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憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

7/16(土)岩波新書『学問と政治』出版記念シンポジウム~学術会議任命拒否問題とは何か~(オンライン視聴あり/申込不要)

 2022年6月21日配信(予定)の「メルマガ金原No.3521」を転載します。
 Facebookにも同内容で掲載しています。

7/16(土)岩波新書『学問と政治』出版記念シンポジウム~学術会議任命拒否問題とは何か~(オンライン視聴あり/申込不要)

 菅義偉政権によって違法・不当にも6人の日本学術会議会員候補が任命を拒否された「事件」からはや2年近くが経過しましたが、岸田文雄政権もその過ちを認めず、違法状態を放置するという由々しい事態が続いています。
 その任命を拒否された当事者である6人の共著として、2022年4月、岩波新書から『学問と政治 学術会議任命拒否問題とは何か』が刊行されました。
 それを記念して、版元の株式会社岩波書店と「学問と政治」出版記念シンポジウム実行委員会の共催により、以下の内容で記念シンポが開催されます。
 会場は東京ですが、オンライン視聴(申込不要)も可能ということなので、ご紹介することとしました。
 岩波新書の該当ページを閲覧してもまだオンライン視聴についての案内は掲載されていませんでしたが、申込不要なので、開催時期が近付いてから閲覧していただければ良いと思います。
 私もチラシ記載の情報しか持ち合わせがありませんが、時間をとって視聴するだけの価値は十分にあると思います。

(シンポジウムの概要)
日時:2022年7月16日(土)13:30~16:00(開場13:00)
会場:全国町村会館(会場参加は先着100名まで)
オンライン視聴(申込不要)あり
 詳細は以下の岩波書店HPに掲載予定
  https://www.iwanami.co.jp/book/b603071.html 
  http://iwnm.jp/431925
基調講演「焼け野になる前に―現在の状況を歴史家はどう見ているのか」
 講師:加藤陽子東京大学
◆発言・メッセージ
芦名定道(関西学院大学)/岡田正典早稲田大学)/小沢隆一(東京慈恵医科大学)/松宮孝明立命館大学)/池内了名古屋大学名誉教授)/佐藤学東京大学名誉教授)/前川喜平(元文部科学事務次官)ほか
◆シンポジウム呼びかけ人
高山佳奈子永田和宏/長谷部恭男/廣渡清吾/福田護/藤谷道夫/三宅弘

 

鵜飼信成著・石川健治解説『憲法』(岩波文庫白版)を買ってきた

 2022年6月19日配信(予定)の「メルマガ金原No.3520」を転載します。
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鵜飼信成著・石川健治解説『憲法』(岩波文庫白版)を買ってきた

 文庫に解説は付きものとはいえ、全484ページの本のうち、解説部分が389~484頁の96ページと、全体のほぼ2割を占めるというのは珍しいでしょう。
 もっとも、古典作品などの場合、注釈や書誌部分を含めた解説の方が、本文よりも分量が多いということも珍しくありませんが、昨日(6月18日)私がたまたま書店で見かけて購入してきたこの文庫本の場合、元本の初版が刊行されたのは1956年のことですからね。
 その文庫本というのは、
  書名:憲法 
  著者:鵜飼信成(うがい・のぶしげ/1906~1987)
  解説:石川健治(いしかわ・けんじ/東京大学教授)
    岩波文庫(1260円+税)
    2022年6月15日 第1刷発行
です。

憲法 (岩波文庫 白 35-1)

鵜飼 信成

岩波書店

2022-06-17

 
 東京大学社会科学研究所長、国際基督教大学学長、成蹊大学教授、日本学士院会員などを歴任した、憲法行政法の研究者・鵜飼信成氏については、私自身、名前に聞き覚えはあるものの、その著書を読んだことはない高名な学者のお一人というに過ぎませんでしたが、たまたま立ち寄った書店の文庫コーナーでふとこの本を見かけて手に取ったところ、
  これはひとつの奇跡である。
  ―石川健治東京大学教授/本書解説者)
という帯の惹句に目が引き寄せられてしまい、ぱらぱらとページを繰ってみたところ、元本が1956年に岩波全書の1冊として刊行されたこと、石川教授による解説が100ページ近くもあるということが分かり、即決で購入しました。

 実は、石川教授が解説を担当された文庫本としては、2016年6月に講談社学術文庫から刊行された佐々木惣一著「立憲非立憲」を購入し、とにもかくにも一読したことがありましたので、石川教授解説本の購入は2度目ということになります。そういえば、「立憲非立憲」も充実した解説でした。

 何を言うにも、まだ、著者「はしがき」と、解説の冒頭8ページを読んだだけなので、本書自体についての感想を書くわけにはいきません。
 ただ、石川教授による解説の冒頭部分の一部を引用することにより(帯の惹句もこの部分からとられていました)、「本書を読んでみたい」という意欲を1人でも多くの方と共有できればと思います。

(解説-389頁-から引用開始)
浩瀚な専門書とは趣を異にし、之を圧縮して一小冊子内に最も平易に且つ興味深く叙述することを本旨となし、しかも飽くまでも学究的なることをその特色とし」(金原注:岩波茂雄「岩波全書発刊に際して」より)た憲法書としては、本書が空前のものであることを本稿執筆者は疑わない。本書には、鋭い先見性をもって未来の憲法学に挑戦する趣があり、規格化された教科書には見られない精神の躍動がある。しかも、それに触発される読書公衆が実在していたからこそ、本書は、初型を維持したまま三〇年間にわたって読まれ続けた。著者の才気を縦横に展開することを許容した岩波全書という器と、五〇歳を迎えた著者自身の学問的充実と、読書する公衆という共鳴板との相乗積として産み出された、これはひとつの奇跡である。
(引用終わり)

 前述のとおり、私はまだ著者「はしがき」と解説の冒頭8ページ分を読んだだけですが、それでも本書を読み進めるためには、元本に著者によって付された詳細な脚注部分も絶対に飛ばさず読み込まねばならないということは分かりました。

 憲法制定以来、最大の転機となるかもしれない時期が迫っている今こそ、読むに値する碩学の書ではないかと思います(実際に読み終えた後でまた感想を書ければと思います)。

放送大学和歌山学習センターで久々の面接授業「高野山とその文学」(下西忠高野山大学名誉教授)を受講して

 ※Facebookから転載します。

放送大学和歌山学習センターで久々の面接授業「高野山とその文学」(下西忠高野山大学名誉教授)を受講して】

 昨日・今日(5/78)の2日間、放送大学和歌山学習センターで、実に久しぶりの(コロナ禍発生以後初めての面接授業「高野山とその文学」を受講してきました。
 講師は下西忠高野山大学名誉教授であり、私が和歌山学習センターで下西先生の授業を受講するのはたしか4回目となります(前3回のテーマは「御詠歌」「中世説話文学」「中世紀行文学」でした)。

 講義の冒頭で下西先生から、今回の放送大学和歌山学習センターでの面接授業を最後に、長年の教員生活にピリオドを打つつもり(つまり、5月8日の面接授業2日目が実質的な最終講義)というお話をうかがいました。講演については、既に引き受けている分はまだ残っているものの、やはり年内には打ち止めにするつもりとか。
 高野山大学での正式な最終講義は既に何年か前に実施済みのはずですが、コロナ禍のために制限された(和歌山県外からの受講申込みは断ったそうです)わずか7人の受講生に対する2日間の面接授業が事実上の最終講義となりました。
 もちろん、研究活動、執筆活動は続けていかれるのでしょうが、もう面接授業を受講する機会もなくなり、とても寂しい限りです。

 私にとって、2017年5月13日・14日の両日、下西先生による「中世の紀行文学(東関紀行)を鑑賞する」の受講をきっかけに、「山部赤人はどこから富士を眺めたのか?~名歌「田子の浦ゆ・・・」を解釈する」という、我ながら気合い十分の「古典文学解釈」に挑んだブログを書けたことが懐かしい思い出です。

 昨日・今日の講義の内容を、受講していない方に説明するのは私には荷が重過ぎますので、面接授業の最後で、下西先生が7人の受講者に語りかけられたポイントを、私が書き取った講義メモから抜き出してご紹介します。

・古典文学は、ただ単に昔書かれたというだけではなく、常に「今」に通じるものがあるからこそ「古典」となる。
・今、文学を取り巻く状況はとても厳しいが、文学と共に生活し、文学の素晴らしさを是非体感していただきたい。
・文学を読む際には、出来れば自分なりの「解釈」を試みていただきたい。その際、「解釈は作者と読者による合作」という外山滋比古の言葉をご紹介しておく。是非「良い解釈」を!

 上でご紹介した2017年のブログは、下西先生から教えられたことの実践例だったのだな、ということにあらためて気付きました。
 あのような「解釈」に挑む機会が今後どれだけあるかは分かりませんが、下西先生の教えを忘れず、文学に接していければと思います。 

「日本国憲法施行75年 5・3憲法記念日宣伝行動inわかやま」に参加して

 202253日配信(予定)の「メルマガ金原No.3517」を転載します。
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日本国憲法施行75年 5・3憲法記念日宣伝行動inわかやま」に参加して

 日本国憲法が施行されて75年目となる5月3日、11時30分から約1時間、JR和歌山駅前(西口)において、県下3団体(憲法9条を守る和歌山弁護士の会、戦争をさせない和歌山委員会、憲法九条を守るわかやま県民の会)が呼びかける「5・3憲法記念日宣伝行動inわかやま」が行われました。
 宣伝行動の中身は、参加者が手に手に持ったプラカードや横断幕などによるスタンディングアピール、呼びかけ団体メンバーによるマイクでのアピール(リレートーク)、うたごえ9条の会メンバー(?)らと一緒に2曲ほど、といったところでした。

 この宣伝行動の事務局は、和歌山県地方労働組合評議会(県地評)と和歌山県平和フォーラムが担当していたこともあり、呼びかけ団体の一員とはいえ、私は開始時刻のぎりぎりに駅前に着いたのですが、そこでいきなりワープロ打ちの進行表のようなものを見せられ、「金原さんのスピーチは3番目なのでよろしく」と言われて驚きました。
 「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」からは、浅野事務局長が参加予定でしたから、浅野さんがスピーチするのは当然と思っていましたが、私は「行けたら行く」としか言っておらず、誰からも事前に「スピーチをよろしく」という予告などされていませんでしたからね。

 とりあえず、今日の進行を振り返っておきます。

スピーチ1 浅野喜彦さん(憲法9条を守る和歌山弁護士の会・事務局長)
スピーチ2 坂本文博さん(憲法九条を守るわかやま県民の会・代表運営委員)
スピーチ3 金原徹雄(憲法9条を守る和歌山弁護士の会)
スピーチ4 裏野勝也さん(戦争をさせない和歌山委員会、和歌山県平和フォーラム代表)
うたごえ(2曲)「ウクライナの空に」(“We shall overcome”のメロディーで)ほか新作1
スピーチ5 琴浦龍彦さん(憲法九条を守るわかやま県民の会、和歌山県地評議長)

 憲法記念日に様々な団体が共同で和歌山駅前で取組を行うようになったのはいつからか、ご存知でしょうか?
 ちょうど取材に来ていた読売新聞の記者さんからこのような質問を受けた県地評の杉さんから助け船を求められ、とっさに2006年の憲法記念日憲法9条を守る和歌山弁護士の会が呼びかけて街頭署名行動を行ったのが最初、と答えられたのは我ながら上出来でした。
 2014年の憲法記念日からは、和歌山城西の丸広場で「HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama」を開催するようになったので、私自身は憲法記念日和歌山駅前に行くことはなくなりましたが、同年以降も、少数ながら別働隊が和歌山駅前での署名集めを中心とした宣伝行動を続けていました。
 その「HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama」もコロナ禍の影響などから2020年以来中断しており、今のところ再開のめどは立っていません。

 そのような中、私としては実に久しぶりに憲法記念日和歌山駅前まで足を運びました。振り返ってみると、この前5月3日にここに来たのは2013年のことで、その年は駅前での署名行動の後、第1回「憲法9条を守り生かそう わかやまアピール行進」を実施したのでした。
 私が書いたブログを読み返してみると、当時90歳であった故・月山桂先生が元気に先頭を歩いてくださったことなども思い出されて感慨一入です。
 ちなみに、その翌年からは西の丸広場でイベントを開くことになったため、このデモの第2回は今までのところ行われていませんが、その精神は2014年6月以来毎月実施している「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」に受け継がれています。

 ところで、私は何をスピーチしたかを書いてこの稿を終えたいと思います。
 11時半に和歌山駅前に着いて「3番目」のスピーチを頼まれてすぐにネタ探しを始め、今最も気になっている、4月26日に自民党安全保障調査会が公表した「提言」から、特に「敵基地攻撃能力あらため反撃能力」の保持と、防衛予算倍増計画の2点に絞ってお話ししようと決めました。
 ところが、私のすぐ前でお話しされた坂本文博さんが、この2つの論点についてもしっかり話されてしまったため、私の急遽立てた計画はあえなく頓挫してしまい、あれこれ考える間もなく、マイクを手に持たざるを得なくなりました。
 そこで咄嗟にお話ししたのは、やはり私の中でとても気になっていた問題でした。

 それは、4月28日に行われた半田滋さん講演会(主催:青年法律家協会和歌山支部)の質疑応答で発言された1人の女性の質問についてです。正確に再現は出来ませんが、その方の質問は大要以下のようなものでした。

・私はこれまで9条は守らなければいけないと思ってきました。
・けれども、ウクライナで戦争が始まり、連日の報道などを見聞きするにつけ、本当にこのままで良いのだろうかと心配で心配で夜も寝られないほどです。
・どう考えたら良いのでしょうか?

 この質問に対する半田さんの答えは、(これまた正確な再現ではありませんが)「戦争するための意思と能力がない限り、戦争は絶対に起こりません。日本を取り巻く中国、北朝鮮、ロシアには日本に侵攻する理由がありませんから、安心しておやすみください(※金原注:もっとも、日本が米軍と一体化して武力行使に至れば話は別という含意あり)」というものでした。時間の限られた質疑応答の中ではこれ以上の答えは無理だったでしょう。
 ただし、それでこの女性が得心できたかどうかは別問題であり、本来なら、その不安について真摯に耳を傾けながら対話する時間が必要なのだろうと思います。
 もちろん、いかに対話しても、考えの溝が埋まらない可能性は十分にありますが、9条を守ることに不安を感じる人との真摯な対話の機会をどのように確保していくかが、今後の運動にとってとても大事なことだと思います。

 概要、以上のようなことを話そうとしたのですが、とっさの思いつきで話し始めたことですし、他のスピーカーのお話とは全然方向が異なる内容なので、どれだけ伝わったか自信はありません。そこで、一文を書き留めておこうと思った次第です。

 

自民党・安全保障調査会の「提言」に注目してください

 2022年5月2日配信(予定)の「メルマガ金原No.3516」を転載します。
 Facebookにも同内容で掲載しています。

自民党・安全保障調査会の「提言」に注目してください


 去る4月28日にプラザホープで開催した半田滋さん講演会(主催:青年法律家協会和歌山支部)に足をお運びいただいた皆さまにお礼申し上げます。

 講演会終了後、講師を囲む懇親会に参加したのですが(時節柄参加者1ケタ台でした)、会場がイタ飯屋風居酒屋(?)で、その日の客層は相当若く(我々はやや場違いな雰囲気)、しかも普通に会話していたのではお互いに聞き取りに苦労するほど周りがやかましく、さんざんコロナ対策に気を遣った講演会が終わった後、「飛沫感染などどこの世界のことか」という3年前に舞い戻ったかのような店内に身を置き、いささか呆然とした気分でした。

 まあ、それはさておき、講演の中で半田さんも言及されていましたが、自民党政務調査会安全保障調査会が、「新たな国家安全保障戦略等の策定に向けた提言~より深刻化する国際情勢下におけるわが国及び国際社会の平和と安全を確保するための防衛力の抜本的強化の実現に向けて~」という長ったらしいタイトルの提言をとりまとめ、4月27日に岸田総理に提出しました。

 これは、12月までの改定を目指すと岸田総理が公言している安全保障関連の基本3文書「防衛計画の大綱」「中期防衛力整備計画」「国家安全保障戦略」について、改定の方針についての「提言」(表題を変えろとまで書いています)をまとめたものです。
「提言」PDFファイル

 全部で16ページもあるので、いささか億劫かもしれませんが、政府がこれを丸呑みする可能性も否定できず、是非目を通しておくべきかと思いますので情報共有しました。

 なお、この提言についての半田滋さんによる解説がネットで読めます。
 また、デモクラTVでの解説も視聴できます。


 提言は多岐にわたりますが、特に注目されている箇所を指摘すると、
●「防衛費関係」(4ページ以下)
●「弾道ミサイル攻撃を含むわが国への武力攻撃に対する反撃能力の保有」(9ページ以下)
などどでしょうか。

 ちなみに、「専守防衛」という項目もありますが(10ページ)、わずかに本文6行だけであり、しかも説明するだけで「守る」とも「重要」とも何とも言っていません。
 また、その(後段の)説明自体、従来の政府解釈の域を超え、勝手に拡大しているそうです(和歌山駅から会場までお送りする車の中で伺った半田滋さんのご意見)。
 以下、16ページに及ぶ自民党「提言」中の「専守防衛」の項を全文引用してみましょう。

(引用開始)
専守防衛
 専守防衛とは、相手から武力攻撃を受けたときにはじめて防衛力を行使し、その態様も自衛のための必要最小限度にとどめ、また、保持する防衛力も自衛のための必要最小限のものに限るなど、憲法の精神に則った受動的な防衛戦略の姿勢をいう。
 ここで言う必要最小限度の自衛力の具体的な限度は、その時々の国際情勢や科学技術等の諸条件を考慮し、決せられるものである。
(引用終わり)

 最後に、私もこの「提言」をまだ十分には読み込めておらず、流し読みしただけですが、最も気になったというか、注意をひかれた点を指摘しておきます。
●「わが国を取り巻く安全保障環境は加速度的に厳しさを増している」(1ページ)という表現があちこちにばらまかれています。2014年の安保法制懇の報告書以来、このフレーズは聞き飽きました。日本語の通常の用法に従って理解すれば、日本はとっくに「滅亡」していなければおかしいくらいです。
●「日本は、国家の独立、国民の生命と財産、領土・領海・領空の主権、自由・民主主義・人権といった基本的な価値観を守り抜いていくために」(1ページ)、「わが国の独立と平和を守り抜く上で真に必要な防衛関係費を積み上げて」(5ページ)など、「守って」とか「守る」とすれば意味が通じるにもかかわらず、「守り抜いて」とか「守り抜く」というより扇情的な用語を使っている文章に出会ったら(安倍晋三元首相のスピーチに「守り抜く」は頻出していました)、よほど警戒する必要のある内容なのだと理解すべきです。




2022/4/13 第94回ランチTIMEデモに60人の市民が参加

Facebookから転載します。

【2022/4/13 第94回ランチTIMEデモに60人の市民が参加】

 昨日告知した際、本文には正しく4月13日(水)に実施すると記載した第94回「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」(呼びかけ:憲法9条を守る和歌山弁護士の会)、投稿の件名だけ「4/14」と誤った表記になっていて失礼しました。おそらく、先月のランチTIMEデモが「14日」だったので、ついそれに引きずられたのでしょう。よもや明日市役所前に出かける人はいないと思いますが、周りに誤解している方がいる場合には注意していただければ幸いです。

 朝方は小雨模様で心配しましたが、デモの時間には雨もあがり、春と言うよりは初夏の暖かさで、スーツを着てきた私など、汗だくになっての行進でした。
 なお、昨日の新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が384名にも及んだという事態に鑑み、今日は「完全サイレントデモ」として実施しました。
 出発前に、本来ならコーラー役であった森亮介弁護士から、感染防止のために「シュプレヒコールは行わない」「行進中もマスク着用をお願いする」ことなどの注意が行われた後、ウクライナ情勢に言及した上で、「こんな時こそ9条の意義を再認識しながらゴールまで歩きましょう」という呼びかけがなされ、デモに出発しました。
 行進中は全くコールは行われず、先頭で横断幕を持った3人の弁護士(由良登信さん、戸村祥子さんと私)も、ペースがつかみづらく、ついつい早足になってしまって後続に呼び止められる有様でした。ただ、途中に森弁護士から、沿道に向かい、「2014年6月23日に、集団的自衛権の行使を容認するという憲法違反の閣議決定を阻止しなければと考えた市民が集まってこのデモを始め、以後毎月欠かさず実施して、今日が94回目となる」ということがアピールされました。
 今日は、天候が回復したおかげもあったのか、60人の市民が参加してくださいました。
 中には、4月9日(土)に行われた「守ろう9条 紀の川 市民の会」第18回総会に参加してくださった方もいて、嬉しいことに、その際の記念講演の最後で清水雅彦日体大教授が言われたこと、「1人で参加するのではなく必ず誰かを誘って参加しましょう」を早速実践し、今まで私たちのデモに参加したことのなかったお友達を誘って参加してくれていたのはとても嬉しかったですね。
 他の参加者の皆さんも、デモ未経験者(あるいは最近遠去かっていた方)へのお声がけを何卒よろしくお願いします。

 ところで、最前列で「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」の横断幕を持って歩いた3人による歩きながらの雑談の中で、「今年の10月で100回目のランチTIMEデモになるけれど」ということが話題となり、私から「100回目だから“目標100人!”として参加者に何か記念品をプレゼントしては?」というアイデアを出したりしました。例えば、缶バッジなどなら、100個、200個発注しても、それほど大層な費用はかかりませんしね。
 もっとも、デモ終了後の帰り際、事務局長の浅野喜彦弁護士にその話をしたところ、間髪入れず「“目標100人”では少な過ぎるでしょう!」という頼もしいリアクションが返ってきました。
 これから呼びかけ団体内部で検討することですが(今から「記念品」をお約束する訳にもいきませんが)、今年10月(日程未定)のランチTIMEデモ、是非とも周囲を巻き込んだ記念すべきデモとなるよう、ご協力をよろしくお願いします。

 次回(第95回)は「5月16日(月)」に実施します。コーラー役は、今日最前列中央で横断幕を持って行進した(実は、94回目にして、最前列で横断幕を持った最初の女性弁護士かもしれない)戸村祥子さんの予定です。正午和歌山市役所前に集合、12時20分にスタートして京橋プロムナードまでです。
 ご参加、よろしくお願い致します。

※写真は浅野喜彦弁護士撮影です(私は横断幕係で撮れなかった)。

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4/28 青法協和歌山支部 憲法を考える夕べ 「敵基地攻撃と日米一体化-踏み越える専守防衛-」 講師:半田 滋氏(防衛ジャーナリスト)/於プラザホープ/定員120名(要予約)

Facebookから転載しました。

4/28 青法協和歌山支部 憲法を考える夕べ 「敵基地攻撃と日米一体化-踏み越える専守防衛-」 講師:半田 滋氏(防衛ジャーナリスト)/於プラザホープ/定員120名(要予約)

 ご案内が遅くなりましたが、恒例の青年法律家協会和歌山支部主催による「憲法記念の夕べ」、今年は4月28日(木)、防衛ジャーナリストの半田滋さんをお招きし、「敵基地攻撃と日米一体化-踏み越える専守防衛-」と題してご講演いただきます(半田さんは2014年に続いて2回目の当支部でのご講演です)。この青法協の恒例行事、一昨年、昨年と2年連続で志田陽子先生(武蔵野美術大学教授)によるリアル講演会が(コロナ感染拡大を承けて)中止となり、昨年、代替措置として、志田先生に講演内容を収録いただいた動画をYouTubeで公開するという新しい試みを行いましたが、今年は(今のところ)3年ぶりのリアル講演会をプラザホープで開催すべく準備しています。
 ただし、オミクロン株による感染者数が再び増加傾向を見せるなど、予断を許さぬ状況であることに配慮し、定員120名(事前予約制)とさせていただきます。
 予約申込方法(FAXまたは電話)は以下のチラシ記載情報をご参照ください(申込締切:4月26日)。
 諸般の事情からチラシの作成が遅れたため、SNSを利用した広報を主体に広めていく必要がありますので、何卒本投稿をシェアするなどして、拡散にご協力いただけると幸いです。

〈チラシ表面〉
青法協憲法記念行事 憲法を考える夕べ
敵基地攻撃と日米一体化-踏み越える専守防衛
講師 半 田   滋 
    防衛ジャーナリスト
SHIGERU HANDA
1955年(昭和30)年生まれ。防衛ジャーナリスト。元東京新聞論説兼編集委員獨協大学非常勤講師。法政大学兼任講師。92年より防衛庁取材を担当している。2007年、東京新聞中日新聞連載の「新防人考」で第13回平和・協同ジャーナリスト基金賞(大賞)を受賞。

 2021年10月に就任した岸田文雄首相は、敵基地攻撃能力をも排除せずに防衛力を強化し、国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防衛力整備計画の3点セットを今年12月をめどに策定すると明言しています。台湾有事をにらんだ日米一体化とともに、日本の防衛問題の「今」を明快に解き明かします。

2022年4月28日(木)
開場:午後5時30分 開演:午後6時00分
和歌山県勤労福祉会館プラザホープ 4階ホール
  和歌山市北出島1丁目5番47号

入場無料
定員120名(先着順)・事前申込みが必要です(詳細は裏面をご覧ください)

新型コロナウイルス感染症の状況次第では中止となる可能性があります。
当日はマスクの着用をお願いします。会場での検温にご協力ください。
37.5℃以上の熱がある方、その他体調不良の方は参加をご遠慮ください。

主催 青年法律家協会和歌山支部
お問合せ先 和歌山市六番丁24 ニッセイ和歌山ビル11階
        TEL 073-433-3980  FAX 073-433-3981
        あすか綜合法律事務所(弁護士 重藤雅之)

〈チラシ裏面〉
青法協憲法記念行事 憲法を考える夕べ
2022年4月28日(木)
開場▶午後5時30分
開演▶午後6時00分

【会場】
和歌山県勤労福祉会館 プラザホープ 4階ホール

講演
敵基地攻撃と日米一体化-踏み越える専守防衛
【講師】
 半田 滋 氏(防衛ジャーナリスト)

 青年法律家協会和歌山支部では、憲法の理念について市民の皆様と一緒に考える場として、憲法記念講演会を1984年から毎年開催してまいりました。ところが、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延という事態のため、一昨年、昨年と2年続けて、講師においでいただく講演会は中止のやむなきに至りましたので、今年は3年ぶりに講師においでいただいての開催となります。
 講師の半田滋氏には、2014年にも「集団的自衛権のトリックと安倍改憲」というテーマでご講演いただいていますが、防衛ジャーナリストの第一人者として、明快で具体的なお話には定評があり、今回も必ずや有益なお話をうかがえるものと確信しています。
 新型コロナウイルス感染症の完全な収束までにはまだ多くの時間を要すると思われますので、開催にあたっては、下記のとおり万全の感染防止対策を講じたいと考えておりますので、何卒ご協力をよろしくお願いします。

●密を避けるため120名を定員とし、完全事前申込制とさせていただきます。
●当日はマスクの着用をお願いします。
●37.5℃以上の熱がある方、その他体調不良の方は参加をご遠慮ください。
●会場での検温にご協力ください。

「青法協憲法記念行事 憲法を考える夕べ」参加申込書

下の申込書に、参加を希望される方全員のご氏名・ご住所・電話番号を記入の上、FAXにてお申し込みください。【1枚で3名様までお申込みいただけます】
申込締切:4月26日(火)
お申込受付は先着順とし、定員に達し次第締め切ります。

※FAXを利用する便宜のない方は、電話で申し込んでいただいても結構です。(ご氏名・ご住所・電話番号をお聞きいたします)
※万一参加者の中から新型コロナウイルス感染者が出た場合、ご記入いただいた情報を保健所等関係する公的機関に提供することがあります。予めご了承ください。

FAX 073-433-3981
あすか綜合法律事務所(弁護士 重藤雅之) 073-433-3980

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追悼 宝田明さん

 Facebookから転載します。

【追悼 宝田明さん】

 俳優の宝田明さんが急逝されたという報道に接し、多くの方が大きな衝撃と悲しみに見舞われたことと思いますが、私もその1人です。
 私が宝田さんと直接お会いできたのは一度きりですが、その時の写真を何とか探し出しましたのでご紹介します。私が撮影したものではないのですが(災害NGO結の前原土武さん撮影/当日手伝いに来ていただいていた)、おそらくご了解いただけるものと判断して掲載します。
 この写真は、2019年8月25日(日)に(今は閉館した)和歌山市民会館小ホールで開催された「ゴジラ」第1作(1954年)デジタルリマスター版上映と主演俳優・宝田明さんの講演(ゴジラ 和歌山上陸!宝田明さんと考える「平和」~これまでとこれからと~)終了後、主催した実行委員会(和歌山G&Tプロジェクト)や9条ネットわかやまのメンバー、それにお手伝いにかけつけてくれた仲間たちが、「やり遂げた」という充実感の中、宝田明さんと記念写真を撮らせていただいたものです。みんな「いい顔」していますよね。

 このイベントを事前告知した私のブログ(8/25ゴジラ 和歌山上陸!~映画『ゴジラ』第1作(1954年)デジタルリマスター版の上映と主演俳優宝田明さんの講演(和歌山市民会館小ホール)のご案内/2019年7月3日)はこちら。
 わかやま新報の報道を紹介しつつ、開催に至った経緯を私が補足説明したFacebookへの投稿はこちら。

 私自身、主催者の一員として、事前告知には相当頑張った企画でしたが、終了後の報告ブログは書いておらず、Facebookへの事後投稿も上にご紹介したもの位です。
 その理由は、
・その年の1月、体調不良で入院したことを契機として、6年間続けていた「ブログ毎日更新」が途絶えたこと
・本番の充実感が半端なく、いわゆる「燃え尽き症候群」に陥ったこと
・私は会計担当だったのですが、かなり大きな規模の企画であり(「ゴジラ」第1作はまだ著作権が切れていないので東宝に上映権料を払わねばならないとか)、赤字となるかどうかぎりぎりの線だったので、最終的な収支が確定するまで気が休まらなかったこと(相当なカンパがあったことで赤字は免れました)

などでした。

 この企画の発案者であり、和歌山G&Tプロジェクトの中心メンバーとして宝田明さんの事務所との連絡役となり、当日は宝田さんからお話を引き出す聴き手の重責を担った(他にも秘蔵のゴジラ・コレクションを展示用に提供した)伊藤宏先生(和歌山信愛女子短期大学教授/現副学長)こそ、企画終了後「真っ白な灰」状態になったはずです。

 私も、有志で実行委員会を作り、企画の実現に関わった経験はいくつかありますが、「ゴジラ 和歌山上陸!宝田明さんと考える「平和」~これまでとこれからと~」ほど、充実した経験ができた企画はありません。
 企画の中心である宝田さんの「平和」への熱い思いを共有しながら、実に多くの方々の協力を得て成功させられた企画でした。

 主演作『世の中にたえて桜のなかりせば』の公開を間近に控えての急逝でした。まだまだ多くの作品に出演していただきたかったという思いが胸に迫ります。宝田さん、どうか安らかに。

 最後に、映画製作委員会と所属事務所が公開したリリースを引用します。

(引用開始)
俳優 宝田 明(たからだあきら 87歳)が、2022年3月14日(月)午前0時31分、肺炎のため都内病院で急逝いたしました。
本作「世の中にたえて桜のなかりせば」で岩本蓮加乃木坂46)と共に主演を務め、エグゼクティブプロデューサーも務めさせていただきました。
この映画は宝田が「桜」をモチーフに企画を温め、宝田の情熱で実現に至ったものです。
宝田は1954年東宝ニューフェース第6期生としてデビュー以来、映画や舞台、TVの第一線で活躍してまいりました。4月1日(金)公開の本作が遺作となります。
葬儀につきましては、ご遺族の意向により感染症禍を考慮し、近親者のみで執り行いました。
お知らせが遅くなりましたこと、心よりお詫び申し上げますとともに、故人が生前に賜りましたご厚誼に対し、熱く御礼申し上げます。

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30数年ぶりにアニメ雑誌を2冊も買ってしまった

Facebookから転載します。

【30数年ぶりにアニメ雑誌を2冊も買ってしまった】

 写真に写っているのは、アニメ雑誌アニメージュ」(徳間書店)と「アニメディア」(学研プラス)のそれぞれ2022年3月号です。これに「ニュータイプ」(KADOKAWA)を加えれば3大アニメ誌の揃い踏みとなりますが、とりあえず「アニメージュ」と「アニメディア」だけ買ってきました。
 どちらも1,000円少々というそこそこの価格ですが、高いのやら安いのやら、最近は雑誌を定期的に買うという習慣が無くなってしまい、中でもアニメ雑誌を買うなどというのは何十年ぶりだろうか?とつらつら考えたところ、1982年に宮崎駿さんが「アニメージュ」に漫画「風の谷のナウシカ」の連載を始めた後しばらくしてから「アニメージュ」を買い出したような記憶があり(毎号というほどではなかったが)、1985年創刊の角川書店ニュータイプ」も、はじめの何冊かは買った記憶がありますので、長くても、80年代半ばの数年間が私がアニメ雑誌と親しんだ時期ということになるのだと思います。ということは、アニメ雑誌の購入は何と30数年ぶりということになりそうです。

 3月号の「アニメージュ」と「アニメディア」での私の最大のお目当て記事は以下のとおりです。

●「アニメージュ」⇒「半妖の夜叉姫 弐の章」「殺生丸一家(声優)座談会」、「トロピカル~ジュ!プリキュア」&「デリシャスパーティプリキュア
●「アニメディア」⇒「半妖の夜叉姫 弐の章」「犬夜叉一家(声優)団らん座談会」

 そう、日曜朝8:30からのプリキュア(2月から新シリーズがスタート)と土曜夕方17:30からの「半妖の夜叉姫」(高橋留美子原作「犬夜叉」の娘達世代を主人公としたアニメオリジナルのスピンオフ作品)は、私が毎週必ず視聴しているアニメなのです(先週終わった「鬼滅の刃 遊郭編」は録画はしたものの視聴はこれから)。

 ところで、プリキュアや「半妖の夜叉姫」について蘊蓄を傾けるのが本稿の目的ではなく、久しぶりに買ったアニメ雑誌をざっと(じっくり読んだのはまだお目当て記事だけ)眺めた印象を2点ほど書き留めておきます。

◎「ニュータイプ」は見ていませんが、「アニメージュ」も「アニメディア」も、付録の種類(クリアファイルとイラストポスター)も同じなら、判型も紙面構成も実によく似ています・・・というか似過ぎていて、見分けがつきません。
◎それから、情報量が多いということでは良いのですが、どちらの雑誌も字のポイントが小さい!1年前に老眼鏡を新調したので一応不自由なく読めることは読めますが。

 とにかく小さな字で、一度も見たことのないアニメ作品についての記事をどこまで読めるか、少しずつチャレンジしていこうかと思います。そうすることで、アニメ界の潮流についての見通しが得られるかもしれませんし、「プリキュア」「半妖の夜叉姫」並みに、熱心に視聴したくなる作品が見つかるかもしれませんしね。

 ちなみに、1~2年前までは、アニメといえば宮崎駿監督や細田守監督による劇場用長編アニメーションにばかり目が向いていましたが、今では、日本のアニメーションは、まず何よりTVシリーズにこそ真価が発揮されていると思うようになっています。「アニメージュ」や「アニメディア」を30数年ぶりに購入したのも、そのような認識の変化が原因だったかもしれません。
 来月は「ニュータイプ」を買おうかな。

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2022/4/9(土)清水雅彦氏講演会~「守ろう9条 紀の川 市民の会」第18回総会記念講演~のお知らせ

2022/4/9(土)清水雅彦氏講演会~「守ろう9条 紀の川 市民の会」第18回総会記念講演~のお知らせ

 2月5日から同月27日まで、和歌山県にも「まん延防止等重点措置」が適用され、連日、500人前後の新規感染者が発生するなど、新型コロナウイルス感染症をめぐる情勢は、まことに予断を許さぬ状況が続いています。
 そのような中でも、既に決定済みの企画の広報を始めなければならないタイミングとなりました。今回ご紹介する「守ろう9条 紀の川 市民の会」第18回総会の記念講演についても、企画が決定したのは昨年12月のことで、コロナ流行の第5波は全国的に収束し、和歌山でも長く新規感染者「0」が続いていた時期でした。

 今年の総会記念講演の講師をお引受けいただいた清水雅彦先生(日本体育大学教授・憲法学)には、実は、2014年11月8日に開催した憲法フェスタでも講演していただいておりますので、当会では2度目のご講演ということになります(当日の憲法フェスタの模様については以下の私のブログをご参照ください)。

2014年11月8日 
『脱走兵』が日本の現実とならないように~11/8守ろう9条紀の川市民の会「第11回 憲法フェスタ」 

 また、その際の清水先生のご講演「ちょっと待った!集団的自衛権~日本を戦争する国にさせない~」の概要は、会紙「九条の会・わかやま」に掲載された要約(3回分載)をお読みください。

会紙「九条の会・わかやま」第260号 
会紙「九条の会・わかやま」第261号 
会紙「九条の会・わかやま」第262号 

 ところで、「守ろう9条 紀の川 市民の会」が清水先生に「2度目の講演」をお願いしたのと時を同じくして、同時期に和歌山で開催される憲法関連の講演会でも、符節を合わせたように、「2度目の講演」が企画されていました。

2022年4月28日(木) 青年法律家協会和歌山支部
⇒半田滋氏(防衛ジャーナリスト) 2014年に続いての依頼 

2022年5月21日(土) 憲法九条を守るわかやま県民の会
渡辺治氏(一橋大学名誉教授) 2018年に続いての依頼 

 ちょうど同じ時期に3つの団体がそれぞれかつて講演していただいたことのある講師に再度の講演依頼を行ったのはおそらく偶然ではないだろうと思います。私は、そのうちの2つの企画決定に関与していますが(紀の川市民の会と青法協)、2021年秋の岸田新政権の発足と衆院総選挙を承け、何とももどかしい閉塞感の中で、どうすれば今後の展望を切り開いていけるのか、その手がかりを得たいという切実な思い(少なくとも私はそうでした)から、かつてお願いした講師陣の中から、現時点で最も有益なお話をうかがえる方ということで、再度の講演をお願いすることにしたのではないかと思います。

 4月から5月にかけての以上の3つの講演会は、時期から考えて、内容的にかぶる点もあるかと思いますが、私としては、連続講演会として、できれば複数参加することにより、しっかりした自分なりの現状分析をするための得難い機会ととらえていただければと期待しています。

 それでは、以下に「守ろう9条 紀の川 市民の会」第18回総会のチラシ文字情報を転記しますが、4月にコロナ禍の状況がどうなっているのか、今から予想することは困難です。清水先生は、和歌山まで来られ、聴衆と直に対面しながら講演されることに大変意欲的ですが、状況によっては、来和せずにリモートでご講演いただき、その映像を河北コミセンのスクリーンで上映する(昨年の上脇博之先生の時と同じ方式)ことになる可能性もあります。なお、主催団体のスキルの関係から、ZOOMやYouTube LIVEなどを利用したリモート参加方式は準備できませんので悪しからず。

(チラシの文字情報から引用開始)
守ろう9条 紀の川 市民の会 第18回 総会

 岸田政権は昨年末に、「国家安全保障戦略」や「防衛計画の大綱」の改定を表明し、その上で「ミサイルの脅威に対抗するための能力を含め、国家の防衛に必要なあらゆる選択肢を検討する」と表明しました。これは、憲法上問題がある「敵基地攻撃能力」を保有するということであり、いわゆる日米「2プラス2」で検討を対米公約したのは大問題です。   
 日本政府は軍事対応の強化ではなく、いかなる国の覇権主義も許さず、国連憲章など国際法に基づき、あらゆる紛争を話し合いで解決する憲法9条を生かした平和外交に徹することこそ必要です。
 日本経済は、安倍・菅政治をはじめ歴代自民党政権から続く新自由主義路線で、雇用破壊による賃下げ、社会保障の切り捨て、消費税増税などによって国民の購買力を奪い、いつまでたっても経済成長できないジレンマに陥っています。今求められるのは6兆円もの軍拡ではなく、国民の暮らしを豊かにし、消費を増やし、平和な日本にしていくことではないでしょうか。そのために私たちは何をしなければならないかを考えたいと思います。多数のみなさまのご参加を願っています。

※総会は会員でなくてもどなたでも参加できます。是非多くの方にご参加いただきたいと願っています。

日時 2022年4月9日(土)午後1時30分~4時20分
場所 河北コミュニティセンター 2F 多目的ホール
      和歌山市市小路192-3(TEL:073-480-3610)(無料駐車場あり)
 南海本線紀ノ川駅」下車徒歩3分(改札口を左折120m、左折し踏切を越え180m、右側)
 和歌山バス・六十谷線(川永団地⇔南海和歌山市駅)「梶取東(かんどりひがし)バス停」前

◎第1部 記念講演 13:40~15:2022年2月12日
「岸田政権が狙う改憲をめぐる情勢と私たちの課題」
 講師 清水 雅彦 氏
  日本体育大学教授(憲法学)、九条の会世話人

◎第2部 総会議事 15:20~16:10

記念講演はコロナ禍の状況によっては、会場内での映像による講演に変更する場合があります

お願い
●4月9日当日、発熱がある方、体調不良の方は参加をご遠慮ください。
●会場入場の際は手の消毒を行い、会場内ではマスク着用をお願いします。
●ご来場の際は必ず「参加者カード」にお名前・住所などをご記入ください。

主催:守ろう9条 紀の川 市民の会
お問合せ先:090-3165-1889 原 通範
(引用終わり)

 なお、スペースが限られているため、チラシには掲載できなかった講師の清水先生のプロフィールについては、会員向けに送付予定の総会開催通知に記載した内容(清水先生の了解済み)をご紹介しておきます。

【講師プロフィール】
◎1966年兵庫県生まれ。
明治大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学、札幌学院大学法学部教授などを経て、日本体育大学スポーツマネージメント学部教授。専門は憲法学。
九条の会世話人、戦争をさせない1000人委員会事務局長代行、民主主義科学者協会法律部会事務局長
◎主な著書
『治安政策としての「安全・安心まちづくり」』(単著)、『平和と憲法の現在』(共編著)、『憲法を変えて「戦争のボタン」を押しますか?』(単著)、『秘密保護法から「戦争する国」へ』(共編著)、『9条改憲 48の論点』(単著)など多数
◎趣味 鉄道、バイク、映画など

(過去「守ろう9条 紀の川 市民の会」で講演された憲法研究者一覧)
2012年 憲法フェスタ 吉田栄司関西大学教授
2014年 総会 森英樹名古屋大学名誉教授 ※2020年4月 ご逝去
2014年 憲法フェスタ 清水雅彦日本体育大学教授
2015年 憲法フェスタ 高作正博関西大学教授
2016年 総会 石埼 学龍谷大学教授
2017年 総会 植松健一立命館大学教授
2017年 憲法フェスタ 本 秀紀名古屋大学大学院教授
2018年 総会 三宅裕一郎三重短期大学教授 ※現・日本福祉大学教授
2018年 憲法フェスタ 飯島滋明名古屋学院大学教授
2019年 総会 長峯信彦愛知大学教授
2019年 憲法フェスタ 長岡徹関西学院大学教授
2020年 憲法フェスタ 君島東彦立命館大学教授
2021年 総会 上脇博之神戸学院大学教授(オンライン講演)
2021年 憲法フェスタ 多田一路立命館大学教授

(弁護士・金原徹雄のブログから/清水雅彦さん関連)
2015年11月3日 
「運動論」を語れる憲法学者・清水雅彦日本体育大学教授の講演動画視聴の勧め 
2017年7月26日 
法律家6団体アピール「自衛隊の存在を9条に明記する安倍改憲提案に反対します」と清水雅彦氏講演動画「『2020年 安倍改憲』~その中味と狙いとは何か」のご紹介 
2017年10月22日 
清水雅彦氏(日本体育大学)講演動画「学ぶ!安倍改憲の真実!」(10/17市民連合@国分寺)を視聴する 

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