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憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

「原発がこわい女たちの会ニュース」第95号が届きました

 今晩(2015年9月28日)配信した「メルマガ金原No.2227」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
原発がこわい女たちの会ニュース」第95号が届きました

 松浦雅代さんから、「原発がこわい女たちの会ニュース」の第95号が届きました。前号以降の最大のニュースは、九州電力川内原発再稼働でしょう。さらに、続々とあとが控えており、憲法違反の安保関連法制廃止を目指す運動とともに、原発問題についての取組も併せて強化する必要があることをあらためて実感します。それは、このメルマガ(ブログ)で原発問題を取り上げる頻度についての反省でもあるのですが。


原発がこわい女たちの会ニュース NO95号・2015年09月27日発行
事務局 〒640-0112和歌山市西庄1024-15 TEL・FAX073/451/5960松浦雅代方
原発がこわい女たちの会ブログ 
http://blog.zaq.ne.jp/g-kowai-wakayama/
再稼働は人として許されない!

 鹿児島県の川内(せんだい)原発は8月11日原子炉起動。復水器細管5本に損傷を確認、予防施栓を含め69本の細管に施栓し、9月11日営業運転に入りました。このまま核のゴミを出し続ける原発を動かすことは人として許されない。
 あきらめずに再稼働反対の行動を!

 
再稼働は福井県の高浜原発3・4号。(廃炉美浜1号・2号と敦賀1号)
 規制委員会は8月17日、高浜3・4号の仮処分異議審の最中に、高浜3号の使用前検査を開始しました。
関西電力福井県高浜原発から和歌山市役所までの距離は約146・6㌔です。
高浜原発・同心円(金原注)高浜原発3号機、4号機について、今年の4月14日、運転の差止を命じる仮処分決定が福井地裁(樋口英明裁判長/ちなみにこの決定が言い渡される前に樋口裁判長は名古屋家裁に転勤になっていました)で出され、現在、関西電力による保全異議申立事件(福井地裁平成27年(モ)第38号)についての審理が続いています。
 その審理の経緯については、「大飯原発3.4 高浜原発34号機運転差し止め仮処分申し立て」についてのホームページをご参照ください。
 
それによると、9月3日の審尋が終わり、次回が10月8日と指定されているとのことです。
 他方、そのような審理が裁判所で続いている最中にもかかわらず、「原子力規制委員会は(8月)17日、関西電力高浜原発3号機(福井県)について、再稼働の最終手続きとなる使用前検査を始め」ました(産経ニュース「高浜3号で使用前検査がスタート 再稼働前の最終手続き 運転差し止め仮処分決定の行方がカギ」)。
 
しかし、この産経ニュースの記事の末尾「福井地裁の決定を覆すための異議審は、9~11月に3回の審尋を予定。10月に審尋が終わる可能性も残っており、決定が速やかに出れば、11月に再稼働できる。」を読むと、これを書いた記者にジャーナリストを名乗る資格はないとつくづく思いますね。審理中の裁判について、関西電力勝訴の決定が出るものと決めています。ほとほと呆れます。
 なお、関西電力の老朽原発のうち、美浜1号機、2号機、敦賀1号機については、九州電力玄海1号機、中国電力の島根1号機とともに、本年4月に正式に廃炉が決定しました。美浜敦賀3機の廃炉を伝える福井新聞「福井の老朽化原発3基が廃炉 敦賀原発1号機と美浜1、2号機」(4月28日)をご参照ください。
 
これら老朽原発廃炉決定が(当然のこととはいえ)、再稼働や新設工事推進と表裏のものとして取り組まれているということに注意を向けるべきでしょう。
 以上、少し長過ぎる注釈でした。
 

福島県≫復興加速化の名のもと避難指示解除は
被災者を切り捨て、被ばくを強要するものです。

 安倍内閣は8月25日、子ども・被災者支援基本方針改訂を閣議決定。外部被ばく線量が「事故発生時と比べ、大幅に低減」したとして「避難指示区域以外の地域から新たに避難する状況にはなく、支援対象地域は縮小又は撤廃することが適当である。」と明記。このように国が一方的に判断すること自体「子ども支援法」の基本理念に真っ向から背くものです。
(金原注)本年8月25日付で改定された「被災者生活支援等の推進に関する基本的な方針」は以下のとおりですが、
それに先だって行われたパブリックコメントの結果は、私が送付した意見も含め、一顧だにされていません。
*福島復興加速化指針の改訂で帰還促進政策、◎「避難指示解除準備区域」〇「居住制限区域」の指定を2017年3月までに解除し、
東京電力の精神的損害賠償も2018年3月までとすることを安倍内閣は閣議決定
福島県は指示区域外からの避難者に対する住宅の無償提供を2017年3月で打ち切ることを決定。
まだ避難生活者は108,164人。(福島県発表2015年7月末現在)に上ります。
一方、東京電力は避難指示の解除後1年以内に帰還した住民に一人当たり90万円を早期帰還賠償として支払うことで帰還を促しています。
(金原注)東京電力がこの方針を発表したのは昨年3月26日のことでした(プレスリリース・避難指示解除後の早期帰還にともなう追加的費用に係る賠償のお取り扱いについて)。
◎避難指示解除準備区域とは年間積算線量が20ミリシーベルト以下の区域
〇居住制限区域とは20~50ミリシーベルト/年の区域
このほか 帰還困難区域(50ミリシーベルト/年を超える区域)もある。
 

放射線に安全量がないは国際的合意━
 日本は公衆の被ばく許容限度を年間1ミリシーベルトとしているが、国内法における公衆被ばく線量限度は、ICRP(国際放射線防護委員会)1990年勧告を、放射線審議会の審議を経て導入したもの。同勧告は、どんなに低線量であっても放射線量に比例してリスクが生じるという「しきい値なし直線モデル(LNTモデル)」を採用し、「これを越えれば個人に対する影響は容認不可と広くみなされるであろうようなレベルの線量を確定する」として、公衆被ばく線量限度として実効線量年1ミリシーベルトを勧告している。
 20ミリシーベルトという線量は、ICRP2007年勧告における「緊急時被ばく状況」における参考レベル下限、ないし「現存被ばく状況」における参考レベルの上限の線量であるところ、「参考レベル」の概念は、いかなる地域に対して避難指示や除染などの被ばく低減政策をとるかの目安に過ぎない。
 

『中川保雄著・(増補)放射線被曝の歴史━アメリカ原爆開発から福島原発事故まで』
 今日の放射線被ばく防護の基準とは、核、原子力開発のためにヒバクを強制する側が、それを強制される側に、ヒバクがやむをえないもので、我慢して受忍すべきものと思わせるために、科学的装いを凝らして作った社会的基準であり………。(本文より)明石書店 2300円
 
 
 

7月5日・南相馬避難勧奨解除取り消し訴訟・支援の全国集会:京都
南相馬訴訟支援・京都 事故当初の避難区域が(2011/9)から避難解除が進み、2014年12月に南相馬市(特定避難勧奨地点)が解除になりましたが、その基準が20ミリシーベルト/年とあまりにも高い。南相馬の人たちは、住民無視の避難地点解除は違法!「20ミリシーベルトでは命を守れない」と、4月17日に国を相手取り解除の取り消しを求めて東京地裁に提訴しました。7月5日には京都市で支援する全国集会がありました。(松浦も参加)
(上の写真・弁護団の福田健治弁護士が訴訟の意義を説明)

「ひだんれん」設立(ブログもあります)
 昨年2014年の11月16日福島市で「もう我慢しない!立ち上がる」「東電と国は被害者の声を聞け!」と「原発事故被害者集会」が福島で初めて開かれ、(この日松浦も参加しました。当会ニュース92号で報告)。
 その後、このつながりを継続させて広げていきたいと、話し合いを続け、結果、5月24日に福島第一原発事故による損害の賠償や、責任の明確化を求めて訴訟などを起こした原発事故被害者たちで原発事故被害者団体連絡会「略称:ひだんれん」を設立しました。
(金原注)「ひだんれん」のブログはこちらです。
 

労働者の事故時の被ばく限度引き上げ
 大事故を前提とした再稼働で、原子力規制委員会は、「現在、緊急作業時の被ばく線量限度を100ミリシーベルトとして規制を行っているが、それを超えるような事故が起こるような可能性を完全に否定することはできない」と被ばく限度を250ミリシーベルトに引き上げるのをはじめ緊急時作業に関する見直しが始まり2016年4月から施行の予定。全就労期間中(18歳から50年間)で1,000ミリシーベルトの導入も。
(金原注)原子力規制委員会原子力規制庁、厚生労働省人事院が進める、原発重大事故発生時の緊急時作業被ばく限度を現行の100ミリシーベルト(mSv)から250mSvに引き上げる法令改定作業につき諮問を受けた放射線審議会が7月30日、「この法令改定は妥当である」との答申を行ったことについての各種団体による共同緊急声明は以下のとおりです。
 

小児甲状腺がんの多発
 8月31日東京電力福島第一原子力発電所事故を受けて実施している福島県民健康調査の専門家会議で、甲状腺がんと疑われる子どもは検査対象の38万人のうち137人となった。既に手術を終えたのは105人。病理診断による1人は良性結節。残りの104人が甲状腺がんと確定。
 北茨城市でも甲状腺検査で小児甲状腺がんが3人。
(金原注)
 福島県民健康調査専門家会議と北茨城市の検査結果について詳細に報じたOurPlanet-TVの記事を引用します。
甲状腺がん疑い含め137人へ、2巡目は25人~福島健康調査

北茨城市検査で、小児甲状腺がん3人
福島県北茨城市甲状腺がんが被ばくによるものかどうかを結論づけることはできない。そうです。
 ちなみに小児甲状腺がんは年間100万人あたり1、2名程度と極めてすくないのです(と健康調査検討委員会配布資料に書かれています)。
 
<科学とわたしたち>
 科学の目で因果関係をはっきりさせるのは、とてもではないけれども、ものすごく時間がかかる。これを待っていたら間に合わないということです。これからもどんどん甲状腺がんが増える可能性があるという前提で行政は対応しなくてはなりません。調査も縮小するのではなく、もっと広める。福島だけではなく、宮城、埼玉、茨城、栃木、日本全体をやればいいと思います。将来、福島の子どもたちに後々何か病気が増えてくるといったことがあったときに、そういった比較できるデーターがないと、原発事故が関係しているかどうかをはっきりさせられません。(月刊むすぶ2015/6号「あれから4年 原発事故と放射能被害」の中で今中哲二氏)
 

 会員の皆さん  原発を止めることしか未来は助からない。
 
原発の再稼働はこれから加速されます。それに伴い、
福島原発事故は大したことではなかったと
福島県の復興の名のもと、被災者を切り捨てる帰還政策。
汚染水は海に流れています。
福島原発事故現場の危険性は続いています。
環境に放出された放射能は時間をかけないと少なくならない。
原発は電気だけ作るが核のゴミが必ず残る。
事故も起こる。
国は低線量被ばくは大丈夫だと刷り込みをしている。
まだ原発は安いと公言している人もいる。
あらゆる機会で福島の小児甲状腺がん多発の事実や放射能のことを話してください。一人一人の力が必要です。
 

<報告>「若狭の未来を語るつどい」に参加。
 7月25日(土)12:00~7月26日 高浜町に於いて
 主催:若狭の原発を考える会
 
 中嶌哲演氏から「原発を拒否した町の現状を語ってくれる人に参加してほしい」という要請があり、現在、白浜町の町会議員をしている西尾智朗氏に参加をお願いしました。快く引き受けて下さいました。
 その関係から、まだ福井県に一度も行っていない2人を誘い「つどい」に参加してきました。
 大阪駅前から9時出発の車で、会場のJR若狭高浜駅の2階にある《まちの駅ぷらっとHome高浜「ふれあいルーム」》へ。途中混んでいて12:00開始に間に合いませんでした。既に始まっていました。
 そのあと3つの分科会があったのでそれぞれ分かれて、参加しました。
 3人の報告です。
 
第一分科会 原発を拒否した町の運動と現状
 田辺を離れて20年になります。第一分科会の講演者の西尾智朗氏のお名前を見付け、懐かしさと、その後の日置川のことを知りたくて第一分科会に参加しました。
 日置川に於ける原発問題は1976年の町有地を関電に売却したことに始まり、2005年に電源開発促進重要地点から解除されるまで長きにわたり、町に暗い影を落としてきました。2006年に白浜町との合併に伴い、観光と相いれない原発は今や町の振興施策の選択肢にすら入らなくなってはいるが、中間貯蔵施設の説明会に役人が来るなど、関電が土地を持っいている限り油断はできず、これからも注視していかなければなりません。
 白浜町の施策として観光客、年間300万人をあげているが、西尾氏は「施しの醍醐味は結局のところ施し先の人々がどんな暮らしをしているのか、それと出会うことではないのか」と、原発のない日置川の「空と海と山」、そして人々との出会いが最高の「おもてなし」になることと願っています、と発言されました。(日柴喜)
 
第二分科会 原発のない町づくりへの挑戦
 柏崎刈羽原発反対住民の歌代信夫氏が再稼働は選挙の争点にはならない現実を報告。福井県の山崎隆敏氏は福井での町づくりへの挑戦について、原発立地の町より他の町村の方が財政的に活性化している地点がある現状報告。
 そして、新海純也氏からは各地でのまちおこしの事例の話がありました。
 私は、分科会の報告ではなく、民宿に泊まって、高浜の人との会話の報告です。
 私は翌朝早く(毎日犬の散歩で早く起きている)目を覚ましたので、民宿をそーと抜け出して松林の中を歩いて海岸に出ました。白砂です。
 同年輩のおじさんが立っていましたので、和歌山から来た者ですが、とてもきれいな景色ですね、と話しかけました。このとき、私はこの海岸が国定公園だとは知りませんでした。彼はそれに答えず、≪2つ爆弾を抱えていますわ≫と自嘲的に話されました。≪福島はまだこれからですわな≫<ほんとにこれからですね>と少し福島の話をした。
 ちょうど2人で立ち話をしていたところは海に向かって右手に大飯原発、左手に高浜原発があるところですが、原発は見えません。右からと左から、せり出している風景はとてもきれいでした。≪≫はおじさん<>は私。以下同じです。
 <こんなきれいな海は残してください。白い砂もきれいだし>≪大きな嵐が来ると砂が流されてしまうので、ブロック壁を作っている≫話とか。≪以前は民宿をしていたが、客が少なくなったのと、今はお客さん個室を希望されるから、改築せずに民宿業を止めた≫≪海の売店を経営しているがお客さんが少ない≫≪サーフアは海に来ても地元に金は落とさない≫<和歌山も同じです>
 ≪最初の20年間はよかった≫本当に懐かしそうに話していました。最初に原発を誘致したことのこだわりも話されました。福島の事故を経験して、原発現地の人は私たち以上に複雑な思いで暮らしているのが少しわかりました。
 <おじさん原発止めて、このきれいな自然を売りにしたらどうですか?>≪誰もそんな話はしたことない≫と、途方に暮れた態度が示された。そうなんだ原発のある現地は、ほとんどの人が原発関係軸で動いて来たのだ。
 売店を開けるために来ていたおじさんの手を止めたことをお詫びして民宿に帰りました。民宿でタオルをいただいて初めて国定公園だということと白浜海岸という地名を知りました。だから海岸線がきれいなのは当たり前なのです。しかしあらためて国定公園原発を何基も建てるのか、との思いと、福島を経験した人々がこの景色を見直さないと、と単純に思いました。(松浦)
 
第三分科会「脱原発へのチャレンジ」
 まず、「美浜町での脱原発へのチャレンジ」
 地元美浜町で、廃炉や使用済み燃料問題に取り組みながら、自然体験活動など林業での地域ビジネス事業の具体化を模索されている松下照幸さんのお話は、ドイツ地域経済の実地見聞をもとに、地域の経済再生についてでした。
 そのキーワードは「地消地産」と「本質的議論」。
 地消地産は、「地産地消」とは少し違って、地域で必要なものは地域で生産し、消費する、つまり地域で自立することです。「食」に限らず、「住」「エネルギー」「人材」など多面にわたります。
 たとえば、地域の経済活動をになう人材は地域で育てること。日本では、子どもたちに投資して優秀な人材を育てても、田舎には能力に見合う雇用がないので、地域に戻って成果を出してもらうことができない。しかしドイツの田舎には雇用があるので大都市への集中化は起こりにくいのだそうです。またエネルギーの自給については、原発廃止で電気がなくなる分を再生可能エネルギーで発電するという考え方ではなく、多様化が図られ、酪農からのメタンガスや木質バイオマスなどによる発電と地域熱供給(コージェネレーション)が地域で事業化され、農地や山林を効果的に活用しています。
 そしてもう一つ地域の再生にとって不可欠なのが、地域住民の存在です。先進的な自給に成功している地域には、「利発な市民」の活動があるが、意識的で活動に参集する人たちがさほど多いわけでもないのは、日本と同じだそうです。しかし地域のリーダーや政治家がしっかりした本質的な議論を行っているというのが特長だそうです。
 地域にある小さな資源を活用して効率的に生産する地域のシステムを徹底して「考え抜く」ことを投げ出したり、集団のなかに納まることの居心地の良さを優先して個を抑え議論を避けていたりでは、本質的な議論は成り立たないのです。われわれ日本人には耳の痛いことです。
 もう一人の話題提供者は、「若狭の原発を考える会」の木原壯林さん。
 廃炉(正式には廃止措置という)と廃炉ビジネスについての話でした。東海・動力試験炉、浜岡、ドイツ・ルブミン、福島第一など、国内外の廃炉完了~計画中の原発を取り上げて、その技術的社会的な問題点を広範に概括いただきました。これまで言葉として知っているだけで、具体的なイメージができなかった事柄が、現実味を帯びて掴めてきそうです。
 紙数がなくなったので結論としてまとめられたことだけ上げておきます。
「安直な廃炉ビジネスは大企業の利権主義に陥りやすく問題が多い。廃炉の推進を前提として、脱原発後の地域の再生プログラムを考えることが不可欠。いかに住民が考えるか主導権をとるか。地方自治体の役割は大きい。」(sora)


≪報告≫
6月25日「核廃棄物最終処分場説明会」が市民には知らされずに開催されました。<和歌山駅JAビルで14:00から>

 有田川町の古田伊公子さんが町長に「町長への手紙」で質問をされ、7月22日付けで文書で回答をもらっていますので回答文同封します。
 那智勝浦町白浜町岩出市和歌山市でそれぞれ市民が町に電話で確認しています。
 

7月31日東電元幹部、強制起訴へ
 2012年6月の福島原発告訴団の告訴・告発から3年1か月。
 7月31日、東京第5検察審査会は、東京電力の旧経営陣、勝俣恒久元会長、武藤栄元副社長、武黒一郎元副社長に対して、業務上過失致死傷罪で「起訴すべきである」と議決したことを公表しました。この議決は大きな意味を持つ。今後開かれる法廷で真実を明らかにし、福島原発事故の原因と責任の所在を明らかにしてほしい。
(金原注)詳細は、福島原発告訴団ホームページをご覧ください。
 特に、9月5日に開催された福島県民集会での海渡雄一弁護士による「強制議決の意義 フルバージョン」は読み応えがあってお薦めです。
 

9月6日(日)さよなら原発全国集会in京都  梅小路公園
 天気が悪く出足が悪かったが5500人の参加がありました。
 土砂降りにはならなくて、開始ころからは小ぶりの雨模様でした。女たちの会からも5人参加。
(金原注)当日の登壇者の顔ぶれなどが掲載されたチラシが大きく掲載されたブログがありました。
また、IWJ京都チャンネル1が中継した当日の動画アーカイブが視聴できます。
さようなら原発in京都 
集会の概要を以下に転記しておきます。
【プレイベント】
司会 古川豪氏(ミュージシャン)
トーク 菅野千景氏(原発賠償訴訟・京都原告団、福島からの避難者)/吉田明生氏(京都脱原発原告団事務局長)/古川好子氏(富岡町から会津若松市への避難者)
音楽 古川豪氏
【集会】
司会 木内みどり氏(俳優)
主催挨拶 佐伯昌和氏(チェルノブイリフクシマ京都実行委員会世話人反原発運動全国連絡会代表世話人
現地からの報告 高浜から 東山幸弘氏(ふるさとを守る高浜・おおいの会)/川内から 向原祥隆(むこはら・よしたか)氏(ストップ再稼働!3.11鹿児島集会実行委員会)/伊方から 松本修次氏(愛媛県平和運動センター
ゲストスピーチ 嘉田由紀子氏(前滋賀県知事)/鎌田慧氏(ルポライター、さようなら原発1000万人アクション呼びかけ人)/メッセージ紹介 門川大作氏(京都市長)、三日月大造氏(滋賀県知事)/中尾ハジメ氏(京都精華大学教員、環境ジャーナリズム論)/古川好子氏/カトリーヌ・カドゥ (Catherine Cadou) 氏(通訳、映画監督)
集会アピール提案・採択 牧野氏(京都平和フォーラム事務局長)/集会まとめ 宮下正一氏(原子力発電に反対する福井県民会議事務局長)
日時 2015年9月6日(日)13:00?15:30
場所 梅小路公園芝生広場(京都市下京区
 

9月20日 決して忘れない!
アベ政治を許さない 2014年7月1日に安倍内閣は集団的自衛権容認を閣議決定した。そして、2015年9月19日未明、安全保障関連法案は成立。
 関連法案の安倍政権の説明が揺れ動いて、(あのホルムズ海峡での機雷除去は)現実問題として発生することは具体的に想定していない(9月14日)といった。今まで言ってきたことを翻した。法案成立後、「未来の子供に平和な日本を引き渡すために、必要な法的基盤が整備された」と語った。怒りがわいてきた。決して忘れない。決して屈しないこと。の始まりです。(松浦雅代)                               
 
<記>
女たちの会のニュースが大変遅れてしまいました。
この会は会費とカンパで成り立っています。年会費まだの人、納入お願いします。(事務局)
 

(忘れないために)
 「自由と平和のための京大有志の会」による「あしたのための声明書」(2015年9月19日)を、「忘れないために」しばらくメルマガ(ブログ)の末尾に掲載することにしました。
 
(引用開始)
  あしたのための声明書
 
わたしたちは、忘れない。
人びとの声に耳をふさぎ、まともに答弁もせず法案を通した首相の厚顔を。
戦争に行きたくないと叫ぶ若者を「利己的」と罵った議員の無恥を。
強行採決も連休を過ぎれば忘れると言い放った官房長官の傲慢を。
 
わたしたちは、忘れない。
マスコミを懲らしめる、と恫喝した議員の思い上がりを。
権力に媚び、おもねるだけの報道人と言論人の醜さを。
居眠りに耽る議員たちの弛緩を。
 
わたしたちは、忘れない。
声を上げた若者たちの美しさを。
街頭に立ったお年寄りたちの威厳を。
内部からの告発に踏み切った人びとの勇気を。
 
わたしたちは、忘れない。
戦争の体験者が学生のデモに加わっていた姿を。
路上で、職場で、田んぼで、プラカードを掲げた人びとの決意を。
聞き届けられない声を、それでも上げつづけてきた人びとの苦しく切ない歴史を。
 
きょうは、はじまりの日。
憲法を貶めた法律を葬り去る作業のはじまり。
賛成票を投じたツケを議員たちが苦々しく噛みしめる日々のはじまり。
人の生命を軽んじ、人の尊厳を踏みにじる独裁政治の終わりのはじまり。
自由と平和への願いをさらに深く、さらに広く共有するための、あらゆる試みのはじまり。
 
わたしたちは、忘れない、あきらめない、屈しない。
 
     自由と平和のための京大有志の会
(引用終わり)
 

(付録)
『We Shall Overcome 大きな壁が崩れる』 日本語詞・演奏:中川五郎