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「いまこそウソとごまかしの「安倍政治」に終止符を!」アピールへのネット賛同署名募集中!

 2018年9月11日配信(予定)のメルマガ金原No.3267を転載します。
 
「いまこそウソとごまかしの「安倍政治」に終止符を!」アピールへのネット賛同署名募集中!
 
 私は、ブログ毎日配信などをやっていながら、いわゆる「ネット署名」にはあまり関わってきませんでした。自分自身でネット署名を利用したことがないばかりか、一賛同者としてネット署名することにも、そう積極的という訳ではありません。
 何年か前に、一度ネット署名をしたところ、管理会社(?)から、読みたくもないメールが頻繁に届いてうんざりしたというようなことがあったのも影響したかもしれません。
 
 けれども、全くネット署名を拒否するという訳ではなく、内容によっては賛同署名をすることもあります。
 今日ご紹介しようというのもその一つです。
 Facebookに流れてきた中野晃一さん(上智大学教授)の投稿で気がついたのですが、その呼びかけ人の皆さんの顔ぶれを見ただけでも「見過ごす訳にはいかない」と思いましたし、アピール本文を熟読したら、「賛同署名したい」と思わずにはいられませんでした。
 ということで、多分、私は1,300人目前後の賛同者であったと思います。
 
 そのアピールというのは「いまこそウソとごまかしの「安倍政治」に終止符を!アピール」というものですが、まずは、そのアピール本文を読んでください。
 
いまこそウソとごまかしの「安倍政治」に終止符を! アピール
(引用開始)
1 公文書は私たち国民が共有する知的資源
 私たち国民が政府の諸活動などを十分かつ正確に知ることは、この国の主権者として様々な物事を決めたり判断するために必要不可欠なことであり、国民主権や民主主義を成り立たせるための最低限のルールです。
 そのため、日本国憲法は国民の「知る権利」を保障し、公文書管理法は公文書を「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」と位置づけ、その適正な管理等を通じて国等の「諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにする」としています。また、情報公開法も、国民主権の理念に則って「政府の有する諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的とする」としています。
 
2 公文書の隠蔽・改竄、廃棄・捏造は国民主権・民主主義を破壊する
 しかし、安倍政権のもとで、公文書・公的情報の隠蔽・改竄、廃棄・捏造が横行し、権力のウソやごまかしによって国民主権や民主主義を支える土台が破壊されようとしています。
 森友学園へ約8億円もの値引きをした上で国有地が払い下げられた件で、安倍首相は「私や妻が関係していれば、首相も国会議員もやめる」と答弁しましたが、その後、財務省によって、安倍昭恵氏の名前などが記載された決裁文書が廃棄や改竄されていたことが明らかとなりました。
 加計学園に半世紀ぶりの獣医学部設置を認可した件でも、安倍首相は「私がもし働きかけて決めているのであれば、責任を取る」と答弁しましたが、その後、内閣府が「総理のご意向」「官邸の最高レベルがいっている」と述べたとする文科省文書や、2015年2月に安倍首相が加計孝太郎氏と面会し新しい獣医学部を「いいね」と述べたとする愛媛県文書などが相次いで発覚しました。
 南スーダンの首都ジュバで発生した武力紛争を「戦闘」と記録した南スーダンPKO派遣自衛隊日報が廃棄、隠蔽されていた問題に続き、稲田朋美防衛相(当時)が「ない」と答弁していたイラク派遣自衛隊日報も、実は存在し、そのことが1年以上も隠蔽されていたことも明らかになりました。働く人の健康と命にかかわる「働き方改革」の件でも、「裁量労働制で働く方の労働時間は平均的な方で比べれば一般労働者よりも短いというデータもある」という安倍首相の答弁は、根拠とされた厚労省「平成25年度労働時間等総合実態調査」のデータを政府に都合のいいように加工し捏造したものであることが発覚しました。
 
3 「大本営発表」の歴史を繰り返すことを拒否する
 権力者が自らに都合の悪い情報を隠したり、虚偽の情報を流したりすれば、国民は本当のことを知らないまま、権力の意図する方向に流され、いつの間にか取り返しのつかない事態に陥ってしまう。これが歴史の教訓です。日本でも、戦果を捏造した「大本営発表」が国民を総動員する手段として利用され、悲惨な戦争へと突き進み、あの破局と悲劇をもたらしました。それだけに権力のウソやごまかしは絶対に許されることではありません。
 しかも、この間の公文書や公的情報の隠蔽や改竄、廃棄や捏造などの一連の出来事の背景には、安倍首相をはじめとする安倍政権の中枢を担う政治家や官僚が、公権力を私物化し、国民の血税で自らの利益を実現しようとしている構図が透けて見えます。
 この問題の本質は、権力の私物化と国民の「知る権利」の侵害、そして国民主権や民主主義の破壊であり、主権者である国民に対する重大な背信行為にほかなりません。
 日本国憲法は前文で「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言」していますが、権力のウソやごまかしによって国民主権や民主主義が失われるとき、戦前のような社会が再び到来することにもなりかねません。
 
4 ウソとごまかしの「安倍政治」に終止符を
 安倍首相は「膿を出し切る」といったことを述べるだけで、これまで明らかにされてきた事実に真摯に向き合うことをせず、疑惑解明のための具体的な行動もなにひとつ取ろうとしません。さらには、自身の都合が悪くなると、前記の森友学園に関する答弁について「贈収賄は全くない、という文脈で一切関わっていないと申し上げた」と言を左右し、加計学園に関する首相発言を記録した愛媛県文書についても「伝聞の伝聞」としてごまかすなど、自身の発言に責任を持つという政治家としての最低限の責務すら放棄しています。これらは、真相の徹底解明をのぞむ多くの国民の声を無視し、まるで、時が経てば国民は忘れる、とでも考えているかのような態度といわざるをえません。
 私たちは、国民主権や民主主義といった私たちの社会の土台が蝕まれ、破壊されようとしている危機を黙って見過ごすわけにはいきません。
 この時代を生きる私たちは、主権者として民主主義を求める声をひろく集め、真実を明らかにし、ウソとごまかしの「安倍政治」に今こそ終止符を、と訴えます。
 
<呼びかけ人>
・青井未帆(学習院大学法科大学院教授)
浅倉むつ子早稲田大学大学院法務研究科教授)
池田香代子(ドイツ文学者・翻訳家)
・右崎正博(獨協大学名誉教授)
・上西充子(法政大学教授)
・上脇博之(神戸学院大学大学院実務法学研究科教授)
・阪口徳雄(弁護士)
・澤藤統一郎(弁護士)
寺脇研京都造形芸術大学教授 元文部官僚)
・中野晃一(上智大学教授)
・濱田邦夫(元最高裁判事 弁護士)
・浜田桂子(絵本作家、画家)
・前川喜平(前文部科学省事務次官
・堀尾輝久(東京大学名誉教授)
山口二郎(法政大学教授)
・横湯園子(元中央大学教授)
(引用終わり)
 
「安倍政治」に終止符を!と求める理由がいくらでもあることは、今年の7月20日、立憲民主党枝野幸男代表が、2時間43分に及ぶ安倍内閣不信任決議案の趣旨説明で詳細に論じたとおりですが、このアピールは、その根拠の中心に「公文書の隠蔽・改竄、廃棄・捏造」による「国民主権や民主主義の破壊」を据えた点に特徴があります。
 この論理的に構成されたアピールの文章を、「起承転結」に従って解説した文章が、本アピールの呼びかけ人の1人であり、昨日(9月10日)、衆議院第1議員会館・地下1階第6会議室で開かれた記者会見で司会を務められた澤藤統一郎弁護士のブログ「憲法日記」で読むことができます。
 本文を熟読していただければその趣旨は過たずに伝わるとは思いますが、澤藤先生の「自作解説」を読めば、さらに理解が深まるものと思いますので、その該当箇所を引用させていただきます。
 
澤藤統一郎の憲法日記 2018年9月10日
いまこそウソとごまかしの「安倍政治」に終止符を! 賛同署名のお願い
(抜粋引用開始)
 アピールの全文は、起・承・転・結の4節からなっています。
 第1節では、民主義国家における主権の行使には、正確な情報が不可欠であることを説き起こしています。官僚から国民への正確な情報提供には適切な公文書の管理が必要であり、国民が正確な公文書の管理を求めることは、憲法上の知る権利にもとづき公文書管理法に定められたところです。
 にもかかわらず、安倍政権のもとでは公文書・公的情報の隠蔽・改竄、廃棄・捏造が横行し、権力のウソやごまかしによって国民主権や民主主義を支える土台が破壊されようとしています。その指摘が第2節。具体的問題として取りあげたものは、森友・加計の各学園問題、南スーダンPKO日報問題、そして裁量労働制データ問題。
 第3節では、このまま反省のない「安倍政治」を続けさせたのでは、「大本営発表」時代の歴史を繰り返すことになりかねず、議会制民主主義の危機をさえ危惧せざるを得ない事態であることを指摘し、結論としての第4節では、私たちは、この時代を生きる主権者として、民主主義を求める声をひろく集め、真実を明らかにし、ウソとごまかしの「安倍政治」に今こそ終止符を、と訴えるものです。
(引用終わり)
 
 司会の澤藤先生以外で、昨日の記者会見に出席された呼びかけ人は、池田香代子さん(ドイツ文学者・翻訳家)、上西充子さん(法政大学教授)、中野晃一さん(上智大学教授)、濱田邦夫さん(元最高裁判事 弁護士)、浜田桂子さん(絵本作家、画家)、堀尾輝久さん(東京大学名誉教授)の皆さんでした。
 この記者会見の動画はないか?と思って探しているのですが、今のところ見つけられていません。見つけ次第、ブログで追加紹介しようと思います。
 
 賛同署名するかどうかはさておくとして、皆さんも是非このアピールを熟読していただければと思います。