B規約)
〇ILO条約143号~劣悪な条件の下にある移住並びに移民労働者の機会及び待遇の均等の促進に関する条約(第143号)
〇人権及び基本的自由の保護のための条約(ヨーロッパ人権条約)
第7 雇用形態
〇労働者派遣法の今国会での抜本的改正を求める意見書(日本弁護士連合会2010年2月19日付)
第9 国際人権基準に適合した出入国在留管理行政の実現
〇外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策(検討の方向性)(平成30年7月24日外国人の受入れ・共生に関する関係閣僚会議)
出入国管理における身体拘束制度の改善のための意見書(日本弁護士連合会2014年9月18日付)
〇在留特別許可のあり方への提言(日本弁護士連合会2010年11月17日付)
 
 以下には、政府が提出した法律案についての資料をご紹介します。法務省ホームページから閲覧できます。
 
理由(法律案提出の)
(引用開始)
 人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野に属する技能を有する外国人の受入れを図るため、当該技能を有する外国人に係る新たな在留資格に係る制度を設け、その運用に関する基本方針及び分野別運用方針の策定、当該外国人が本邦の公私の機関と締結する雇用に関する契約並びに当該機関が当該外国人に対して行う支援等に関する規定を整備するほか、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策を総合的に推進するため、法務省の外局として出入国在留管理庁を新設する必要がある。これが、この法律案を提
出する理由である。
(引用終わり)
 
出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案要綱
(引用開始)
第一 出入国管理及び難民認定法の一部改正
一 目的に関する規定の整備
 法の目的に、本邦に在留する全ての外国人の在留の公正な管理を図ることを追加すること。(第一条関係)
二 出入国在留管理庁長官の権限に関する規定の整備
 出入国在留管理庁の設置に伴い、主任審査官の指定等は、出入国在留管理庁長官が行うこととする等所要の規定の整備を行うこと。(第二条、第九条、第九条の二、第十四条の二、第十七条、第十九条から第十九条の四、第十九条の六から第十九条の十三、第十九条の十五から第十九条の十七、第十九条の三十六から第二十条、第二十二条、第二十二条の四、第二十三条、第二十六条、第四十一条、第五十条、第五十二条、第五十五条、第五十九条の二、第六十一条の二の二、第六十一条の二の七、第六十一条の二の十二、第六十一条の二の十三、第六十一条の八から第六十一条の九関係)
三 特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針等に関する規定の整備
1 政府は、特定技能の在留資格に係る制度の適正な運用を図るため、特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならないものとすること。(第二条の三関係)
2 法務大臣は、基本方針にのっとり、人材を確保することが困難な状況にあるため外国人により不足する人材の確保を図るべき産業上の分野を所管する関係行政機関の長並びに国家公安委員会外務大臣及び厚生労働大臣と共同して、当該産業上の分野における特定技能の在留資格に係る制度の適正な運用を図るため、当該産業上の分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針(以下「分野別運用方針」という。)を定めなければならないものとすること。(第二条の四関係)
四 特定技能雇用契約等に関する規定の整備
1 別表第一の二の表の特定技能の項の下欄第一号又は第二号に掲げる活動を行おうとする外国人が本邦の公私の機関と締結する雇用に関する契約(以下「特定技能雇用契約」という。)は、次に掲げる事項が適切に定められているものとして法務省令で定める基準に適合するものでなければならないものとすること。(第二条の五第一項、第二項関係
⑴ 特定技能雇用契約に基づいて当該外国人が行う当該活動の内容及びこれに対する報酬その他の雇用関係に関する事項
⑵ ⑴に掲げるもののほか、特定技能雇用契約の期間が満了した外国人の出国を確保するための措置その他当該外国人の適正な在留に資するために必要な事項
2 特定技能雇用契約の相手方となる本邦の公私の機関は、次に掲げる事項が確保されるものとして法務省令で定める基準に適合するものでなければならないものとすること。(第二条の五第三項、第四項関係)
⑴ 所要の基準に適合する特定技能雇用契約(以下「適合特定技能雇用契約」という。)の適正な履行
⑵ この法律の規定に適合する一号特定技能外国人支援計画(以下「適合一号特定技能外国人支援計画」という。)の適正な実施
3 特定技能雇用契約の相手方である本邦の公私の機関(以下「特定技能所属機関」という。)が契約により九の登録支援機関に適合一号特定技能外国人支援計画の全部の実施を委託する場合には、当該特定技能所属機関は、2(⑵に係る部分に限る。)に適合するものとみなすこと。(第二条の五第五項関係)
4 別表第一の二の表の特定技能の項の下欄第一号に掲げる活動を行おうとする外国人と特定技能雇用契約を締結しようとする本邦の公私の機関は、法務省令で定めるところにより、当該機関が当該外国人に対して行う、同号に掲げる活動を行おうとする外国人が当該活動を安定的かつ円滑に行うことができるようにするための職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援(以下「一号特定技能外国人支援」という。)の実施に関する計画(以下「一号特定技能外国人支援計画」という。)を作成しなければならないものとすること。(第二条の五第六項、第七項関係)
5 一号特定技能外国人支援計画は、法務省令で定める基準に適合するものでなければならないものとすること。(第二条の五第八項関係)
6 法務大臣は、1、2、4及び5の法務省令を定めようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長と協議するものとすること。(第二条の五第九項関係)
五 上陸の手続に関する規定の整備
1 入国審査官は、別表第一の二の表の特定技能の項の下欄第一号に掲げる活動を行おうとする外国人から上陸の申請があったときは、当該外国人については、一号特定技能外国人支援計画がこの法律の規定に適合するものであることも審査しなければならないものとすること。(第七条第一項第二号関係)
2 別表第一の二の表の特定技能の項の下欄第一号又は第二号に掲げる活動を行おうとする外国人は、第七条第一項第二号に掲げる条件に適合していることの立証については、在留資格認定証明書をもってしなければならないものとすること。(第七条第二項関係
3 特定産業分野(別表第一の二の表の特定技能の項の下欄第一号に規定する特定産業分野をいう。以下同じ。)を所管する関係行政機関の長は、当該特定産業分野に係る分野別運用方針に基づき、当該特定産業分野において必要とされる人材が確保されたと認めるときは、法務大臣に対し、一時的に在留資格認定証明書の交付の停止の措置をとることを求めるものとし、法務大臣は、この求めがあったときは、分野別運用方針に基づき、一時的に在留資格認定証明書の交付の停止の措置をとるものとすること。(第七条の二第三項、第四項関係)
4 法務大臣は、3の措置がとられた後、在留資格認定証明書の交付の再開の措置をとることができるものとすること。(第七条の二第五項関係)
六 届出に関する規定の整備
1 中長期在留者であって、特定技能の在留資格をもって本邦に在留する者は、契約の相手方である本邦の公私の機関の名称若しくは所在地の変更若しくはその消滅又は当該機関との契約の終了若しくは新たな契約の締結が生じたときは、当該事由が生じた日から十四日以内に、法務省令で定める手続により、出入国在留管理庁長官に対し、その旨及び法務省令で定める事項を届け出なければならないものとすること。(第十九条の十六第二号関係)
2 特定技能所属機関は、次の⑴から⑷までのいずれかに該当するときは、法務省令で定めるところにより、出入国在留管理庁長官に対し、その旨及び法務省令で定める事項を届け出なければならないものとすること。(第十九条の十八第一項関係)
⑴ 特定技能雇用契約の変更(法務省令で定める軽微な変更を除く。)をしたとき、若しくは特定技能雇用契約が終了したとき、又は新たな特定技能雇用契約の締結をしたとき。
⑵ 一号特定技能外国人支援計画の変更(法務省令で定める軽微な変更を除く。)をしたとき。
⑶ 四の3の契約の締結若しくは変更(法務省令で定める軽微な変更を除く。)をしたとき、又は当該契約が終了したとき。
⑷ ⑴から⑶までに掲げるもののほか、法務省令で定める場合に該当するとき。
3 特定技能所属機関は、2の届出をする場合を除くほか、法務省令で定めるところにより、出入国在留管理庁長官に対し、次に掲げる事項を届け出なければならないものとすること。(第十九条の十八第二項関係
⑴ 受け入れている特定技能外国人(特定技能の在留資格をもって本邦に在留する外国人をいう。以下同じ。)の氏名及びその活動の内容その他の法務省令で定める事項
⑵ 適合一号特定技能外国人支援計画を作成した場合には、その実施の状況(契約により九の登録支援機関に適合一号特定技能外国人支援計画の全部の実施を委託したときを除く。)
⑶ ⑴及び⑵に掲げるもののほか、特定技能外国人の在留管理に必要なものとして法務省令で定める事項
七 特定技能所属機関に対する指導及び助言等に関する規定の整備
1 特定技能所属機関に対する指導及び助言
 出入国在留管理庁長官は、次に掲げる事項を確保するために必要があると認めるときは、特定技能所属機関に対し、必要な指導及び助言を行うことができるものとすること。(第十九条の十九関係)
⑴ 特定技能雇用契約が所要の基準に適合すること。
⑵ 適合特定技能雇用契約の適正な履行
⑶ 一号特定技能外国人支援計画がこの法律の規定に適合すること。
⑷ 適合一号特定技能外国人支援計画の適正な実施
⑸ 特定技能所属機関による特定技能外国人の受入れが出入国又は労働に関する法令に適合すること。
2 報告徴収等
 出入国在留管理庁長官は、1に掲げる事項を確保するために必要な限度において、特定技能所属機関若しくはその役職員に対し、報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、若しくは出頭を求め、又は入国審査官若しくは入国警備官に質問若しくは立入検査をさせることができるものとすること。(第十九条の二十第一項関係)
3 改善命令等
 出入国在留管理庁長官は、1に掲げる事項が確保されていないと認めるときは、特定技能所属機関に対し、期限を定めて、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができるものとすること。(第十九条の二十一第一項関係)
八 特定技能所属機関による一号特定技能外国人支援等に関する規定の整備
 特定技能所属機関は、適合一号特定技能外国人支援計画に基づき、一号特定技能外国人支援を行わなければならないものとすること。(第十九条の二十二第一項関係)
九 登録支援機関に関する規定の整備
1 登録支援機関の登録
 契約により委託を受けて適合一号特定技能外国人支援計画の全部の実施の業務(以下「支援業務」という。)を行う者は、出入国在留管理庁長官の登録を受けることができるものとすること。(第十九条の二十三第一項関係)
2 登録の実施
 出入国在留管理庁長官は、登録の申請があったときは、登録を拒否する場合を除き、登録支援機関登録簿に登録しなければならないものとすること。(第十九条の二十五第一項関係)
3 登録の拒否
 出入国在留管理庁長官は、登録を受けようとする者が登録拒否事由に該当するときなど一定の事由に該当するときは、その登録を拒否しなければならないものとすること。(第十九条の二十六第一項関係)
4 支援業務の実施等
⑴ 1の登録を受けた者(以下「登録支援機関」という。)は、委託に係る適合一号特定技能外国人支援計画に基づき、支援業務を行わなければならないものとすること。(第十九条の三十第一項関係)
⑵ 登録支援機関は、法務省令で定めるところにより、支援業務の実施状況その他法務省令で定める
事項を出入国在留管理庁長官に届け出なければならないものとすること。(第十九条の三十第二項関係
5 登録の取消し
 出入国在留管理庁長官は、登録支援機関が登録取消事由に該当するときは、その登録を取り消すことができるものとすること。(第十九条の三十二第一項関係)
6 その他
 登録の申請、変更の届出、支援業務の休廃止の届出、登録支援機関に対する指導及び助言、登録の抹消、報告又は資料の提出等について所要の規定を設けること。(第十九条の二十四、第十九条の二十七から第十九条の二十九、第十九条の三十一、第十九条の三十三、第十九条の三十四関係)
十 在留資格の変更に関する規定の整備
 特定技能の在留資格を有する者については、在留資格の変更に、法務大臣が指定する本邦の公私の機関又は特定産業分野の変更を含むものとすること。(第二十条第一項関係)
十一 関係行政機関との関係に関する規定の整備
 出入国在留管理庁長官又は入国者収容所長等は、出入国及び在留の管理並びに難民の認定に関する事務の遂行に当たり、当該事務の遂行が他の行政機関の事務に関連する場合には、関係行政機関と情報交換を行うことにより緊密に連絡し、及び協力して行うものとすること。(第六十一条の七の七関係)
十二 罰則等の整備
 この法律の規定に違反した者について、所要の罰則規定等を設けること。(第七十一条の三、第七十一条の四、第七十六条の二、第七十七条の二関係)
十三 別表第一の整備
1 特定技能の項を加え、特定技能の在留資格をもって在留する外国人が本邦において行うことができる活動として次に掲げる活動を定めること。(別表第一の二の表の特定技能の項関係)
「一 法務大臣が指定する本邦の公私の機関との雇用に関する契約に基づいて行う特定産業分野(人材を確保することが困難な状況にあるため外国人により不足する人材の確保を図るべき産業上の分野として法務省令で定めるものをいう。)であって法務大臣が指定するものに属する法務省令で定める相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する活動
二 法務大臣が指定する本邦の公私の機関との雇用に関する契約に基づいて行う特定産業分野であって法務大臣が指定するものに属する法務省令で定める熟練した技能を要する業務に従事する活動」
2 家族滞在の在留資格をもって在留する外国人が本邦において行うことができる活動として、別表第一の二の表の特定技能の項の下欄第二号の在留資格をもって在留する者の扶養を受ける配偶者又は子として行う日常的な活動を追加すること。(別表第一の四の表の家族滞在の項の下欄関係)
十四 その他所要の改正を行うこと。
 
第二 法務省設置法の一部改正
一 法務省の任務のうち出入国の公正な管理に係る部分を「出入国及び外国人の在留の公正な管理」に改めることとすること。(第三条関係)
二 法務省の外局として出入国在留管理庁を置き、同庁の長を出入国在留管理庁長官とすること。(第二十六条、第二十七条関係)
三 出入国在留管理庁の任務を次のとおり定めること。(第二十八条関係)
1 出入国及び外国人の在留の公正な管理を図ること。
2 1のほか、1の任務に関連する特定の内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けること。
3 2の任務を遂行するに当たり、内閣官房を助けるものとすること。
四 出入国在留管理庁の所掌事務を定めること。(第二十九条関係)
五 法務省に施設等機関として置かれている入国者収容所を出入国在留管理庁の施設等機関として置くこととすること。(第八条、第十三条、第三十条関係)
六 法務省に地方支分部局として置かれている地方入国管理局を地方出入国在留管理局とし、出入国在留管理庁の地方支分部局として置くこととすること。(第十五条、第二十一条から第二十三条、第三十一条から第三十三条関係)
七 その他所要の改正を行うこと。
 
第三 附則
一 この法律の施行期日、経過措置等について定めること。(附則第一条から第五条関係)二 関係法律について所要の改正を行うこと。(附則第六条から第十六条関係)
三 政府は、この法律の施行後三年を経過した場合において、特定技能の在留資格に係る制度の在り方について、関係地方公共団体、関係事業者、地域住民その他の関係者の意見を踏まえて検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること。(附則第十七条関係)
(引用終わり)
 
出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案
 
出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律(案)新旧対照条文
 
 最後に、同法案についての論説記事や意見の中で目に付いたものをご紹介しておきます。
 
HUFFPOST 2018年11月06日 10時01分 JST 更新 2018年11月06日 10時12分
不安だらけの「入管法改正案」と新在留資格の創設
橋本直子(ロンドン大学高等研究院難民法イニシアチブ リサーチ・アフィリエイト
 
難民支援協会「出入国管理及び難民認定法等の改正に関する、難民支援協会の見解」
 
NPO 法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)「『出入国管理及び難民認定法』及び『法務省設置法』改定案の骨子」に対する意見-今こそ、包括的な移民政策を!-」

飯島滋明さんの講演「自民党改憲案にどう向かい合うか~私たちの具体的な対抗策は~」レジュメ紹介~第15回 守ろう9条紀の川市民の会 憲法フェスタ」にて

 2018年11月12日配信(予定)のメルマガ金原No.3329を転載します。
 
飯島滋明さんの講演「自民党改憲案にどう向かい合うか~私たちの具体的な対抗策は~」レジュメ紹介~第15回 守ろう9条紀の川市民の会 憲法フェスタ」にて 
 
 昨日(11月11日)、和歌山市河北コミュニティセンターを会場として、紀の川北岸に居住する和歌山市民によって結成された「守ろう9条 紀の川市 民の会」による、回を重ねて15回目の憲法フェスタが開催されました。
 2005年1月に結成総会を開いた同会は、毎年欠かすことなく、総会(概ね春)と憲法フェスタ(概ね秋)を開催してきました。憲法フェスタについては、創立当初、年に2回開催した年があったため、今回が第15回となっています。
  私も、結成時から運営委員に名前を連ね、当初は名前だけであったことを反省(?)し、やがって実質的な運営に関わるようになって現在に至っています。
 地域9条の会としては、休止状態に陥ることなく、継続して活動してきたこと自体が重要な成果だと思いますが、同会の著しい特色として、このような地方の小さな9条の会としては、大胆にも、多くの憲法研究者の皆さんを記念講演の講師としてお招きしてきました。
 2012年の第9回憲法フェスタの吉田栄司先生(関西大学教授)から、今年の飯島滋明先生(名古屋学院大学教授)まで、全部で9人の憲法研究者の皆さんにご講演いただいてきました。その皆さんというのは、以下の方々です。
 
吉田栄司関西大学教授(2012年憲法フェスタ)
森英樹名古屋大学名誉教授(2014年総会)
清水雅彦日本体育大学教授(2014年憲法フェスタ)
高作正博関西大学教授(2015年憲法フェスタ)
石埼 学龍谷大学教授(2016年総会)
植松健一立命館大学教授(2017年総会)
本 秀紀名古屋大学大学院教授(2017年憲法フェスタ)
三宅裕一郎三重短期大学教授(2018年総会) ※現・日本福祉大学教授
飯島滋明名古屋学院大学教授(2018年憲法フェスタ)
 
 昨日の憲法フェスタにおける飯島先生のご講演の演題「自民党改憲案にどう向かい合うか~私たちの具体的な対抗策は~」は、主催者からの要望を飯島先生がそのまま受け入れてくださったものです。
 飯島先生からは、テーマに沿った72枚のパワーポイントのスライドが事前に送られ、これを印刷したものが当日の参加者にレジュメとして配布されました。
 私の拙い要約で飯島先生のお話の内容をご紹介するよりは、このレジュメをまるごとお読みいただく方が適当であると思い、飯島先生に私のブログへの全文転載をお願いしたところ、ご快諾いただくことができました。
 飯島先生には、90分という限られた時間の中で、精一杯熱く語っていただけました。ただ、十分な質疑応答の時間を用意できなかったのは、主催者として申し訳なかったなと思います。

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 なお、第15回憲法フェスタを事前に告知した私のブログと、昨日のフェスタ終了後、Facebookに6回に分けて投稿した写真レポートを私の第2ブログ(あしたの朝 目がさめたら 弁護士・金原徹雄のブログ2)にまとめたものをご紹介しておきます。
 
2018年8月23日
15回目の憲法フェスタ(守ろう9条 紀の川 市民の会)はCrowfieldの演奏と飯島滋明さん(名古屋学院大学教授)の講演ほか(2018年11月11日)
 
2018年11月12日
第15回 憲法フェスタ 写真レポート(守ろう9条 紀の川 市民の会)
 
 最後に、長年「守ろう9条 紀の川市 民の会」運営委員として、同会の発展に尽力してこられた網本和代さんが今年の9月末に逝去されたことは、私たちにとって非常に大きな痛手でした。
 特に、憲法フェスタにおける地域住民の皆さんが手作りの作品を持ち寄って交流する「展示の部屋」の実質的なプロデューサーとしての網本さんの功績は多大であり、果たして今年の憲法フェスタで「展示の部屋」を続けられるのか?と私などは大変心配しましたが、多くの会員の皆さんのご尽力により、立派な作品が多数寄せられ、「展示の部屋」が賑わっていたことをご報告したいと思います。
 そして、午後の部の冒頭、原通範代表から、「今年の憲法フェスタを網本和代さんに捧げたい」という発言が主催者挨拶の中で行われたことに、多くの役員、会員が満腔の賛意をいだいたものと確信します。
Facebookから【第15回 憲法フェスタ 写真レポートその1/展示の部屋】
 
 なお、本ブログに掲載した飯島滋明先生の写真2枚は南本勲さんの撮影によるものをご提供いただきました。また、会場内全景の写真は金原撮影によるものです。
 

(飯島滋明先生レジュメから引用開始)
 
スライド1
自民党改憲案にどう向かい合うか~私たちの具体的な対抗策は~
 2018年11月11日
飯島 茂明(名古屋学院大学 憲法学・平和学)
 
スライド2
【1】はじめに~自民党憲法改正」の本質~
憲法改正誓いの儀式
・「国民主権基本的人権の尊重、平和主義、この3つをなくさなければ、本当の自主憲法にならない」(元法務大臣長勢甚遠氏の発言)
・「日本で一番大切なのは皇室」(城内実氏発言)
・「国防軍を創設する」(稲田朋美氏)
・安倍首相、下村博文氏、新藤義孝氏も参加
※金原注 2012年5月10日、創生「日本」という議員連盟(当時の会長は安倍晋三氏ですが、まだ自民党総裁に返り咲いていません)の第3回東京研修会における出席議員の発言です。もともと、主催団体が公開した3分割の全編動画があり、その3本目に収録
されていたものですが、そのうち「これは凄い(ヒドイ)」という聴き所(?)を抜粋した動画を編集してYouTubeにアップした人があり、一気に知られるようになりました。
以下に、公式動画と非公式動画を並べてご紹介します。
創生「日本」第3回東京研修会③(53分~)
9分~ 稲田朋美
17分~ 長勢甚遠
19分~ 城内実
国民の権利没収改憲ムービー 自民党議員連盟 創生「日本」 憲法改正集会 【 自民の本音 】(2分32秒)
 なお、この会合の13日前(2012年4月27日)に、当時野党であった自由民主党が「日本国憲法改正草案」を発表したということが各議員の発言の背景となっています。
 
スライド3
・「婚姻・家族における両性平等の規定は、家族や共同体の価値を重視する観点から見直すべきである」(2004年6月10日自民党憲法調査会憲法改正プロジェクトチームの「論点整理(案)」)。
どう思います?
※金原注 憲法改正プロジェクトチーム「論点整理」(平成16年6月15日)
 
スライド4
国民投票の問題点
憲法改正には国民投票が必要(憲法96条)
・こんな憲法改正案は国民投票で否決すればとの考えもあるかもしれない。
⇒しかしそう簡単ではない。
国民投票」は権力者の地位や政策を強化する手段として悪用される危険性(プレビシット
※金原注 「プレビシット」=国民投票のこと。また特に、通常の国民投票に対して、為政者による統治の正統性や領土の帰属などを問う場合に行われるものをいう。(デジタル大辞泉
 
スライド5
・フランスではナポレオン1世、3世、ドイツではヒトラー国民投票を悪用して自己の地位や政策を強化。
・「独裁者ほど国民投票を好む」
ヒトラー国民投票悪用への反省として、現在、ドイツでは一切「国民投票」は行われていない。
 
スライド6
フランスでも「国民投票」に警戒的
・二人のナポレオン、ヒトラーフランコ、1978年のチリでのアウグスト・ピノチェト、2002年のサダム・フセインなどによる国民投票
・Bernard Chantebout,Droit constitutionnel,26edition,Dalloz,2009,p.208.
 
スライド7 
しかも・・・・・
「投票」は必ずしも国民意志を正確に反映せず。
例 2017年10月の衆議院選挙
 自民党は284議席
 公明党は29議席
 自公で3分の2議席以上
 国民はそんなに自公政権を支持?
 「民意」を正確に反映しない「小選挙区制」のため、自民党は多くの議席を獲得。
 「投票制度」自体で主権者意志はいくらでもゆがめられる。
 
スライド8
改憲手続法(憲法改正国民投票法)の問題点の一例
改憲手続法」も国民意志を正確に反映する「しくみ」になっていない。
①「金で買われた憲法改正
②「デマで欺かれた憲法改正」の危険性
①に関して
国民投票運動CM」は投票14日前まで可能(法105条)。
圧倒的な経済力を持つ団体などがテレビCMを買い占め、憲法改悪に関する意見を一方的に宣伝し、国民を洗脳する状況が生じる可能性。
※金原注 日本国憲法の改正手続に関する法律(平成十九年法律第五十一号)
 
スライド9
②に関して
国会が憲法改正を発議してから60~180日に国民投票(法2条)
期間が短いため、一時的な国民感情で投票が行われる危険性。
自民党公明党のデマの影響を受けたままの状況での「国民投票」の危険性
2018年2月の名護市長選挙、6月の新潟知事選挙、9月の沖縄知事選挙での「デマ」

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スライド10
【2】安倍自公政権の政治の本質「戦争できる国づくり」
「戦争できる国」になることで、例えば
自衛隊が海外で戦争⇒自衛隊員の死傷者⇒自衛隊への志願者の減少⇒徴兵制、とならないと言えるか。
野中 広務氏(元自民党幹事長)
加藤 紘一氏(元自民党幹事長)
小池 清彦氏(元防衛官僚)が主張。 
 
スライド11
①徴兵制
・現代のハイテク化した戦争では「徴兵制」は不要と安倍政権は主張。
しかし、ハイテク化しているので、子どもや女性でも可能。
「飯島さんでも3日あれば軍人として利用できる」との元自衛官の発言(2016年4月)。
80歳を超えた女性でも、車の運転ができれば「使い捨て」の兵士にすることが可能。
②徴用制
技術者や医療関係者はすでに戦場に派遣。
船員も予備自衛官に。
 
スライド12
「徴用」の可能性がないと言えるか。
「戦闘による死傷者が出て志願者が減った場合、やむをえず〔徴兵制が〕導入されるかもしれません。それよりも医師や看護師、運送業や建築業に携わる民間人を強制的に動員させる“徴用”の方が実現が高いと言えます」
週刊女性』2013年1月15日号での私(飯島滋明教授)の発言。
 
スライド13
看護師
朝鮮戦争時、看護婦が九州だけでも千名、全国で数千名が米軍キャンプの野戦病院で米軍看護師の指揮下、または韓国の戦場に。
湾岸戦争(1990年~91年)の際、アメリカの要請で日本は50人の中東医療派遣団を派遣。
・2012年1月29日、長崎空港での実働訓練に医療関係者だけでなく、看護学生も参加。
 
スライド14
・周辺事態法(1999年)や有事三法(2003年)制定の際、自民党は看護師を強制的に戦場に行かせる法律を制定させようとした。
前田哲男・飯島滋明『国会審議から防衛論を読み解く』〔三省堂、2003年〕295-297ページ)
「緊急事態条項」があれば、首相の「政令」でこうした措置が可能。
 
スライド15
「女性」も戦場に
週刊女性』2017年5月30日号
今まで女性自衛官は戦闘部隊に配備されなかった。
砲撃で服がなくなる⇒裸にされる
戦闘相手に身体拘束されたら大変な目に。
しかし、2017年4月18日、稲田防衛大臣普通科中隊や戦車中隊の実践部隊に女性自衛官を配備することを決定。
「安倍自公政権の『女性活躍』の実態は、女性も戦場に送ることといえます」(『週刊女性』2017年5月30日号での私のコメント)。
※金原注 飯島教授のコメントが掲載された週刊女性の記事。
「<憲法9条問題>徴兵制、女性自衛官の実戦、高齢者の任務、安倍総理の止まらぬ暴走」
週刊女性2017年5月30日号)
 
スライド16
【3】憲法改正のうごき
・安倍首相は憲法改正に積極的。
自民党として次の国会で提出できるよう取りまとめを加速する」秋の臨時国会
(2018年8月12日山口にて)
改憲の項目
・緊急事態条項
・合区解消
・高等教育の無償化(のちに充実化に)
自衛隊憲法に明記
 
スライド17
改憲」にむけた体制づくり
加藤勝信氏を総務会長
下村博文氏を憲法改正推進本部長
衆議院憲法審査会の筆頭幹事は中谷元氏から新藤義孝氏に。
 
スライド18
小選挙区支部ごとの「憲法改正推進本部」設置の動き
・2018年10月26日、下村博文自民党憲法改正推進本部長は289ある衆議院小選挙区支部に、「憲法改正推進本部」を設置する方向性に言及。
改憲実現に向けて国民運動を展開し、世論の機運を高めるため。

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スライド19
【4】自衛隊明記の憲法改正の問題
・「事理対は、違憲かもしれないけれども、何かあれば、命を張って守ってくれ」というのは、あまりにも無責任です」(2017年5月3日安倍首相発言)
 
スライド20
(1)自衛隊が世界中で戦うことを憲法的に認めること。
安倍首相は「自衛隊憲法に明記しても現状を認めるだけ」と発言。
「安保法制」では、世界中の武力行使自衛隊の任務とされた。
今の自衛隊憲法で認めることは、「安保法制」を憲法的に認めることに。
自衛隊が世界中で戦うのを認めることに。
 
スライド21
2018年3月自民党たたき台素案
・9条の2
①前条の規定は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮官監督者とする自衛隊を保持する。
自衛隊の行動は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。
※金原注 自民党憲法改正推進本部「憲法改正に関する議論の状況について」(2018年3月26日)
 
スライド22
こうした憲法改正が実現すれば
・「国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置」であれば、「安保法制」以上の武力行使、無制限の集団的自衛権すら可能とされる危険性。
・「後法優位の原則」により、戦争や武力行使などを禁止する9条1項、戦力の不保持・交戦権を否認した9条2項は無力化。
 
スライド23
(2)戦場に行かされる自衛隊
2016年7月10日南スーダン ジュバでの戦闘の状況
※金原注 報道を2つ紹介します。
AFP 2016年7月10日 8:21 発信地:ジュバ/南スーダン
南スーダンの首都ジュバで戦闘、兵士150人以上死亡
東京新聞 2017年12月18日 朝刊
<検証 南スーダンPKO> (1)襲撃された宿営地 突然、戦闘の中に
 
スライド24
安倍首相、稲田防衛大臣は「戦闘ではなく武力衝突」だからと自衛隊派遣を続けていた裏で、自衛隊員は遺書を書いていた
 
スライド25
自衛官はどう思う?
 
スライド26
24~26 動画の紹介
 
スライド27
(3)自衛隊のリスク
①負傷した場合のリスクに対応できる?
戦場では手足を失う可能性
アメリカの衛生兵はモルヒネを投与し、簡単な外科手術
自衛隊の衛生兵は痛み止めすら打つことができない。(元自衛官
医師法薬事法の改正?それとも医師・看護師も戦場へ?
 
スライド28
②「身体拘束」のリスク
自衛隊員、これは紛争当事国の軍隊の構成員、戦闘員ではありませんので、これはジュネーブ条約上の捕虜となることはありません」(2015年7月1日衆平和安全特別委員会での岸田外務大臣答弁)
この答弁に自衛官は納得する?
※金原注 上記岸田外相の答弁を詳しく取り上げた私のブログをご参照ください。
2015年8月25日
半田滋さんの論説『「捕虜」になれない自衛隊』を読む
 
スライド29
ジュネーブ条約上の「捕虜」の扱いを受けないのであれば、自衛官は「テロの一員」と同じ扱いを受け、即裁判にかけられたり、拷問を受けたり、虐殺される可能性。
飯島滋明、清末愛砂ほか編『安保法制を語る!自衛隊員・NGOからの発言』(現代人文社、2016年)
 
スライド30
自衛官が戦闘行為の際に身体拘束をされればジュネーブ条約での「捕虜」にならない可能性があることは安倍首相自身も認識
『読売新聞』2013年4月17日付
「実力組織が侵略を阻止するために戦う時に、軍隊として認知されていなければジュネーブ条約上捕虜として取り扱われることはない」
「捕虜」として扱われないことを認識しながら、世界中での武力行使を任務とする安保法制を成立させた安倍首相、自衛官の生命を何だと思っているのか。
 
スライド31
(4)徴兵制・民間人徴用の可能性?
自民党の政治家や防衛官僚が危惧するように
海外の戦争で死傷者⇒自衛隊への志願者の減少⇒徴兵制
という事態がないといえるか。
「かつて私は隊員募集の幹部自衛官から『昔の日本軍みたいに赤紙一枚で徴兵ができればよいのにな、いずれ近い将来、隊員不足を補うために徴兵する時代が来る』と聞いたことがあります」
清末愛砂・飯島滋明他編『ピンポイントでわかる 自衛隊明文改憲の論点』(現代人文社、2017年)28頁での末延隆成元自衛官の発言
 
スライド32
自衛隊は、違憲かもしれないけれども、何かあれば、命を張って守ってくれ」というのは、あまりにも無責任です」(2017年5月3日安倍首相発言)
憲法違反との疑義が出される自衛隊
②政府の命令で世界中での武力行使憲法上の任務にされる自衛隊
どちらを自衛官は望むか
 
スライド33
元陸上自衛官末延隆成氏の発言
清末愛砂・飯島滋明他編『ピンポイントでわかる 自衛隊明文改憲の論点』(現代人文社、2017年)27頁
憲法改正について肯定的な発言をする自衛官は上級幹部自衛官に多いです。最前線に行かず、防衛関連企業に天下りしたり政界進出する幹部自衛官と、実際に戦場に行かされ死傷する一般自衛官の考え方は異なります。
 
スライド34
イラクに派兵された自衛隊の某隊長
現地が危険になったので、撤退したいと隊長に打診
   ↓
隊長は許可せず。「現場に来て確認してほしい」と打診
   ↓
隊長は「部族長との会議」などの名目で現場には来なかった。
隊員はその隊長を「牟田口さん」と呼んでいた。その隊長とは?
※牟田口とは、補給を全く無視した無謀な作戦で歴史的敗北を喫した「インパール作戦」(1944年)を立案・命令した牟田口廉也。退却路は日本兵の死体だれけで「靖国街道」と呼ばれた。
 
スライド35
【5】憲法の平和主義、国連憲章の「武力不行使の原則」を放棄して良いか
・「1931年9月、日本軍は中国の満州地方を宣戦布告なしに侵略(invades)する」
(スイス・ジュネーブにある「国連人権理事会」の資料室の展示)
 
スライド36
オーストラリアのダーウィンにある軍事博物館での写真
 
スライド37
こうした非人道的な侵略戦争自衛権の名目で
※金原注 戦前の新聞報道の映像が紹介されています。
 
スライド38
しかもオーストラリア国立戦争記念館で
連合国は巨大な悪(immense evil)を打ちのめした。
「巨大な悪」とはドイツ、イタリア、そして日本
オーストラリア本土を攻撃したのは日本だけ。
オーストラリアにとって「第2次世界大戦」とは主に日本との戦い。
「巨大な悪」と言われる行為を日本軍は実行。
 
スライド39
旧フォード博物館(シンガポール
・強姦
・日本軍「慰安婦
・略奪者のさらし首
・赤ちゃんを意味なく銃剣で突き刺す(bayonet)
 
スライド40
・2016年2月17日、日本軍「性奴隷」(いわゆる日本軍慰安婦)の被害を訴え、安倍首相などの謝罪を求める元犠牲者のジャン・ラフ・オハーン氏の証言を放映するオーストラリアのテレビ THE WORLD
榎澤幸広・奥田喜道・飯島滋明編『これでいいのか 日本の民主主義 失言・名言から読み解く憲法』(現代人分社、2016年)132頁) 
 
スライド41~42
オーストラリアのテレビ THE WORLD の映像紹介。
 
スライド43
2017年8月15日NHKスペシャル「戦慄の記憶 インパール
 
スライド44
日本の侵略戦争により、近隣諸国の民衆2000万人から3000万人が犠牲
日本軍「慰安婦」のように、殺されなくても被害を受けた人も
日本の戦死者約310万人
第2次世界大戦では、5000万人から8000万人の犠牲者
 
スライド45
・「武力では平和を作れない」というのは、第1次世界大戦、第2次世界大戦という悲惨な戦争を通じて人類が経験してきた事実。
・だから国連憲章2条4項では「武力不行使の原則」。
・2016年12月19日、国際社会では「平和への権利宣言」が国連総会で採択。
平和への権利国際キャンペーン・日本実行委員会編『いまこそ知りたい 平和への権利 48のQ&A』(合同出版、2014年)  
※金原注 「平和への権利宣言」の英日対訳を私のブログでご紹介しています。
2017年2月22日
国連「平和への権利宣言」(2016年12月19日総会にて採択)を読む
 
スライド46
・こうした非人道的な侵略戦争を起こした権力者や軍の上層部は「公教育」や「イエ」制度、「靖国神社」を利用して「愛国心」を植えつけ、「愛する国のために死ね」と国民には死を強要しながら、自分たちはいざとなれば真っ先に逃げた!
 
スライド47
(例1)満州
1945年8月9日、満州ソ連が侵攻。
「軍人や役人はすぐに逃げ、祖母たちは取り残され・・・」
飯島滋明ほか編『これでいいのか 日本の民主主義 失言・名言から読み解く憲法』(現代人分社、2016年)103頁での鷹巣直美さんの発言。
残された女性や子ども、老人はソ連軍などに蹂躙。
 
スライド48
(例2)沖縄
・犠牲者20万人
・市民9万4千人
沖縄県民の4人に1人が犠牲
 
スライド49
いわゆる「松代大本営
沖縄戦の際、沖縄県民は徹底抗戦して死ぬことを命じた権力者は、東京から長野県の松代に逃げる準備。
 
スライド50
こうした悲惨かつ無責任な戦争を二度と権力者や軍上層部にさせないため、憲法では徹底した平和主義
「日本国民は、・・・政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し」(憲法前文)
こうした憲法を変え、「戦争できる国作り」を認めても良いか。
 
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そうはいっても中国・北朝鮮は脅威?
①軍事的には冷戦下でのソ連の方が脅威だったが、それでも「海外での武力行使が必要」という議論は出なかった。
②中国や北朝鮮と本当に戦争するつもり?
大都市に人口が集中する日本が戦争可能性か。
日本に80発の核攻撃の可能性。
中国や北朝鮮が脅威なら、原発再稼働は支離滅裂。
サイバー攻撃で日本は壊滅的破壊。
戦争など考える方がよほど平和ボケ。
 
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・もちろん、普通の人間は戦争を望まない。しかし・・・国民を戦争に参加させることは、常に簡単だ。・・・国民には、脅威にさらされていると言い、平和主義者には愛国心が欠けており、国を危険にさらすと批判すればいい。この方法はどんな国でも効果がある」
ソ連や中国の脅威をあげ、戦争遂行体制を作り上げるのは自民党の常とう手段!
 
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北朝鮮の脅威?
池上彰緊急スペシャル 迫る北朝鮮の脅威 どう守る日本!?知られざる自衛隊の現実』(2017年8月4日放映)
「完全シュミレーションからできることは限られていることがわかります。まずは撃たせないようにすることが大事。そのために必要なのが外交努力であり、これがいま最も求められている」(池上さんのコメント)。
 
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・「〔特攻〕隊員の多くは、戦争をしてはならない。平和な日本であるように、ということを言っていました」(特攻基地知覧で「特攻の母」と言われた鳥濱トメさんの発言)。
・二十有余ノ今日ニ至ル迄厚キ御愛情ヲ受ケ、何一ツ孝行モ出来ズ御心配バカリカケ申シ訳御ザイマセン。厚ク御礼申シ上ゲマス。
(北海道出身特攻隊員1945年4月3日出撃戦死23歳)
 
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過去の話ではない「自衛隊員の遺言」
●様(●には妻の名前)
・楽しい人生ありがとう。
・犬達の事をよろしく御願いします。
・体を養生して幸せに長生きしてください。
・色々とありがとう。感謝しています。 隆
飯島滋明、清末愛砂、榎澤幸広ほか『安保法制を語る!自衛隊員・NGOからの発言』(現代人文社、2016年)29頁
 
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こうした特攻隊員たちの思いを無にし、再び海外で戦争のできる日本にしても良いのか。安倍氏の言う「積極的平和主義」の名目で、再び海外で戦争のできる国にしても良いのか。
・子どもや孫の世代のために、私たちは真剣に政治にとりくむことが必要。
 
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【6】憲法改正阻止にむけて
(1)自衛隊憲法明記だけではなく、改憲4項目の危険性の周知の必要性。
①緊急事態条項
「戦争遂行」「反政府的言動の弾圧」の手段
自民党の政治家たちは9条の改憲とあわせて「緊急事態条項」の必要性を主張。
 
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憲法29条では「所有権」が保障。戦争の際に軍が円滑に行動するためには、土地や建物、物資などを取り上げる必要。
・戦場での負傷者への対応のために医師や看護師、薬剤師、基地などの建設のために建築や土木業者なども戦場に送る必要。
・いちいち法律を制定していたのでは迅速な対応は不可能。
・戦争遂行のためには首相などに無制限の権限を認める緊急事態条項が必要。
 
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②教育の無償化(充実化)
教育の無償化・充実化は法律制定で十分。
「国のために死ぬことは尊い」といった思想注入の手段として、政治家たちが教育を利用するための憲法改正
 
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③合区解消
日経新聞』2018年2月20日付社説
「合区解消案は利己的すぎる」
・「まるで自民党自民党による自民党のための憲法改正である。同党憲法改正推進本部がまとめた選挙制度に関する改憲案はあまりに自民党に有利な制度設計であり、到底受け入れがたい」
 
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産経新聞』2018年2月21日付社説
「合区解消の改憲案 無理に無理を重ねるのか」
・「自民党は、合区では地方の声が国政に反映されにくいとし、現行の47都道府県を単位とする参院選挙区にこだわった。合区対象県には自民党の強固な支持基盤があるという現実を前に、党利を図っているとみられても仕方ない」。
自民党に有利な選挙区をつくるための憲法改正を850億円=私たちの税金を使って実施するか
 
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(2)国民投票そのものの危険性
プレビシット」:主権者である国民の意志を聞くためではなく、権力者の地位や政策を国民意志の名目で強化するために悪用される国民投票
ヒトラーやナポレオン1世、3世は国民投票を悪用して自己の地位や権力を強化。
 
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1933年7月14日、ヒトラーナチスが成立させた法律
①「政党新設禁止法」
②「遺伝病子孫予防法」
③「国民の敵・国歌の敵の財産没収法」
④「国民投票法」など。
「国民の大多数の賛成が見込まれる案件をめぐって政府が国民投票を実施できるようになった」(石田勇治『ヒトラーナチス・ドイツ』(講談社現代新書、2015年)164頁)。
 
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ヒトラー独裁を生み出した制度的要因に「国民投票」。
国際連盟脱退(1933年11月)
ヒトラーを総統に(1934年8月)
オーストリア併合(1938年4月)
 
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国民投票で負ければ、
2016年6月、イギリスの国民投票でEU穎脱という結果。
⇒キャメロン首相は辞職。
2016年12月、イタリアで憲法改正国民投票が否決。
⇒レンツィ首相は辞職。
2015年5月17日の「大阪都構想」の住民投票で反対票が多数。
橋下徹氏は辞職。
 
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国民投票が行われるのは、権力者に都合の良い結果が出る可能性が高い時と警戒する必要性。
自衛隊を明記する憲法改正も、安倍自公政権北朝鮮の脅威などを吹聴し、一部の御用メディアも「憲法改正」の必要性をさんざん報道したあとの可能性。
 
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(3)改憲手続法(憲法改正国民投票法)の問題点
改憲賛成派が大々的に宣伝できる一方、改憲反対派の見解が封じられる危険性
①「国民投票広報協議会」(法11条など)の構成は会派ごと(法12条3項)。
②「国民投票運動CM」は投票14日前まで可能(法105条)。
③「意見表明CM」は直前まで行われる可能性。
圧倒的な経済力を持つ団体などがテレビCMを買い占め、憲法改悪に関する意見を一方的に宣伝し、国民を洗脳する状況が生じる可能性。
※金原注 日本国憲法の改正手続に関する法律(平成十九年法律第五十一号)
 
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④公務員や教師が地位を利用して国民投票運動を行うことが禁止(103条)。
⑤「組織的多数人買収及び利害誘導罪」で禁止されるのがどのような行為か不明確。
国民投票の際の公平原則(105条)。
2016年2月10日の政府統一見解などで安倍自公政権は、「政治的に公平でない」テレビ局に対し、放送法174条に基づく「業務停止命令」、電波法76条1項を根拠とする電波停止の可能性を子細。
 
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※不十分な周知期間
国会が憲法改正を発議してから60~180日に国民投票(法2条)
SNSでのデマ、国民投票の際のデマへの対応
2018年6月の新潟知事選挙では、
①選挙後、池田氏の男女問題が週刊誌で報道
②「拉致問題は創作」との論文を書いた
とのデマが右翼陣営から発信。
 
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・2019年夏には参議院選挙。
・自公が3分の2の議席を喪えば、憲法改正は遠のく。
・2019年に改憲国民投票の可能性。
国民投票」「改憲手続法」の危険性(プレビシット、財力によるテレビCMの支配、国民投票の際のデマ拡散など)を広く市民に定着させる必要性。
 
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そこで以下の①②を同時に
国民投票に持ち込ませない状況づくり⇒多くの学習会、改憲反対のデモや集会
憲法改正の危険性を十分に市民に認識・定着させ、国民投票がなされても「否決」に追い込む状況づくり
 
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市民への働きかけ
憲法改正に反対する市民
憲法改正に賛成する市民
憲法改正の是非について意見がない市民
③の市民に「自分に関係がない」と思わせない説明の必要性。「分かりやすい説明」
(引用終わり)
 

(付記・8人の憲法研究者の講演録を読む)
 過去「守ろう9条 紀の川 市民の会」の総会もしくは憲法フェスタで講演された憲法研究者は8人に及びます。
 各講演については、同会及び「九条の会・わかやま」の事務局を兼ねる南本勲(みなもと・いさお)さんが、会紙「九条の会・わかやま」に講演要旨を通常3回に分けて掲載する例となっています。
 私のブログと併せ、過去何度かご紹介していますが、9人目の憲法研究者・飯島滋明教授をお招きした講演会のレジュメをご紹介したのを機に、もう一度、過去の8人の憲法研究者の皆さんの講演要旨をまとめてご紹介しておきます。
 
【8人の憲法研究者の講演録を読む~「守ろう9条 紀の川 市民の会」で語られたこと(吉田栄司氏、森英樹氏、清水雅彦氏、高作正博氏、石埼学氏、植松健一氏、本秀紀氏、三宅裕一郎氏)】
 
2018年3月24日(土) 第14回 総会
三宅裕一郎氏(三重短期大学教授 ※現・日本福祉大学教授)
憲法9条が果たしてきた役割~「自衛隊」の明記によって何が変わるのか?~
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」346号
講演録② 会紙「九条の会・わかやま」347号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」348号
金原ブログ「三宅裕一郎氏(三重短期大学教授)「憲法9条が果たしてきた役割-「自衛隊」の明記によって何が変わるのか?-」講演レジュメを読む(守ろう9条 紀の川 市民の会 第14回総会)」
 
2017年11月3日(金・祝) 第14回 憲法フェスタ
本 秀紀氏(名古屋大学大学院教授)
安倍政権の9条破壊を許さない~海外で戦争する『自衛隊』は認められない~
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」336号
講演録② 会紙「九条の会・わかやま」337号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」338号
金原ブログ「2日連続 名古屋大学大学院教授(本秀紀氏&愛敬浩二氏)から学ぶ憲法をめぐる動向」
 
2017年4月1日(土) 第13回 総会
植松健一氏(立命館大学教授)
安倍首相はなぜ憲法(constitution)を変えたいのか
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」321号
講演録②  会紙「九条の会・わかやま」322号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」323号
金原ブログ「植松健一氏(立命館大学教授)「安倍首相はなぜ憲法(constitution)を変えたいのか」講演レジュメを読む(守ろう9条 紀の川 市民の会 第13回総会)」
 
2016年4月2日(土) 第12回 総会
石埼 学氏(龍谷大学法科大学院教授)
戦争法は廃止、憲法9条が輝く日本を取り戻そう~今、私たちにできること~
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」296号
講演録②  会紙「九条の会・わかやま」297号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」298号
金原ブログ①「石埼学龍谷大学法科大学院教授の講演をレジュメから振り返る~4/2「守ろう9条 紀の川 市民の会」第12回総会から」
金原ブログ②「石埼学龍谷大学法科大学院教授の【設問】に答える~「安保法制」講師養成講座2」
 
2015年11月3日(火・祝) 第12回 憲法フェスタ
高作正博氏(関西大学教授)
「戦争法制」で日本はどんな国になるのか~私たちはどう対抗すべきか~
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」285号
講演録②  会紙「九条の会・わかやま」286号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」287号
講演録④ 会紙「九条の会・わかやま」288号
金原ブログ「「第12回 憲法フェスタ」(11/3 守ろう9条 紀の川 市民の会)レポートと11月中の和歌山での取組予定のお知らせ」
 
2014年11月8日(土) 第11回 憲法フェスタ
清水雅彦氏(日本体育大学教授)
ちょっと待った!集団的自衛権~日本を戦争する国にさせない~
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」260号
講演録②  会紙「九条の会・わかやま」261号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」262号
金原ブログ「『脱走兵』が日本の現実とならないように~11/8守ろう9条紀の川市民の会「第11回 憲法フェスタ」」
 
2014年3月30日(日) 第10回 総会
森英樹氏(名古屋大学名誉教授)
「国家安全保障基本法」は戦争体制を作りあげるもの
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」243号
講演録②  会紙「九条の会・わかやま」244号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」245号
金原ブログ「森英樹氏講演会を開催しました(守ろう9条 紀の川 市民の会・第10回総会)」
 
2012年11月3日(土・祝) 第9回 憲法フェスタ
吉田栄司氏(関西大学教授)
改憲派憲法を変えて日本をどんな国にしようとしているのか
講演録① 会紙「九条の会・わかやま」205号
講演録②  会紙「九条の会・わかやま」206号
講演録③ 会紙「九条の会・わかやま」207号

市民連合と国民民主党が初の正式会合で基本合意(2018年11月6日)

 2018年11月11日配信(予定)のメルマガ金原No.3328を転載します。
 
市民連合と国民民主党が初の正式会合で基本合意(2018年11月6日)
 
 「立憲野党」という呼称は、単に「野党共闘」というような表現をとると、日本維新の会も一応野党は野党だし、弱小極右政党もあったりして紛らわしいから、ということで、「市民と野党の共闘」をスローガンとして掲げる人々の間で使われ始めたということであったと思います。
 
 ところが、その「立憲野党」の中で最大議席保有していた民進党が、事実上、一気に崩壊するという事態を迎えたのが昨年9月の解散、10月の衆議院総選挙でした。
 あの時の「希望の党」騒動が一体どう総括されたのか?その最高責任者である前原誠司民進党代表が今でも所属する国民民主党に是非聞いてみたいという気がするのですが、来年の夏には参議院選挙を控え、改憲発議に意欲を燃やす安倍首相は、国民投票参院選の同時投票を狙っているのではないか?との観測もある中、ことさら対立をあぶり出すわけにもいかず、国民民主党を何とか「立憲野党」の陣営に迎え入れることが焦眉の急であると、市民連合(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合)は考えたのでしょう。
 去る11月6日に、国民民主党市民連合との初めての正式会合が行われました。国民民主党からは玉木雄一郎代表、平野博文幹事長らが、市民連合からは呼びかけ人の山口二郎氏(法政大学教授)らが出席したとのことです。
 その「成果」について、市民連合は自らのホームページで、2つの文書を発表しています。「国民民主党との意見交換について」と「国民民主党の野党協力路線に関する見解」がそれです。
 その内容は、以下に全文を引用しますのでお読みいただくとして、市民連合としての問題意識は以下の文章に明確に表れています。
 
「目下、私たちにとっての喫緊の課題は、安倍政権がなりふり構わず狙いつづける改憲発議を阻止することです。そのためにはより大きな市民と立憲野党の共闘を国会の内外で構築することが不可欠です。」(「国民民主党との意見交換について」より)
 
 時あたかも、市民連合との会合が行われた11月6日の夜、当初予定されていた自民党幹部との会食への出席を、玉木雄一郎代表と平野博文幹事長が土壇場でキャンセルし、このため自民党も二階幹事長が出席をとりやめたことがニュースで報じられていました。
 
2018年11月7日 0時24分 日テレNEWS24
自民と国民民主の幹部が会談 波紋広げるか
 
 自民党の思惑は誰の目にも明らかですが、国民民主党は本当にどうする気なのでしょうか。参議院1人区での候補者調整を共産党との間でやろうとすれば、(全国あるいは各地の)市民連合が仲介する以外に現実的な方策はないと思いますけどね。
 
 ちなみに、国民民主党のホームページを閲覧してみましたが、11月6日に国民民主党本部で行われた市民連合との会合については、「ニュース」コーナーにも見当たりませんでした。
 
 とにかく、市民連合と国民民主党との公式な対話のルートが再構築されたのは良いことだと思います。
 これで、各地における「市民と野党の共闘」の構築もやりやすくなった、ということであればさらに良いのですが。
 
 それでは、11月9日に市民連合が公表した2つの文章を全文引用します。
 
国民民主党との意見交換について 2018年11月9日
(引用開始)
 11月6日国民民主党本部にて、市民連合は、国民民主党玉木雄一郎代表と平野博文幹事長と意見交換を行いました。これは、国民民主党市民連合の間で、安倍政権下での改憲発議の阻止、安保法制の廃止、立憲主義の回復といった基本的な方向性をきちんと共有できるのかを確認するために行われたものです。
 
 国民民主党は2018年5月に発足しましたが、当初は市民連合からの公式な意見交換の呼びかけに応じていませんでした。ただ9月初旬に玉木新体制が誕生してからは、同月13日の市民連合主催の街頭宣伝に平野幹事長が登壇するなど、国民民主党は市民や他の野党との協力に対して、積極的な姿勢を示してきました。先の沖縄県知事選挙においても、国民民主党は他の立憲野党とともに玉城デニー候補を支援し勝利に貢献しました。日米地位協定の見直しについても、玉木代表自ら積極的な発信を繰り返しています。
 
 そのような中で、今回改めて、立憲主義の擁護、安保法制の廃止、9条改悪の阻止、個人の尊厳を擁護する政治の実現という大原則の共有を確認するべく、公式には初めて意見交換の場が設けられ、市民連合が提示した確認文書をもとに議論を行い、市民連合と国民民主党の間で、以下の内容について合意をしました。
 
市民連合「国民民主党の野党協力路線に関する見解」
 
 その際、国民民主党の玉木代表は、市民連合による政策要望の基本的方向性に同意した上で、国家権力を拡大する方向での改憲はありえないとして、安倍政権の目指す改憲に明確に反対することを言明しました。また、安保法制についても、関連する具体的な法制における違憲部分を白紙にするために取り組む姿勢を示しました。
 
 目下、私たちにとっての喫緊の課題は、安倍政権がなりふり構わず狙いつづける改憲発議を阻止することです。そのためにはより大きな市民と立憲野党の共闘を国会の内外で構築することが不可欠です。自民党が、民意の支持なき改憲発議を正当化することを狙って、野党の共闘を切り崩す機会を窺っていることは、国民民主党の幹部数名と会食を行ったことにも明らかです。改憲発議を阻止するには、野党が分断されるようなことがあってはなりません。
 
 市民連合としては、今回の意見交換を踏まえ、改憲発議の阻止、安保法制の廃止、立憲主義の回復、そして個人の尊厳を擁護する政治の実現のために、これまで立憲民主党日本共産党社会民主党自由党無所属の会からなる立憲野党と市民連合が行ってきた意見交換の枠組みへの国民民主党の参加を求め、ひきつづき幅広い市民と立憲野党の協力を模索する方針です。
(引用終わり)
 
市民連合「国民民主党の野党協力路線に関する見解」
(引用開始)
 国民民主党が結党されて以来、同党の政策、路線を注視してきましたが、9月の代表選挙を経て、玉木雄一郎代表が来年の参議院選挙に向けて野党協力への積極的な姿勢を明らかにしていることは高く評価したいと考えます。また、玉木代表が安倍首相の進める9条改憲に対して明確に反対していることについても、心より賛意を表したいと考えます。
 
 市民連合は、昨年9月の衆議院解散の直前に、当時の民進党共産党自由党社会民主党と野党協力に当たって目指すべき政策について協議を重ねていました。その後、民進党候補者の希望の党からの出馬、立憲民主党の結成という混乱の中で、昨年10月7日に改めて、立憲民主党共産党社会民主党に9月までの検討を土台とした政策要望を出し、各党はこれを了解しました。この要望書は、これからも野党協力の中で共有すべき政策の柱になると考えています。
 
 国民民主党の所属議員には民進党出身者が多く、市民連合と当時の民進党が共有しようとしていた政策についても共有して頂けると考え、同党と協議を行いました。同党もこの要望書の基本的方向性に賛成していただき、今日的問題を加えてこれを更新することで合意しました。
 
 以後、市民連合は国民民主党とも野党協力の協議を進め、来年の参議院選挙において、憲法改悪勢力の3分の2の打破、立憲主義の擁護、国民本位の経済社会政策への転換という課題を実現するために、幅広い野党協力を追求していきたいと考えます。
 
              2018年11月6日
              安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合
(引用終わり)
 
 なお、市民連合は、昨日(11月10日)午後2時から、渋谷駅ハチ公前広場において、
街頭集会「改憲よりもあたりまえの政治を」を開催しましたので、「Makabe Takashi」さんによる動画でご紹介しておきます。
 なお、政党代表からのスピーチが、立憲民主党日本共産党社会民主党の3党だけなのは、前から決まっていたことだから、ということではあると思うのですが、仮に国民民主党から誰か来たとしても、この3党の人たちほど歯切れの良い話が出来たかどうか、ということはあるでしょうけどね。
 
#改憲よりもあたりまえの政治を 市民連合 街頭集会 2018年11月10日(1時間20分)
3分~ 広渡清吾さん(市民連合東京大学名誉教授)
13分~ 村田マユコさん(安保関連法に反対するママの会@ちば)
21分~ 政党代表登壇
23分~ 長妻昭衆議院議員立憲民主党代表代行)
33分~ 本村伸子衆議院議員日本共産党
41分~ 福島瑞穂参議院議員社会民主党副代表)
49分~ 竹信三恵子さん(和光大学教授)
56分~ 谷虹陽さん(大学生)
1時間02分~ 馬場ゆきのさん(大学生)
1時間10分~ 諏訪原健さん市民連合
1時間17分~ アピール

渡辺治さん講演「安倍改憲の危険性と改憲阻止のたたかい-安倍政権のめざす日本から憲法の生きる日本とアジアへ-」(11/3神戸憲法集会)を視聴する

 2018年11月10日配信(予定)のメルマガ金原No.3327を転載します。
 
渡辺治さん講演「安倍改憲の危険性と改憲阻止のたたかい-安倍政権のめざす日本から憲法の生きる日本とアジアへ-」(11/3神戸憲法集会)を視聴する
 
 一昨日(11月8日)配信した「国民投票に勝ち抜く言葉を獲得するために~石川健治さん「自衛隊憲法に書き加えるとどうなるのか?」(2018年1月7日)講演テキストを読む」は、地味な記事にもかかわらず、私のブログにしては珍しく、丸一昼夜のうちに200アクセスを突破しました。それだけ、国民投票になった場合、どうすれば勝ち抜くことが出来るのかということについての関心が高いのかなと思います。
 
 もちろん、国民投票に勝ち抜く前に、改憲発議を許さない情勢を作っていくための運動が重要であることはいうまでもありません。
 今日は、大いにそのための参考になるはずの講演動画をご紹介します。
 一昨日ご紹介した石川健治東京大学教授とは、相当持ち味が異なりますが、ともに重要な指摘を私たちに届けてくれる講演です。
 
 11月3日(土)、神戸市中央区の神戸市勤労会館で開催された「日本国憲法公布72周年 11・3神戸憲法集会」における渡辺治さん(一橋大学名誉教授)による講演「安倍改憲の危険性と改憲阻止のたたかい-安倍政権のめざす日本から憲法の生きる日本とアジアへ-」がそれで、IWJ兵庫による中継アーカイブ動画が全編無料で視聴できます。
 
日本国憲法公布72周年 神戸憲法集会 ―講演 渡辺治氏(一橋大学名誉教授)(神戸市) 2018.11.3(全編動画1時間54分)
記事公開日:2018.11.9 取材地:兵庫県 動画
 
 「九条の会」事務局も務められる渡辺治さんは、憲法をめぐるその時々の情勢を精緻に分析し、それを踏まえた運動論を聴衆に熱く語りかけるる講演を全国各地で行っておられます。
 今年の5月19日には、「憲法九条を守るわかやま県民の会」が主催する5月憲法集会(於:和歌山県勤労福祉会館プラザホープ)でも講演してくださいました。
 
 11月3日の神戸憲法集会での講演は、安倍首相の改憲に向けた企図をどう読むか、その企図の実現に必要とされる変数は何か、企図を阻むために私たちが何に取り組まなければならないのか、という流れについて、90分間、一気呵成に語られます。
 当日の聴衆は詳細なレジュメを目で追いながら(もっとも600部用意した資料が足らなくなったそうですが)講演を聴けるからまだしも、動画を視聴していてはそれもままならず、消化不良になるかもしれません。
 渡辺先生も、それを懸念されてか、講演の最後の方で、90分でも語りきれない部分を400ページ近くもある本にまとめたことを披露しておられました。しかも、版元(新日本出版社)も、2000円を超える本にしたら売れないということで、商売気抜き(?)の価格設定にしてくれたとか。
 
渡辺 治著『戦後史のなかの安倍改憲―安倍政権のめざす日本から憲法の生きる日本へ』
新日本出版社 2018年8月31日刊 1,944円(税込) 384頁
 
 いわば、この本に書かれた分析のエッセンスが90分の講演で語られたということですから、この新刊の目次を読んでいただくのが、渡辺先生の現状分析の概要を理解する助けになると思います。ということで、目次を引用しますが、せっかくリーズナブルな価格にしてくれているのですから、購入して通読するのが最も良いのですけどね。
 
(目次から引用開始)
戦後史のなかの安倍改憲
安倍政権のめざす日本から憲法の生きる日本へ
第Ⅰ部  戦後史のなかの安倍改憲
第一章  安倍改憲に至る道―運動が改憲を阻み憲法を力にした―
 1  50年代改憲の挫折と憲法の定着
 (1)50年代改憲台頭の背景とねらい
 (2)50年代改憲構想の2つの柱
 (3)50年代改憲の最初の挫折と自衛隊合憲解釈の要請
 (4)60年安保闘争による50年代改憲の挫折―国民が憲法を選び直した!―
 2  明文改憲断念の30年―軍事化阻む壁となった9条―
 (1)自民党政治の転換と改憲消極政策
 (2)平和運動の昂揚と自衛隊の活動を制約する政府解釈の形成
 3  冷戦後、自衛隊の海外派兵の企図と改憲第2の波
 (1)アメリカの一極覇権、海外派兵圧力と改憲の再台頭
 (2)既存政治体制を改変した「政治改革」
 (3)平和運動の陣営の変容と新たな隊列
 (4)自衛隊派兵をめぐる攻防と内閣法制局
 (5)PKO協力法から周辺事態法へ
 (6)小泉政権による自衛隊海外派兵強行
 4  明文改憲の台頭と挫折―自衛隊海外派兵の停滞―
 (1)9条明文改憲の動き
 (2)九条の会運動が改憲をまたしても挫折させた
 (3)改憲第2の波の挫折
第Ⅱ部  安倍改憲を阻む
第二章  安倍晋三はなぜ改憲に執念を燃やすのか?
 1  安倍晋三改憲に執念を燃やす理由
 (1)安倍と改憲執着の原点―岸信介の亡霊―
 (2)安倍の改憲
 (3)第2次安倍政権における改憲切迫の理由
 2  解釈改憲をねらった安倍首相
 (1)第2次安倍政権の解釈改憲先行戦略
 (2)集団的自衛権限定容認へ
 (3)ガイドラインと安保法制(戦争法)
 3  解釈改憲から明文改憲
 (1)9条は死んだのか?
 (2)9条の重し―その1・止まぬ安保法制違憲
 (3)9条の重し―その2・安保法制の限界
第三章  安倍5・3改憲提言は何をねらうのか?
 1  なぜ安倍は5・3改憲提言を出したのか?―安倍改憲に立ちはだかった壁―
 (1)5・3改憲提言の異様
 (2)安倍改憲に立ち塞がった壁―市民と野党の共同―
 (3)共同がつくりだした2つの困難
 2  5・3改憲提言の特徴とねらい
 (1)5・3改憲提言の特徴
 (2)5・3改憲提言のねらいは何か?
 3  安倍改憲戦略の手直しと解散・総選挙
 (1)安倍改憲をめぐる情勢変化と解散断行への変化
 (2)安倍首相の解散・総選挙のねらい
 (3)総選挙の結果―その1・安倍首相のねらいは半分成功
 (4)総選挙の結果―その2・安倍首相の最大のねらいは失敗
 (5)決着はこれからに持ち越された
 4  総選挙から自民党大会へ―安倍改憲に立ちはだかる困難―
 (1)新たに立ちはだかる2つの困難
 (2)安倍首相の改憲戦略と誤算
 (3)自民党大会案をめぐるジグザグ
第四章  安倍9条改憲の危険性
 1  安倍9条改憲の危険性
 (1)軍事組織が憲法に明記され、9条も憲法全体も変質
 (2)9条2項は死文化し、国民が信頼する自衛隊は変質
 (3)安保法制で海外の武力行使が認められた自衛隊が合憲となる
 (4)自衛隊明記論と緊急事態規定
 2  9条改憲で、日本とアジアの平和は確保できるか
第五章  安倍改憲を阻む力―市民と野党の共闘の力―
 1  憲法は死んでいない
 (1)憲法は軍事化の最強の歯止め
 (2)「立憲的改憲論」の批判
 2  かつてない市民と野党の共闘で安倍改憲を阻もう
 (1)「全国市民アクション」でかつてない共同を!
 (2)共同の取り組み、3つの力点
第Ⅲ部  安倍政権のめざす日本から憲法の生きる日本への道
第六章  憲法の生きる日本への転換は野党連合政権で
 1  安倍改憲阻止の力を梃子に安倍政治を変え、憲法の生きる日本へ
 (1)安倍改憲阻止の共同から安倍政治を変える共同へ
 (2)安倍政治を変えるには?―安倍政治に代わる選択肢
 2  野党連合政権はなぜ必要か?
 (1)野党連合政権に対する異論―その1・野合論
 (2)野党連合政権に対する異論―その2・時期尚早論
 (3)安保闘争と政権構想
 (4)民主党政権の教訓から学ぶ
 3  憲法のめざす日本の第一歩は野党連合政権で
 (1)野党連合政権を構想する土台となる政策合意
 (2)野党連合政権がめざす政治の3つの柱
第七章  憲法の生きる日本とアジアをめざして
 1  憲法の生きる日本をめぐる2つの構想
 (1)連合政権下の日本とアジア
 (2)将来に本に関する2つの平和・安保構想
 2  安保のない日本が拓く可能性
 (1)安保条約の見直し・廃棄
 (2)自衛隊の縮小・解体
(引用終わり)
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/渡辺治さん関連) 
2015年5月21日
九条の会事務局、奮闘する~討論集会(3/15)、訴えと提案(5/1)、そして緊急学習会(5/16)
2015年7月20日
渡辺治さんの「SEALDs戦争法案に反対する国会前抗議行動」(7/17)での訴え
2015年12月13日
渡辺治さん(一橋大学名誉教授)が9.19後に語る「情勢論と今後の展望」
2016年10月10日
「総がかり行動」の中間総括~「戦争法廃止!憲法いかそう!総がかり行動シンポジウム」(10/6)を視聴して
2016年11月10日
渡辺治氏(一橋大学名誉教授)講演「憲法をめぐる参院選後の情勢と課題」(2016/10/10)を視聴する
2017年3月2日
渡辺 治さんの講演と安倍政治を語る市民のつどい@和歌山県田辺市(2017年3月11日)のご案内
2017年6月27日
動画・学習会「安倍首相の改憲発言をめぐって」(九条の会事務局)~浦田一郎さん、渡辺治さんのダブル講演で学ぶ
2017年11月7日
渡辺治さんの講演動画「衆院選後 安倍改憲の新段階と九条の会の課題」(2017年10月30日)を視聴する
2018年4月7日
2018 We Love 憲法~五月の風に~今年は渡辺治さん(5/19@和歌山県勤労福祉会館プラザホープ

樋口健二さん&小出裕章さんコラボ講演会 3年のあゆみ(主催:Mamademo♡ママデモ)

 2018年11月9日配信(予定)のメルマガ金原No.3326を転載します。
 
樋口健二さん&小出裕章さんコラボ講演会 3年のあゆみ(主催:Mamademo♡ママデモ)
 
  Mamademo(ママデモ)という団体というのか組織というのか、あるいは緩い繋がりというのか、表現に困惑しますが、そこが主催して、被曝労働者の取材等で知られる報道写真家の樋口健二さんと小出裕章さんによるコラボ講演会を毎年開催しており、今年(11月4日)で3回目となりました。
※Mamademo(ママデモ)ホームページ
 
 「これまでのMamademoのアクションをまとめました。」という動画がありましたのでご覧ください。ちなみに、ホームページによると、Mamademo(ママデモ)は樋口健二さんの「エージェント」でもあるそうです。
 
Mamademo's Actions(6分06秒)
  
 小出さんと樋口さんのコラボ講演会の模様は、毎年、UPLANさんが収録し、2本に分割してアップしてくださっていますが、2016年の第1回については、私のブログでも紹介させていただきました(樋口健二氏と小出裕章氏の講演会&トークディスカッション「世界が核で滅びる前に~日本中で原発廃炉の波を起こしたい!~」(10/16)動画(UPLAN)のご紹介/2016年10月20日)。
 
 毎回、聴き応えのある長時間の録画なので、一気に全編視聴は難しいかもしれませんが、折にふれて視聴していただく便宜のために、過去3年分のUPLANさんによる動画をまとめてご紹介しておきます。私自身の備忘録代わりでもあります。
 
【第1回 2016年】
樋口健二氏&小出裕章氏の講演会&トークディスカッション
世界が核で滅びる前に~日本中で原発廃炉の波を起こしたい~
2016年10月16日 一橋大学国立西キャンパス本館21教室
 
20161016 UPLAN【前半】小出裕章「生命と被曝」(樋口健二さんと小出裕章さんのコラボトーク)(1時間08分)
3分~ 小出裕章氏講演
 
20161016 UPLAN【後半】樋口健二さんと小出裕章さんのコラボトーク(2時間55分)
4分~ 樋口健二氏講演
1時間48分~ 小出裕章氏・樋口健二トーク(質問タイム)
 
【第2回 2017年】
脱原発2Days~A World Without Nuclear~
樋口健二氏&小出裕章氏コラボ講演会
2017年11月5日 専修大学神田キャンパス5号館571教室
 
20171105 UPLAN【前半】小出裕章樋口健二氏&小出裕章氏コラボ講演会」(1時間40分)
冒頭~ 会場内に並べられた樋口健二氏の写真
8分~ 小出裕章氏講演
 
20171105 UPLAN【後半】樋口健二+小出裕章樋口健二氏&小出裕章氏コラボ講演会」(2時間40分)
2分~ 樋口健二氏講演
1時間30分~ 小出裕章氏・樋口健二トーク(質問タイム)
 
【第3回 2018年】
NO NUKES NO WAR NO DISCRIMINATION FOR PEACE Vol.1
核も原発も戦争も差別も日本のどこにも世界のどこにもいらない!
樋口健二氏&小出裕章氏コラボ講演会
2018年11月4日 専修大学神田キャンパス7号館731教室
 
20181104 UPLAN【前半】小出裕章「核=原子力の歴史」差別の世界を超える道(1時間34分)
3分~ 小出裕章氏講演
 
20181104 UPLAN【後半】樋口健二「毒ガスの島・忘れられた皇軍兵士たち」(2時間34分)
4分~ 樋口健二氏講演
1時間37分~ 小出裕章氏・樋口健二トーク(質問タイム) 
 
 以上、UPLANさんによる3年分の動画をご紹介しましたが、最近、私がよく視聴している(ブログでもお世話になっている)「なにぬねノンちゃんねる」さんが、今年のコラボ講演会の録画をアップされていることに気がつきました。そして、さらに遡って調べてみると、昨年6月に収録され樋口健二さんに対する「独占インタビュー」もアップされていましたので、この2つの動画を最後にご紹介しておきます。
 樋口さんは、小出さんだけではなく、詩人のアーサー・ビナードさんとも複数回コラボ講演会をされているようなので、その動画もまた探してまとめてみようかなと思っています。
 
【「なにぬねノンちゃんねる」による動画2本】
 
『フォトジャーナリスト樋口健二が出来るまで!』2017年6月13日 樋口健二氏宅にて(1時間13分)
 
20181104 小出裕章樋口健二のコラボ講演会(3時間56分)

国民投票に勝ち抜く言葉を獲得するために~石川健治さん「自衛隊を憲法に書き加えるとどうなるのか?」(2018年1月7日)講演テキストを読む

 2018年11月8日配信(予定)のメルマガ金原No.3325を転載します。
 
国民投票に勝ち抜く言葉を獲得するために~石川健治さん「自衛隊憲法に書き加えるとどうなるのか?」(2018年1月7日)講演テキストを読む
 
 自衛隊の高級幹部会同(9月3日)及び自衛隊記念日観閲式(10月14日)での訓示、さらには臨時国会冒頭(10月24日)での施政方針演説において、自民党総裁安倍晋三氏は、「内閣総理大臣」としての立場において、事実上、自衛隊憲法に明記する憲法「改正」への強い意欲を明らかにしました。
 
 このような、憲法尊重擁護義務(日本国憲法99条)を一顧だにしない内閣総理大臣が主導する改憲への動きにどう対峙するかということが、差し迫った課題として私たちに突き付けられています。
 
 来年夏の参議院議員通常選挙では、6年前の民主党が惨敗した選挙で当選した議員が改選期を迎えるため、野党の闘い方次第では、与党が議席を減らす可能性も十分あり、そうなると、今でさえ与党だけでは2/3を超えず、日本維新の会などの協力が必要な状況なのに、いよいよ改憲発議が困難となります。
 このような状況下で「何としてでも改憲を実現する」と決意した内閣総理大臣が打ってくるであろう手立てを素直に予想してみれば、来年夏の参院選挙と憲法「改正」国民投票の同時実施だろう、ということが容易に推測されます。
 来年改選期を迎える参議院議員の任期は7月28日までですが、公職選挙法32条、国会法10条により、最も遅い日曜日として8月25日を投票日とすることも可能です。
 改憲発議から国民投票までには最低60日の期間を空けねばなりませんから、6月20日ころまでに衆参両院で2/3以上の賛成を得て改憲発議すれば、参院選国民投票との同時投票が可能となります。
 首相らが同日投票を考えるであろうと推測する根拠としては、①参院選の結果、改憲派が2/3を割り込む可能性を考えると、現有議席を保持しているうちに国民投票を実施すべきである、ということだけではなく、②改憲派が選挙で少々議席を減らすとしても、過半数割れの可能性は低く、国民投票過半数改憲成立なのだから、選挙運動と連動して国民投票運動を戦った方が有利ということがあるでしょうし、③公職選挙法によって厳しく規制されている選挙運動と、野放しに近い国民投票運動とが同時実施されることによる混乱や萎縮効果は、改憲反対派の方により影響が大きいだろう(改憲派は資金力に物を言わせられるが、反対派はそうではないので)ということがあると思われます。
 さらに、これ以上の「最悪のシナリオ」としては、衆議院も解散して衆参同日選挙とし、野党の選挙協力を分断する、つまり、トリプル投票を仕掛けるということもあり得ない訳ではありません。
 「まさか」と思われるでしょうか?そう考える人には、今まで安倍内閣がやってきた「まさか」という事例を指折り数えていただきたいと思います。
 
 さて、以上のような情勢認識を基に、我々が何をしなければならないかということですが、改憲発議を阻止するための活動はもちろん重要ではあるものの、国民投票はある、ということを前提とした取組にも力を注ぐべき時期ではないかと思います。
 和歌山では、来る2019年1月19日(土)午後1時30分から、和歌山県民文化会館大ホールにおいて、「安倍改憲阻止!和歌山県民集会(仮称)」を開催すべく準備中ですが、第1部の基調講演を小林節先生(慶應義塾大学名誉教授、弁護士)にお願いするとともに、第2部では、「国民投票運動を勝ち抜くために」をテーマとしたいと内容を練っているところです。   
 もっとも、誰もやったことのない「国民投票運動」を、どうすれば勝ちぬ抜くことができるのか、即効性のある処方箋があれば誰も苦労はしない(改憲派も是非知りたいと思っているでしょう)のですけどね。
 ただし、運動の目標はかなり明確だと思います。つまり、①もともと改憲に反対もしくは消極的な人には、絶対に棄権せずに投票所に足を運んで「反対」に〇をしてもらうこと、②態度未定の人を1人でも多く、「反対」に引き入れるための説得力ある言葉を持ち、これを有効に伝えること、でしょう。改憲派も、この逆をやろうとしているはずです。
 
 自民党改憲4項目の焦点は、何といっても自衛隊明記(緊急事態条項も重要ですが)です。
 様々な団体が、「自衛隊憲法に明記することによって何が変わるのか?」をテーマとした講演会やシンポジウムを企画・実施しているのも、そのような問題意識からでしょう。
 この間、憲法研究者を中心とした多くの識者の皆さんから、とても有益なお話をたくさん伺ってきました。
 今日ご紹介しようと思う(実は2度目のご紹介です)、今年1月7に行われた石川健治東京大学教授(憲法学)による講演は、中でも目を開かれるところが多く、注目していました。
 その講演が行われたのは、今年の1月7日、東京都北区の北とぴあ・さくらホールにおいて開催された「戦争とめよう!安倍9条改憲NO!2018新春のつどい」(共催:安倍9条改憲NO!全国市民アクション実行委員会、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)においてでした。
 その「つどい」については、実に多くの動画がアップされていましたが、音声レベルが聴きやすいものを中心に、複数の動画を私のブログでご紹介しました。
 
2018年1月9日
「戦争とめよう!安倍9条改憲NO!2018新春のつどい」(2018年1月7日)の動画紹介~石川健治教授(東京大学憲法学)の講演を是非聴講しましょう
 
 そのように、一度ご紹介した石川健治教授の講演を、あらためてご紹介することにしたのは、安倍首相が自民党総裁選挙で三選され、その後、冒頭で書いたように、「内閣総理大臣」の立場から、自衛隊明記の改憲に号令をかけるという異常事態を迎え、いよいよ私たちの理論武装も待ったなしであるということもありますが、そのための非常に有力なツールを提供してくれているサイトがあることが分かったことによります。
 
 1月7日に行われた「戦争とめよう!安倍9条改憲NO!2018新春のつどい」については、多くの動画サイトが録画をアップしてくれており、私は翌々日の1月9日にそれらの動画をブログでご紹介したのですが、それらのチャンネルよりもずっと遅れ、1月17日に石川健治教授の講演部分のみをアップしてくれたところがありました。
 それが「映像ドキュメント」です。
 
自衛隊憲法に書き加えるとどうなるのか? 石川健治(38分26秒)
 
 一見すると、他のサイトにアップされた動画と変わりはないように思えるかもしれませんが、画面埋込のブログで読んでおられる方は、まず、画面上段にある「自衛隊憲法に書き加えるとどうなるのか? 石川健治」という文字列をクリックしてください。これで、YouTubeサイトで動画を視聴できるようになります。
 次に、画面右下にある4個並んだアイコンの内、一番左のものをクリックしてください。これが「字幕」を表示させる機能であり、石川教授の発言部分に、きっちりとした「字幕」が現れます。その内容は、要約というようなものではなく、ほぼ正確な文字起こしに近いもので、私は感動してしまいました。
 「映像ドキュメント.com」の配信ページを閲覧してみると、
  WEB&YouTube配信 2018年1月17日
  字幕版 8月13日
  テキスト 8月15日
と記載されていました。
 
 上記のテキストというのは、字幕版を作るための前提として行った講演全体の文字起こしの結果をテキスト化してアップしたものです。
 
憲法の考え方
自衛隊憲法に書き加えるとどうなるのか? 石川健治さんの講演
文字起こしテキスト
 
 ここまでやっている動画サイトが(ことに憲法問題などを多く取り上げている動画チャンネルで)他にあるのか、寡聞にして私は知りません。もしかしたら他にもあるのかもしれませんが、珍しいことは間違いないでしょう。
 まあ、ここまでやる以上、主催者及び講演者ご本人の承諾は当然得ているはずだと思い、私もリンクさせてもらっているのですが。
 
 石川教授の講演文字起こしには、以下のような見出しが付されています。
多分、「映像ドキュメント.com」のスタッフによって付けられたのでしょうが、適切なものだと思います。これによってお話の大体の構成をのみ込んでいただけるでしょう。
 
石川健治さんの講演はじまる)
1.明治維新から150年の歴史のなかの憲法
 ◎文明国になるために必要だった「憲法
 ◎2つの魂を持った明治憲法
 ◎文明国として認められたのだが、葬られた立憲主義
 ◎立憲主義を根づかせた日本国憲法
 ◎改憲論が起こるのは
2.9条に関する戦後の議論
 ◎カントの「定言命法
 ◎悪評にさらされてきた憲法学者
3.9条加憲論が通るとどうなるのか
 ◎9条がはたした役割のひとつ、軍事力統制
 ◎軍事力統制─ドイツの場合
 ◎軍事力統制─日本の場合
 ◎9条の光と影
 ◎軍事力統制─ひとつのやり方
 ◎加憲論の問題点
 ◎9条方式をやめて軍事力統制をするなら必要な大前提
 ◎現状追認にならない加憲論
4.外国から攻撃されたら─という批判に対して
 ◎ニーチェの言葉
          
 冒頭、石川先生が、「タイトルも私が決めたわけではなくて、高田(健)さんがつけちゃったタイトルです。〈笑い〉(元タイトルは憲法講演「安倍9条改憲の危険性」)私は基本的に、学問的な話しかできない人間ですので、こういうセンセーショナルなタイトルは、困ったものだなあというふうには思わないではないんですけども」と仰っているとおり、アカデミックなお話には違いないのですが、この種の集会での基調講演も数を重ね、石川先生としても、そのような「学問的な話」を、いかに普通の聴衆に理解できるように語りかけるかということに、かなり慣れてこられたのではないかと推測します。
 実際、文字起こしされたテキストを通読してもらえれば、難し過ぎるということはないのではないかと思います。
 
 是非、「映像ドキュメント.com」サイトで全文をお読みいただきたいのですが、とりわけ私たちの運動において参考となる「3.9条加憲論が通るとどうなるのか」の重要部分を抜粋してご紹介したいと思います。
 
(1/7石川健治さんの講演文字起こしテキストから抜粋引用開始)
3.9条加憲論が通るとどうなるのか
◎9条がはたした役割のひとつ、軍事力統制
 その問題というのはですね、日本国憲法の9条が果たしてきた役割の一つ、あくまでも一つとしての軍事力統制という役割であるわけです。日本の憲法9条っていうのは、先ほど申しましたように、日本の政治社会を初めて非軍事化することに成功したと。そして、立憲主義を実現することになりましたし、それが、戦後の自由な空気を作ってくれたわけなんですが、それだけではなくて、あくまで日本の統治機構の一環をなしていたということです。ここをまあ強調しておきたいわけなんですね。
◎軍事力統制─ドイツの場合
 ここでまあ、しばしば対比されるのが戦後の西ドイツのあり方であるわけですが、戦後、西ドイツはとにかく動かない軍隊を憲法につくる、刻んだわけです。普通の国よりも面倒臭い規定を憲法に書き込んで、いろんなコントロールコントラ・ロールを用意して、で、使えない軍隊、弱い軍隊、動かない軍隊をつくりました。
 緊急事態条項についても同様で、これも非常に激しい反対運動があったんですけれども、ぎりぎり成立した緊急事態条項というのは動かないものになっていて、現在でも動いていません。
 ただあの軍事の方はですね、緊急事態条項とは違いまして、動き始めちゃったわけです。
最後の歯止めになっていた憲法裁判所というのが、このドイツ軍の域外派兵を合憲だと言ってしまったために、現在ではアフガニスタンとかですね、いろんなところに「平和維持」のために軍隊が飛んでいるということになってしまいました。
 で、まあとにかく、これが一つの行き方ですね。動かない軍隊をつくるということです。
◎軍事力統制─日本の場合
 日本の場合は、もうすでに軍隊がないという前提のもとで、それを永続させようというように考えたわけで、それが9条だったということです。軍隊というものから正統性っていうのを剥奪した。つまり軍隊は本来ないことになっている、というかたちで軍事組織からですね、その理由を奪ったわけです。存在理由を奪ったわけです。
 で、この存在理由を奪う、難しく言えば、正統性を剥奪するというやり方というのは、これは権力統制の一つのやり方ではあるんですね。たとえば、明治憲法の場合を考えてみますと、明治憲法ができる前に内閣という制度はもうできあがっていまして、初代の内閣総理大臣伊藤博文であったわけです。ところが、明治憲法の中に内閣という存在はないんですね。明治憲法は内閣というものを認めなかった。内閣から憲法上の正統性を剥奪したんです。 憲法上存在理由はないということになって、書かれているのは個々の国務大臣だけです。でまあ、いろいろな説明が可能で、これを話すと何時間もかかっちゃうんですけども、まあ、当時言われた言い方としては、幕府をつくってしまうのを恐れたんだと。
内閣を認めてしまうと、これがまた江戸幕府に替わる新しい「明治幕府」になってしまうのではないかとかですね、いろいろな説明がありますが、とにかく内閣というものを認めなかった。これがまあ明治憲法下の統治機構の弱点にもなっていったわけです。統治がですね、常に不安定であったと、で、その内閣という憲法上認められていない場を巡って、軍部と、それから宮中と官界と政界とですね、いろんな人たちが、権力ゲームを繰り返す、いうことになっちゃったわけです。
 そこで、戦後日本国憲法は内閣に正統性を付与した、正当性を与えたわけで、戦後の日本国憲法には内閣というのがちゃんと書いてあります。それと入れ替わるように今度はですね、軍隊についての規定がなくなっちゃった。というわけですね。
 ですから、こうやってこの既存のものから正統性を剥奪するというのは、一つの権力統制のかたちであるわけです。で、期せずして9条はそういう機能を果たすことになってきたということ、これはまあ、強調しておく必要があります。
(略)
◎加憲論の問題点
 時間がありませんので、いくつか端折ってお話をさせていただきますけれども、まず第1にですね、加憲案の問題というのは、構成だけあって統制がないということです。
 これまではですね、9条の例外として自衛隊を位置づけるという論法が、自衛隊の合憲性を支えてきたんです。もちろん違憲論は有力なんですが、政府筋では自衛隊に例外をつくる、失礼、9条に例外をつくると。
 この例外というのは常にあるわけですね。たとえば人を殺したら殺人罪なんですけれども、その例外として、正当防衛の場合は違法でない。少なくとも処罰はされないということになっています。そうやって、この例外をつくる論理というのがあって、その例外をつくる論理によって自衛隊を正当化していると。
 だから逆にいうと、「正当防衛の場合には人を殺していい」という規定はいらないわけですね。「人を殺したるものはこれこれの刑に処す」という条文だけで足りるわけで、それを、その例外の論理によって正当化すると、そういうことをやってきたと、こういう話であるわけです。
 ですから、現在はあくまで例外としておかれている。例外であるということによってコントロールされているということ、これをまあ考えていただきたいわけですね。
 ところが、これをその正面から認めると、自衛隊というものに憲法上の正統性を与えると。これは、すでに法律上の正統性は与えられているのですけれども、憲法上の正統性を与えることになりますと、原則と例外がひっくり返ってしまうわけですので、今度は、正面からいろいろなかたちでコントロールシステムを憲法に盛り込まなきゃいけないということになります。
 まあドイツに倣って、非常に面倒臭い規定を設けていくというのが、一つのプランということになるわけですが、今回の9条加憲案というのは、そもそも統制する気がないわけですね。
 この、3項なのか、9条の2か分かりませんが、加憲だけしておいて、それに対するコントロールシステムを用意しようとしていない。ここに現在の改憲論の地金が自ずと現れているというふうに考えていただきたいと思います。構成だけしていく。そうすると何が起こるかというとですね、これまではコントロールされてきたのに、そのコントロールがなくなっちゃうわけですね。もちろん、それは政府がコントロールしているんだと言いたいかもしれませんけれども、この点は必ずしも期待できるものではないというふうに思います。
◎9条方式をやめて軍事力統制をするなら必要な大前提
 と申しますのはですね、なんかだんだん時間もおしているので、慌ててるんですけれども、もしこうやって、いわば9条方式をやめて、普通のコントロール方式に切り替えるということになるとすればですね、そこには必要な前提条件というのがあるわけですが、その前提条件が現在まったく整っておりません。
 まずですね、普通の方式ってのは、いわば市民社会と、そして軍隊を切り離すというところから始まります。あるいは、市民的な統治システム、いわば政府と、それから軍隊を切り離すところからスタートするわけです。そして、切り離したうえで、今度は市民的な権力の方を軍隊よりも上位に置くということをやります。そして上位に置いたうえで、この上位にある、まあ市民的な権力が軍事的権力を統制する、コントロールするという、そういう順序をとるわけです。これがシビリアンコントロールという風にいわれる方式で、逆に言えばシビリアンコントロールの前提は政・軍の分離なんですね。政・軍の分離があり、政の優位がありですね、そして政による統制があると、こういう順序になりますので、シビリアンコントロールの前提には政・軍の分離っていうのは、大前提としてなくてはいけないわけです。
 が、まあ辞めちゃった人の発言を、あれこれあげつらうのは、あまりよくないかもしれませんが、たとえば、稲田元防衛大臣は、選挙において防衛省の立場からも自衛隊の立場からも応援したいというかたちで政・軍の分離を無視していたわけです。つまり、シビリアンコントロールを語る前提がないんですね。前提がないところに自衛隊を正統化してしまったら、何が起こるかっていうことです。つまり、まっとうな軍事力統制を語る前提がまだ成立していない。で、また、そういう前提を持っていない人たちが、改憲を動かしているということになります。
 冒頭に申しましたが、これは結局近代的な意味でのコンスティテューションを知らない人たちがやっているからそうなるわけです。これまではやはりその、まず慎み深い、まあ、いろいろ問題がなかったといえないとしても、慎み深い軍隊として国民に受け入れられるように努力してきた、これが自衛隊だというふうに思いますが、大手を振って憲法上正統化されて、で、なおかつ、その統制がまったくないということになった状態で、あとからですね、果たして政治がそれをコントロールできるのだろうか、ということがあるわけです。
 大前提として、やはりいくつかの条件が整っていないこの段階で、この9条の加憲をするというのは、最も危険な提案だということになるわけですね。
現状追認にならない加憲論
 現状を追認するわけではないんです。現状を追認するのではなくて、むしろ無統制状態をつくっていくという提案を、しかもこともなげにやろうとしているということなわけで、まあ結局、真面目に憲法のことを考えてくれていないということなんだろうと思います。
真面目に憲法のことを考えてくれていないということは、真面目に自由のことを考えてくれていないということになるわけですね。
(引用終わり)
 
 いかがでしょうか。書いていないということに意味がある(正統性の剥奪)という重要なポイントも、1889年に発布された大日本国憲法に、1885年から施行されていた「内閣」制度を書き込まなかったことと対比して説明されており、とてもよく分かりました。
 とはいえ、これを改憲について「態度未定の人」に読んで欲しいと言ってもね・・・。
 このような識者の見解に学んだ後は、これを短い自分のことばに翻訳する作業が必要でしょう。それが、安倍改憲反対の運動に関わっている者にとっての課題です。
 
 
(参考法令)
公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)
 (通常選挙
第三十二条 参議院議員通常選挙は、議員の任期が終る日の前三十日以内に行う。
2 前項の規定により通常選挙を行うべき期間が参議院開会中又は参議院閉会の日から二十三日以内にかかる場合においては、通常選挙は、参議院閉会の日から二十四日以後三十日以内に行う。
3 通常選挙の期日は、少なくとも十七日前に公示しなければならない。
 
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)
第十条 常会の会期は、百五十日間とする。但し、会期中に議員の任期が満限に達する場合には、その満限の日をもつて、会期は終了するものとする。
 
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/石川健治さん関連)
2015年6月8日
憲法学者の矜恃~佐藤幸治氏、樋口陽一氏、石川健治氏(6/6「立憲デモクラシーの会」シンポジウムにて)
2016年1月25日
「立憲デモクラシーの会シンポジウムin岡山」(1/22)中継動画を視聴して今後の企画に期待する
2016年2月6日
立憲デモクラシーの会・公開シンポジウム「緊急事態条項は必要か」を視聴する
2016年5月2日
憲法記念日を前に~「憲法学者石川健治・東大教授に聞く」(毎日新聞・特集ワイド)を読む
2016年5月3日
憲法記念日石川健治氏(東大教授)の論考「9条 立憲主義のピース」(朝日新聞)を読む
2016年11月4日
ダブル講演(11/3)「混迷する南スーダンの情勢と自衛隊の派兵:栗田禎子氏」と「立憲主義の破壊と『戦後』の終わり:石川健治氏」を視聴する
2017年1月3日
「BSフジLIVE プライムニュース」テキストアーカイブから識者の発言を読む~石川健治氏、伊勢﨑賢治氏など
2017年5月5日
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第6回・石川健治東京大学教授「天皇と主権 信仰と規範のあいだ」のご紹介
2017年6月16日
書き起こしで読む立憲デモクラシーの会「安倍晋三首相による改憲メッセージに対する見解」発表記者会見(5/22)
2017年6月29日
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2018年1月9日
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2018年3月14日
YouTube版・立憲デモクラシー講座に石川健治東京大学教授(憲法学)が登場~しかも3回分(第4回~第6回)の「大河」講義
2018年7月22日
「立憲デモクラシー講座・第Ⅲ期」第7回・特別企画「ポスト真実時代における学問の自由-講演と討論」のご紹介
2018年9月24日
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小泉純一郎元総理が白浜で語る「原発ゼロ・核のゴミいらん」講演会~日本の歩むべき道~(2018年11月28日@町立白浜会館)

 2018年11月7日配信(予定)のメルマガ金原No.3324を転載します。
 
小泉純一郎元総理が白浜で語る「原発ゼロ・核のゴミいらん」講演会~日本の歩むべき道~(2018年11月28日@町立白浜会館)
 
 私のブログでは、県内の様々な行事(特に、憲法原発、人権などに関わる)をご案内しているのですが、それにしても、小泉純一郎内閣総理大臣の講演会を取り上げることになろうとは思っていませんでした。
 2018年11月28日(水)午後2時から、和歌山県白浜町立白浜会館で開催されます。相当広い会場のようで、チラシには「定員1000人」と記載されています。
 
 巻末の私のブログへのリンク一覧をご覧いただければお分かりと思いますが、パンダと温泉の町、白浜町は、合併前の旧日置川町地区内に関西電力保有する広大な土地に、使用済み核燃料の中間貯蔵施設が建設されるのではないか?という疑惑の渦中に投げ込まれ、様々な動きがめまぐるしく展開しています。
 中でも、今回の小泉元総理による講演会に直接結びつくのは、(多分)今年の2月23日に田辺市白浜町に隣接)のビッグユーで開催された「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」会長の吉原毅(よしわら・つよし)氏(城南信用金庫相談役)による講演会「「原発ゼロ法案」と「核のゴミ」を考える~白浜に核のゴミ(中間貯蔵施設)は来るのか!?~」でしょう。
 そして、その9か月後に白浜町で講演される小泉元総理は、吉原氏が会長を務める「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」の顧問であるだけではなく、吉原氏とは、慶應義塾大学経済学部で故・加藤寛氏の教えを受けた同門同士でもあります。
 新自由主義経済学の旗振役であった加藤教授でしたが、晩年には「即時原発ゼロ」「再生可能エネルギーへの大胆な転換」を強く主張されていました。
 
 私のブログでも、加藤寛氏及び小泉純一郎氏の「原発ゼロ」の主張を取り上げたことがありました。
 
2012年11月9日(2013年2月2日に再配信)
加藤寛氏の“ただちに原発をゼロに!“メッセージ
 
2013年8月26日
小泉純一郎の『原発ゼロ』」(毎日新聞・風知草)を読んで ※追記あり
 
 今回の小泉純一郎氏の白浜町での講演会が実現に至った経緯などは、私自身全く情報の持ち合わせがありませんので、推測もしかねます。
 とりあえず、以下にチラシ記載情報を転記し、Facebookイベントページにリンクしておきますので、ご自身で判断をお願いします。
 
(チラシから引用開始)
小泉純一郎元総理来たる!!
原発ゼロ・核のゴミいらん」講演会
~日本の歩むべき道~
 
2018年11月28日(水)
開会14:00~〈開場13:00〉
白浜町立白浜会館
入場無料(定員1000人)
 
〈主催 共催〉
 「原発ゼロ」と「核のゴミ」を考える会
 「核のゴミはいらん白浜の会」
 「核のゴミはいらん日置川の会」
〈協賛〉
 原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
 つゆくさと大地の会
 紀南に自然エネルギーを推進する会
 エコネット和歌山
 脱原発わかやま
〈協力〉
 小田洋介氏(元太鼓芸能集団 鼓童メンバー、国内外で活躍。)
〈連絡先〉
 080(090?)-3622-3623(野中)
  090-8653-2514(冷水)
  090-9547-4692(島)
 EMAIL:norw2018@yahoo.co.jp
(引用終わり)

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Facebookイベントページ
原発ゼロ・核のゴミいらん講演会~日本の歩むべき道~
 
 最初の〈連絡先〉の番号が080で始まるのか(チラシはこう読める)、それとも090で始まるのか(FBイベントページではこうなっている)不明です。もしも問い合わせをしたい場合には、残る2つのどちらかにかけた方が無難かと・・・。
 
 私自身は、平日の昼間ということもあり、仕事のために和歌山市を離れることができませんが、白浜町近辺にお住まいの方は、是非連れ立って(とりわけ、いつも自民党に投票しているような方をお誘いいただいて)参加されてはいかがかと思い、ご案内しました。
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/白浜町・中間貯蔵施設関連)
2018年1月8日
「和歌山に中間貯蔵施設はいらない!~脱原発わかやま原発学習会」(2018年1月20日)のご案内
2018年2月3日
「和歌山に中間貯蔵施設はいらない!」(講師:小山英之美浜の会代表)が和歌山市でも開催されます(2/18あいあいセンター)
2018年2月4日
吉原毅氏を招いて/「原発ゼロ法案」と「核のゴミ」を考える~白浜に核のゴミ(中間貯蔵施設)は来るのか!?~(2/23田辺ビッグ・ユー)のご案内
2018年2月25日
白浜町長に県内8団体が要望書を提出~使用済核燃料の中間貯蔵施設は受け入れないとの意思の表明を求める(2018年2月23日)
2018年2月26日
パンダの町・白浜町関西電力の中間貯蔵施設を受け入れるのか?~白浜町議会2017年12月定例会会議録を読む
2018年4月17日
白浜町長への要望書「(略)白浜町を核のゴミの捨て場にしないよう使用済核燃料の「中間貯蔵施設」は受け入れないとの意思をあらかじめはっきりと表明してください」を読む http://blog.livedoor.jp/wakaben6888/archives/51852204.html
2018年7月31日
「核のゴミはいらん日置川の会」が結成されました~松浦雅代さんからの報告
2018年9月8日
白浜町の井澗(いたに)誠町長が使用済み核燃料中間貯蔵施設を受け入れる意思のないことを議会で表明(2018年9月6日)
2018年10月15日
白浜町議会(2018年9月6日)で使用済み核燃料中間貯蔵施設を受け入れる意思のないことを表明した井澗(いたに)誠町長の発言全文(書き起こし)