今晩(2013年11月5日)配信した「メルマガ金原No.1534」を転載します。
なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
小出裕章さん二題~「非公式まとめ」復活と「講演会」会場使用拒否(四天王寺)~
2011年3月28日から配信を開始した「メルマガ金原」の当初からの読者の方はご記憶でしょうが(当時はブログもFacebookも始めていませんでした)、特に2011年中は、頻繁に小出裕章さんが発信される情報を読者にお伝えすべく努めていました。
試みに、2011年3月28日から4月30日までの1か月余りの間に、メルマガで小出さん関連の情報を伝えた回のタイトルだけ書き出してみると以下のとおりです。
4月1日 「小出裕章氏インタビュー(WEB岩上)」
※この岩上安身さんによるインタビューが衝撃的でした(ただし、音声レベルはめちゃくちゃ低く、普通なら聞く気にならないところですが、必死に耳をそばだてたものです。
4月7日 「4/7の小出裕章さんの発言(毎日放送ラジオ)」
※「たね蒔きジャーナル」の初紹介でした。
4月8日 「4/8小出裕章さん電話インタビュー」
※「FM797(京都)」のご紹介
4月9日 「4/8小出裕章さんin毎日放送」
4月9日 「4/9小出裕章氏inビデオニュース・ドットコム」
4月10日 「1988年の小出裕章さん(講演・放射能を噛みしめながら)」
4月10日 「4/10小出裕章氏インタビュー(by岩上安身氏)」
4月11日 「4/11小出裕章氏インタビュー(毎日放送ラジオ)」
4月13日 「4/12小出裕章氏インタビュー(毎日放送ラジオ)」
4月13日 「4/13小出裕章氏インタビュー(毎日放送ラジオ)」
4月14日 「4/14小出裕章氏インタビュー(毎日放送ラジオ)」
4月16日 「熊取六人衆についての若干の訂正」
4月16日 「ブログ『小出裕章(京大助教)非公式まとめ』のご紹介」
4月16日 「再掲『『なぜ警告を続けるのか~京大原子炉実験所“異端”の研究者たち~』」
4月16日 「4/16小出裕章氏講演会『浜岡原発は大丈夫??!』」
4月16日 「4/16小出裕章氏電話インタビュー(inビデオニュース・ドットコム)」
4月19日 「4/18小出裕章氏インタビュー(毎日放送ラジオ)」
4月20日 「4/19小出裕章氏インタビュー(毎日放送ラジオ)」
4月21日 「4/20小出裕章氏インタビュー(毎日放送ラジオ)」
4月22日 「4/21小出裕章氏インタビュー(毎日放送ラジオ他)」
4月23日 「4/23小出裕章氏電話出演(愛川欽也パックインジャーナル)」
4月24日 「4/23小出裕章氏電話インタビュー(inビデオニュース・ドットコム)」
4月25日 「4/25小出裕章氏インタビュー(毎日放送ラジオ)他」
4月26日 「4/26小出裕章氏インタビュー(毎日放送ラジオ)」
4月28日 「4/27小出裕章氏インタビュー(毎日放送ラジオ)他」
4月29日 「4/28小出裕章氏インタビュー(毎日放送ラジオ)」
4月29日 「4/29小出裕章氏講演(明治大学)速報」
4月30日 「4/29小出裕章氏講演・文字資料『悲惨を極める原子力発電所事故』」
4月30日 「4/29対談・小出裕章さんと福島みずほさん(他2件)」
4月30日 「4/30小出裕章氏ビデオニュース・ドットコムに出演」
メルマガ金原No.14として、初めて小出裕章さんを取り上げて以降、ちょうど1か月の間に紹介した「小出裕章情報」は、「たね蒔きジャーナル」を中心に実に30回に及び、平均して1日1回(!)という驚異的なペースであったことに今さらながら驚きます。
ちなみに、「4/30小出裕章氏ビデオニュース・ドットコムに出演」はメルマガ金原No.160でしたから、この1ヶ月間は、私も何かに「取り憑かれていた」のかもしれません。
このように振り返ってみると、事故直後の情報が錯綜する中で、いかに小出裕章さんの発言を頼りにしていたかが如実に分かりますし、あらためて「たね蒔きジャーナル」(毎日放送ラジオ)が小出さんに発言の場を提供したことが、どれだけ多くの人々の役に立ったていたかを再確認することになりました。
その後は、流石にペースは落ちて行き、2011年8月からは1週間に1回、「小出情報」をまとめてメルマガで紹介することにしました。そのために非常に役立ったのが、「小出裕章(京大助教)非公式まとめ」という篤志家(と言うしかない)が始めた小出裕章情報集積サイトです。
「非公式まとめ」は管理人の交替などがあったものの、その後も精力的に小出さんの情報を集め続けてくれており、そのこともあって、いつしか「メルマガ金原」で「小出情報」をお伝えするのは、特別な場合に限ることになっていきました。
ところが、どういう事情があったか私には分からないのですが、その「非公式まとめ」の更新が、2013年7月15日の以下の記事を最後に、ぱったりと途絶えてしまっていたのです。
どういう方が管理人をされていたのか私は存じ上げませんが、誰がやるにしても大変な作業だということは容易に推測がつきます。ついに「音を上げた」としても、仕方がないなあ、というのが正直な感想でした。
それでも、いつか復活してくれるのではないか?という思いから、たまにサイトを閲覧するようにしていました。
すると、今晩(11月5日)、あとで取り上げる講演会場使用拒否問題との関連でふと「非公式まとめ」のページを開けたところ、何と11月1日から、更新を再開していることに気がつきました。
11月1日更新 「学校給食ということに携わっている方には、放射能の影響、特に被曝に対して敏感な子どもたちをどうすれば少しでも守れるかということを、真剣に考えて欲しい。/小出裕章助教 第5回インタビュー Powered by ホワイトフード文字起こし」
11月2日更新 「基準というのは、それぞれの時代のそれぞれの政府の思惑で決まるものなんだということを理解していくしかないと思いますし、もしそれに異議があるのであれば、やはり声をあげるしかない/小出裕章助教 第6回インタビュー Powered by ホワイトフード文字起こし」
11月3日更新 「私が心配しているのは、作業ではなくて、4号機の使用済燃料プール自体が大きな地震かなんかで崩れ落ちてしまうこと/小出裕章助教 第7回インタビュー Powered by ホワイトフード文字起こし」
事情は分かりませんが、「小出裕章(京大助教)非公式まとめ」の更新を再開してくださった管理人さんに感謝するとともに、このことを多くの方にお知らせしたく、「小出裕章さん二題」の内の一つとしてご紹介しました。
さて、もう一題の方はあまり嬉しくない話題です。
私が気がついたのは、共同通信が伝えた以下の短信によってでした。
2013/11/05 17:26【共同通信】
(引用開始)
講演会を主催した出産などをテーマに活動する市民団体「ガイア―ジャパン」(大阪市)によると、小出氏は四天王寺の本坊を会場とする「いのち優しく生きたい」と題した3日のトークライブに出演予定だった。
(引用終わり)
「小出裕章氏講演会情報」サイトに掲載されていた情報によれば、もともとは以下のような内容の企画であったようです。
◎『いのち紡ぐトークライブ』
日時:2013年11月3日(日) 13:30~16:15
場所:大阪国際交流センター 会議室「さくら」 (大阪市天王寺区上本町8-2-6)
場所:四天王寺 本坊・境内
【第1部】11:00~12:00 <前売り券800円/当日券1000円>
「ひとりじゃないの」子育ては楽しく♪
講師:笑福亭竹林
「ひとりじゃないの」子育ては楽しく♪
講師:笑福亭竹林
★通し券2500円/当日券3000円★
主 催 :GAIA- JAPAN
事務局 :「いのち紡ぐわたしたち」実行委員会
大阪市天王寺区味原町2-5 株式会社ティプア内
大阪市天王寺区味原町2-5 株式会社ティプア内
小出さんの講演が会場変更のやむなきに至った事情について、「いのち紡ぐわたしたち」公式サイトには、以下のように掲載されています。
(引用開始)
【重要なお知らせ】
11月3日(日)の四天王寺、本坊で予定されていました小出裕章氏の講演会「いのち優しく生きたい」は、開催4日前(10月30日)の時点で、四天王寺様の強い要望により、政治色、宗教色のあるものはお断りさせていただく、ということで当初の企画通りの開催ができなくなりました。
当然ながらそのような企画ではありませんので、実現にむけて努力いたしましたが、残念な結果になりましたことをお詫びすると共にご報告ささせていただきます。
尚、会場を急遽下記に変更しまして、「いのち優しく生きたい」を開催致します。
「いのち優しく生きたい」
講師:小出裕章氏
11月3日(日) 13時30分~16時15分
大阪国際交流センター 会議室「さくら」
(四天王寺より徒歩15分)
※講演会1部の笑福亭竹林氏「ひとりじゃないの」は、四天王寺で開催いたしますのでお間違えのないようくれぐれもご注意ください。
当日、たくさんの方のご来場を心よりお待ち申しあげます。
(引用終わり)
「いのち優しく生きたい」
講師:小出裕章氏
11月3日(日) 13時30分~16時15分
大阪国際交流センター 会議室「さくら」
(四天王寺より徒歩15分)
※講演会1部の笑福亭竹林氏「ひとりじゃないの」は、四天王寺で開催いたしますのでお間違えのないようくれぐれもご注意ください。
当日、たくさんの方のご来場を心よりお待ち申しあげます。
(引用終わり)
この「いのち紡ぐわかたしたち」というイベントは、2010年以来、毎年11月3日に開催しているようですが、そのイベントの趣旨や、その中での小出裕章さんの講演の位置付けがどうなっていたのかなどはよく分かりません。
ただ、第2部の講師が京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんであることは四天王寺に伝えた上で主催団体が使用許可を得ていたはずで、4日前に「政治色、宗教色のあるものはお断りさせていただく」とはどういうことかと思いますね。
もしも、小出さんがどういう主義主張を持った方であるかを四天王寺の担当者が本当に知らなかったのだとすると(その可能性もありそうですが)、私たちの努力がまだまだ足りないということなのかもしれません。
あるいは、小出さんのことは知っていて当初は「問題ない」と思っていたが、後にどこからか横やりが入り、四天王寺が急遽態度を翻したという可能性もある訳で、この場合は大問題ですが、四天王寺がそんなことを認めるはずはないでしょう。
それにしても、四天王寺が「小出拒否」の理由にしたという「政治色」「宗教色」というのが、とってつけたようで「変」ですね。
小出さんほど「政治」が嫌いな人はいないでしょうし、ましてや「宗教色」ってありましたっけ?
(参考サイト)
2012年2月20日 日本記者クラブ記者会見(河野大通会長・戸松義晴事務総長)