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ビデオ『あなたが あなたらしく生きるために 性的マイノリティと人権』のご紹介

 今晩(2015年4月12日)配信した「メルマガ金原No.2058」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
ビデオ『あなたが あなたらしく生きるために 性的マイノリティと人権』のご紹介

 先日ご紹介した今年の「紀南ピースフェスタ2015~つながるいのちのために~」のブース出展(5月4日/紀南文化会館)の中に、以下のような企画があるのに目がとまりました。
 
○来て、見て、聞いて!セクシャルマイノリティ
チーム紀伊水道和歌山県を中心に活動する、セクシャルマイノリティ性的少数者)とセクシャルマイノリティを理解したい人のためのグループです。
企画/チーム紀伊水道
 
 申し訳ないのですが、パンフレットを読んできて、「来て、見て、聞いて!セクシャルマイノリティ」という箇所のところで、一瞬、頭の中に「?」という疑問がよぎりました。
 しかし、考えてみれば、「“紀南ピースフェスタ”は平和、環境、人権など“いのち”につながる問題に取り組んでいるさまざまなグループが集まり毎年開催しているもの」(2015年パンフレットから)なのですから、このような何気ない「違和感」を取り除くためにこそ、チーム紀伊水道が紀南ピースフェスタに出展する意義があるのだということに思い至りました。
 
 ちなみに、チーム紀伊水道ホームページによれば、2004年12月の設立以来、既に10年以上活動しており、しかも「例年11月に開催される和歌山県・財団法人人権啓発センター主催「ふれあい人権フェスタ」には2009年から毎年ブース出展させて頂いています」とありますから、毎年、そのブースの前を通り過ぎてしまっていた可能性が高く、内心忸怩たるものがあります。何しろ、私自身、ここ数年は、人権擁護委員法務省委嘱)及び法テラス副所長として、必ず「ふれあい人権フェスタ」に参加しているのですからね。
 
 ホームページから、チーム紀伊水道の概要をご紹介します。
 
(引用開始)
 チーム紀伊水道和歌山県を中心に活動する、セクシュアルマイノリティ性的少数者)とセクシュアルマイノリティを理解したい人のためのグループです。セクシュアルマイノリティとは自分自身の中に「あまり一般的ではない」性についての問題を抱えている人たちのことです。同性愛者であったり、両性愛者であったり、性別違和を持つ人であったり、性同一性障害者であったり、また他の呼び名を持つ人たちであったり、いろいろです。ときには「LGBT」「LGBTQ」などとも呼ばれたりします。
 それ等の当事者が当事者同志でなければ話し合えないような悩みや相談などを持ち寄って、みんなでよりよい解決方法を探したり、またセクシュアルマイノリティについて知りたい、理解したいと思う人が当事者たちとふれ合ったりするのが「チーム紀伊水道」というグループの主な活動です。
 その他、勉強会や講演なども随時行います。
(引用終わり) 
 
 性的マイノリティの問題に関心を持ったり、ましてや正面から向き合ったりしたことのない私でしたが、「紀南ピースフェスタ2015」のパンフレットを読んだことがきっかけとなり、チーム紀伊水道のホームページにアクセスし、「今年の「ふれあい人権フェスタ」では、チーム紀伊水道のブースに立ち寄ろう」と決意しただけではなく、「性的マイノリティ」という問題についての情報が脳のアンテナに引っかかりやすい状態になったのでしょうね、以下のような啓発ビデオがインターネットで公開されていることに気がつきました。
 
人権啓発ビデオ「あなたが あなたらしく生きるために 性的マイノリティと人権」

(作品概要)
監修 宝塚大学看護学部教授 日高庸晴
企画 法務省人権擁護局 公益財団法人人権教育啓発推進センター
製作 東映株式会社
上映時間 30分
(内容解説から引用開始)
2015/04/01 に公開
性的マイノリティをテーマとした人権啓発ビデオです。
2つのドラマ(事例)及び解説で構成されています。
①ドラマ1 「トランスジェンダーの中学生 陽菜の場合」
 主人公・陽菜は中学2年生。周囲からはボーイッシュな女の子と認識されているが,心の­性は男性。家でも学校でも女の子を演じ続けていることがとても辛い。友達や教師にも相­談できず,孤独が深まるばかりの陽菜に…
②ドラマ2 「同性愛の会社員 雄輔の場合」
 上司から結婚や交際相手について聞かれるたび,主人公・五島雄輔は暗くなった。彼はゲ­イ(男性の同性愛者)だ。雄輔には恋人の清人がいる。ある日,二人が公園に行った時,­足をくじいた清人をかいがいしく看病する姿を雄輔の同僚・武田に目撃されてしまう…
(引用終わり)
 
 GENXYというサイトに記ビデオを要領良く紹介した文章が掲載されていました。
 
法務省、ドラマ仕立てのLGBTQ啓発ビデオを公開(2015年4月11日)
(引用開始)
 法務省が、LGBTQの為の人権啓発ビデオ「あなたが あなたらしく生きるために 性的マイノリティと人権」をYouTubeに公開した。
 日本でのLGBTQ理解を促進する為に、職場や学校での研修などで役立ててもらう狙いがあるという。司会進行は元NHKアナウンサーの草野満代さん、宝塚大学看護学部の日高庸晴教授がコメンテーターとして参加している。
 ビデオでは、2つのドラマを主体に展開されていく。
 一つ目は、自分はダメ人間なんだと悩むトランスジェンダーの中学生のストーリー、二つ目は、企業で働きながらゲイをひた隠しに生きる悩めるゲイ男性のストーリーだ。
 どのストーリーも、リアリティーある展開と、細やかな配慮が散りばめられた秀逸なドラマ仕立て。社会に生きる性的マイノリティの生きづらさや不安を見事に表現し、社会に問題提起している。
 同ビデオは、地方公共団体の研修や、職場、学校の研修などで今後活用されていくとのこと。
 ストレート層はもちろん、LGBTQ当事者にも共感を呼ぶ秀逸なビデオは是非見て欲しい。 
(引用終わり)
 
 何かのきっかけによって意識付けがなされなければ、私のように、毎年「ふれあい人権フェスタ」が開かれている会場(和歌山ビッグホエール)の中を歩き回っていても、チーム紀伊水道も、性的マイノリティも、(視界には入っていても)全く存在しないのも同然ということになってしまいます。
 「紀南ピースフェスタ2015」は、会場がビッグホエールほど広くはない(!)ので、参加された方には是非足をとめていただきたいですね。
 また、上にご紹介したビデオを視聴することも、性的マイノリティ問題に関心を寄せる意識付けのために大いに役立つのではないかと思い、ご紹介しました。