wakaben6888のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

半田滋さんのブックレット『台湾有事で踏み越える専守防衛~敵基地攻撃能力と日米一体化~』(頒価100円)のご紹介

Facebookにも同内容で掲載しています。

半田滋さんのブックレット『台湾有事で踏み越える専守防衛~敵基地攻撃能力と日米一体化~』(頒価100円)のご紹介

 「東京新聞論説兼編集委員」であった半田滋さんの肩書きに「元」がつき、まず「防衛ジャーナリスト」という表記になったのはいつからだったでしょうか。著書に記載されたプロフィールでは、この他に「獨協大学非常勤講師」と「法政大学兼任講師」などが付け加えられています。
 その半田さんは、少なくとも2度講演のために和歌山に来ておられ、その都度お話する機会がありました(以下のブログ参照)。

2014年4月26日 
半田滋さんの講演から学んだこと(付・半田滋さんの論説『首相の奇妙な状況認識』を読む) 

2016年7月30日 
戦地からの“最愛の妻”への手紙~「2016平和のための戦争展わかやま」から

 上記ブログでご紹介しているとおり、半田さんの最初の和歌山での講演会は、2014年4月25日に青年法律家協会和歌山支部が主催した「憲法を考える夕べ」でしたが、実は今年(2022年)の4月28日(木)、8年ぶりに青法協和歌山支部が半田さんにご講演をお願いしています。コロナの状況を見極めながら開催方法を検討中ということでまだチラシは出来ていませんが、4月28日午後6時からの予定を空けておいていただけると幸いです。

 さて、今日は、その半田さんが書かれたブックレット『台湾有事で踏み越える専守防衛~敵基地攻撃能力と日米一体化~』(立憲フォーラムブックレット/36頁/2022年1月刊/頒価100円)のご紹介です。

 以下に目次を引用します。

1 はじめに
2 冷戦終結と安全保障関連法を受けた自衛隊の変容
3 奄美、沖縄侵攻を想定した日米共同訓練
4 米軍が利用する「南西諸島のミサイル網」
5 米国の対中政策の変化
6 台湾有事が「6年以内」の理由
7 安全保障関連法による日本の「巻き込まれ」
8 英空母打撃群がインド太平洋へ
9 英国が日本の防衛力を重視する理由
10 EU各国が視線を向けるインド太平洋
11 中国に「けんか腰」で向き合うのか
12 米国が中国に核兵器使用を検討した過去
13 政権の重鎮さえ理解していない安全保障関連法
14 現実味を増す敵基地攻撃能力の保有
15 国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防を3点セットで改定へ
16 防衛費を対GDP比2%以上に急増
17 平和的な問題解決の道を探れ

 本書は、半田さんが東京高裁に提出するための追加意見書として執筆された論考に加筆して完成したものだそうで、近時の我が国の防衛政策をめぐる様々な情勢を、事実を踏まえながら俯瞰するというもので、とにかく分かりやすい。是非みんなが1冊手許に置いてひもといていただければと思います。
 それに何より安い!
 しかも10冊(これでも1,000円)以上の注文で送料無料になります。
 是非何人かでまとまって購入されてはいかがでしょうか。

 注文方法は半田滋さんのFacebookでも紹介されていました。

[ブックレット注文方法]
1冊100円で10冊から送料無料。
申し込みは立憲フォーラムへ(担当・福田誠之郎さん)
メール:fukuda@haskap.net 
FAX:03-3303-4739

 私も50冊注文して事務所に届いています。私の事務所まで取りに来ていただける便宜のある方はご連絡ください。

(参考動画)
岡山弁護士会・シリーズ憲法講演会No.28「敵基地攻撃と日米一体化~踏み越える専守防衛~」


www.youtube.com

※2月5日(土)に岡山弁護士会で行われた半田滋さんの講演会です。半田さんの講演部分は19分~です。

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「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」をめぐる「夢想」について

Facebookにも同内容で掲載しています。

憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」をめぐる「夢想」について

 私も会員に名前を連ねている「子どもたちの未来と被ばくを考える会」が、今年(2022年)の1月に発行して会員に送ったニュースレターのために寄稿した小文をご紹介します。共同代表の松浦雅代さんから会員への呼びかけに応え、昨年の12月7日に書いたものです。松浦さんからのリクエストは「子ども脱被ばく裁判の(1審判決の)その後」についてというものでしたが、私の手には余るので「どうしようか」と悩んでいたところ、ちょうど雨の中参加してきたランチTIMEデモにからめたアイデアが浮かび、一気に書き上げたものです。
 内容的には、本来なら、「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」の呼びかけ団体である「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」の定例会の場で問題提起するのが適当ではないかとも思われますが、まだ私自身の中でも生煮えのアイデアなので、他の方のご意見などもお聞きできればと思い、公開してみることにしたものです。

タイトル:「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」をめぐる「夢想」について
 2014年6月23日に第1回を行った「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」(呼びかけ:憲法9条を守る和歌山弁護士の会)が、本稿を書いている今日(2021年12月7日)行われたデモで90回目を迎えた。今日も、降り続く雨の中、55人の市民が参加した。よく7年以上も休まずに続けてこられたものだと、主催団体の一員ながら感心する。
 7年前の政治状況を記憶している方には説明の必要もないかもしれないが、デモが「憲法の破壊を許さない」と名乗ったのは、当時、第2次安倍政権が、日本国憲法の下では集団的自衛権の行使は認められないという、歴代の自民党政権民主党政権も)が守り続けてきた憲法解釈を、本来なら憲法改正の発議を経て国民投票にはかるべき問題であるにもかかわらず、一内閣が勝手に閣議決定で変更しようとしていることに抗議し、「憲法の破壊を許さない」市民の意思をアピールしなければという切迫感にかられてスタートしたものだった。
 このような経緯から、このデモは、呼びかけの当初の段階では、立憲主義を守るためのデモとしてスタートしたものであり、決して9条護憲派だけのデモではなく、実際、第1回の参加者160人の中には、「自分は9条は改正した方が良いと思うが、安倍政権のやり方は許せない」という人も、ごく少数ながら参加していた。
 その後、いつしかデモで使われるコールの中に「憲法9条世界の宝」とか「9条を子どもに残そう」というフレーズが登場しても誰も怪しまなくなり、「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」が、あたかも「9条を守るためのデモ」であるかのような外観を呈するに到った。
 今日のような雨の日にも50人を超えるそれなりの参加者があるのは、いくつもの「9条の会」の協力があればこそであり、このような推移はある種必然であったとは思う。
 しかし、2019年から2020年にかけて、検察庁法に違反する東京高検検事長の定年延長や、日本学術会議法に違反する会員推薦候補6名の恣意的任命拒否など、従来では考えられもしなかったあからさまな法秩序を無視した横紙破りを政府が堂々とやってのけるという状況を目の当たりにして、「9条」だけが問題なのではない、ということを改めて認識することになったのも事実である。
 実は、今日の第90回デモのコーラーは主催団体共同代表の1人である豊田泰史弁護士が務めたのだが、いつものコールの中に、さりげなく「和歌山にIRカジノはいらない!」というコールを挿入しており、参加者も元気よく唱和していた。カジノ問題が憲法問題か?についてはいささか疑問もあるが、憲法が保障する人権や価値を守るために見過ごすことのできない問題が社会には多々ある訳で、そのような様々なテーマをコールの中に取り入れることはできないか、コーラーも弁護士だけではなく、その回のテーマに相応しい人にお願いしてはどうか、などということを夢想したりしている(まだ夢想の段階で、主催団体の内部で問題提起もしていないが)。
 もしもこの夢想が実現に一歩踏み出せば、放射能から逃れるための「避難の権利」を保障せよというコールが、「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」の中で聞ける時が来るかもしれないというようなことを思ったりした12月7日であった。
 

(参考)
「子どもたちの未来と被ばくを考える会」公式ブログ 
同じニュースレターに松永久視子さんが書かれた文章(Facebookで公開)

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動画公開/「1.27 憲法を変えるな!~安保法制違憲訴訟の勝利を目指して」/記念講演:石川健治氏(東京大学教授)

 2022年2月5日配信(予定)のメルマガ金原No.3508を転載します。

Facebookにも同内容で掲載しています。

動画公開/「1.27 憲法を変えるな!~安保法制違憲訴訟の勝利を目指して」/記念講演:石川健治氏(東京大学教授)

 去る1月27日(木)に安保法制違憲訴訟全国原告連絡会が主催した「1.27 憲法を変えるな!~安保法制違憲訴訟の勝利を目指して」(於:日本教育会館・一ツ橋ホール)のアーカイブ動画がYouTubeで公開されました。私は500円を払ってライブ配信を視聴しましたが、アーカイブは無料公開です。
 この集会のタイトルで「変えるな」と主張している「憲法」が具体的に何を指しているのかということについて、実は議論を始めるとなかなか難しいことになりそうです。それは、2014年6月以来、「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」が呼びかけて毎月実施している「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」が、「本当に9条護憲派」だけのデモなのか?あるいは、現実にはそうであっても、それがあるべき姿なのか?という問題にも似て、常に意識の片隅で気になり続けている問題です。
 実は、そのことがあらためて気になったのは、この日の記念講演の講師が石川健治東京大学教授(憲法学)であったからです。
 この日のプログラムとYouTube視聴の目安時間を書いておきます。


www.youtube.com

  • プログラム
    ・プレイベント(全国の原告のみなさんをZoomでつなぎます!) 冒頭~
    ・講演会(司会:山口あずささん)
    49分~ 雅楽「笙」の演奏とお話 鈴木治夫さん(笙職人、元東京藝術大学非常勤講師)
    58分~ 全国の訴訟について 福田護さん(弁護士)
    1時間10分~ 講演 石川健治さん(東京大学法学部教授)
    2時間19分~ 賛同署名協力のお願い 内山新吾さん(弁護士)
    2時間23分~ 質疑応答
    2時間40分~ 集会アピール 石垣敏夫さん(埼玉訴訟原告)
    2時間46分~ 閉会挨拶 菱山南帆子さん(東京国賠訴訟原告)

     実は、石川教授による講演のライブ配信を視聴しながら、私はずっとメモをとり続けていました(A4に走り書きで5枚)。大学の講義(私はあまり出席しませんでしたが)さながらの聴講態度ですが、心地良く「うんうん」とうなずいていられるような講演でないことは間違いありません。
     私のメモを見返して、パワポ資料に表示された見出しを抜き書きしてみましょう。

    講演タイトル「復初(ふくしょ)の説」(丸山真男からの引用)
    0 説得定義(チャールズ・スティーブンソンから)
    1 内側の問題(憲法9条違反)
     Ⅰ)平和政策としての同盟政策と第一次世界大戦
     Ⅱ)戦間期の平和主義(同盟政策から安全保障政策へ)
     Ⅲ)満州事変による国際連盟脱退と日独伊三国同盟
     Ⅳ)第二次世界大戦の惨禍と安全保障政策への復帰
     Ⅴ)国際連合体制に挿入された同盟政策
     Ⅵ)日米「安全保障」条約から日米「同盟」条約へ
     Ⅶ)名実ともに日米同盟の時代
    2 外側の問題(「右」も「改憲派」も怒った)
     96条改正問題
     憲法を国民から取り上げる7.1閣議決定
     ⇒論理の限界を超える
    3 なめんなよ(尊厳の問題)

     石川教授がなぜ「0(序論)」として「説得(的)定義」を前振りとされたのかは、1時間10分の講演を通して聴講すれば明らかだろうと思います。
     その上で、「9条」「96条」「安保法制」などを考えていく上で、石川教授の見解をどう咀嚼するかが問われる訳で、私がなぜ終始メモをとりながら視聴したのかが理解していただけるのではないかと思います。

(弁護士・金原徹雄のブログから/石川健治さん関連)
2015年6月8日 
憲法学者の矜恃~佐藤幸治氏、樋口陽一氏、石川健治氏(6/6「立憲デモクラシーの会」シンポジウムにて) 
2015年11月15日 
佐々木惣一が発見した「国民の存在権」(憲法13条)と自民党改憲案~石川健治東大教授の講義で学ぶ(11/13立憲デモクラシー講座第1回) 
2016年1月25日 
「立憲デモクラシーの会シンポジウムin岡山」(1/22)中継動画を視聴して今後の企画に期待する 
2016年2月6日 
立憲デモクラシーの会・公開シンポジウム「緊急事態条項は必要か」を視聴する 
2016年5月2日 
憲法記念日を前に~「憲法学者、石川健治・東大教授に聞く」(毎日新聞・特集ワイド)を読む 
2016年5月3日 
憲法記念日に石川健治氏(東大教授)の論考「9条立憲主義のピース」(朝日新聞)を読む 
2016年11月4日 
ダブル講演(11/3)「混迷する南スーダンの情勢と自衛隊の派兵:栗田禎子氏」と「立憲主義の破壊と『戦後』の終わり:石川健治氏」を視聴する 
2017年1月3日 
「BSフジLIVE プライムニュース」テキストアーカイブから識者の発言を読む~石川健治氏、伊勢﨑賢治氏など 
2017年5月5日 
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第6回・石川健治東京大学教授「天皇と主権 信仰と規範のあいだ」のご紹介 
2017年6月29日 
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第7回・島薗進上智大学特任教授&石川健治東京大学教授「教育勅語―なにが問題か:天皇・軍隊・人間」のご紹介 
2018年3月14日 
YouTube版・立憲デモクラシー講座に石川健治東京大学教授(憲法学)が登場~しかも3回分(第4回~第6回)の「大河」講義

動画公開/「1.27 憲法を変えるな!~安保法制違憲訴訟の勝利を目指して」/記念講演:石川健治氏(東京大学教授)

 2022年2月5日配信(予定)のメルマガ金原No.3508を転載します。

Facebookにも同内容で掲載しています。

動画公開/「1.27 憲法を変えるな!~安保法制違憲訴訟の勝利を目指して」/記念講演:石川健治氏(東京大学教授)

 去る1月27日(木)に開催された安保法制違憲訴訟全国原告連絡会が主催した「1.27 憲法を変えるな!~安保法制違憲訴訟の勝利を目指して」(於:日本教育会館・一ツ橋ホール)のアーカイブ動画がYouTubeで公開されました。私は500円を払ってライブ配信を視聴しましたが、アーカイブは無料公開です。
 この集会のタイトルで「変えるな」と主張している「憲法」が具体的に何を指しているのかということについて、実は議論を始めるとなかなか難しいことになりそうです。それは、2014年6月以来、「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」が呼びかけて毎月実施している「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」が、「本当に9条護憲派」だけのデモなのか?あるいは、現実にはそうであっても、それがあるべき姿なのか?という問題にも似て、常に意識の片隅で気になり続けている問題です。
 実は、そのことがあらためて気になったのは、この日の記念講演の講師が石川健治東京大学教授(憲法学)であったからです。
 この日のプログラムとYouTube視聴の目安時間を書いておきます。


www.youtube.com

  • プログラム
    ・プレイベント(全国の原告のみなさんをZoomでつなぎます!) 冒頭~
    ・講演会(司会:山口あずささん)
    49分~ 雅楽「笙」の演奏とお話 鈴木治夫さん(笙職人、元東京藝術大学非常勤講師)
    58分~ 全国の訴訟について 福田護さん(弁護士)
    1時間10分~ 講演 石川健治さん(東京大学法学部教授)
    2時間19分~ 賛同署名協力のお願い 内山新吾さん(弁護士)
    2時間23分~ 質疑応答
    2時間40分~ 集会アピール 石垣敏夫さん(埼玉訴訟原告)
    2時間46分~ 閉会挨拶 菱山南帆子さん(東京国賠訴訟原告)

     実は、石川教授による講演のライブ配信を視聴しながら、私はずっとメモをとり続けていました(A4に走り書きで5枚)。大学の講義(私はあまり出席しませんでしたが)さながらの聴講態度ですが、心地良く「うんうん」とうなずいていられるような講演でないことは間違いありません。
     私のメモを見返して、パワポ資料に表示された見出しを抜き書きしてみましょう。

    講演タイトル「復初(ふくしょ)の説」(丸山真男からの引用)
    0 説得定義(チャールズ・スティーブンソンから)
    1 内側の問題(憲法9条違反)
     Ⅰ)平和政策としての同盟政策と第一次世界大戦
     Ⅱ)戦間期の平和主義(同盟政策から安全保障政策へ)
     Ⅲ)満州事変による国際連盟脱退と日独伊三国同盟
     Ⅳ)第二次世界大戦の惨禍と安全保障政策への復帰
     Ⅴ)国際連合体制に挿入された同盟政策
     Ⅵ)日米「安全保障」条約から日米「同盟」条約へ
     Ⅶ)名実ともに日米同盟の時代
    2 外側の問題(「右」も「改憲派」も怒った)
     96条改正問題
     憲法を国民から取り上げる7.1閣議決定
     ⇒論理の限界を超える
    3 なめんなよ(尊厳の問題)

     石川教授がなぜ「0(序論)」として「説得(的)定義」を前振りとされたのかは、1時間10分の講演を通して聴講すれば明らかだろうと思います。
     その上で、「9条」「96条」「安保法制」などを考えていく上で、石川教授の見解をどう咀嚼するかが問われる訳で、私がなぜ終始メモをとりながら視聴したのかが理解していただけるのではないかと思います。

(弁護士・金原徹雄のブログから/石川健治さん関連)
2015年6月8日 
憲法学者の矜恃~佐藤幸治氏、樋口陽一氏、石川健治氏(6/6「立憲デモクラシーの会」シンポジウムにて) 
2015年11月15日 
佐々木惣一が発見した「国民の存在権」(憲法13条)と自民党改憲案~石川健治東大教授の講義で学ぶ(11/13立憲デモクラシー講座第1回) 
2016年1月25日 
「立憲デモクラシーの会シンポジウムin岡山」(1/22)中継動画を視聴して今後の企画に期待する 
2016年2月6日 
立憲デモクラシーの会・公開シンポジウム「緊急事態条項は必要か」を視聴する 
2016年5月2日 
憲法記念日を前に~「憲法学者、石川健治・東大教授に聞く」(毎日新聞・特集ワイド)を読む 
2016年5月3日 
憲法記念日に石川健治氏(東大教授)の論考「9条立憲主義のピース」(朝日新聞)を読む 
2016年11月4日 
ダブル講演(11/3)「混迷する南スーダンの情勢と自衛隊の派兵:栗田禎子氏」と「立憲主義の破壊と『戦後』の終わり:石川健治氏」を視聴する 
2017年1月3日 
「BSフジLIVE プライムニュース」テキストアーカイブから識者の発言を読む~石川健治氏、伊勢﨑賢治氏など 
2017年5月5日 
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第6回・石川健治東京大学教授「天皇と主権 信仰と規範のあいだ」のご紹介 
2017年6月29日 
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第7回・島薗進上智大学特任教授&石川健治東京大学教授「教育勅語―なにが問題か:天皇・軍隊・人間」のご紹介 
2018年3月14日 
YouTube版・立憲デモクラシー講座に石川健治東京大学教授(憲法学)が登場~しかも3回分(第4回~第6回)の「大河」講義

3/17 和歌山弁護士会市民公開学習会 「重要土地等調査規制法」施行による県民生活への影響を考える(zoom配信による)

Facebookにも同内容で掲載しています。

3/17 和歌山弁護士会市民公開学習会 「重要土地等調査規制法」施行による県民生活への影響を考える(zoom配信による)

 和歌山弁護士会主催のシンポジウム「人と動物の共生する社会の実現へ向けて~動物愛護問題を考える~」(2月18日開催)を先日ご紹介したところですが、引き続き、年度内に開催される和歌山弁護士会主催の市民向け企画をご案内します。3月17日にオンライン(ZOOM)で開催される市民公開学習会「「重要土地等調査規制法」施行による県民生活への影響を考える」(講師:馬奈木厳太郎(まなぎ・いずたろう)弁護士)です。

 開催の趣旨などはチラシをご覧いただきたいのですが、講師の馬奈木弁護士が所属事務所(東京合同法律事務所)のホームページで、先輩弁護士から教えられた「弁護士は5者であれ」というモットーの説明をしている「皆さまへひとこと」を興味深く読みました(私自身はこんな「教え」は初めて読みましたが)。

 なお、動物愛護シンポを企画した公害対策・環境保全委員会にしても、重要土地等調査規制法学習会を企画した憲法委員会にしても、年度当初から企画の検討を始め、内容を固め、講師等に打診し、会内の承認を得る手続きを践んだりということをしていると、どうしても開催は年度末ぎりぎりになることが多いのです(これまでもそうでした)。ということで、参加する方も年度末は忙しい(?)。

○正式名称「(令和三年法律第八十四号)重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律」は、今年(2022年)6月1日の一部施行を経て、9月1日から全面的に施行されます。

○法律の条文はこちら
○法案に反対した日弁連会長声明(2021年6月2日)もご紹介しておきます。

 以下にチラシ記載情報を転記します。是非多くの方にご参加いただきたくご案内します(先着100名様)。

(チラシから引用)
市民公開学習会
「重要土地等調査規制法」施行による県民生活への影響を考える

本年9月本格運用開始!!
「重要施設」周辺の土地・建物利用者のプライバシー、思想・良心の自由、財産権が侵される危険

2022年3月17日(木)午後6時~8時
開催方法/ZOOMによるオンライン配信(先着100名)

講師/馬奈木厳太郎(まなぎ・いずたろう)弁護士
講師プロフィール
■1975年、福岡県生まれ。■大学専任講師(憲法学)を経て現職。■福島原発事故の被害者救済訴訟に携わるほか、福島県広野町の高野病院や、演劇界・映画界のハラスメント、大槌町旧庁舎解体差止事件などを手がける。■ドキュメンタリー映画『大地を受け継ぐ』企画(井上淳一監督、2015年)、『誰がために憲法はある』制作(井上淳一監督、2019年)、『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』製作協力(平良いずみ監督、2020年)、『わたしは分断を許さない』プロデューサー(堀潤監督、2020年)を務めた。

 昨年6月16日に成立した重要施設周辺における土地・建物の利用状況調査及び利用規制等を可能にする法律が、今年の9月から本格運用を始めます。米軍・自衛隊基地・海上保安庁施設及び重要な生活関連施設(港湾や発電所等)の周囲約1キロメートルを内閣総理大臣が「注視区域」に指定すると、その範囲にある土地・建物の利用者の情報を地方公共団体の長や利用者から提出させることができ、重要施設等の昨日を阻害するおそれがあると判断されると利用を制限できることになります。さらに内閣総理大臣が「特別注視区域」に指定すると、その区域内の土地の売買について国への届出が義務付けられます。
 和歌山県下にも、和歌山市美浜町由良町串本町自衛隊施設があり、その他にも「重要施設」の指定がされることも想定されます。
 そこで、この法律の内容を知り、県民の生活への影響とそれへの対応について考えます。

[参加申込方法]
下記URL又はQRコードからお申し込み下さい。
 https://mail-to.link/m8/66e3xc 
申込締切:令和4年3月10日(木)
開催日が近付きましたら、メールでご案内いたします。
なお、当日、何らかの理由で通信が遮断され、復旧が困難となった場合には、やむを得ずオンライン配信を中止することがあります。また、本イベントの内容を記録し、当会の会報等で使用させていただくことがあります。

主催/和歌山弁護士会
640-8144 和歌山市四番丁5番地  TEL:073-422-4580(代)
共催/日本弁護士連合会

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3/13「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2022」(オンライン併用)のご案内

 2022年2月4日配信(予定)のメルマガ金原No.3506を転載します。

 ※Facebookにも同内容で掲載しています。

3/13「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2022」(オンライン併用)のご案内

 和歌山城西の丸広場を会場として、3.11前後の日曜日に賛同団体が実行委員会を作り、反原発の集会を開くようになったのが2013年からで、2015年からは集会名称も統一され、「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション20△△」となりました。このスキームでの開催は2017年まで続いたのですが、その中でもとりわけ思い出深いのは、私自身が出演交渉した「ヒポポ・フォークゲリラ」をはじめ、「みかんこ」「なつおmetts南風」の皆さんにご出演いただいた2016年の集会です。
 2018年以降は、西の丸広場ではなく、貸ホールを借りての開催となり、さらにコロナ禍のために2020年は中止、2021年はオンライン学習会としての開催でした。
 そして今年2022年は、久しぶりに会場(プラザホープ)を確保しての開催を準備しつつ、オンラインも併用するという「両にらみ」の態勢となりました。開催日である3月13日までにオミクロン株による第6波の流行がどの程度収束に向かっているかの予想は難しいところであり、現時点では、「オンラインのみでの開催」の可能性もかなりあるのかな、という気もします(私の個人的な観測ですが)。

 以下に、チラシ記載情報から開催概要をご紹介します。

「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2022」(参加無料・事前申込制)

日時 2022年3月13日(日)13:30~16:00
会場 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ 4F大ホール
(オンライン併用)

内容
13:00 受付
13:30 開会:主催者挨拶
13:40 学習会
講演「原発事故から11年、復興には程遠いフクシマの現状」
講師/伊東達也氏(原発問題住民運動全国連絡センター代表委員)
※講師ご紹介 福島県立高校に教員として8年間勤務したのち、いわき市議・福島県議として30年活動し、現在は、原発問題住民運動全国連絡センター代表委員、革新懇代表世話人など。
15:20 閉会挨拶
15:30 JR和歌山駅までアピール行進(約20分)

●コロナの感染状況によっては「オンラインのみでの開催」又は「中止」になる可能性もあります。その際は事務局から参加申し込みいただいた方に連絡いたします。

主催/フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2022 実行委員会
事務局/和歌山県職員組合書記局
和歌山市松原通3-20(和歌山県教育会館内)
TEL:073-423-2261  FAX:073-436-3243

●学習会への参加方法
・コロナの感染防止のため、「会場参加」は人数得制限(90人まで)を行います。
・「会場参加」「オンライン参加」のいずれも「事前申し込み」が必要です。
・「会場参加」希望であっても状況によっては「オンライン参加」へ変更していただく場合があります。
○会場参加の申し込み方法
チラシ裏面の申込書に所定事項(氏名・所属・連絡先・オンラインへの変更の可否)を記入し、和教組へFAX(073-436-3243)で送信してください。
○オンライン参加の申し込み方法
・2月21日(月)~3月7日(金)の期間内に下記の申し込みアドレス宛にメールで申し込んでください。  
  W_genpatsuzero@wakyoso.com 
・上記申し込みメールには、①氏名、②所属団体又は住所、③連絡先の電話番号を必ず記載してください。
・後日、事務局から送信元のアドレスに、ズームミーティングへの参加に必要なIDとパスコードをお送りします。
・不明な点がありましたら、実行委員会事務局(TEL:073-423-2261/和教組:武田)までお問い合わせください。

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長野たかしさん・あやこさんの新作CD『残り時間』を是非聴いて欲しい

 2020711日配信(予定)のメルマガ金原No.3472を転載します。

 

長野たかしさん・あやこさんの新作CD『残り時間』を是非聴いて欲しい

 

 「『関西フォーク』というムーブメントがあった」と聞いてぴんと来る人、知識として知っているだけではなく、「自分もそのムーブメントに参加していた」という自覚がある世代の中では、1954年(昭和29年)生まれの私などは、比較的若い方(?)でしょうか。

 「関西フォークの時代」をいつからいつと定義するかは困難な問題ですが、私の個人史に引きつけて言うと、1967年末の『帰ってきたヨッパライ』(ザ・フォーククルセダーズ)の発売・大ヒット(私は中学1年生)に始まり、岐阜県坂下町(現中津川市)、椛の湖のほとりで開かれた第3回全日本フォークジャンボリー(高校2年生だった私も友人とテント持参で参加していた)が、一部参加者による舞台占拠をもって幕を閉じた1971年夏まで、という気がします。

 

 そして、その頃歌い始めたアーティストで、今なお現役という方々も多い中で、私が、ここ数年の間に、和歌山のライブハウスで生の演奏に複数回接することができ、とても感銘を受けた方々のお名前を挙げるとすると、中川五郎さん、よしだよしこさん、そして、長野たかしさん(元五つの赤い風船のベーシスト)と奥様の森川あやこさんでしょうか。

 

 このうち、長野たかしさん・あやこさんについては、ほぼ毎年、和歌山でのライブにおじゃましているように思います。実際、そのライブ会場で手売りされていた以下の4枚のCDを都度購入させてもらっていますので。

 

Face to Face 面と向かって!』 6曲収録

 「花をください」「君こそは友」「心のネット」「生きる」「コップ半分の酒」「Hard Times Come Again No More

 

『希求』 11曲収録

 「めぐり逢い」「灰色の街」「私が歌う理由(わけ)」「コップ半分の酒」「希求」「Last night I had strangest dream」「追放の歌」「勇気を出して」「モノローグ」「つまんない歌」「夢の夜会」

 

『同じ丘に立って』 10曲収録

 「同じ丘に立って」「私が私と言えるよう」「このままじゃ死ねないね」「心許なきこの国で」「光あるうちに」「街はレンガ色に」「何もせん隊ダジャレンジャー」「いいんだよ それで」「守ろうこの平和」「同じ丘に立って(instrumental)」

 

『れぞれの木は空へ 2018.11.10 長野たかし50周年記念ライブ with あやこ』 14曲収録

 「残りの人生で」「モノローグ」「同じ丘に立って」「灰色の街」「Fight To The Last」「私が私と言えるよう」「コップ半分の酒」「光あるうちに」「それぞれの木は空へ」「心許なきこの国で」「希求」「めぐり逢い」「いいんだよ それで」「君こそは友」

 

 ところが、今日ご紹介しようと思っている出たばかりのお二人のCD『残り時間』(10曲収録)は、ライブ会場での手売りではなく、「先行予約」した上で郵送していただいたものです。

 その間の経緯を理解していただくには、長野さんご自身が「CD先行予約」をFacebookで呼びかけた文章の一部を引用するのが良いでしょう。

 https://www.facebook.com/groups/522771518349954/permalink/557523078208131/

 

(引用開始)

いよいよ、生活苦が現実のものとなりました。

予約をしていたライブハウスから続々と中止、延期、そして開催中止・延期を促すメールや電話が届いています。

そんな中、政府の休業補償とは名ばかりで、ほとんどのツアーミュージシャンは、減収証明ができる書類などはなく、網の目から落とされます。

私どももその中の一人です。

その上、緊急事態宣言が発せられると、私どものライブをしてくれる頑張っているライブハウスも、今後ライブ開催ができるか微妙ですので、ライブをして得る私の現金収入も断たれてしまいます。

そこで、私どもが生き抜く方法としては、現在できている新曲をCDにしたり、これから作っていく曲を録音CDにして皆さんに買って頂くしか術がありません。

しかし、現在、CD製作する資金もなく、前回させて頂いいた様に先行予約という個人的なクラウドファンディングを行いCD製作資金と生活費を確保するしかありません。

(略)

販売予定価格は3000円

どうか先行予約をお願いいたします。

どうぞ宜しくお願いいたします。

目標は「所得補償給付」と同じ額の30万円です。

30万円が集まったところで、CDの原版をプレスにまわせるよう、残りの曲を作ろうと思います。30万円との競争と、自分にプレッシャーをかけておきます。…基本なまけもんなんで。

(引用終わり)

 

 ここまで率直な文章を書ける人はあまりいないかもしれません。

 この文章が書かれたのが4月7日、奇しくも一都二府四県に緊急事態宣言が発令されたその日であり、まだ、全国民に所得制限なしで10万円ずつ支給する方針に転換する前のことでした。

 

 CDのジャケットに長野さんが書かれた文章も少し引用してみましょう。

 

(引用開始)

2020年1月16日、70歳の誕生日を迎え、今年は頑張って古希記念70ヶ所ライブツアーに取り組んでみようと、日本各地のライブハウス、ライブ居酒屋、喫茶店の情報を集め、ツアー計画を立て動き始めました。ところが、2月初め頃からクルーズ船でのコロナウイルスによる感染患者のことが報道され出し、ライブ中止、延期の連絡が次々と入ってきたのです。ライブのできないツアーミュージシャンにとっては死活問題。考えた末「私のできることは、曲を作り歌うこと」。CDを作り売れば口に糊することもできるのではないかという結論に至りました。

(引用終わり)

 

 全国のライブハウス(居酒屋、喫茶店)を回って演奏されているミュージシャンの皆さんにとって、「歌う場」に対する行政からの休業要請、そして正式要請の前から吹き荒れていた「自粛」の嵐は、まさに、表現活動と生計の双方を直撃する「死活問題」だったわけです。

 徐々にライブは復活の兆しを見せ始めているとはいえ、いまだ危機の渦中であり、今後の演奏活動とそれを支える収入の確保は、全てのミュージシャンにとって切実な問題であり続けているのだろうと思います。

 

 そのような中、届いた長野たかしさん・あやこさんによる待望の新作CD『残り時間』です。タイトルを見て、私は前作の冒頭に収録された『残りの人生で』を思い出しました。その歌詞をご紹介したいのは山々なのですが、最初の1行を書き写すと、それで歌詞の全部を転記したことになってしまい、著作権法上の「引用」として許容されるかどうか、いささかためらいがありますので控えておきます。

 いずれにせよ、私は、長野さんの5学年下ですが、「残り時間」で何が出来るか、いやでも意識せざるを得ない年代となっていますので、私にもぴったりと身につくタイトルです。

 

 収録されているのは以下の10曲です。

 

『残り時間』

1.Hard Times Come Again No More  詞・曲:Stephen Foster 訳詞:長野たかし

2.More to Come  詞・曲:長野たかし

3 私に嘘はつかないで   詞・曲:長野たかし

4 午前0時の鐘が  詞・曲:長野たかし

5 だいじょうぶ  詞・曲:長野たかし

6 Chain  詞・曲:長野たかし

7 平和の道(平和行進のうた)  詞・曲:長野たかし

8 道の駅  詞・曲:長野たかし

9 自分の心に正直に  詞・曲:長野たかし

10 風が吹く  詞・曲:長野たかし

 

 この1曲、1曲の感想を書いていてはきりがありませんし、第一、実際の曲を聴いていない人にその良さを伝えることはもともと至難なことなので、あきらめました。

 その代わりとして、長野たかしさん・あやこさんのファン代表(?)として、このアルバムのレコーディングにも参加されている、大阪の熊取町議会議員であり、琵琶奏者でもある江川けいこさんのFacebookに書かれた感想の一部を引用させていただきます。ちなみに、江川さんは、和歌山での長野たかしさん・あやこさんのライブにも、長野さんのベースで演奏するオープニングアクトの出演者として何度も出演されており、昨年のライブで演奏された『感謝』(作詞:北山修、作曲:加藤和彦)はとても素晴らしかったですよ(何組も出演していたので、間違っていたらごめんなさい)。

 https://www.facebook.com/keiko.egawa.9/posts/3053282954757750

 

(引用開始)

【残り時間】~えがどんの勝手な感想~

 長野たかしさんの「希求」を5年前に初めて聞いた時、私が探し続けていたのはこんな歌だと心奪われ、それからは二人の追っかけを可能な限りしています。

 あれから4枚のCD(アルバム)が生まれました。

 新曲の制作に没頭する長さんの気迫と、「こんな音どう?」と気に入ったコードをひいて聞かせてくれた時は、それが楽しそうでたまりませんでした。

 今回、新しいCDをつくると聞いた時、二つのお願いをしました。

 一つは琵琶の音色を入れてほしいとお願いしました。長さんは琵琶の特徴をすぐ理解され、調弦を変えて挑戦するこができました。プロってすごいなと思いました。「道の駅」は、ご高齢のご夫婦が人生の道の駅で一息つきながら、これまで目指してきたことや、将来について戸惑いを感じながらも二人で生きていこうという、長さん自身の人生を歌ったものだと思いました。そんな曲に琵琶の音を入れて下さったこと、とっても感謝しています。

 二つ目は、「平和行進」に向けた曲を作ってほしいとお願いしました。毎年広島・長崎まで核兵器の廃絶と平和を求めてみんなで歩きます。音楽を通して元気に歩けて、歌詞は覚えなくても誰でも気軽に歌えるような曲にしてほしいとお願いしました。そこで生まれたのが「平和への道」です。今年は特に新型コロナ感染症で行進時に歌えなかったのですが先導カーから「平和の道」が流れると「元気が出た」との感想をいただきました。行進用はガヤ(会話)抜きで伴奏たっぷりの分を頂きました。

 私は「五つの赤い風船」時代を知りませんが、どの曲もいとおしいです。あやこさんが長さんの歌詞に込められた思いをまっすぐ受け止め、尊重しながら歌い、二人のハーモニーが絶妙です。ぜひ聞いてほしいです。

(略)

 今回のCDには多くのミュージシャンが加わり、とっても豊富な曲想で楽しめます。いろんな意味で私の支えになった曲ばかりです。勝手な感想をるる述べましたが、ぜひ手に取って聞いてくださいませ。

(引用終わり)

 

 1曲1曲の紹介はあきらめると書きましたが、音源をご紹介できる曲はこの限りにあらずということで、長野たかしさんの公式YouTubeチャンネルで聴ける『残り時間』収録の2曲は是非聴いてください。

 

 まずは、『午前0時の鐘が』です。

 この曲については、アルバムのジャケットに長野さんご自身が書かれた紹介文をお読みいただくべきでしょう。

 

(引用開始)

特に劇団(※金原注 人形劇団MOMO)の作品を通じて、長年やってきた環境問題については、コロナ禍とは切り離せない問題だと知りました。ウイルスは単独では生存することができず、何らかの生物を宿主としていなければならず、その宿主が絶滅の危機に陥ると、別の生物に宿り生き延びていくということを知りました。つまり、人類が自然破壊を行い、絶滅危惧種を作っていく限り、COVID-19のようなウイルスが、次から次と、人類に襲い掛かって来るということです。

このことは必ず訴えようと「午前0時の鐘が」を書きました。

環境危機時計という、地球環境問題の悪化に伴う人類存続危機の程度をどのように感じているか、時計の針にたとえて表示したものがあります。

2019年の調査では「9時46分…極めて不安」となっております。

 https://www.af-info.or.jp/ed_clock/

MVも作り、YouTubeに載せておりますので、ぜひ一度ご覧ください。

(引用終わり)

 

『午前0時の鐘が』

 https://www.youtube.com/watch?v=ZI5AjFjX4Os

 

 もう1曲、全曲ヴァージョンがアップされているのが『私に嘘はつかないで』です。

 この曲は、長野たかしさん・あやこさんがやっておられる人形劇団MOMOの「主演女優」(自称なので、本当かどうかは知りません)である「ザベス」ちゃんのデビュー曲ということのようです。

 曲は、字幕付きの演奏を聴いていただければ分かりますが、ダブル・ミーニングの技法で作られています。

 3番まである歌詞の1番だけ引用します(この程度なら著作権法が許容する「引用」でいけるでしょう)。

 

(引用開始)

ちゃんと目を見て話してよ

いつも話をはぐらかす

責任とるとは言うけれど

口から出任せ嘘ばかり

 笑いあってた金髪だーれ?

 いくら貢げば気が済むの

 ガラクタばかりを押しつけられて

 なにがそんなに嬉しいの

私に嘘はつかないで

勝手にルールは変えないで

私に嘘はつかないで

勝手にルールは変えないで

(引用終わり)

 

 表向き(?)の意味は、不実な交際相手の男性をなじる健気な女性の嘆きですが、裏の意味はもちろん(普通の大人には)分かりますよね?これが分からない人は、よほど世間離れしている・・・と私などは思いますが、実はそういう人が案外多いのかも。

 

 アルバム収録ヴァージョンは、さらにYouTube版に手を加え、素敵なアレンジになっていますよ(この曲に限らず、『残り時間』の多彩な編曲はとても優れていると思います)。

 

『私に嘘はつかないで』

 https://www.youtube.com/watch?v=HK2c4nQZ-CU

 

 今回の収録曲10曲の中で長野たかしさん公式チャンネルにアップされている曲が実はもう1曲ありました。それがフォスターの『Hard Times Come Again No More』です。

 長野さんが、東日本大震災に衝撃を受け、自らの訳詞で歌い始めたこの曲ですが、2011年6月、宮城県牡鹿半島の小さな避難所を支援物資を持って回った際、「ある漁村に来たとき、どうしてもこの歌を、今、ここで歌わなければならないという衝動にかられ、歌った」映像です。

 訳詞も掲載されたご自身による解説とともにご視聴ください。

 

Hard Times Come Again No More

 https://www.youtube.com/watch?v=M_xsX-ixM-c

 

 今回のアルバム『残り時間』の冒頭に、再び『Hard Times Come Again No More』をニューアレンジで収録(もちろん、あやこさんと2人で歌っています)したのは、もちろんコロナ禍に見舞われた(ご自身も含めた)人類のために「波間に漂う小船のように/辛いことが続いても/きっといつかは祈りは届く/OhHard Times,com again,no more」(訳詞の4番より)と歌わずにはいられなかったのだと思います。

 

 なお、このニューアルバム『残り時間』の入手方法ですが、長野たかしさんのFacebook(7月8日付)では以下のように説明されています。

 https://www.facebook.com/bass.chou3/posts/4023590074382224

 

(引用開始)

7月7日発売!のお約束果たせました。

ご予約頂いていた方へのCDを、全て投函、送付いたしました。

既に届いた方からの、嬉しい感想がぞくぞく届いております。

ありがとうございます!

◆ご希望の方は、メッセンジャーにて、ご住所、お名前をお知らせ下さい。

到着後送金・送料込みの3000円でおわけしております。(振込用紙を添付します。)

宜しくお願い致します。

(引用終わり)

 

 これによれば、長野たかしさんのFacebook

  https://www.facebook.com/bass.chou3?epa=SEARCH_BOX

メッセンジャー

  CD『残り時間』 〇枚購入します。

  住所&氏名

と書いて送信すれば良く、料金(送料込みで3000円)は、CD到着後に同封された振込用紙で送金する(その送金手数料は購入者負担)ということのようです。

 書かれてはいませんが、注文する際には、自己紹介とFacebookの友達申請も併せて行うのが良いように思います。

 

 それでは、Facebookをしない人はどうすれば良いのか?ということが問題となりますが、

〇これを機にFacebookのアカウントを取得する

Facebookをやっている家族・友人などに頼んで注文してもらう

〇長野さんのライブ情報などをもとに(閲覧するだけならFacebookのアカウントがなくても大丈夫)ライブに出かけていって長野さんから直接購入する(お二人のサインも貰える)

のどれかですかね。 

  実は、先行予約していたCDを送っていただいたので、長野さんの住所も携帯番号もメールアドレスも分かるのですが、勝手にこのブログで公開する訳にもいきませんしね。この程度の情報提供でご了解ください。

 

 以上で、少し長くなり過ぎたような気がするCD紹介を終えます(私の文章は概して長くなり過ぎる傾向があります)。

 CDも素晴らしいですが、是非また和歌山のライブ会場でお二人の演奏を接することのできる日が近いことを心から願っています。

 

(付録)

 今回のアルバム収録曲以外にも、長野たかしさんのYouTubeチャンネルには素晴らしい曲が何曲もアップされていますが、その中から、「日本国憲法賛歌」というサブタイトルを持つ曲をご紹介しましょう。

 

『それぞれの木は空へ・日本国憲法讃歌』

 https://www.youtube.com/watch?v=DyfzdLRw-m8

 

(余談)

 このブログの巻末に『残り時間』のジャケット(表)の画像を掲載していますが(厳密に言うと著作権侵害のような気もしますが、まあ長野さんの了解は得られるだろうということで)、逆向きになっていて読みにくいとは思いますが、「ヒヤリングアート株式会社」という補聴器の会社による広告が掲載されています。長野さんが最近補聴器を使われているということは、昨年のライブの「ネタ」にもなっていましたが、その補聴器の会社がこのCDの制作に「賛助広告」を出してくれたということでしょう。とても感心しましたので、以下に広告全文を引用します。

 

(引用開始)

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(引用終わり)

 

(弁護士・金原徹雄のブログから/長野たかしさん&森川あやこさん関連)

2014年5月6日

音楽で憲法を感じる、考えるⅡ(長野たかし氏・森川あやこ氏 奉納ライブ 鞍馬寺

 http://blog.livedoor.jp/wakaben6888/archives/37958676.html

2015年4月5日

5月3日の過ごし方~鞍馬寺・奉納ライブ(長野たかし・森川あやこ他)はどうですか?

 http://blog.livedoor.jp/wakaben6888/archives/43500271.html

2016年12月27日

長野たかしさんの「乗り越える」ための新しい“We Shall Overcome”~付・CD『希求』ダイジェスト試聴のお勧め

 http://blog.livedoor.jp/wakaben6888/archives/49170091.html

 

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関西電力が日置川(和歌山県白浜町)の原発立地事務所を閉鎖(2020年6月30日)

 2020年7月7日配信(予定)のメルマガ金原No.3471を転載します。

関西電力が日置川(和歌山県白浜町)の原発立地事務所を閉鎖(2020年6月30日)

 和歌山県の旧日置川町(ひきがわちょう)は、関西電力による原子力発電所立地計画が進められた県内の複数候補地の1つであり、推進、反対に町を二分する過酷な状況が長期間続いた末、反対派の町長が当選するに到り、とりあえず原発建設は阻止されました。
 しかし、計画が頓挫した後も、関西電力は入手済みの日置川町(その後の合併により白浜町)の土地を手放さず、現地事務所も閉鎖せずに職員を常駐させ続けていることから、「使用済核燃料の中間貯蔵施設建設を狙っているのでは?」ということが、長く取り沙汰されてきました。

 そして、その「噂」が具体的な「懸念」に転化したのは2017年11月のことでした。同月23日、関西電力の岩根社長が福井県知事に対し、使用済核燃料中間貯蔵施設の県外立地について「2018年には具体的な計画地点を示す」と表明したのですが、これは、知事が大飯原発3・4号再稼働同意にあたり「できるだけ(中間貯蔵施設の県外立地を)具体化してほしい。関電は再稼働にあたって答えを示す必要がある」と求めたことに応じたものでした。
 これにより、一気に日置川町と合併した白浜町に注目が集まることになり、関西電力の関連会社が新たな土地を買い入れていることなども広く知られる事態となりました。

 これ以降、パンダと温泉の町・白浜に核のゴミはいらない、という運動が盛り上がり、県内、県外の諸団体からの要請や地元住民による反対運動のための団体結成が相次ぎ、このため、当初腰が定まらないと見られていた井澗誠(いたに・まこと)町長も、2018年9月定例会の冒頭で、「使用済み核燃料の中間貯蔵施設につきましては、(略)受け入れることは考えておりませんし、仮に将来的に事業者等から申し入れがあったとしても、受入の協議を行う考えはありません」と表明するに至りました。
 そして、翌2019年12月18日、白浜町議会は、放射性物質の受け入れを拒否することなどを内容とする「白浜町安心・安全なまちづくり推進条例」を全会一致で可決しました。
 ここで、同条例の第7条をあらためてご紹介しておきます。

(引用開始)
第7条(環境の整備等) 町は、全ての町民、観光旅行者等が安心して、安全かつ快適に生活又は滞在することができる環境の整備に努め、安心・安全なまちづくりに影響を及ぼすと危惧される事項を認めないものとする。
2 前項に規定する安心・安全なまちづくりに影響を及ぼすと危惧される事項は、次の各号に掲げるものとする。
(1) 廃棄物、土砂等の不適正な処分等を町内において行うこと。
(2) 放射性物質原子力発電所など原子力関連施設の核燃料並びにこれらから生ずる使用済燃料及び放射性廃棄物をいう。)の町内への持込み、及びこれらを貯蔵又は処分する施設を町内に建設すること。
(3) 前2号に掲げるもののほか、この条例の目的達成を阻害すること。
(引用終わり)

 私も、この問題については、巻末リンク一覧のとおり、かなり熱心に本ブログでフォローしてきましたが、上記条例の制定によって「一段落」と感じ、以来、忘れるともなく忘れていました。

 ところが、昨日(7月6日)、私も登録している某MLで、「核のゴミはいらん日置川の会」が公表した「関西電力(2020年6月30日)日置川原発立地事務所 閉める!」という文章が紹介されていました。
 関西電力が、長らく職員を常駐させて維持してきた現地事務所が6月30日をもって閉鎖されたというニュースで、一つの時代を画す動きだと思い、上記の文章を(同会のご了解を得て)全文転載させていただくことにしました。
  もっとも、関西電力がプレスリリースを発表するような話題ではなく、メディアでこれを報じたところも(ネット検索した限りでは)見当たりませんでしたので、「裏取り」は出来ていません。ただ、この情報を送ってくださったのが冷水喜久夫さん(脱原発わかやま、核のゴミはいらん日置川の会)、それを紹介してくださったのが松浦雅代さん(子どもたちの未来と被ばくを考える会)ということで、「裏取り」できていなくても、十分信頼に値すると判断したものです。

 大きな動きには違いありませんが、冷水さんも書かれているように、原発立地事務所(関西電力がそう名乗っていた訳ではありません~「日置川サービスルーム」とか言うのでしたっけ?自信はありませんが)が閉鎖されたとしても、「これからも気を抜くことなく反対運動を続けていかなければならない」でしょう。

 以下に、「核のゴミはいらん日置川の会」の文章を全文引用しますが、基本的に文章に手は入れていません。和歌山弁護士会の広報委員会委員として、「会報」校正歴30年以上のキャリアを誇る(?)私としては、どんな文章を読んでも校正したくてうずうずするのですけどね。
 なお、本文の中に「核のゴミはいらん白浜・日置川の会」というい団体名が出てきますが、おそらく「核のゴミはいらん日置川の会」と「核のゴミはいらん白浜の会」という2つの団体をまとめて表記したのではないかと推測します。

(引用開始)
      関西電力(2020年6月30日)日置川原発立地事務所 閉める! 

 1978年(昭和53年)頃から関西電力は日置川原発立地をめざして、白浜町(旧日置川町)に事務所を設置し、40年余り関西電力に就職や関連会社への就職斡旋や招待旅行、また病人を大阪の関西電力病院に連れていくなど、色々と手を変え品を替えして町民に取り入ってきました。
 ここ10年程は、町内の民泊活動を「地域貢献」として支援するなどして、多い時には7~8名の職員を常駐して活動を展開してきました。
 事務所閉鎖の表向きの理由は「耐震性がないので閉める」としているが、建物は壊さずにそのまま残すということです。
 最近の関西電力は、「原発不正マネー事件」関電役員の不正行為などの社会的信用は地に落ちており、年々高くなる原発コストや重大事故を起こせば、数十兆円の費用がかかることが分かったのに国は見直しを示めしていません。
 使用済み核燃料中間貯蔵施設問題は、2017年(平成29年)11月に福井県知事が関電社長と対談し、大飯原発3・4号機の再稼働を認める代わりに、使用済み核燃料の貯蔵施設を県外に設置することを条件に認める約束をしました。
 当初は2018年(平成30年)に候補地を決め、2020年(令和2年)に工事を開始し2030年から稼働させると発表していたのを、候補地決定を2020年までに延長しました。
 このことに対して私たちは、2018年7月に「核のゴミはいらん白浜・日置川の会」を結成して講演会や学習会、請願活動や町長交渉など、また町議会毎に仲間の議員が一般質問して条例制定運動を求めて来ました。
 ようやく2019年12月18日白浜町で「核のゴミ拒否条例」が全会一致で可決されました。条例は「安全・安心なまちづくり推進条例」という名称となっており、まちづくりに影響を及ぼすと危惧される事項は認めない。と規定されている中に、「原子力発電所の核燃料、使用済み燃料などを町内に持ち込むことや、それらを貯蔵、処分する施設の建設を認めない」としています。
 この条例を読めば、核燃料や放射性廃棄物の持ち込みや貯蔵が一切できなくなることは、はっきりしています。

 この条例が制定された日の夕方、マスコミの取材に応じた関西電力は「将来の立地地点として地元情勢を鑑みながら、地道に取り組んでいく。今後も地元の情勢をふまえて適切に対処したい」と私たちの気持ちを逆なでするような談話を発表しました。
 2020年6月30日で関西電力は日置川事務所を閉めたとしても、白浜町の日置川地区に62haの広大な土地があり、地元の意思とは関係なく今後も工作活動を続けていくということなので、私たちはこれからも気を抜くことなく反対運動を続けていかなければならないと考えています。

   2020年7月1日
                         核のゴミはいらん日置川の会
(引用終わり)

(弁護士・金原徹雄のブログから/白浜町・中間貯蔵施設関連)
2018年1月8日 
「和歌山に中間貯蔵施設はいらない!~脱原発わかやま原発学習会」(2018年1月20日)のご案内 
2018年2月3日 
「和歌山に中間貯蔵施設はいらない!」(講師:小山英之美浜の会代表)が和歌山市でも開催されます(2/18あいあいセンター) 
2018年2月4日 
吉原毅氏を招いて/「原発ゼロ法案」と「核のゴミ」を考える~白浜に核のゴミ(中間貯蔵施設)は来るのか!?~(2/23田辺ビッグ・ユー)のご案内 
2018年2月25日 
白浜町長に県内8団体が要望書を提出~使用済核燃料の中間貯蔵施設は受け入れないとの意思の表明を求める(2018年2月23日) 
2018年2月26日 
パンダの町・白浜町は関西電力の中間貯蔵施設を受け入れるのか?~白浜町議会2017年12月定例会会議録を読む 
2018年4月17日 
白浜町長への要望書「(略)白浜町を核のゴミの捨て場にしないよう使用済核燃料の「中間貯蔵施設」は受け入れないとの意思をあらかじめはっきりと表明してください」を読む 
2018年7月31日 
「核のゴミはいらん日置川の会」が結成されました~松浦雅代さんからの報告 
2018年9月8日 
白浜町の井澗(いたに)誠町長が使用済み核燃料中間貯蔵施設を受け入れる意思のないことを議会で表明(2018年9月6日) 
2018年10月15日 
白浜町議会(2018年9月6日)で使用済み核燃料中間貯蔵施設を受け入れる意思のないことを表明した井澗(いたに)誠町長の発言全文(書き起こし) 
2019年12月19日 
白浜町議会が放射性物質の受け入れを拒否する「白浜町安心・安全なまちづくり推進条例」を可決(2019年12月18日)

石埼学龍谷大学教授「議院内閣制から診た安倍内閣」正・続を読む

 2020年4月12日配信(予定)のメルマガ金原.No.3456を転載します。

石埼学龍谷大学教授「議院内閣制から診た安倍内閣」正・続を読む

 龍谷大学法学部教授の石埼学(いしざき・まなぶ)先生には、2016年4月2日に、私も運営委員を務める「守ろう9条 紀の川 市民の会」総会での記念講演をお願いしたことをきっかけに、主としてFacebookを通じて交流させていただいています。
 おかげで、歴代プリキュアについてのマニアックな知識・見識に接することが出来た他、石埼先生に一命を救われた子猫のミー君の成長記録に目を細めたりしてきました。
 もちろん、そのような身辺雑記的なテーマだけではなく、石埼先生が小林武先生と共に編集された憲法の教科書『いま 日本国憲法は 原点からの検証(第6版)』(法律文化社)を入手して勉強させていただく貴重な機会を得たりということもありました。実際、入院という不測の事態があったからでもありますが、司法試験に合格した1986年以来初めて(!)憲法の教科書を通読(精読)し、ブログに感想を書き留めることが出来たのは、私にとっても得難い経験となりました。

 今日取り上げようと思うのは、その石埼先生が、日本共産党中央委員会理論政治誌と銘打たれた「前衛」5月号に発表された論考「続・議院内閣制から診た安倍内閣」及びその正編(「前衛」2019年5月号所収)です。

 そもそも、「前衛」の昨年5月号に掲載された石埼先生の論考「議院内閣制から診た安倍内閣」は、「安倍政権が、日本国憲法が採用した議院内閣制の趣旨を軽視ないし愚弄し、もって日本における国民主権原理に基づく統治の根幹部分を破壊しつつある」ことを、具体例を検討することを通じて明らかにしようとしたものでした。

 そして、そのための方法論として、安倍内閣の特徴を、
(1)国会に対して説明責任を果たしていない。
(2)国会における審議および議決の意義を軽視し、それらにおける野党の存在意義を理解していない。
(3)国会に属する立法権を形骸化し、それを実質上内閣に移譲させようとしている。
という3項目に分類した上で、それぞれについて主要な具体例を取り上げるという構成で論述が組み立てられていました。
 とはいえ、第二次安倍政権が発足した2012年12月から、同稿の執筆を終えた2019年3月までの6年余における安倍政権の「悪行」は数知れず、上記の基準に従って主要なものを選別し、内容を信頼できる出典にあたって確認するだけでも大変な手間であったと思います(私などとても根気が続かない)。

 2019年5月号の正編「議院内閣制から診た安倍内閣」に取り上げられた具体例を列挙すると以下のとおりとなります。

一 国会への内閣の説明責任
1 議院におけるヤジ
〇2015年2月19日・衆院予算委員会 玉木雄一郎議員(民主)に「日教組どうするの、日教組!」
〇2015年5月28日・衆院安保特別委員会 辻元清美議員(民主)に「早く質問しろよ」
〇2015年8月21日・参院安保特別委員会 蓮舫議員(民主)に「そんなこといいじゃないか」
 以上は安倍首相によるヤジであるが、この他にも閣僚等による不規則発言や不適切答弁が4例紹介されています。
2 不誠実な答弁

〇根拠もなく断言する。
〇質問をしている野党議員も熟知している制度や法案の条文を繰り返す。
〇質問されたことに正面から答えない。
〇言葉の意味を限定してはぐらかす。
 安保関連法案、森友学園問題、加計学園問題などに関わる不誠実答弁の実例が指摘されています。
3 公文書の偽造
南スーダン派遣陸上自衛隊部隊作成の「日報」隠蔽
労働基準法改正(裁量労働制対象拡大)のための政府(厚労省)説明資料におけるデータの異常さ
森友学園問題に関わる財務省決裁文書の改ざん
入管法改正(特定技能)のための入管資料(失踪特定技能実習生からの聞き取り調査結果)データの虚偽公表
〇「毎月勤労統計」偽装疑惑

二 議院内少数派(野党)
1 強行採決
〇2015年9月17日 参議院安保特別委員会 安保法制法案
〇2017年6月14日~15日 参議院本会議 共謀罪法案(委員会採決省略)
〇2018年12月8日 参議院本会議 入管法改正案(特定技能)等
2 質疑時間
  野党議員による質問時間の割合の減少

3 五三条要求の無視
〇2015年10月21日 野党が憲法53条に基づき臨時会の召集決定を要求⇒翌年の常会まで国会を開かなかった。
〇2017年6月22日 野党が憲法53条に基づき臨時会の召集決定を要求⇒98日経過後の9月28日に召集したが所信表明演説すらせずに衆院を解散した。

三 立法権の簒奪
1 文言の不明確な立法
特定秘密保護法
共謀罪 特に「準備行為」
2 委任立法
〇2016年 統合型リゾート実施法(カジノ規制基準を省令等に委任する授権規定あり)
〇2018年 働き方改革法(高度プロフェッショナル制度の対象となる業種や収入を省令に委任)
〇2018年 改正入管法(「特定技能」の在留期間、在留資格の有無の認定方法、受け入れ業種や分野等の根幹部分を省令等に委任)

 「どのように、どの程度、議員内閣制から逸脱しているか?」という視点から、安倍内閣を「診断」するというユニークな論考の概略をご理解いただけたでしょうか?

 そして、発売されたばかりの「前衛」2020年5月号に掲載された続編は、「安倍内閣の「政治手法」の議院内閣制からの逸脱をこの1年間(2019年3月中旬から2020年3月中旬)の出来事を振り返って明らかにするもの」というものであり、つまりは正編に増補する内容となっています。
 もっとも、増補といっても、ページ数は正編と同じ14ページが費やされており、それだけ「悪の種は尽きない」だけではなく、1つ1つの論点に費やす分量が多めになっており(正編は紙幅の制限から、箇条書き的にならざるを得なかった面があると思います)、それだけ読み応えがあります。

 「続・議院内閣制から診た安倍内閣」も、正編の構成を基本的に踏襲しています。
 以下には、各項目で取り上げられた問題事例の「見出し」だけご紹介しておきます。

一 国会への内閣の説明責任
1 議院におけるヤジ
〇2019年11月6日・衆院予算委員会 今井雅人議員(無所属)に対し「あなたじゃないの」
〇2020年2月12日・衆院予算委員会 辻元清美議員(立憲)に対し「意味のない質問だよ」
2 理解不能な、または虚偽の答弁
〇2019年11月~ 「桜を見る会」及び「前夜祭」関連の安倍首相答弁
〇2020年2月~ 黒川弘務東京高検検事長定年延長問題についての森雅子法相らによる一連の答弁
3 公文書の廃棄
〇「桜を見る会」招待者名簿の廃棄。過去の招待者名簿の違法な管理。一部改ざんした資料の国会への提出。

二 議会内少数派(野党)の存在意義の軽視
1 与党による予算委員会の開催拒否
野党からの開催要求があったにもかかわらず、
〇第198国会(常会) 2019年3月1日以降、衆院予算委員会を事実上開かず。
〇同 2019年3月27日以降、参院予算委員会を事実上開かず。
〇第200国会(臨時会) 2019年11月6日意向、衆院予算委員会を事実上開かず。
2 麻生大臣の答弁
〇2020年1月28日 衆院予算委員会 「マーケットに与える影響はきわめて大きいので、我々はマーケットと仕事をしていますので、野党と仕事をしているんじゃない。マーケットとやらなきゃいかぬと思う」と答弁。

三 立法権の簒奪
1 東京高検検事長定年延長問題
2 閣議決定による自衛隊の中東派遣

 以上、石埼学先生による「議院内閣制から診た安倍内閣」正編・続編で取り上げられた安倍政権による問題事例をご紹介してきました。
 一読、全ての項目について「ああそういうことがあったな」と思い出していただけた方はどれほどおられたでしょうか。
 ここ1年間の出来事を取り上げた続編ですら、与党による予算委員会の開会拒否って憶えていました?

 私は、石埼先生が取り上げた問題事例は(程度の濃淡はあれ)一応全て記憶していましたが、これは、私が2013年1月(第二次安倍政権発足の翌月です)から昨年1月までの丸6年間、「ブログ毎日更新」を続けていたという特殊事情によります。
 普通の人は、7年半近くも経てば、「安倍批判疲れ」に陥るのも無理はないし、細かなことまで一々憶えていられませんよね。

 けれども、安倍政権のひどさは度を超えているというか、あり得ないレベルのものです。最近におけるその代表例は検事長定年延長問題(及びそれに付随する検察庁法「改正」問題)ですが、そのタイミングで発生した新型コロナウイルス禍すら、政権延命に役立てようとしているかのようです。

 そのような状況の下、「安倍内閣に、国民のための政治など望むべくもない」ことを理論的に指し示すため、日本の統治機構の根幹である議院内閣制からの常軌を逸した「逸脱」という確かな視座を提供することが、「議院内閣制から診た安倍内閣」正・続の重要な役割であろうと思います。

 その上で、この論考をどう活用していくかが、今後の私たち一人一人が担うべき課題でしょう。

(余談)
 石埼先生の論考(正・続とも)では、私のブログを後注の中で参照先として紹介してくださっており、大変光栄です。

[正編]安倍首相による「私は立法府の長」発言について    
 http://kimbara.hatenablog.com/entry/2018/11/03/175437 (wakaben6888のブログ)
  ※弁護士・金原徹雄のブログ http://blog.livedoor.jp/wakaben6888/archives/52635022.html 
[続編]注ⅴ 東京高検検事長定年延長問題について  
 http://blog.livedoor.jp/wakaben6888/archives/54300679.html 
 ※最新の(9) http://blog.livedoor.jp/wakaben6888/archives/54468459.html 

(弁護士・金原徹雄のブログから/石埼学氏関連)
2015年5月29日
龍谷大学・石埼学教授による日本国憲法講義「平和主義と安保法制」を受講しよう 
2016年2月10日 
石埼学(いしざきまなぶ)龍谷大学法科大学院教授(憲法学)講演会へのお誘い~4/2「守ろう9条 紀の川 市民の会」@和歌山市 
2016年4月2日 
石埼学龍谷大学法科大学院教授の講演をレジュメから振り返る~4/2「守ろう9条 紀の川 市民の会」第12回総会から 
2016年4月5日 
石埼学龍谷大学法科大学院教授の【設問】に答える~「安保法制」講師養成講座2 
2016年9月11日 
治安維持法と自民党改憲草案~石埼学龍谷大学法科大学院教授の講演レジュメで学ぶ(9/8国賠同盟近畿ブロック会議より) 
2018年8月4日 
『国会を、取り戻そう!議会制民主主義の明日のために』(石川裕一郎、石埼学、清末愛砂、志田陽子、永山茂樹共編著)を読む 
2019年3月23日 
『いま 日本国憲法は 原点からの検証(第6版)』(小林武・石埼学編)を読む~入院読書日記(1) 
2019年4月10日 
「前衛」5月号の特集「安倍内閣との対決点」に注目した

和歌山県・高野町の取組~住民への消毒液とマスク(1人あたり50枚)の配布~から考える

 2020年4月12日配信(予定)のメルマガ金原No.3455を転載します。

和歌山県高野町の取組~住民への消毒液とマスク(1人あたり50枚)の配布~から考える

 新型コロナウイルス感染症による「災厄」に対し、住民・国民を守るために地方公共団体や国が何をしようと努め、何をしたかについて、日々、ものを思わない人はいないでしょう。
 その一々をブログに書き留めることに意義はあるのかもしれませんが、私自身の身辺の事情や意欲の問題もあり、これまでそのような問題を取り上げることはしてきていませんでした。

 もちろん、ワシントンポスト(アジア太平洋版)にまで、「和歌山モデル」として称揚された和歌山県におけるPCR検査の効果的な実施と感染封じ込め対策については、私自身、仁坂吉伸知事が推進するIR誘致に大反対であるという立場は立場として、それなりに評価してFacebookで関連情報をシェアなどしてきました。
 一昨日(4月10日)、東京の日本記者クラブ和歌山県庁をインターネットで繋ぎ、仁坂知事のリモート会見が行われましたので、関心のある方にはアーカイブ動画の視聴をお勧めします。

20200410新型コロナウイルス」(8)  仁坂吉伸和歌山県知事(57分)

 https://www.youtube.com/watch?v=-YN1b4yGEnM&feature=emb_title


 私が特にお勧めしたいのは、53分頃から、このような危機に臨んだトップのあり方について質問されたのに対し、仁坂知事が「一番大事なのは『論理』であり、しっかり議論すればよい。一番いけないのは『ええかっこしい』である」(金原による要約)と答えた部分です。

 さて、本題に戻り、「住民・国民を守るために地方公共団体や国が何をしようと努め、何をしたか」について、今日私がご紹介しようとするのは、弘法大師空海が開いた高野山金剛峯寺が所在する和歌山県伊都郡高野町(こうやちょう)の取組です。

 私が、高野町独自の取組に気が付いたのは、毎日新聞(ネット版)の以下の記事を読んだ時でした。短い記事であり、無料サイトで公開されていますので、全文引用させていただきます。

毎日新聞2020年4月7日 地方版
新型コロナ 高野町が「消毒液」配布へ 児童らに洗えるマスクも /和歌山
(引用開始)
 新型コロナウイルスの感染予防対策として、高野町は16日から、手指などの消毒に使われる次亜塩素酸水の町民への配布を始めることを明らかにした。次亜塩素酸水を生成する装置を購入し、町役場と富貴支所で毎週月曜日と木曜日の午前9時~午後6時に配布する。毎回1人500ミリリットル以内で、洗浄済みペットボトルなどの容器を持参してもらう。
 また、町内のこども園や小中学校の園児、児童、生徒計約230人を対象に、洗えるマスクを1人に付き3~4枚配布するという。
 一方、影響を受けている観光業や住民の暮らしなどに対する経済対策として、町内全域(公共施設を除く)の水道料金や下水道などの使用料の5~7月請求分を無料とする方針も固めた。対策に関係する計約1億3000万円の一般会計補正予算案を町議会に提出する予定だ。【藤原弘】
(引用終わり)

 「次亜塩素酸水」というのは聞き慣れない上に、自治体が住民を対象に消毒液を配布するというのは興味深いと思い、高野町ホームページで確認したところ、4月9日付で以下の告知がアップされていました。

安全に使える除菌水「次亜塩素酸水」を町民の皆さまに配布します(※PDF

 「次亜塩素酸水(微酸性電解水)」(じあえんそさんすい/びさんせいでんかいすい)の性質については詳しく説明されていますが、正直、私にはよく分かりません。
 ただ、一般的な消毒液の入手難を経験した人(多くの人が経験したと思いますし、当然、高野町の町民の皆さんもそうでしょう)にとっては、とてもありがたい施策だと思います。

 そして、翌4月10日に高野町のホームページにアップされたのが「町民の皆様にマスクを配布します!」というお知らせでした。
 以下に告知文を引用します。

(引用開始)
              マスクを配布します!
新型コロナウイルス感染症対策として、住民の皆さまにマスクを配布します。
〇配布場所
 ①高野町役場 9:00~18:00
 ②富貴支所   9:00~17:00
〇配布日 令和2年4月20日から
〇配布枚数 お一人あたり 1箱(50枚入り)
〇対象者 高野町に住所を有する住民すべての方
〇交換方法 郵送で届くハガキがマスク引換券です。必ずご持参ください。
※住民の皆さまのマスクについては、人数分確保しております。
〇お問い合わせ
 高野町福祉保健課 0736-56-2933
(引用終わり)

 除菌水「次亜塩素酸水」配布の案内文にはなかったエクスクラメーション・マーク「!」が付いていることからも、高野町職員の「達成感」がしのばれます。ここまでこぎ着けるには、それなりの努力が必要だったはずですものね。

 ここまで読んできて、「素晴らしい!」と思ったその次に、自分の住む自治体と思い比べながら、「高野町ではなぜこのような取組ができるのか?」という疑問がわいてくるのが普通の反応でしょう。
 「人口が少ないので、必要とするマスクの量や予算規模も少なくて済むからではないか?」ということは、一応誰でも思いつくことでしょう。
 実際、人口92万人台の和歌山県(和歌山より少ないのは7県のみ)にある30市町村の中でも、高野町の人口は下から数えて4番目(多分)の約3,000人です。

 しかし、人口の多寡が本当に問題なのでしょうか?
 「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」についての4月7日付閣議決定には、例の「1住所当たり布マスク2枚配布」という、国際的にも揶揄・嘲笑の対象となった政策が(今さら引っ込みもつかないのでしょう)以下のように掲げられていました(8頁~)。

(引用開始)
 国内でマスク・消毒液等を製造する企業に対して生産設備への投資を支援することで更なる増産に取り組み、マスクについては月7億枚を超える供給を確保するなど、例年の需要を上回る供給量を確保する。
 その上で、マスク等の衛生資材を、介護施設、障害者福祉施設保育所及び学校等に配布する。布製マスクについては、政府による買上げにより、介護施設利用者等及び妊婦に対して、順次、必要な枚数を配布するとともに、全国の小学校・中学校・高等学校・特別支援学校・高等専修学校等の児童・生徒及び教職員に対して、4月以降、1人2枚配布する。加えて、全国で 5,000 万余りの世帯全てを対象に1住所当たり2枚配布する。
(引用終わり)

 国が全国民(というか全「住所」)に布マスクを配布できるのであれば、はるかに住民に近い立場にある基礎自治体(市町村)が、全住民にマスクを当面の必要量配布することが不可能なはずはないでしょう。当然、個々の自治体の中には「必要量のマスクが確保できない」「予算の手当がつかない」というところも出てくるはずで、それを援助するのが国の仕事でしょう。「布マスク2枚配布」について、大半の国民が呆れ返ったのは、以上のような役割も弁えず、人気取りのために400億円以上の貴重な国費を蕩尽しようとする国の底意が見え透いていたからだと思います。
 私が、一昨日の仁坂吉伸和歌山県知事の日本記者クラブ会見の中で、特に「一番大事なのは『論理』であり、しっかり議論すればよい。一番いけないのは『ええかっこしい』である」という部分に感銘を受けたのは、以上のような感慨から来たものなのです(仁坂知事の真意が奈辺にあるかは知りませんが)。

 もとより、頑張っていいる自治体は高野町だけではありません。マスクが不足しがちな医療機関や福祉機関に優先的に配布しているところも多いと聞いています。
 また、埼玉県川口市のように、経営難に陥っている小規模事業者に一律10万円を独自に支給すると発表した自治体もあります。
 これからも、「新型コロナウイルス感染症による「災厄」に対し、住民・国民を守るために地方公共団体や国が何をしようと努め、何をしたかについて」注意深く見守っていくとともに、素晴らしい取組には賞賛の声を届けたいと思います。

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