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11/30カジノ問題を考える和歌山ネットワーク・創立総会のご案内(記念講演:井上善雄弁護士)

 2017年11月3配信(予定)のメルマガ金原.No.2975を転載します。
 
11/30カジノ問題を考える和歌山ネットワーク・創立総会のご案内(記念講演:井上善雄弁護士)
 
 巻末のリンク一覧をご覧いただければ分かると思いますが、昨年の12月以来、こつこつと(?)書いてきた私のブログでの「カジノ問題」シリーズも、相当の分量になってきました。
 ところで、11月1日に召集された第195回国会(特別会)の会期が、当初、実質審理も行われない短期間となり、その後、来年1月に召集される通常国会まで、臨時国会も開かれないのではないかという情報が飛び交っていましたが、私は、半信半疑で推移を見守っていました(結局、特別国会の会期は12月9日までとなりました)。
 私が「半信半疑」であった理由の1つ(それも重要な)がカジノ問題なのです。
 というのは、昨年(2016年)12月に議員立法で成立した「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」(同年12月26日施行)には、次のような規定が置かれているからです。
 
第五条 政府は、次章の規定に基づき、特定複合観光施設区域の整備の推進を行うものとし、このために必要な措置を講ずるものとする。この場合において、必要となる法制上の措置については、この法律の施行後一年以内を目途として講じなければならない。
 
 つまり、カジノ実施法案(多分、「特定複合観光施設区域の整備の実施に関する法律」とでも称するのでしょうが)を、年内に国会に提出して成立させることがスケジュールに組み込まれているからです。
 結局、特別国会の会期が12月9日までとなったのが、カジノ実施法案のためばかりでだった訳でもないでしょうけどね。
 
 ところで、カジノ誘致に公式に名乗りを上げている自治体に和歌山県があります(恥ずかしいことです)。誘致しようとしている和歌山マリーナシティは敷地が狭すぎるとか、外国人専用カジノを作ろうというカジノ業者などあるのかとか、いろいろ言われていますが、かといって、楽観(と言うのも変ですが)は禁物です。
 そもそも、外国人専用であろうが日本人対象であろうが、カジノなどあってはならないということを正々堂々と市民、県民に訴えるべきです。
 かねてから、そのような活動を県内で主導してきた「カジノ問題を考える和歌山ネットワーク準備会」が、来る11月30日(木)に、いよいよ創立総会を開催することになったとのご案内をいただきましたので、ご紹介することとします。
 以下にチラシの記載内容を転記しますが、特にチラシ裏面の「カジノ百害いろいろ」8項目は、誰でも「そりゃあそうだ!」と納得してくれるポイントが凝集されていて感心しました。
 是非多くの方にこの問題に関心を持っていただき、和歌山マリーナシティのカジノも駄目!、大阪夢洲カジノも駄目!の世論を強力に盛り上げていきたいと思います。
 
(チラシから引用開始)
-チラシ表面-
カジノは百害
利するものは何もありません
 
カジノ問題を考える和歌山ネットワーク・創立総会のご案内
 
 「和歌山マリーナシティへのカジノ誘致は、政府がすすめる設置要件を満たすことが困難」と、仁坂知事が自ら認めながら、県のカジノ基本構想の取りまとめを「トーマツ」に委託するなど、誘致を諦めず県民の血税をさらにつぎ込んでいます。
 カジノは、世界文化遺産の宝庫・和歌山の観光イメージを損なう恐れが大きいものです。さらにその百害(裏面に紹介)は計り知れません。
 この間、私たちは「カジノ問題を考える和歌山ネットワーク」準備会として、「市民の集い」など開催してきましたが、このたび正式に設立させようということになりました。
創立総会に併せて、ギャンブル依存症、カジノ問題に詳しい井上善雄弁護士を招いての記念講演もあります。市民の皆さまのご参加をお待ちしています。
 
2017年11月30日(木)18:30~
和歌山県民文化会館特設会議室(3階)
 
記念講演「ギャンブルによる消費者被害とカジノ」
講師/井上善雄弁護士
【講師プロフィール】
1946年生まれ。1971年大阪弁護士会登録、人権、公害、消費者保護等委員会。1980年市民オンブズマン結成。2012年ギャンブルオンブズマン結成、ギャンブル依存の防止のための社会活動を続けている。
 
-チラシ裏面-
カジノの百害いろいろ
 
刑法が禁じている犯罪行為
カジノは賭博。賭博行為は「怠惰浪費の弊風を生じせしめ、健康で文化的な社会の基礎をなす勤労の美風を害し、国民経済の機能に重大な障害を与える恐れがある」(最高裁判決)として、刑法が禁じている犯罪行為。
 
青少年に悪影響をもたらす
家族ぐるみででかけるIR施設に、公然と賭博場があることは、賭博への抵抗感を喪失させてしまい、青少年に悪影響をもたらすことは明らか。
 
人生は一変する
殆どの人が巻き上げられて飢えや借金に苦しむことになる。大王製紙の御曹司は100億円を巻きあげられた。「一攫千金」に人格は破壊される。
 
不健全な成長戦略
カジノは、賭博客の負け分が収益の柱となる。ギャンブルにはまった人や、外国人観光客らの散財に期待し、他人の不幸や不運を踏み台にするような成長戦略は極めて不健全といわねばならない。
 
賭け行為は国民所得の削減を意味する
何の生産物も生まず、おカネと時間が吸い上げられる。
 
ギャンブル依存者を生む
ギャンブルを渇望し、したいという衝動を制御することができず、そのせいで借金をし勤労しなくなり社会生活上の問題が生じてもやめられないといった状態に陥る。家族や周囲にいる人への影響も大きく、周囲の人も傷つく。
 
治安の悪化はさけられない
昨年1年間に起きたギャンブルがらみの犯罪が2328件もある。そのうちパチンコがらみが1329件、公営ギャンブルがらみが999件。2017年6月にはマニラのカジノで発砲放火事件があり、36人が死亡した。
 
外国人賭博客に期待できない
マカオシンガポールのカジノ業者の収益の大半は中国富裕層の負け金。最近は、中国の
腐敗取り締まり強化でそれも急減。そもそも中国や韓国では賭博を禁じており、日本のカジノでも勝ち金を受け取ると自国で処罰の対象となりうる。韓国・米国ではカジノ設置自治体の人口減少あるいは多額の損失を被ったという調査結果もある。
(引用終わり)
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/カジノ問題関連)
2016年12月8日
カジノ推進法案をめぐる和歌山の現状と読売新聞による徹底批判
2017年2月27日
和歌山弁護士会「いわゆる「カジノ解禁推進法」の成立に抗議し、同法の廃止を求める会長声明」(2017年2月27日)と和歌山でのカジノ誘致の動き
2017年3月10日
「カジノで観光・まちづくり!?ちょっと、おかしいんとちゃうか!緊急トーク集会」3/13@プラザホープのご案内と4月・5月の「予告編」
2017年3月26日
「カジノあかん3・25大阪集会」動画のご紹介と12/12参議院内閣委員会での新里宏二弁護士と鳥畑与一静岡大教授の反カジノ意見陳述
2017年4月5日
「カジノ実施法案」作成作業が始まりました~クリーンなカジノの実現を目指して(!?)
2017年6月21日
和歌山でのカジノ誘致に反対する動き~和歌山弁護士会「会長声明」(6/16)とカジノ問題を考える和歌山ネットワーク準備会「市民集会」(7/19)
2017年7月5日
カジノ実施法案の準備状況とNNNドキュメント『ギャンブル依存~抜け出せない"病"回復と衝動の狭間~(仮)』(7/30)のお知らせ
2017年8月18日
予告編・「特定複合観光施設区域整備推進会議取りまとめ~「観光先進国」の実現に向けて~」パブコメ募集にカジノ反対の圧倒的世論の結集を!
2017年8月19日
「特定複合観光施設区域整備推進会議取りまとめ~「観光先進国」の実現に向けて~」パブコメ募集にカジノ反対の圧倒的世論の結集を!(本編)
2017年8月30日
あと1日!(8/31まで)「特定複合観光施設区域整備推進会議取りまとめ~「観光先進国」の実現に向けて~」パブコメ募集にカジノ反対の意見を送ろう
2017年9月1日
和歌山弁護士会が「特定複合観光施設区域整備推進会議取りまとめ」に関するパブコメに送った意見書を読む
2017年9月3日
「第24回全国市民オンブズマン和歌山大会」に参加して
2017年9月4日
大阪弁護士会シンポジウム「カジノ実施法の制定阻止に向けて」(9/16)への参加を呼びかけます
2017年9月16日
「カジノ実施法の制定阻止に向けて」(大阪弁護士会)」に参加して