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番組告知「居場所があれば立ち直れる~累犯障害者の今~」(ETV特集/2018年2月24日放送)

 2018年2月15日配信(予定)のメルマガ金原.No.3079を転載します。
 
番組告知「居場所があれば立ち直れる~累犯障害者の今~」(ETV特集/2018年2月24日放送)
 
 長年、弁護士稼業を続けていると、刑事事件は全くやらないという者は別として、時として、何らかの障害が疑われる被疑者、被告人、しかも何度も同じような事件を繰り返す人の弁護を担当した経験がきっとあるだろうと思います(もちろん私も)。
 そのような事件に直面した弁護士は、手探りで担当する被疑者・被告人とのコミュニケーションを深めようとするのですが、なかなか十分な結果を得られぬうちに判決を迎えることになりがちです。
 
 国も、平成21年度から「地域生活定着支援事業(現在は地域生活定着促進事業)を開始しました。
 この事業では、各都道府県の地域生活定着支援センター(都道府県ごとに各1箇所設置される)が、矯正施設(刑務所、少年刑務所、拘置所及び少年院)収容中から、矯正施設や保護観察所、既存の福祉関係者と連携して、高齢であり、又は障害を有することにより、矯正施設から退所した後、自立した生活を営むことが困難と認められる者に対して、
①コーディネート業務
 保護観察所からの依頼に基づき、福祉サービスに係るニーズの内容の確認等を行い、受入れ先施設等のあっせん又は福祉サービスに係る申請支援等を行う。
②フォローアップ業務
 コーディネート業務を経て矯正施設から退所した後、社会福祉施設等を利用している人に関して、本人を受け入れた施設等に対して必要な助言等を行う。
③相談支援業務
 懲役若しくは禁錮の刑の執行を受け、又は保護処分を受けた後、矯正施設から退所した人の福祉サービスの利用に関して、本人又はその関係者からの相談に応じて、助言その他必要な支援を行う。
等の援助を行うことによって、「地域の中で自立した日常生活又は社会生活を営むこと」を援助するものとされています。
※地域生活定着促進事業実施要領
※地域生活定着支援センターの事業及び運営に関する指針
 
 もちろん、和歌山県にも地域生活定着支援センターがあります(和歌山県地域生活定着支援センターま~る/社会福祉法人和歌山県福祉事業団が運営)。
 ETV特集の予告を見たところ、来週の2月24日(土)放送予定の番組で、長崎県地域生活定着支援センターの取組が紹介されることを知りました。是非この問題に多くの方が関心を持っていただければと思い、ご紹介することとしました。
 
NHK・Eテレ
本放送 2018年2月24日(土)午後11時00分~午前0時00分
再放送 2018年3月1日(木)午前0時00分~1時00分(2月28日深夜)
ETV特集「居場所があれば立ち直れる~累犯障害者の今~」
「障害がありながら、必要な支援を受けられず、犯罪を繰り返す“累犯障害者”。どうしたら再犯を防ぎ、立ち直りにつなげられるか?求められる支援のあり方を見つめる。
 長崎県地域生活定着支援センターの所長を務める伊豆丸剛史さん。知的あるいは精神的な障害がありながら必要な支援を受けられず、犯罪を繰り返す“累犯障害者”の支援を続けている。服役を終えた障害者のために、生活保護の申請や住む場所や働き口の確保などを手伝う。再犯を防ぎ、更生に導くことができれば、本人にとってだけでなく、社会にとっても大きなメリットがあるという。伊豆丸さんたちの取り組みを見つめる。」