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10/29映画『標的の村』自主上映会@和歌山県橋本市のお知らせ~今の沖縄問題が90分で分かる!

 今晩(2016年10月12日)配信した「メルマガ金原No.2597」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
10/29映画『標的の村』自主上映会@和歌山県橋本市のお知らせ~今の沖縄問題が90分で分かる!

 メルマガやブログをやっていると、時々事務所に全く一面識もない方から手紙が届くことがあります。幸い、これまでのところ、ブログに書いた記事に対する非難中傷めいたものはほとんど来ておらず、かといって、賞賛のファンレターもなく、多くは行事のご案内だったりします。
 そして、その内容次第では、メルマガ(ブログ)で案内させていただくこともあります。
 今日、ご案内する映画上映会も、そのようにして私のところに届いた手紙とチラシをきっかけとして企画を知ったものです。
 私が、この上映会を取り上げようと即座に決めたのは、手紙を寄越された方が、私がいつもお世話になっている方のお知り合いであったということもありますが、何より、(おそらく)個人で上映会を企画したと思われるその映画というのが、三上智恵監督の2013年作品『標的の村』(制作:琉球朝日放送)だったからです。
 米軍ヘリパッド建設のために全国の警察力だけではなく、自衛隊のヘリコプターまで動員するというとんでもない状況が連日続く沖縄県東村(ひがしそん)高江。その高江の歴史と闘いを描いた三上智恵さんの3年前の夏に公開された初監督作品にして、琉球朝日放送に残した置き土産となった『標的の村』。和歌山県でも、紀南の方で上映会が行われたという話は聞いているのですが、かけ違ってまだ観る機会を持てていませんが、それにもかかわらず、少なくとも2回、私はこの映画をメルマガ(ブログ)で取り上げています。
 
2013年8月8日
映画『標的の村』が観たい!
 
 
 最初のブログにも書きましたが、『標的の村』は、琉球朝日放送が撮影したニュース素材などを基に、まずANN系列局で放送するための「テレメンタリー2012」用の30分ヴァージョンが作られ、ついで沖縄限定で放送するための60分ヴァージョンが作られました。この放送用の作品は、『標的の村 国に訴えられた東村・高江の住民たち』というタイトルでした。そして、全国の多くの人に観てもらうため、劇場公開用の91分ヴァージョンが作られたという経緯をたどった作品です。
 この内、私は、沖縄限定で放送された60分ヴァージョンが、2013年末に関西の放送局(多分、朝日放送)から1回だけ放送された際に録画して視聴し、深い感銘を受けたものの、劇場公開版はいまだに観られていないということは、先ほど書いたとおりです。
 
 映画の概要については、後ほど引用するチラシの記載情報をお読みいただくこととして、まずは、映画の予告編をご覧になっていただいた上で、今回ご案内する和歌山県橋本市での上映会の概要をご確認ください。その上で、上映日(2016年10月29日(土)3回上映)に橋本市に出向くことが可能な方には、是非、連絡先にメールか電話をして、『標的の村』をご覧になっていただきたいとお勧めします。
 
 
『標的の村』劇場予告編(2分06秒)

 
橋本市上映会のお知らせ
日時・会場
(1)映画上映のみ 
   2016年10月29日(土)11:00~ 
    橋本市産業文化会館「アザレア」3F会議室
     和歌山県橋本市高野口町向島135番地 TEL:0736-42-5070  
(2)映画上映+座談会(希望者のみ) ※座談中、梅川幸子さんの琴演奏あります♡♡
   2016年10月29日(土)13:00~
    橋本市産業文化会館「アザレア」3F会議室
     和歌山県橋本市高野口町向島135番地 TEL:0736-42-5070
(3)映画上映+交流会 ※民家のため20名迄、要予約。
   2016年10月29日(土)19:00~
    岸上 丸九(まるきゅう)食堂(丸九は、正しくは「〇」の中に「九」の字)
     和歌山県橋本市岸上(きしかみ)  
      ※金原注 岸上「まるきゅう食堂」で、地元の人は誰でも分かるのでしょうね。
入場料(各回とも) 前売り1,000円 当日1,200円
申し込み、問い合わせ先
 090-8753-4784(クサジマ)
 
marukyuushokudou@i.softbank.jp
 
 10月29日(土)、午前中は私的な輪読会、16時からは木村草太氏講演会(於:和歌山県勤労福祉会館プラザホープ)ということで、和歌山市橋本市間を往復しているだけの時間はとてもなく、今回の企画も私自身は見送らざるを得ません。
 橋本市での上映会が、3回とも盛況でありますよう、お祈りします。
 
 以下に、チラシの記載情報を転記します。
 
チラシから引用開始)
標的の村
  
スクリーンに叩きつける、伝えきれない沖縄
  
2012年9月29日。
アメリカ軍・普天間基地は完全に封鎖された。
この前代未聞の出来事を「日本人」は知らない。
 
ナレーション:三上智恵 音楽:上地正昭 構成:松石泉 題字:金城実 編集:寺田俊樹・新垣康之 撮影:寺田俊樹・QAB報道部 音声:木田洋 タイトル:新垣政樹 MA:茶畑三男 
統括プロデューサー:賀数朝夫 プロデューサー:謝花尚 
監督:三上智
制作・著作琉球朝日放送 配給:東風
2013年/HD/16:9/日本/91分/ドキュメンタリー 
 
公正中立などありえない。
なぜなら情報は視点なのだ。主観的で当たり前。
ところが現在のマスメディアは、ありえない公正中立を偽装している。
特に大メディアになればなるほど、この建て前は崩せないのだろうか。
……僕のその思いを、この作品はあっさりと覆した。
全編にみなぎる人々の怒りと悲しみは、撮影クルーや取材する記者たちの怒りと悲しみの声でもある。
すがすがしいほどに主観全開。それでいい。
だってそれが本来のメディアなのだから。
森 達也(作家・映画監督)
 
日本は未だにアメリカの植民地じゃないか。
それが沖縄の現実だ。
その最も象徴的な理不尽さに闘いを挑んでいる東村高江の人々。
米軍の軍事訓練の標的にされながら生活するその過酷な日常は殆ど報道されず、黙殺されている。
この映画はそれを訴える。
これは僕らの現実でもあり高江の人々の闘いは僕らの希望なのだ。
遠藤ミチロウ(ミュージシャン)
 
アメリカ軍・普天間基地が封鎖された日
全国ニュースから黙殺されたドキュメント
 
日本にあるアメリカ軍基地・専用施設の74%が密集する沖縄。5年前、新型輸送機「オスプレイ」着陸帯建設に反対し座り込んだ東村(ひがしそん)・高江の住民を国は「通行妨害」で訴えた。反対運動を委縮させるSLAPP裁判[※1]だ。わがもの顔で飛び回る米軍のヘリ。自分たちは「標的」なのかと憤る住民たちに、かつてベトナム戦争時に造られたベトナム村[※2]の記憶がよみがえる。10万人が結集した県民大会の直後、日本政府は電話一本で県に「オスプレイ」配備を通達。そして、ついに沖縄の怒りが爆発した。
 
2012年9月29日、強硬配備前夜。台風17号の暴風の中、人々はアメリカ軍普天間基地ゲート前に身を投げ出し、車を並べ、22時間にわたってこれを完全封鎖したのだ。この前代未聞の出来事の一部始終を地元テレビ局・琉球朝日放送の報道クルーたちが記録していた。真っ先に座り込んだのは、あの沖縄戦や米軍統治下の苦しみを知る老人たちだった。強制排除に乗り出した警察との激しい衝突。闘いの最中に響く、歌。駆け付けたジャーナリストさえもが排除されていく。そんな日本人同士の争いを見下ろす若い米兵たち……。
 
本作があぶりだそうとするのは、さらにその向こうにいる何者かだ。復帰後40年経ってなお切りひろげられる沖縄の傷。沖縄の人々は一体誰と戦っているのか。抵抗むなしく、絶望する大人たちの傍らで11才の少女が言う。「お父さんとお母さんが頑張れなくなったら、私が引き継いでいく。私は高江をあきらめない」。奪われた土地と海と空と引き換えに、私たち日本人は何を欲しているのか?
 
[※1]SLAPP裁判
国策に反対する住民を国が訴える。力のある団体が声を上げた他人を訴える弾圧・恫喝目的の裁判をアメリカではSLAPP(Strategic Lawsuit Against Public Participation)裁判と呼び、多くの州で禁じられている。
[※2]ベトナム
1960年代、ベトナム戦を想定して沖縄の演習場内に造られた村。農村に潜むゲリラ兵士を見つけ出して確保する襲撃訓練が行われていた。そこで高江の住民がたびたび南ベトナム人の姿をさせられていた。
(引用終わり)
 
(付記/劇場上映について)
大阪:シアターセブン大阪市淀川区十三本町1-7-27サンポードシティ5階)で上映中
2016年10月8日(土)~10月14日(金) 15:40~17:16
2016年10月15日(土)~10月21日(金) 10:30~12:06
※金原注 三上智恵さんご自身のtweetから
「関西の皆さんへ!今の沖縄問題が90分でわかるドキュメンタリー映画「標的の村」の追加上映始まりました!来週金曜日、21日までです。今、劇場で見られるのはここだけです。今度こそお見逃しなく!十三シアターセブンで、高江と繋がって下さい!」
 
東京:ポレポレ東中野(東京都中野区東中野4丁目4-1)特集上映「地方からの声」で上映決定 
『標的の村』の上映予定
2016年11月12日(土)13:00~
2016年11月13日(日)15:30~
2016年11月14日(月)13:00~
2016年11月15日(火)15:30~
2016年11月17日(木)13:00~
2016年11月18日(金)15:30~