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森友学園スキャンダルへの向き合い方~自分自身で納得できる「時系列表」を作るのが理想

 今晩(2017年2月26日)配信した「メルマガ金原No.2735」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
森友学園スキャンダルへの向き合い方~自分自身で納得できる「時系列表」を作るのが理想

 学校法人森友学園への不明朗な国有地売却問題については、地元・豊中市議会の木村真議員による情報公開請求訴訟の提起をきっかけとしてまず朝日新聞が報じたのが2月9日。それからまだ2週間余りしか経っていないのに、いろいろな情報が出てきました。
 ただ、何日か情報収集を怠っていると、すぐに付いていけなくなってしまいそうな位に進展が早いですね。
 私が、メルマガ(ブログ)で初めてこの問題を取り上げたのは、2月15日の2つの出来事、衆議院財務金融委員会における宮本岳志議員(日本共産党)による追及と、自由法曹団京都支部、大阪支部による現地調査後の記者会見を報じたIWJの記事を紹介したものでした(森友学園への不明朗な国有地払下げを追及した宮本岳志衆議院議員(日本共産党)の質疑(テキスト)を読む(付・自由法曹団記者会見)/2017年2月17日)。
 この時点では、上記2つの記事がIWJによる「極右学校法人の闇」の第1弾・第2弾だったのですが、それから11日経過した本日(2月26日)現在、IWJの「極右学校法人の闇」シリーズは、何と第20弾に達しています。
 特集記事は以下のページから全記事にアクセスできます。
 
 
 参照の便宜のため、個別の記事にもリンクをはっておきます。
 
 
 
 
 
 
ヒ素や鉛の検出された国有地「9割引」払い下げ、軍国教育、ヘイト文書、そして安倍総理夫妻との蜜月・・・「森友学園問題」とは何なのか~「極右学校法人の闇」第6弾 2017.2.20
 
 
 
 
 
 
 
【国会ハイライト】「犬臭い」と園児のリュックを捨てた!? 森友学園が運営する塚本幼稚園での「児童虐待」の実態を民進・玉木雄一郎議員が追及!~「極右学校法人の闇」第13弾!
 
 
 
 
 
 
 
 この内、【国会ハイライト】と付いているのは、国会における野党議員の追及をテキスト(速記録)で紹介したもので、これがとてもお薦めです。
 2月15日の衆議院財務委員会での宮本岳志議員による質疑をテキストで読んだ私は、思わず「非常によく出来たミステリーを読む醍醐味に近い」と書いてしまいました。
 他の(速記録)も、日によって程度に差はあるものの、いずれもスリリングであり、まずこの【国会ハイライト】を時系列順に読まれることをお勧めしたいと思います。
 
 
 
2月17日・衆議院予算委員会福島伸享議員(民進党
 
 
 
 
 
2月22日・衆議院予算委員会玉木雄一郎議員(民進党
 
 

 さて、ここまで色々な情報が出てくると、個々の情報の信頼度について評価しながら、それを時系列の中のしかるべき箇所に組み込み、前後の事実とのつながりを推測し、という作業を行うのがオーソドックスな手順というものです。とはいえ、それを自分自身でやるだけの時間はとてもないし、「誰か、可能な限り資料の裏付けをとりながら、信頼できる時系列表を作っている人はいないだろうか?」というまことに他力本願な希望に添うサイトを探したところ、ありました!
 と言っても、別に探すのに苦労した訳でも何でもなく、「森友学園」「時系列表」という2つのキーワードでGoogle検索したところ、トップに表示されたのがこのサイトでした。
 
【2/26更新】森友学園大阪市淀川区)と大阪・豊中の国有地 情報集約
 
 サイト名「よどきかく」、トップには「大阪市内を中心とした、保育所・幼稚園・子育て・生活情報等を発信しています。」とあるとおり、最新の他の記事のタイトルを抜き出してみると、
 「(仮称)中心部児童急増対策プロジェクトチーム」を設置へ
 【H29新設保育所紹介】(9)ぴっころきっず谷町園(中央区)
 【ニュース・追記あり】みるく保育園の元園長・元副園長を詐欺容疑で逮捕
 【大阪市政】平成29年度から4歳児も教育費無償化へ
 【重要】大阪市保育所等1次調整の申込数・内定数・未内定数が公表されました

など、なるほど多彩です。
 
 なお、同サイトの「時系列表」ですが、これもまるまる信用するのではなく、勘違いはないか?新しい情報に基づいて訂正すべき箇所はないか?という視点から、確認していくという姿勢で読んでいく必要があります。そして、この「時系列表」の非常に優れている点として、記載した事項の裏付けとなる資料を明示しており、ネットで閲覧可能なものはリンクがはられていますので、そのような検証をしながら活用するための「時系列表」としてうってつけです。
 この時系列表を大きめのサイズの紙に印刷し、裏付資料(国会質疑などは本来二次資料ですが、国と森友学園との契約書や不動産鑑定士による鑑定書などの一次資料を簡単には読めない現状では、一次資料に準じる資料として重要です)と照らし合わせて得心すれば青ペンでチェックし、補充や訂正をすべきと判断したら赤ペンで書き込みをするということが出来たらいいなあ・・・と思いますが、なかなか現実には時間がない。

 いずれにしても、1人1人が他人の言説を鵜呑みにするのではなく、基礎資料に直接あたってみた上で、自分自身の「時系列表」を作り上げるのが理想です。
 そして、この方法論は、何も森友学園スキャンダルに限ったことではなく、あらゆる社会事象に向き合う際の基本的姿勢であるべきだということに気がつきます。
 そう何もかも理想通りにいくはずはなく、どこかで現実と折り合いをつけることになるのですが、それでも最低限、自分の立ち位置と「理想」との距離を正確に測れるように心掛けたいものです。