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2/15「低周波音問題について考える」シンポジウム(和歌山弁護士会)のご案内

 今晩(2017年1月20日)配信した「メルマガ金原No.2697」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
2/15「低周波音問題について考える」シンポジウム(和歌山弁護士会)のご案内

 私は、和歌山弁護士会の会員として、会が主催するシンポジウムについては、極力このメルマガ(ブログ)でご紹介することにしてきました。最近では、明日(1月21日)開催される「子どもの権利シンポジウム 実りある面会交流~子どもの健やかな成長のために~」をご案内しています。
 そして、そこで「年度当初から準備を始めても、実際に開催するのは年明けの1月から3月にかけての年度末となることも少なくありません」と書いたとおり、明日の子どもの権利シンポが終わっても、まだあと2つ、和歌山弁護士会主催のシンポジウムが年度内(3月まで)に開かれます。
 今日はまず、来月(2月)15日に開催される「低周波音問題について考える」シンポジウムのご紹介です。
まずは、チラシ記載情報を転記します。

チラシから引用開始)
低周波音問題について考える
 
 「低周波音被害」という言葉を聞いて、何のことだろうと思われる方がほとんどだと思われます。
 近年、人工的に発生する低周波音によって健康を害している人がいることが明らかになりつつあります。しかしながら、低周波音被害に関する調査、研究及び対策が十分ではないというのが現状です。
 そこで、まず、市民の皆様に「低周波音被害」について知っていただきたく、本シンポジウムを企画いたしました。
 
◆基調講演「低周波音の基礎知識」
講師 小林 芳正(こばやし・よしまさ)氏(京都大学名誉教授)
◆パネルディスカッション「低周波音被害の実態とその救済」
パネラー
小林 芳正(こばやし・よしまさ)氏(京都大学名誉教授)
岸   秀行(きし・ひでゆき)氏(弁護士・大阪弁護士会
山本 浩貴(やまもと・ひろき)氏(弁護士・大阪弁護士会
今﨑 廣美(いまさき・ひろみ)氏(NPO法人STOP低周波音被害 会長)
松浦 攸吉(まつうら・ゆうきち)氏(風力発電の被害を考える会・わかやま 世話人代表)
コーディネーター
大饗 研策(おおあえ・けんさく)(和歌山弁護士会 公害対策・環境保全委員会委員長)
 
と き 2017年(平成29年)2月15日(水)
     開場:午後5時30分
     開演:午後6時
ところ 和歌山ビッグ愛 12階 1201号
     (135人収容可能)

●入場無料
●予約不要
 
主催 和歌山弁護士会(担当:公害対策・環境保全委員会)
お問い合わせ 
〒640-8144 和歌山市四番丁5番地(和歌山弁護士会
 TEL:073-422-4580
(引用終わり) 
 
 弁護士会が主催するシンポジウムは、ほぼ例外なく所管の委員会が準備を重ねて開催にこぎつけるものですが、弁護士会により、また同じ会でも委員会によって、それぞれ特徴的なシンポの開き方が見られることがあります。
 和歌山弁護士会の公害対策・環境保全委員会は、和歌山弁護士会の中の数ある委員会の中でも、その「特徴」が際立っています。
 過去、同委員会が準備して開催されたシンポジウムの一覧は、和歌山弁護士会ホームページに掲載されていますが、その中から、和歌山で開催された日本弁護士連合会や近畿弁護士会連合会が主催したシンポは除外して、和歌山弁護士会単独開催のシンポを抜き出してみましょう。
 
平成10年(1998年)10月17日(和歌山市民会館市民ホール)
 
「雑賀崎沖埋め立て問題」
平成14年(2002年)3月22日(きのくに志学メディアアートホール)
 「循環型社会をめざして」
平成16年(2004年)11月12日(御坊市民会館)
 「使用済み核燃料中間貯蔵施設の安全性を考える」
平成20年(2008年)2月29日(和歌山ビッグ愛)
 「スギ花粉症被害の実態とその対策を考える」
平成23年(2011年)1月27日(和歌山ビッグ愛)
 
再生可能エネルギーへの転換と推進」
平成25年(2013年)2月19日(和歌山ビッグ愛)
 
「食品摂取による内部被曝について考える」
平成27年(2015年)2月17日(和歌山ビッグ愛)
 「PM2.5と大気汚染について」
 
 開催間隔については、最近はほぼ2年ごととで固まってきたようですが、同委員会の「特徴」はそのこと自体ではありません。いつの頃からか、和歌山弁護士会公害対策・環境保全委員会では、いったん委員長に就任してしまうと、シンポジウムを開催してコーディネーターを務めぬ限り、委員長を交替させてもらえないという「不文律」が確立してしまったというのです。
 もちろん、こんなことは委員会規則に書いてあるはずはありませんし、私自身、平成元年に和歌山弁護士会に入会して以来、公害対策・環境保全委員会に配属されたことはただの一度もないため、本当にそういう「不文律」があるのかどうか確言しかねますので、あくまで「噂」というレベルで受け止めてください。
 
 さて、今回の「低周波問題について考える」です。先ほどご紹介した和歌山弁護士会のホームページには、「平成29年2月、「低周波音問題」のテーマでシンポジウムを開催する予定です。」と書かれていました。この「委員会活動報告」は、いずれの委員会も毎年5月に記事を更新することになっていますので、年度当初からテーマを確定し、準備を積み重ねてきたことが伺われます。
 是非、多くの方にご参加いただきたいと思います。
 
(参考サイト)
 以下には、テーマである「低周波音被害」を考える上で参考となるサイトをいくつかご紹介します。
 
◎私たち和歌山の人間にとって、「低周波音被害」といえば、まっさきに思い出すのは、この問題の我が国における第一人者であった医師の汐見文隆先生のお名前です。もしも汐見先生がお元気であれば、当然、基調講演をお願いしたところでしょうが、残念ながら、昨年の3月に92歳でお亡くなりになりました。
 幸い、晩年の汐見先生に「低周波音」について語っていただいた動画がYouTubeで公開されています。
低周波音公害と現在医療~汐見文隆~(15分)
 

◎基調講演をされる小林芳正氏(京都大学名誉教授)が書かれた「風力発電の副産物:超低周波音公害」という論文というには短く、学会発表用の抄録のような文章が見つかりました。あるいは、お名前の後ろに(京都支部)とありますので、日本科学者会議での発表資料かもしれません。
「風力発電の副産物:超低周波音公害」
 
◎上記小林先生の文章で紹介されている、風車騒音については「よく説明して理解してもらえ(我慢してもらえ)」という環境省の見解というのは、昨年2月に「中間とりまとめ」がなされた「風力発電施設から発生する騒音等への対応について」でしょうかね。
 あと、環境省が発行する低周波音についての手引書、事例集、マニュアル、パンフレット、Q&Aなどはこのページに集められています。
 
◎また、もう1つ、小林先生が紹介しておられる日本弁護士連合会の2013年の意見というのは以下の意見書です。
日本弁護士連合会「低周波音被害について医学的な調査・研究と十分な規制基準を求める意見書」(2013年12月20日)
 
◎パネラーの今﨑廣美さんが会長を務めておられる「NPO法人STOP低周波音被害」のホームページはこちらです。
 
◎もう1人のパネラーである松浦攸吉さんが世話人代表を務めておられる「風力発電の被害を考える会・わかやま」の公式ブログはこちらです。
 また、同会が制作したビデオ『風力発電の羽根の下で~和歌山における被害の実態~』もご紹介しておきます(53分)。2013年6月現在の和歌山における風力発電の状況と健康被害がまとめられています。

 
(弁護士・金原徹雄のブログから)
2013年1月18日
2/19開催予告「食品摂取による内部被曝について考える」(和歌山弁護士会)
2015年1月27日
予告2/17シンポジウム「PM2.5と大気汚染について~PM2.5とどうつきあうか~」(和歌山弁護士会)

低周波音公害シンポ・チラシ

必見!放送予告2/5『原発事故に“ツッコミ” お笑い芸人マコは原発ジャーナリスト(仮)』(NNNドキュメント)

 今晩(2017年1月19日)配信した「メルマガ金原No.2696」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
必見!放送予告2/5『原発事故に“ツッコミ” お笑い芸人マコは原発ジャーナリスト(仮)』(NNNドキュメント)

 元産経新聞記者で、その後、弁護士に転じた日隅一雄(ひずみ・かずお)さんは、3.11後、末期の胆?癌で余命わずかと告知されながら、東京電力記者会見への出席・取材・執筆活動を続けた末、2012年6月12日にがん性腹膜炎のため逝去されました(享年49)。
 その形見として遺されたのが、木野龍逸さんとの共著『検証 福島原発事故・記者会見――東電・政府は何を隠したのか』(2012年/岩波書店)です。


 そして今、東京電力記者会見に最も数多く出席し、的確な質問を投げかけ続けるジャーナリストは誰か?と言えば、この人をおいてありません。そう、「おしどりマコ」さんです。原発問題に関心を寄せ続けている人で、おしどりマコさんの名前を知らないという人はよもやいないでしょうが、一般国民の間での知名度はどうなのでしょうね。
 おしどりマコって誰?という人にこそ見て欲しいドキュメンタリー番組が、NNNドキュメントで放送されることになりました。
 
2017年2月5日(日)24時55分~(6日・0時55分~)(拡大)
原発事故に“ツッコミ” お笑い芸人マコは原発ジャーナリスト(仮)

福島第一原発事故から6年弱、東京電力が行ってきた記者会見の最多出席者はなんと、お笑い芸人「おしどり」のマコ・ケン夫婦だ。
芸人が場違いだ、とのバッシングを猛勉強で乗り切り、鋭くしつこく追求し、世に出て来なかった幾つもの事実に光を当てた。
遂には東電の会見者が「クソったれ」とつぶやく映像も。医学部中退のマコちゃんは子ども達や原発作業員の健康問題を掘り下げ、得意の突っ込みでにっこり笑って原発事故を斬る。

再放送
2月12日(日)11:00~ BS日テレ
2月12日(日)5:00~/24:00~ CS「日テレNEWS24
 
 知ってる人には今さらでしょうが、おしどりマコさん、ケンさんご夫婦のプロフィールを、公式サイト「おしどりポータルサイト」から引用します。
 
おしどりプロフィール / ABOUT
(引用開始)
おしどり 
マコとケンの夫婦コンビ
横山ホットブラザーズ横山マコトの弟子。
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。社団法人漫才協会会員。
認定NPO法人沖縄・球美の里 理事。
二人はフォトジャーナリズム誌「DAYS JAPAN」の編集委員でもある。
ケンは大阪生まれ、パントマイムや針金やテルミンをあやつる。
パントマイムダンサーとしてヨーロッパの劇場をまわる。
マコと出会い、ぞっこんになり、芸人に。
マコは神戸生まれ、鳥取大学医学部生命科学科を中退し、東西屋ちんどん通信社に入門。
アコーディオン流しを経て芸人に。
東京電力福島第一原子力発電所事故(東日本 大震災)後、随時行われている東京電力の記者会見、様々な省庁、地方自治体の会見、議会・検討会・学会・シンポジウムを取材。
また現地にも頻繁に足を運び取材し、その模様を様々な媒体で公開している。
(引用終わり)
 
 この「おしどりポータルサイト」の中に「L.C.M.PRESS」というコーナーがあり、ジャーナリスト・マコケンの活動報告が満載なのです。ですから、東京電力記者会見で明らかにされた福島第一原発の状況を知りたければ、この「L.C.M.PRESS」、それとIWJの東電記者会見中継アーカイブ(基本的に全編無料公開されています)をフォローするのが基本です。
 
 上記プロフィールにもあるように、マコさんは、鳥取大学医学部(医師養成コースの医学科ではなく生命科学科でしたが)中退だけあって、基礎的な科学リテラシーを身につけているのが強みです(私など、とてもああはいかない)。
 たとえば、最新の今年1月16日の東京電力定例会見でのマコさんの質問ぶりを見ていただきましょうか。
 
福島第1原子力発電所2号機の原子炉格納容器へ内部調査に向けてロボットを1月から2月に投入予定――東京電力 定例会見 2017.1.16(50分)
26分~ 日本テレビの中村記者が質問
31分~ 他に質問者がなく会見が終わりそうになったところでマコさんが手を挙げて質問(これで会見の終了が20分伸びた!)
 
 それから、マコさんは、原発以外のテーマも取り上げるので、2015年の放送大学「日本美術史('14)」事件(といって、何のことか分からない人は巻末にリンクした私のブログを読んでください)について、いかなるマスコミよりも詳しく取材した報告が「L.C.M.PRESS」に掲載されています。
 
 
 マコさんは、2015年度から放送大学に入学し、「統計学行政法、環境法、市民自治などを履修して」いるということでしたが(つまり私とは放送大学の学生仲間!)、今でも履修を続けているのだろうか?一度入学金を払えば10年間は在籍できるので、多分今でも学生だと思うけど。
 
 思いつくことをあれこれ書いていたらきりがないので、この辺で切り上げます。最後に、おしどりマコさん・ケンさんの講演動画(これがいっぱいある)の中から、UPLANの三輪祐児さんが撮影された 「福島原発事故はいま~体当たり(全知全能)取材を続けて5年」(2016年6月28日・放射線被ばくを学習する会)という講演が非常に聞きやすいのでご紹介します。これからもますます頑張っていただきたいと思います。
 
20160628 UPLAN おしどりマコ・ケン 「福島原発事故はいま~体当たり(全知全能)取材を続けて5年」(2時間47分)
 

(再配信)“DAYS JAPAN”丸井春編集長が語る「いのちのものさし」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(031~034)

 今晩(2017年1月18日)配信した「メルマガ金原No.2695」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
(再配信)“DAYS JAPAN”丸井春編集長が語る「いのちのものさし」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(031~034)

 正月早々、YouTubeで聴取することができなくなっていた「自由なラジオ LIGHT UP!」も、ようやく新アカウント「jiyunaradio funclub」からアーカイブが再アップされ、聴取できるようになりました。
 今回は、昨年11月26日に私のメルマガ(ブログ)で紹介した031~034の4本分を、YouTube
のリンクをやり直した上で再配信します。
 なお、再配信にあたり、オリジナル配信では引用していなかった「Light Up! ジャーナル」の部分も補
充してご紹介しています。
 

 2016年11月26日に配信した「メルマガ金原No.2642」を再配信します。
 
DAYS JAPAN”丸井春編集長が語る「いのちのものさし」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(031~034)

 「ラジオフォーラム」の事実上の後継番組として、今年の4月からスタートした
「自由なラジオ LIGHTUP!」。そのアーカイブYouTubePODCASTで聴取することができますので、これまで4回にわたり、その全番組(30本)のアーカイブをご紹介してきました。
 ここまで来れば、「自由なラジオ LIGHT UP!」の全てのアーカイブを紹介するブログを目指すとの決意を前回披瀝しましたので、その公約に従い(?)、最新の4本(031~034)をご紹介します。

 いずれも興味深い内容ですが、私も定期購読者の1人となっているフォトジャーナリズム月刊誌「DAYS JAPAN」の2代目編集長・丸井春さんに注目です。
 「DAYS JAPAN」と言えば広河隆一広河隆一と言えば「DAYS JAPAN」という具合に、きってもきれない関係と思われてきたカリスマ編集者の後を継いだのが、写真家ではない若き女性編集者であったことに、定期購読者を含め、多くの人があっと驚いたことと思います。
 基本的にこれまでの広河さんの編集方針を踏襲しながら、徐々に新編集長としての色が出せればいいという堅実な方針のように思われ、多くの読者から信頼を得つつあるというところではないでしょうか。

 ところで、何ヶ月ぶりかで「DAYS JAPAN」のホームページを閲覧してみて驚きました。旧サイトは、今年の9月号を最後に基本的に更新が止まっていました。
 そして、全面的に刷新されたホームページは、相当に雰囲気が変わっていました。
 何より注目すべきは、比較的最近の記事がかなりの本数、テキスト中心(中には写真がメインの記事もあります)ではありますが、全文掲載されていることです。
 現在のところ、まだコンテンツなしのジャンルもありますが、「チェルノブイリ」「福島」「沖縄」「戦争」「女性・子ども」「自然」「災害」「営みの地球」「コラム」に分類されて掲載されています。
 また、今はトップページに「沖縄基地問題ピックアップ」というコーナーが設けられています。
 試みに、カテゴリー「福島」に掲載されている記事は以下のとおりです。

2016年11月号
福島県の追跡調査が示す 母親たちの深く孤独な不安」(広河隆一
2016年7月号
「[小児甲状腺がんを追う」①ヨウソ剤服用うやむやにした責任者は誰か?」(広河隆一
2016年7月号
「福島の母354人本音アンケート 子供の健康・避難と保養」(広河隆一
2016年5月号
福島原発事故から5年 復活する「福島安全神話」」(広河隆一
2016年4月号
「DAYSから福島民友新聞へ 「風評被害」とは何か」(広河隆一DAYS JAPAN編集部)
2016年3月号
原発事故が変えた景色 町をのみ込む汚染廃棄物」(写真:広河隆一
2016年3月号
「中間所蔵施設になる私の故郷 さよならをするために。」(写真・インタビュー:広河隆一、まとめ:丸井春)

 たまたま「福島」は広河隆一さんの記事や写真ばかりでしたが、「沖縄」に関しては森住卓さんの記事や写真も掲載されています。
 このように、読み応えのある記事をホームページで公開することについては、定期購読者を増やして経営を安定させるという観点から見てどうなんだろう?という意見もあるでしょうが(正直私もそう思わな
いでもありませんが)、それよりも、1人でも多くの人に読んでもらいたいという公益性を優先したということでしょうか。
 いずれも是非お薦めしたい記事ばかりですが、上に紹介した「福島」の記事の中でも、特に3月号に掲載された「中間所蔵施設になる私の故郷 さよならをするために。」は、是非みんなに読んでいただきたいですね。

 そして、このような素晴らしい記事が満載の月刊誌「DAYS JAPAN」が、年間(12冊)予約購読すれば、何とわずか7,700円(1冊あたり641円)で配達されてくるのです。是非皆さん申し込んでくだ
さい。絶対に後悔はしません。

 さて、それでは「自由なラジオ LIGHT UP!」のアーカイブ4回分(031~034)をご紹介します。

031 2016.11.1
DAYS JAPAN若き編集長が語る「いのちのものさし」
PERSONALITY おしどりマコ・ケン
GUEST 丸井春さん(報道写真誌DAYS JAPAN 編集長)

 
「今回のスタジオのお客様は、報道写真誌DAYS JAPANの編集長、丸井春さんです。フォトジャーナリスト広河隆一さんの後を継いで、30代前半の若さで編集長になった丸井さんに、広告に頼ることなく真実を報道する雑誌を創っていらっしゃる、その思いをじっくりと伺いました。
 当初は講談社から発刊されていたDAYS JAPAN。その創刊号(1988年)では、「四番目の恐怖」と題し、なんと福島第一原発の爆発を予言するかのような驚きの記事が、広瀬隆氏と広河隆一氏の手によって特集されています。
 そんなこだわりの写真ジャーナリズム誌が、さまざまな圧力から休刊に追い込まれ、そしてその後、広
河隆一氏の執念と多く読者の支援に支えられ、独立誌として再起するまでのエピソードを、番組前半で伺いました。
 また後半では、広河隆一氏の引退に伴い、なんと公募で編集長の座を射止めた丸井春さんに、女性ならではのしなやかな視点で編集する新しいDAYS JAPANの魅力について伺いました。
 特に力を入れている動物福祉の問題を例に、「経済のものさし」でつくられる社会の仕組みの中で、人は大切なものの多くを失っていること、そして「いのちのものさし」で世の中を見ることで、豊かで、何
よりも争いのない平和な社会が見えてくることを教えてくださいました。
 今の時代だからこそ大切な「本当のことを知る権利」を保障しながら、真実を写す「写真」のもつダイ
ナミズムによって社会を変えようするDAYS JAPAN
 私たち自由なラジオも、ラジオというツールで同じところを目指す組織として、ぜひエールを送りたいと思います。」
■LIGHT?UPジャーナル「三反園鹿児島県知事の決断と川内原発の差し迫った危険性」
「いまにしのりゆきが、元京都大学原子炉実験所の小出裕章さんを、長野県松本市に訪ねてお話を伺ってきました。川内原発の再稼働に反対する鹿児島の三反園訓知事の動向について、地震によって川内原発とその周辺地域がどのような事態に陥るのかを含めて、小出裕章のご意見を伺いました。(尚、このコーナーは、三反園訓知事が九州電力に正式に再稼働への異議を申し入れる前に収録されたものです。また定期点検で停止する前に収録されたものです。ご了承ください。)」

032 2016.11.8
届け思い。あなたのもとに!一途に真っすぐに生きるものたちのために
PERSONALITY 木内みどり
GUEST 澤地久枝さん(作家)、落合恵子さん(作家)


「今回は、リスナーのあなたといつも以上に“真っすぐに向き合う”番組にしたいと思い、ちょっと変則的な構成、でもとってもあたたかなオンエアになりました!
 番組冒頭では、ずっと番組を聴いてくださっているリスナーのみなさんや、カンパをお寄せいただいている市民スポンサーのみなさんからのお便りをたっぷりとご紹介しています。本当に日々あたたかな思いをお届けくださり、ありがとうございます!そしてお志しをお分けくださっている皆さま、皆さまのお力があってこそこの番組が成り立っています!普段は時間がなくてなかなかゆっくりお伝えできていなかったのですが、でもどうしても心から感謝の気持ちを届けたく、今回のこのコーナーを収録しました。
 そして、今回はおふたりのゲストの方に、電話でお話を伺いました。お一人目は、作家の澤地久枝さんです。戦争へと転がり落ちつつあるような今の日本だからこそ、若い世代に戦争の記憶をきちんと語り伝えたい、そんな強い思いを抱いて活動をつづける澤地さん。ご著書『14歳<フォーティーン>満州開拓村からの帰還』は、まさにその思いを書き綴った作品で、これまで誰にも話したことがないことも、この本には託したといいます。そこに至ったお気持ち、執筆のご苦労などをご本人から伺いました。
 お二人目の電話ゲストは、落合恵子さんです。新潟県知事選を勝ち抜いた米山隆一氏。民主主義の中では、世の中は変わり得る可能性があると勇気を得た今回の結果。そのニュースに胸を震わせた同志の落合さんと木内さん。少し……ほんの少し希望が見える中を、あきらめないで力強く動いていかねばと誓い合いました。思えば、東京五輪に見るメディアの一色報道。その中で目くらませを食らっているかのように、見逃してはならない大切な現実が届きづらい。そんな今、私たちは目を見開き、耳を澄まして、しっかりと立っていなくては! そんなことを改めて感じるインタビューになりました。
 そして、澤地久枝さんも落合恵子さんも、またこの番組、市民のための自由なラジオ“Light Up!”に出演してもいいですよ、とおっしゃっていただけました!本当にありがとうございます!リスナーのみなさ
ん、そして思いを同じくする仲間たちの輪が、少しずつ少しずつ広がっていっています。あなたもぜひ、市民のための自由なラジオ“Light Up!”にご参加をよろしくお願いします!」

033 2016.11.15
広告代理店からの巨額な広告費に支配されるメディアを疑え!
PERSONALITY おしどりマコ・ケン
GUEST 本間龍さん(元博報堂社員・著述家)


「今回のゲストは、元博報堂の社員で、現在は執筆活動でご活躍の本間龍さんです。「広告代理店」という言葉が期せずして一般的になった今年、ネット広告に絡む不正請求事件や過労自殺問題などの不祥事が続く「電通」を例に、広告代理店とはいったいどんな業態なのか、そしてそこに常態化している異常な体質とは具体的にはどのようなものなのかについて詳しく伺いました。(その中で、本間さん自身が犯した罪とその罪を服役して償ったお話しも後半で伺っています。)
 年商2兆円以上を稼ぎ出す巨大企業「電通」は、巨額な広告費を引き受け、国などの行政や大企業の思うままの広告を大量に投下します。市民は知らず知らずのうちにプロパカンダに洗脳され、例えば3.11以前は、ほとんど誰もが原発は「安くて安全でクリーンなエネルギー」と思いこみ、問題意識を持ちえなかったように、本当に大切な真実が見えづらい状況におかれてしまっていました。
 広告だけではなく、報道もそうです。メディアは広告収入で成り立つ故に、企業や広告代理店にとって不都合な事実は、積極報道したりはしないでしょう。そのために、市民の知る権利が大きく侵害されるケースが発生します。
 では、私たちはそんな社会の中で、どのような姿勢でいたらよいのでしょうか?大手メディアが報道す
ることを鵜呑みにしないこと、しっかりと自分の目と耳で確かめてから理解すること。それしかありません。そしてそういった確かな意思をもつ市民が育つことが、世の中を変えていく力になることを願って止みません。資本主義の中のメディアと市民の在り方を問う、そんな放送回となりました。」
■LIGHT?UPジャーナル「原発とプロパガンダ~巧妙に仕組まれた日本のメディア報道と広告~」
「今回のLight Up!ジャーナルは、本間龍さんともに、原発とプロパガンダについてお伝えします。私た
ちはなぜフクシマまで、原発を疑わなかったのか? 巧妙に仕組まれた日本のメディア報道と広告について考えます。」
本間龍・著「原発プロパガンダ」(岩波新書


034 2016.11.22
なぜこの国は『永続敗戦国家』になってしまったのか?
PERSONALITY 西谷文和
GUEST 白井聡さん(政治学者・京都精華大学人文学部専任講師)


「2013年『永続敗戦論――戦後日本の核心』という本がベストセラーになりました。1945年以来、我々はずっと「敗戦」状態にある。「永続敗戦」とは戦後日本のレジーム(政治体制)の核心的本質であり、「敗戦の否認」を意味する。そのように解くこの本は、多くの読者から支持され、現代日本を考える上での重要な指摘であると高い評価を受けました。今回は、著者である白井聡さんをゲストに迎え、「侮辱のなかに生きる」我々日本国民への提言をお聞きします。
『永続敗戦論 戦後日本の核心』(講談社+α文庫)□白井 聡

※金原注 今月(2016年11月)文庫化されました。
■LIGHT?UPジャーナル「こんなにも地震が多いのに、原発再稼働していいの?」
「4月のマグニチュード7.3、最大震度7を2回記録した熊本地震から始まり、7月の新潟・長野の群発地震、そして10月の鳥取で起きた震度6弱と、大きな地震が続いています。その地震発生地の近くには原発がありますが、この状況下で再稼働して大丈夫なのか、今回は改めて今中さんにこの根本的問題についてお話を伺います。」
■緊急報告「豊中市私立小学校建設を巡る疑惑とは?」
 大阪豊中市で今、「瑞穂の国記念小学院」という私立小学校の建設工事を巡り、ある疑惑が浮上しています。空港移転跡地だった国有地を当該学校法人に売却したにも関わらず、公開されるべき売却金額は非公開。さらに、名誉校長は安倍昭恵氏(安倍晋三首相夫人)、法人理事長には右翼団体の大阪支部長。それ故か、この学校法人が運営する幼稚園では、子どもたちに教育勅語を暗唱させ、軍歌を歌わせている。果たしてその裏には何があるのか?豊中市会議員でこの問題を追及する木村真さんをゲストに迎え内情をお聞きします。」

(弁護士・金原徹雄のブログから)
2013年11月4日
「DAYS JAPAN」新編集長募集11/1締切 素晴らしい後継者が選ばれることを祈ります
2014年3月19日
広河隆一さんの大きな懸念と『自発的隷従論』
2017年1月12日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(038~041)~YouTube新アカウントで復活!(しつつある)
2017年1月13日
(再配信)「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(035~037)~祝おしどりマコさん・ケンさん平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞!

「憲法と平和・原発・沖縄問題を考えるシンポジウム」@2/4アバローム紀の国(和歌山市)へのお誘い~森ゆうこ参議院議員を迎えて

 今晩(2017年1月17日)配信した「メルマガ金原No.2694」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
憲法と平和・原発・沖縄問題を考えるシンポジウム」@2/4アバローム紀の国(和歌山市)へのお誘い森ゆうこ参議院議員を迎えて

 一昨日、2月4日(土)に開催される「地球塾vol.4/使うエネルギーからつくるエネルギーへ/話し手:中島敦司和歌山大学システム工学部教授」をご紹介した際、「私としても、参加したいのはやまやまながら、この日の午後は、弁護士会の研修を欠席してでも参加しなければと考えている企画がアバローム紀の国であり(これも近々ご紹介します)、地球塾との掛け持ちができるかどうかやや心許ないところです。」と書きましたが、今日はその同じ日のもう1つの企画のご紹介です。
 まずは、本日付でマスコミ各社に送ったプレスリリースを引用します(私が送ったのですが)。

(引用開始)
        
憲法と平和・原発・沖縄問題を考えるシンポジウム
              開 催 の お 知 ら せ
 
                    憲法と平和・原発・沖縄問題を考える
                    シンポジウム実行委員会
 
 私たちは、日本及び和歌山の未来にとって、何よりも、市民の人権・個人の尊厳が尊重される社会でなければならないと確信します。けれども、私たちを取り巻く現実の社会には、これまで考えられなかったような、憲法の基本原理を蔑ろにする風潮が蔓延し、そのことは「平和・原発・沖縄」などの諸問題に集中して表れています。
 私たちは、そのような問題意識から、下記内容でシンポジウムを開催することとしました。基調講演では、参院選及び知事選において、市民自らの参加によって政治を変えるたかかいを成功させた新潟から、
その中心となって活躍された森ゆうこ参議院議員にお話いただくこととなっています。
 また、第2部シンポジウムでは、「平和・原発・沖縄」を中心に、問題解決のために私たち自身がいか
に行動すべきか議論していただきます。
 報道機関各社におかれましては、本シンポジウムの趣旨をご理解の上、事前告知や当日の取材・報道を
何卒よろしくお願い申し上げます。

                                          

憲法と平和・原発・沖縄問題を考えるシンポジウム
日 時 2017年2月4日(土)13時30分~16時(開場13時)
場 所 アバローム紀の国 2階 鳳凰の間
       和歌山市湊通丁北2丁目1-2
第1部 基調講演「新潟選挙でのたたかい」
     ~新潟選挙の勝利から和歌山の未来を考える~
       講師 森ゆうこ さん(参議院議員
第2部 シンポジウム「憲法と平和・原発・沖縄問題を考える」
       コーディネーター 堀内秀雄 さん(和歌山大学名誉教授)
       シンポジスト
        森ゆうこ さん
        伊藤 宏 さん(和歌山信愛女子短期大学教授)
        松永久視子 さん(安保関連法に反対するママの会@わかやま)
                服部涼平 さん(WAASA(和大有志の会))
参加費 無料
主  催 憲法と平和・原発・沖縄問題を考えるシンポジウム実行委員会
連絡先  あすか綜合法律事務所
         和歌山市六番丁24 ニッセイ和歌山ビル11階
         TEL:073-433-3980
(引用終わり)
 
 昨年7月の参院選において、全国32の1人区全てで、まがりなりにも野党統一候補が擁立され、その内11の選挙区において野党候補が勝利を収めました。明らかに「東高西低」という結果でしたが、中でも、新潟県選挙区において、立憲野党4党(民進、共産、社民、生活)から推薦を受けて無所属で立候補し、大激戦の末に自民党現職を破って国政に復帰した森ゆうこさんの闘いはまことに印象的でした。
 さらに、森議員は、10月16日に投開票が行われた新潟県知事選挙においては、泉田裕彦前知事の路線を引き継ぎ、東電柏崎刈羽原発の再稼働に慎重な姿勢を示す米山隆一候補(共産、社民、自由推薦)の選対本部長を引き受け、再び勝利を勝ち取ったことは全国的に大きな反響を呼びました。
 今回は、森ゆうこさんをお招きできるということから、急遽実行委員会を結成してのシンポジウムを開
催することになったものです。
 「新潟のたたかいから学びたい」という多くの方のご来場をお待ちしています。
※参考サイト:森ゆうこ公式ホームページ
 
 とはいえ、私自信が当初の企画に関わっていたわけではないので、シンポジウムのテーマが「平和・原発・沖縄」というもの凄く「欲張った」ものになった経緯は正直よく分かりません。どう収拾をつけるのだろうか?コーディネーターの堀内秀雄先生のお手並みに期待というところですね。
 なお、森さん以外の3人のシンポジストの皆さんについて簡単にご紹介しておきます。
 
【伊藤宏さん】
 私のメルマガ(ブログ)の「伊藤宏さん(和歌山信愛女子短期大学教授)が西谷文和さんと語る「現場記者が見てきた『原子力ムラ』」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(027~030)」という記事をご記憶の方もおられるかもしれませんね。
 そこでもご紹介しましたが、新聞うずみ火ホームページに掲載されているプロフィールを再掲します。勤務校がいまだに前任校のままなのは早く訂正して欲しいですけど。
(引用開始)
1962年10月埼玉県生まれ。てんびん座 元共同通信記者
共同通信青森支局時代、六ヶ所村核燃料サイクル基地問題の取材中、警備員ともみ合う反対派をフェン
スの内側から見ている自分に気づき、「自分の居場所は違う」と直感。その日のうちに辞表を書いたという「熱い記者魂を持った男」である。専門は原子力報道の検証だが、好きな怪獣ゴジラをテーマにした論
文も。高校、大学時代に相手を一発で止めた強烈なタックルは原子力政策の矛盾追及に向けられる。
(引用終わり)
 また、現在の本務校である和歌山信愛女子短期大学ホームページに掲載されている研究者情報も再掲します。
(引用開始)
学位 修士(新聞学)
所属 生活文化学科 生活文化専攻
職名 教授、入試部長
研究教育分野 ジャーナリズム論、メディア論、地域社会論、社会学科学技術社会論
研究内容・研究テーマ 原子力報道の検証、原子力政策および地域振興策等の検証
主な研究業績
【著書】
一揆・青森の農民と「核燃」』(築地書館
『子どもへの視点』(聖公会出版)
『国際堺学を学ぶ人のために』(世界思想社
関西電力原発』(西日本出版社
【論文】
「日本の原子力報道・朝日新聞は1970年代の原子力論争をいかに報道したか」(修士論文
「新聞は「4・26」をどう伝えてきたか・マス・メディアにとってのチェルノブイリ」(『科学・社会
・人間』99号)
福島第一原発事故以降の原子力報道・事故後3ヶ月間の新聞社説の論調から見えてくること」(プール
学院大学研究紀要第52号)
所属学会 日本マス・コミュニケーション学会、日本ビジネス実務学会、日本NIE学会
(引用終わり)
 ところで、YouTubeアカウントがいったん無効になっていた「自由なラジオ LIGHT UP!」ですが、よう
やく新アカウントで再アップされました。伊藤宏さんが出演された回にあらためてリンクしておきます。
第30回 2016.10.25
現場記者が見てきた『原子力ムラ』。~矛盾に直面する地元、そして都会の無関心~
PERSONALITY 西谷文和
GUEST 伊藤宏さん(和歌山親愛女子短期大学教授・元共同通信記者)


 
【松永久視子さん】
 多方面で活躍する松永久視子さんをどう紹介したものか、正直迷います。「転職してきちゃった!和歌山にお嫁に来ちゃった!という方の交流会を定期的に開催している“転勤☆ズ”」の松永さんとして知っているという人もいるでしょう。
 あるいは、最近ではアカペラコーラスグループ「みかんこ」の松永さんとしてお馴染みという方もおられるかもしれませんね。
 ここでは、2015年7月12日に、和歌山城西の丸広場において和歌山弁護士会が開催した「憲法違反の「安保法制」に反対する7・12和歌山大集会&パレード」でスピーチし、併せて無伴奏で『平和の琉歌』と『翼をください』を歌い上げる松永さんの動画をご紹介します(下村雅洋さん撮影)。
 当日は単に「和歌山市在住の2児の母」として紹介されましたが、その後、「安保関連法に反対するママの会@わかやま」のメンバーとしても大活躍されています。
7月12日、和歌山弁護士会主催「憲法違反の安保法制に反対する7.12和歌山大集会&パレード」2部

※松永さんは11分頃からの出演です。
 
【服部涼平さん】
 服部さんについては、シンポのチラシには「WAASA(和大有志の会)」と書かれているだけなので、知らない人は「何それ?」かもしれませんが、正式名称を書けば、
 安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会
 (略称:WAASA = Wakayama-u Association Against Security Acts)
なのです。
 私でも、ホームページで確認しなければ正確には言えませんが。
 服部さんは、既に解散したSEALDs KANSAIのメンバーとしても積極的に活躍されましたが、その活動の一端を、ご本人の了解を得て私のブログでご紹介したことがあります。
2016年1月24日
障がい児教育を学ぶ学生の立場から~「SEALDs KANSAI 安保関連法の廃止を求める京都デモ」(2015年12月20日)でのスピーチのご紹介

 そのスピーチの一部が以下の動画で試聴できます(11分19秒~15分49秒)。
安保関連法の廃止を求める京都デモ/SEALDs KANSAI - 2015.12.20 京都市

 

「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第4回・山口二郎法政大学教授「民主主義と多数決」のご紹介

 今晩(2017年1月16日)配信した「メルマガ金原No.2693」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第4回・山口二郎法政大学教授「民主主義と多数決」のご紹介

 今日は、1月13日(金)に、早稲田大学早稲田キャンパスで開催された立憲デモクラシー講座第Ⅱ期の第4回、山口二郎法政大学教授(政治学)による「民主主義と多数決」の動画をご紹介します(共催:安全保障関連法の廃止を求める早稲田大学有志の会)。
 「立憲デモクラシーの会」が主催する立憲デモクラシー講座については、第Ⅰ期12回、第Ⅱ期がこれまで4回の計16回全て(講師がインターネットでの公開に同意しなかった第Ⅱ期第2回-木村草太氏の回もいったんアップしながら後に削除)収録してYouTubeで公開してくれているのが、三輪祐児さんが主催するUPLANであり、私はその全てをブログで「拡散」させていただいてきました(巻末参照)。
 
 三輪さんが、連日(休みなしで!)アップされる動画は、原発関連にせよ、安保関連にせよ、誰もが見るべき、本当に重要な素材が取り上げられており、あまりにも多くの動画がインターネット空間に出回る中で、UPLANが取り上げたというだけで、「見るべき動画ではないか?」と私などは受け取っていました。
 その三輪さんが、年末年始にかけて約2ヶ月の休養をとられていましたが(その間も立憲デモクラシー
講座だけは収録・公開されていました)、ようやく活動を再開されました。
 Facebookに書かれた三輪さんの新たな決意を引用したいと思います。
 
【活動再開しました】2017年1月12日 19:53
(引用開始)
 約二か月におよぶ休養をいただきましたが、1月11日より従来通りの活動を再開いたしました。
 特に年末年始を挟んで24日間の沖縄旅行では、通算約1000キロにおよぶ自転車走行と海山に浸る幸福な
時間を過ごすことができました。この間に出会った多くの方々がUPLAN映像を見てくださっていること、そして「みわさんの創り出す映像に何人もの人が力をもらっています。」という有難い言葉を頂いたことは
、これからの活動の大きな励みになります。
 皆さまこれからもよろしくお願いいたします。
(引用終わり)
 
 UPLANの配信動画には、これからも沢山沢山お世話になると思いますので、こちらこそよろしくお願い致します。
 
 ところで、山口二郎さん(樋口陽一先生とともに「立憲デモクラシーの会」の共同代表を務めておられます)が「立憲デモクラシー講座」に登場されるのは2回目となります。
 前回は、2015年12月11日(金)、やはり早稲田大学早稲田キャンパスで行われ、講座のタイト
ルは「戦後70年目の日本政治:民主主義を再考する--参加、代表、多数決」というものでした。
 
20151211 UPLAN 山口二郎「戦後70年の民主主義」(民主主義を再考する――参加、代表、多数決)(1時間58分)
 

 もう1年以上前のことになりますが、この動画をご紹介するにあたって私が書いた文章を再掲し
ます。
 
(引用開始)
 冒頭のマクラに振られていた講演案内のtweetで紹介した「樋口陽一先生からのお叱り」というのを引用しておきます。
 
山口二郎 260@yamaguchi 1:41 - 2015年12月9日
「明後日、立憲デモクラシー講座で講義をします。18時半から早稲田大学3号館、401教室です。以前、樋口陽一先生に、「民主党が政権なんか取るから安倍みたいなのが出てきた」という批判をいただき、これに対する私なりの答えの模索を話する予定」
 
 つまり、当初予告されていた「民主主義を再考する--参加、代表、多数決」という演題に、「戦後70年目の日本政治」が付け加わり、そちらの方がメインになったという訳です。
 民主党への政権交代の旗を振った山口教授としては、その「おとしまえ」をつけざるを得ない訳で、立憲デモクラシーの会や安全保障関連法に反対する学者の会での活発な活動も、その実践の一環ということだと思います。
 今回の講義は、安保法制成立という節目を迎え、また「戦後70年」が間もなく暮れる師走でもあることから、戦後民主主義の行き着いた先がなぜ「安倍政権」だったのか?ということについて、政治学者としての一応の総括をしようと決意されたのだろうと思います。
 その総括に納得できるかどうかはともかくとして、聴くに値する講義だろうと思います。
(引用終わり)
 
 そして、それから1年1ヶ月が過ぎた上での「民主主義と多数決」です。
 
20170113 UPLAN 山口二郎「民主主義と多数決」(1時間49分)
 

 山口さんは、冒頭で「今の日本に存在する、そして安倍政治を支える多数意思なるものは一体何なのか?ということを、後半でお話したいと思います」と言われています。
 それでは前半は?というと、パワポのボードから骨子だけを抜き出すと以下のとおりです。
 
1 2016年:終わりの始まり?
アメリカ大統領選挙と多元的社会の否定
トランプ勝利の意味
アメリカの建前
②イギリスにおける国民投票
欧米の混乱が突き付けた課題
第3の道の破綻
 
 以上を踏まえ、27分ころから「後半」が始まります。少し長くなりますが、パワポデータから引用したいと思います。
 動画を視聴する際の参考としてください。
 
(引用開始)
2 アベ化する日本と政治制度
①アベ化とは何か
・自己愛の強い幼児的リーダーの跳梁跋扈
・批判に対する耐性の消滅
・虚言、デマをためらわない、ウソがばれても恥ずかしくない
・事実と虚構の区別ができない反知性
②安倍政治と権力の過剰
・あらゆる公的機関における「安倍的なるもの」の浸潤
・人事権を通した首相支配の拡大
・批判的言論の圧殺=メディアと学問への攻撃
・権力の暴走と無責任
・明示的に禁止されていないことは何をやってもいいという権力側の開き直り
③議院内閣制の陥穽
・議員内閣制における権力分立という幻想
・内閣における立法、行政の権力融合
・司法部に対する行政権の支配
・歯止めとしての政権交代
55年体制における立憲主義
・日本の統治機構における割拠主義の伝統
・多頭一身の怪物と決定核の不在
・派閥政治と自民党の多頭制
日本的内閣制度の特徴
・内閣における政治の不在
 ←伝統的憲法学説の罪
  国会の最高機関性を空文化
・与党と行政のインフォーマルな融合
・与党における分担管理と予定調和=政党名のに統治意志が不在
④制度改革と権力中枢の創設
・90年代における新たな政策課題の叢生
・予定調和の破綻と舵取り不在の政治
・政治的リーダーシップをめぐる欲求不満=官僚が反対、抵抗する政策課題の重大化
橋本行革がもたらした変化
・政策形成における視野の拡大
・権力中枢を支える組織体制
自民党における求心力の強化
・政府の失敗と官僚制の威信低下
⑤2つの安倍政権の相違
・第1次安倍政権(2006-2007)
 小泉政権という比較対象
 世論コントロールの失敗
 多すぎたアジェンダ
・第2次安倍政権(2012-)
 民主党政権という比較対象
 世論統制と国民の期待水準のコントロール
 内閣官房を中心とした政府のグリップ
3 安倍コンセンサスと一強政治
①安倍政権はなぜ高支持率を維持するのか

・個別政策における大きな不支持
・政権全体としての支持
・他に代わりがないという理由だけか
・安倍政治というOSをとらえる必要
②新中間大衆と安倍コンセンサス
ⅰ新中間大衆という概念(村上泰亮
・高度成長がもたらした均質的中間層
・職業、地域、階層を超えた生活様式の共有
・脱伝統主義
個人主義と消費志向
・生活保守主義という政治態度
・1980年代の日本を説明するモデル
ⅱ新中間大衆の解体
・1990年代以降の経済社会の変容
・日本的企業の消滅
グローバル化と格差、貧困
周辺諸国の台頭と日本の劣位
・落ち目の時代の生活保守政治とは?
ⅲ共感の消滅と幻想分配政治
・近隣の脅威と安全保障幻想
・貧困、格差と生活安全幻想
・破綻回避という「実績」
分断社会の正当化論理
ユニバーサルサービスの否定と「足を引っ張る者」の排除
・市場原理と公共サービスにおける「等価交換原理」の徹底:自分は足を引っ張る側ではないという思い
込み=落ち目の時代における生活保守政治
頑張る者に報いるという論理
・地方創生:一律の交付金から意欲のある地方に対する補助金
・大学教育:運営費交付金からプロジェクト補助金
・JR:鉄道からの撤退と収益事業の展開、そして株式上場へ
プロクルステスのベッド
不幸への対処における論理転倒
・正しい日常を脅かす不幸にどう対処するか
・正常な社会を維持するための救済政策の必要性
・正常な生活を送っている多数派の邪魔にならない程度の政策
安倍コンセンサスの中身
・他者に対する無関心と自己中心主義
・社会という視野の否定
・永遠に続く今にだけ目を向ける
・可能なかぎり幻想にしがみつく
(引用終わり) 
 
 様々な機会に山口二郎さんのスピーチを聞く機会が(ネットを通じても)多い私たちですが、立憲デモクラシー講座のような場でこそ、政治学者としての本領に接することができるのだと思います。
 しっかりと聴講されることをお勧めしたいと思います。
 
(参考サイト)
 朝日新聞が運営するサイト「WEB RONZA」では、
立憲デモクラシー講座のテキスト(文字起こし)を掲載しています。概ね各回の講座が5~6回程度に分載され、第1回は誰でも無料で読めますが、第2回以降は全文読むためには有料会員登録が必要です。
 
(弁護士・金原徹雄のブログから)
2015年11月15日
佐々木惣一が発見した「国民の存在権」(憲法13条)と自民党改憲案~石川健治東大教授の講義で学ぶ(11/13立憲デモクラシー講座 第1回)
2015年12月12日
山口二郎法政大学教授による「戦後70年目の日本政治」一応の総括~12/11立憲デモクラシー講座 第3回)
2016年1月8日
中野晃一上智大学教授による「グローバルな寡頭支配vs.立憲デモクラシー」~1/8立憲デモクラシー講座 第4回)
2016年1月31日
杉田敦法政大学教授による「憲法9条の削除・改訂は必要か」~1/29立憲デモクラシー講座 第5回)
2016年3月28日
立憲デモクラシー講座第6回(3/4三浦まり上智大学教授)と第7回(3/18齋藤純一早稲田大学教授)のご紹
2016年4月11日
立憲デモクラシー講座第8回(4/8)「大震災と憲法―議員任期延長は必要か?(高見勝利氏)」のご紹介(付・『新憲法の解説』と緊急事態条項)
2016年4月25日
立憲デモクラシー講座第9回(4/22)「表現の自由の危機と改憲問題」(阪口正二郎一橋大学教授)」のご紹介(付・3/2「放送規制問題に関する見解」全文)
2016年5月15日
立憲デモクラシー講座第10回(5/13)「戦争化する世界と日本のゆくえ」(西谷修立教大学特任教授)のご紹介
2016年6月16日
立憲デモクラシー講座第11回(6/3石田英敬東京大学教授)と第12回(6/10岡野八代同志社大学大学院教授)のご紹介
2016年10月22日
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」スタート~第1回・白藤博行専修大学教授「辺野古争訟から考える立憲地方自治」(10/21)のご紹介
2016年11月21日
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第2回・木村草太首都大学東京教授「泣いた赤鬼から考える辺野古訴訟」は視聴できないけれど
2016年12月17日
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第3回・五野井郁夫高千穂大学教授「政治的リアリズムと超国家主義:丸山眞男の国際政治思想から現代世界を読む」のご紹介

予告2/4地球塾vol.4/使ううエネルギーから つくるエネルギーへ:中島敦司和歌山大学システム工学部教授@almoギャラリー(和歌山市ぶらくり丁)

 今晩(2017年月15日)配信した「メルマガ金原No.2692」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
予告2/4地球塾vol.4/使ううエネルギーから つくるエネルギーへ:中島敦和歌山大学システム工学部教授@almoギャラリー(和歌山市ぶらくり丁)

 2016年4月、和歌山市の「ぶらくり丁商店街」にオープンした「almoギャラリー」(1階は野菜スイーツのお店「almo」)で、昨年8月から始まった地球塾。来る2月4日(土)に開催される第4回では、和歌山大学システム工学部教授で、NPO法人わかやま環境ネットワーク理事長でもある中島敦司先生に、エネルギーについて語っていただくことになったとのお知らせが道本みどりさんからありました。
 これまでの3回のうち、私が参加できたのは第1回の映画『祝福(いのり)の海』上映と東条雅之監督とのシェアリングだけなのですが、毎回とも環境や健康にまつわる興味深いテーマが設定されており、都合がつけば是非参加したい企画ばかりです。
講演「わかやまの妖怪」 次回のゲストである中島敦司先生は、上にご紹介した2つの公的肩書きの他に、「紀州の妖怪」博士、及び3人編成のユニット「五十五万石」のギタリストという顔もお持ちです。
 2月4日のお話のテーマは「エネルギー問題」ということで、「妖怪」との関連性が出てくるかどうかは不明ながら、きっと有意義なお話が伺えるものと思います。
 私としても、参加したいのはやまやまながら、この日の午後は、弁護士会の研修を欠席してでも参加しなければと考えている企画がアバローム紀の国であり(これも近々ご紹介します)、地球塾との掛け持ちができるかどうかやや心許ないところです。
 定員25名で、予約者優先ということなので、興味を持たれた方は是非お早めに予約ください。
 なお、掲載した写真は、NPO法人わかやま環境ネットワークの2015年総会で「わかやまの妖怪」という演題で記念講演をされた中島先生です。
 

(チラシから引用開始)
ロハスな暮らしを楽しむ 地球塾 vol.4

使うエネルギーから つくるエネルギーへ
 
環境や健康についてみんなで考え、ロハスな暮らしを体験する場を作りたい、と始まった地球塾。
第1回は、“自給的な暮らし方”をテーマに、草木染め体験と映画『祝福(いのり)の海』の上映、第2回は“私たちの食”をテーマに、映画『遺伝子組み換えルーレット』の上映と農家 小林元さんのお話を聞きながらのお食事会、第3回は、“災害と防災”について、4人の話し手たちによるトークセッションを行いました。
第4回目となる、今回の地球塾は、“エネルギー”をテーマに和歌山大学システム工学部教授の中島敦司先生にお話いただき、参加者の皆さんともこれからのエネルギーについて語り合う場としたいと思います。
 
話し手 中島 敦司 和歌山大学システム工学部教授
 
5年後の私の暮らしを考えてみる機会です。
もしかすると、今よりもっと人もお金もどんどん地域の外へ・・・
互いに寄り添っていくことがさらに必要になってくるかもしれません。
今回は、手作りエネルギーをきっかけに地球が動き出しているトピックについてお話しし、
さらに来場者同士が話し合う機会にしたいと思います。
 
《日 時》2017年2月4日(土)
            16:00-18:00(開場15:30)
《場 所》almoギャラリー(和歌山市匠町32/ぶらくり丁商店街内)
《料 金》1,000円(焼き菓子と1ドリンク付)
《定 員》25名
《ご予約・お問合せ》almoギャラリー
 twl:073-425-8583(紀州まちづくり舎内)
 mail:
kishu.machi@gmail.com
 ご予約優先とさせていただきます。
 
主催:almoギャラリー
共催:NPO法人わかやま環境ネットワーク
後援:NPO法人市民の力わかやま
協力:NPO法人にこにこのうえん、にんにこ被災者支援ネットワーク和歌山、NPO法人和歌山有機認証協会、紀州農レンジャー、ポポロハスマーケット

(引用終わり)
 

沖縄で起こっている異常な事態~山城博治さんの長期身柄拘束と接見禁止

 今晩(2017年1月14日)配信した「メルマガ金原No.2691」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
沖縄で起こっている異常な事態~山城博治さんの長期身柄拘束と接見禁止

 昨年10月以来、沖縄平和運動センター議長の山城博治(やましろひろじ)さんが、再三にわたって不当に逮捕・勾留・起訴されていること、そして、起訴後も保釈が認められず、弁護士以外との接見も禁止されたままという異常な状況に心を痛め、何とかしなければと考えている方が多いことと思います。
 けれども、大手メディアが大きく取り上げることをしないため、十分な情報を得られず、基本的な事実の経過すら判然としないという方が大半かもしれません。であるならば、インターネットで集められる情報の内主要なものを整理してご紹介するだけでも、何ほどかの役には立てるかもしれないと考え、この情報のコラージュを届けすることにしました。
 まずは、沖縄の地元2紙の報道などを基に、事実経過を振り返っておきましょう。
 
2016年10月17日(月)
器物損壊で逮捕
沖縄タイムス+プラス(2016年10月18日 07:39) 
「市民運動リーダー逮捕、有刺鉄線2本切った疑い 高江ヘリパッドに反対」

(引用開始)
 
沖縄県東村高江周辺の米軍北部訓練場内に設置された有刺鉄線を切断したとして、県警は17日、沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)を器物損壊の疑いで現行犯逮捕した。調べに対し、黙秘しているという。
 県警によると、山城議長は17日午後3時半ごろ、北部訓練場内で、ヘリパッド建設工事現場への進入を防ぐために設置されたフェンスの上に張られた有刺鉄線2本を、ペンチのようなもので切って壊した疑いがある。発生現場は、同訓練場メインゲートから北東に約1・8キロ離れた地点で、フェンスは沖縄防衛局が設置した。
 当時、現場周辺には山城議長のほかに十数人の市民らがいたため、防衛局職員が山城議長らに対し、訓練場内からの退去を要求。山城議長が鉄線を切ったのを防衛局職員が目撃し、県警に通報した。
 通報を受けて、訓練場内に駆け付けた捜査員らが山城議長を追跡し、県道70号に出たところで逮捕した。
 県警は「米軍の同意があれば基地内でも逮捕できる」とし、基地外で逮捕したのは「現場は足場も悪く、混乱を避けるために県道上で逮捕した」と説明した。
 9月22日からヘリパッド建設工事に反対する市民らが同訓練場内に入って抗議活動を始めて以降、逮捕者は2人目になる。
(引用終わり)
 
2016年10月20日(木)
傷害及び公務執行妨害で再逮捕
沖縄タイムス+プラス(2016年10月21日 09:38)
「山城議長を再逮捕 公務執行妨害・傷害容疑で」

(抜粋引用開始)
 
東村高江の米軍北部訓練場工事用道路で侵入防止フェンスを設置していた沖縄防衛局職員(42)に暴行を加えたとして、県警警備1課は20日、沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)と神奈川県の牧師の男性(31)を公務執行妨害と傷害の容疑で逮捕した。
 逮捕容疑は8月25日、通称「N1裏地区」で工事現場への侵入防止フェンスを設置していた男性職員の腕を強くつかみ、肩をつかんで激しく揺さぶる行為などで頸椎(けいつい)捻挫と右腕打撲のけがを負わせた疑い。県警は2人の認否を明らかにしていない。
 山城議長は17日に器物損壊容疑で逮捕された。弁護人によると、検察は20日、同容疑で身柄を引き続き拘束する勾留請求をし、那覇簡裁は却下したが、那覇地裁が勾留を認めた。20日夜に山城議長と接見した三宅俊司弁護士は「警察は一般的に勾留満期で再逮捕する。今回は請求が却下されると見越して再逮捕したのだろう。(反対運動の中心人物を)何が何でも拘束したいのは明らか。極めて悪質な手段で、住民弾圧だ」と批判した。
(引用終わり)
 
2016年11月9日(水)
勾留理由開示手続(那覇簡易裁判所・上原宏光裁判官)が開かれる。
琉球新報(2016年11月10日 11:32)
「山城氏「大衆運動への弾圧」  勾留理由開示で捜査を批判」

(抜粋引用開始)
 山城議長は「もし傷害があったとしたなら、私たちの望むところではない。心からおわびしたい」とした。
 一方、「7月22日に多数の機動隊が私たちに襲いかかった事態を明らかにせず、私たちを毎日捜査するのは沖縄の抵抗、大衆運動に対する弾圧だ」と批判した。
(引用終わり)
 
2016年11月11日(金)
山城博治氏と神奈川県の牧師を傷害、公務執行妨害で起訴。山城氏については器物損壊でも起訴。
琉球新報(2016年11月12日 11:55)
「弁護士「運動弾圧だ」 山城議長ら2人起訴 北部ヘリパッド」

(抜粋引用開始)
 
那覇地検は11日、米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の工事用道路上で、沖縄防衛局の職員に揺さぶるなどの暴行を加えてけがを負わせ、公務を妨害したとして逮捕・送検された沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)を、傷害と公務執行妨害の罪で起訴した。米軍提供区域内で防衛局が設置した有刺鉄線を切断したとして、器物損壊の罪でも起訴した。ヘリパッド建設工事に反対する抗議運動のリーダーとして活動していた山城議長が起訴されたことを受け、弁護士から「政府が抗議運動の萎縮を狙ったものだ」との声が上がった。
 ヘリパッド建設への抗議活動中の逮捕者の中で、起訴されたのは山城議長で2人目。山城議長と共謀したとして、神奈川県の牧師の男性(31)も、傷害と公務執行妨害の罪で起訴した。地検は2人の認否を明らかにしていない。
(略)
 山城議長の弁護人を務める金高望弁護士は「必要性のない不当な起訴であり、現場の運動に対する弾圧だ」とコメントした。保釈請求する方針も示した。
(引用終わり)
 
2016年11月29日(火)
山城博治氏ら4人を威力業務妨害で再逮捕
琉球新報(2016年10月21日 09:38)
「威力業務妨害容疑 4人逮捕 県警、辺野古新基地建設で」

(抜粋引用開始)
 
県警警備一課と名護署は29日、名護市辺野古の米軍キャンプシュワブゲート前で、コンクリート製ブロックを積み上げて工事車両の進入を阻み、威力をもって沖縄防衛局の業務を妨害したとして、威力業務妨害の疑いで沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)を含む計4人を逮捕した。県警は捜査に支障を来すとして、それぞれの認否を明らかにしていない。
 逮捕されたのは山城議長、職業不詳男性(66)=宜野座村、職業不詳男性(59)=名護市、職業不詳男性(40)=名護市。逮捕容疑は今年1月28日午後2時5分ごろから同30日午前8時41分ごろにかけて、米軍キャンプシュワブゲート前の路上にコンクリート製ブロック1400個余りを積み上げ、工事関係車両の搬入と沖縄防衛局の業務を妨害した疑い。
(略)
(引用終わり)
 
2016年12月12日(月)
威力業務妨害についての勾留理由開示手続(那覇簡易裁判所)が開かれる。
琉球新報(2016年12月13日 11:00)
「「運動への圧力」山城議長が陳述 那覇簡裁で開示手続き」

(引用開始)
 
名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前でコンクリート製ブロックを積み上げて沖縄防衛局などの業務を妨害したとして、威力業務妨害容疑で逮捕された沖縄平和運動センターの山城博治議長ら4人の勾留理由開示手続きが12日、那覇簡裁で行われた。
 山城議長は意見陳述で「(発生から)10カ月も経過した事案であり、政治的な捜査であることを勘ぐってしまう。運動への圧力ではないか」と述べた。
(引用終わり)
 
2016年12月20日(火)
威力業務妨害で起訴
※報道記事は見つかりませんでしたが、12月28日付で発表された刑法研究者による緊急声明に「さらに山城氏は、③11月29日、名護市辺野古の新基地建設事業に対する威力業務妨害の疑いでまたしても逮捕され、12月20日、追起訴された。」とあります。
 
2016年12月26日(月)
名護署から拘置所に移監
※1月12日の記者会見前の照屋寛徳衆議院議員による報告で明らかに(照屋議員は弁護士資格があるので接見できます)。
 
 以上の経過を整理すると以下のとおりです。
 
2016年10月17日 第1回逮捕 
罪名 器物損壊(現行犯逮捕)
被疑事実 2016年10月17日、東村(ひがしそん)高江周辺の米軍北部訓練場内で、ヘリパッド建設工事現場への進入を防ぐために設置されたフェンスの上に張られた有刺鉄線をペンチのようなもので切ったとの疑い。
 
2016年10月20日 第2回逮捕
罪名 傷害、公務執行妨害
被疑事実 2016年8月25日、通称「N1裏地区」で工事現場への侵入防止フェンスを設置していた沖縄防衛局の男性職員の腕を強くつかみ、肩をつかんで激しく揺さぶる行為などで頸椎(けいつい)捻挫と右腕打撲のけがを負わせ、公務の執行を妨害したとの疑い。
 
2016年11月11日 第1回起訴
罪名 傷害、公務執行妨害、器物損壊
 
2016年11月29日 第3回逮捕
罪名 威力業務妨害
被疑事実 2016年1月28日午後2時5分ごろから同30日午前8時41分ごろにかけて、米軍キャンプシュワブゲート前の路上にコンクリート製ブロック1400個余りを積み上げ、工事関係車両の搬入と沖縄防衛局の業務を妨害した疑い。
 
2016年12月20日 第2回起訴
罪名 威力業務妨害
 
 この間、弁護団としては、2回の勾留理由開示請求の他、保釈請求却下に対する準抗告、接見禁止決定に対する準抗告、特別抗告など、あらゆる手段で山城さんの身柄を取り戻すべく努力しているようですが、いまもって接見禁止が付いたままの勾留が続くという異常事態となっています。
 
 それにしても、弁護士の目から以上の経過を見ると、10月20日の傷害と公務執行妨害による2回目の逮捕が、「あたゆる手段を使って反対派のリーダーを高江の現場から引きはがす」という権力の意思が明確になった分水嶺であるように思えます。三宅俊司弁護士もコメントしているとおり、「何が何でも拘束したいのは明らか」ですから。
 
 その後の経過の問題点については、12月28日に公表された刑事法研究者による緊急声明に詳しく述べられていますので、是非お読みください。
 前田朗東京造形大学教授のブログに掲載された声明を全文紹介します。
 
(引用開始)
プレスリリース「山城博治氏の釈放を求める刑事法研究者の緊急声明」について 016.12.28
 日本政府は、民主的に表明される沖縄の民意を国の力で踏みにじっておきながら、日本は法治国家であると豪語する。法律を学び、教える者として無力感におそわれる。まことに残念ながら刑事司法もこれに追随し、非暴力平和の抗議行動を刑法で抑え込もうとしている。平和を守ることが罪になるのは戦時治安法制の特徴である。しかし、今ならば引き返して「法」をとり戻すことができるかもしれないので、刑事法学の観点から、山城氏の逮捕・勾留こそが違法であり、公訴を取消し、山城氏を解放すべきであることを説明する必要があった。
 10日前に海外識者らの「山城博治氏らの釈放を求める声明」が発表され、その後、沖縄県内の二紙が、勾留中の山城氏の「県民団結で苦境打開を」「未来は私たちのもの」とする声を伝えた。日本の刑事法研究者としても、刑事司法の側に不正がある、と直ちに応じておかねばならないと考え、別紙のとおり、「山城博治氏の釈放を求める刑事法研究者の緊急声明」(2016.12.28)を発表する。

呼びかけ人(50音順) 
春日勉(神戸学院大学教授)、中野正剛沖縄国際大学教授)、本庄武(一橋大学教授)、前田朗東京造形大学教授)、森川恭剛(琉球大学教授)

賛同人(50音順) 
足立昌勝(関東学院大学名誉教授)、雨宮敬博(宮崎産業経営大学准教授)、石塚伸一龍谷大学教授)、稲田朗子(高知大学准教授)、内田博文(神戸学院大学教授)、内山真由美(佐賀大学准教授)、梅崎進哉(西南学院大学教授)、大場史朗(大阪経済法科大学准教授)、大藪志保子(久留米大学准教授)、岡田行雄(熊本大学教授)、岡本洋一(熊本大学准教授)、垣花豊順(琉球大学名誉教授)、金尚均龍谷大学教授)、葛野尋之一橋大学教授)、黒川亨子(宇都宮大学講師)、斉藤豊治(甲南大学名誉教授)、櫻庭総(山口大学准教授)、佐々木光明(神戸学院大学教授)、笹倉香奈(甲南大学教授)、島岡まな(大阪大学教授)、鈴木博康(九州国際大学教授)、陶山二郎(茨城大学准教授)、関哲夫(國學院大学教授)、高倉新喜(山形大学教授)、寺中誠(東京経済大学非常勤講師)、豊崎七絵(九州大学教授)、新倉修(青山学院大学教授)、新村繁文(福島大学特任教授)、平井佐和子(西南学院大学准教授)、平川宗信名古屋大学名誉教授)、福井厚(京都女子大学教授)、福島至(龍谷大学教授)、福永俊輔(西南学院大学准教授)、保条成宏(福岡教育大学教授)、本田稔(立命館大学教授)、前野育三(関西学院大学名誉教授)、松宮孝明立命館大学教授)、松本英俊(駒澤大学教授)、三島聡(大阪市立大学教授)、水谷規男(大阪大学教授)、宮本弘典(関東学院大学教授)、宗岡嗣郎(久留米大学教授)、村井敏邦大阪学院大学教授)、村田和宏(立正大学准教授)、森尾亮(久留米大学教授)、矢野恵美(琉球大学教授)、吉弘光男(久留米大学教授)他4人
以上 56人(2017/01/05現在)

以上 41人(12月28日13:00 第1回集約)
(注) 引き続き賛同を呼びかけ、2017年1月中旬に次回集約の予定。

           山城博治氏の釈放を求める刑事法研究者の緊急声明
 
 沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)が、70日間を超えて勾留されている。山城氏は次々に3度逮捕され、起訴された。接見禁止の処分に付され、家族との面会も許されていない山城氏は、弁護士を通して地元2紙の取材に応じ、「翁長県政、全県民が苦境に立たされている」「多くの仲間たちが全力を尽くして阻止行動を行ってきましたが、言い知れない悲しみと無慈悲にも力で抑え込んできた政治権力の暴力に満身の怒りを禁じ得ません」と述べる(沖縄タイムス2016年12月22日、琉球新報同24日)。この長期勾留は、正当な理由のない拘禁であり(憲法34条違反)、速やかに釈放されねばならない。以下にその理由を述べる。
 山城氏は、①2016年10月17日、米軍北部訓練場のオスプレイ訓練用ヘリパッド建設に対する抗議行動中、沖縄防衛局職員の設置する侵入防止用フェンス上に張られた有刺鉄線一本を切ったとされ、準現行犯逮捕された。同月20日午後、那覇簡裁は、那覇地検の勾留請求を却下するが、地検が準抗告し、同日夜、那覇地裁が勾留を決定した。これに先立ち、②同日午後4時頃、沖縄県警は、沖縄防衛局職員に対する公務執行妨害と傷害の疑いで逮捕状を執行し、山城氏を再逮捕した。11月11日、山城氏は①と②の件で起訴され、翌12日、保釈請求が却下された(準抗告も棄却、また接見禁止決定に対する準抗告、特別抗告も棄却)。さらに山城氏は、③11月29日、名護市辺野古の新基地建設事業に対する威力業務妨害の疑いでまたしても逮捕され、12月20日、追起訴された。
 山城氏は、以上の3件で「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」(犯罪の嫌疑)と「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」があるとされて勾留されている(刑訴法60条)。
 しかし、まず、犯罪の嫌疑についていえば、以上の3件が、辺野古新基地建設断念とオスプレイ配備撤回を掲げたいわゆる「オール沖縄」の民意を表明する政治的表現行為として行われたことは明らかであり、このような憲法上の権利行為に「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」があるのは、その権利性を上回る優越的利益の侵害が認められた場合だけである。政治的表現行為の自由は、最大限尊重されなければならない。いずれの事件も抗議行動を阻止しようとする機動隊等との衝突で偶発的、不可避的に発生した可能性が高く、違法性の程度の極めて低いものばかりである。すなわち、①で切断されたのは価額2,000円相当の有刺鉄線1本であるにすぎない。②は、沖縄防衛局職員が、山城氏らに腕や肩をつかまれて揺さぶられるなどしたことで、右上肢打撲を負ったとして被害を届け出たものであり、任意の事情聴取を優先すべき軽微な事案である。そして③は、10か月も前のことであるが、1月下旬にキャンプ・シュワブのゲート前路上で、工事車両の進入を阻止するために、座り込んでは機動隊員に強制排除されていた非暴力の市民らが、座り込む代わりにコンクリートブロックを積み上げたのであり、車両進入の度にこれも難なく撤去されていた。実に機動隊が配備されたことで、沖縄防衛局の基地建設事業は推進されていたのである。つまり山城氏のしたことは、犯罪であると疑ってかかり、身体拘束できるような行為ではなかったのである。
 百歩譲り、仮に嫌疑を認めたとしても、次に、情状事実は罪証隠滅の対象には含まれない、と考えるのが刑事訴訟法学の有力説である。②の件を除けば、山城氏はあえて事実自体を争おうとはしないだろう。しかも現在の山城氏は起訴後の勾留の状態にある。検察は公判維持のために必要な捜査を終えている。被告人の身体拘束は、裁判所への出頭を確保するための例外中の例外の手段でなければならない。もはや罪証隠滅のおそれを認めることはできない。以上の通り、山城氏を勾留する相当の理由は認められない。
 法的に理由のない勾留は違法である。その上で付言すれば、自由刑の科されることの想定できない事案で、そもそも未決拘禁などすべきではない。また、山城氏は健康上の問題を抱えており、身体拘束の継続によって回復不可能な不利益を被るおそれがある。しかも犯罪の嫌疑ありとされたのは憲法上の権利行為であり、勾留の処分は萎縮効果をもつ。したがって比例原則に照らし、山城氏の70日間を超える勾留は相当ではない。以上に鑑みると、山城氏のこれ以上の勾留は「不当に長い拘禁」(刑訴法91条)であると解されねばならない。
 山城氏の長期勾留は、従来から問題視されてきた日本の「人質司法」が、在日米軍基地をめぐる日本政府と沖縄県の対立の深まる中で、政治的に問題化したとみられる非常に憂慮すべき事態である。私たちは、刑事法研究者として、これを見過ごすことができない。山城氏を速やかに解放すべきである。
(引用終わり)
 
 以上の刑事法研究者による緊急声明により、刑事訴訟法学的観点からの問題点はほぼ網羅されていると思います。
 なお、上記プレスリリースで引用されている「海外識者らの「山城博治氏らの釈放を求める声明」」をご紹介しておきます。
 
 
 ところで、11月11日に第1回起訴、12月20日に第2回起訴なのだから、もう第1回公判期日が決まっているだろうと普通思いますよね。公判前整理手続をやるような重大事件ではないのですから。ところがどうもまだ第1回公判期日の日程すら決まっていないようなのです。
 目に付いたネットの記事を(情報の確実性については保証しかねますけど)ご紹介しておきます。
 
レイバーネット日本から
沖縄「山城博治さんたちの早期釈放を求める会」から緊急署名のお願い

(抜粋引用開始)
 1月17日に、那覇地裁で三者(弁護士、検察官、裁判官)面談があり、そこで第一回公判の日取りが決まるようです。第一回裁判終了後に、被疑者は釈放(保釈)されるのが通例です。しかし、検察側の裁判日引き延ばしが予想されることから、それを許さないためにも、裁判所に早期釈放を求める署名を提出することになりました。このままだと微罪にも関わらず、4~6カ月も拘留されかねません。多く署名を集め、国=検察側の言いなりにならないよう裁判所に圧力をかける意味でも大変重要な闘いとなります。
(引用終わり)
 
 ところで、上記記事の中に「検察は体を養生するための靴下の差し入れもさせず」とある部分については、地元紙による以下のような記事がありました。
 
沖縄タイムス+プラス(2016年12月21日 06:00)
勾留中の山城議長へ、靴下の差し入れ実現 沖縄県警が認める

(抜粋引用開始)
【名護】新基地建設の抗議行動に絡んで起訴、勾留されている沖縄平和運動センターの山城博治議長への靴下の差し入れが20日、沖縄県警に認められた。全国的には認められる中、県警はこれまで「自殺予防」を理由に認めておらず、改善を求める声が上がっていた。
 東京の女性(68)が、「靴下を差し入れるため」に来県。名護署で長いものから短いものまで3種類を示して交渉し、短いものだけが認められた。「山城さんは大病を患ったばかりで足元の冷えが心配だった。大きな勝利だと思う」と喜んだ。
(略)
(引用終わり)
※後掲の院内集会動画の1時間21分~で、おそらくこの「東京の女性」の発言を聞くことができます。
 
 なお、上記「山城博治さんたちの早期釈放を求める会」による署名とは別に、鎌田慧澤地久枝佐高信落合恵子小山内美江子の5氏が要請者となり、那覇地検及び那覇地裁宛の「山城博治さんらの釈放を求める要請書」へのインターネットを通じた賛同署名が呼びかけられており、既に多くの人が署名されたことと思います。普段はネット署名にはあまり積極的ではない私も署名しました。
 
 一昨日(1月12日)、上記要請人5名の内、鎌田慧さん、佐高信さん、落合恵子さんが出席して記者会見と院内集会が開かれました。
 しばらく休養されていた三輪祐児さん(UPLAN)が現場に復帰して中継動画をアップしてくださっていますのでご紹介します。

20160112 UPLAN【記者会見】山城博治さんらの釈放を(50分)
 
20170112 UPLAN【院内集会】山城博治さんらを救え!(1時間43分)

冒頭~ 司会 満田夏花さん
5分~ 落合恵子さん
6分~ 国会議員スピーチ(共産党民進党社民党
23分~ 鎌田慧さん
38分~ 前田朗さん(東京造形大学教授)
45分~ 佐高真さん
51分~ (電話出演)伊波義安さん(山城博治さんたちの早期釈放を求める会)
57分~ 寺井一弘さん(弁護士)
1時間08分~ 藤本泰成さん(平和フォーラム)
1時間14分~ イイクラオサムさん(日本国際法律家協会)
※「沖縄/琉球での政治弾圧に抗議する JALISA(日本国際法律家協会)声明」
1時間21分~ オオキセイコさん(年末に山城さんに靴下を差し入れに行った方)
1時間27分~ 会場発言

(再配信)「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(035~037)~祝おしどりマコさん・ケンさん平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞!

 今晩(2017年1月13日)配信した「メルマガ金原No.2690」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
(再配信)「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(035~037)~祝おしどりマコさん・ケンさん平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞!

 正月早々、YouTubeで聴取することができなくなっていた「自由なラジオ LIGHT UP!」も、ようやく新アカウント「jiyunaradio funclub」からアーカイブが再アップされ始め、昨日、
最新の4本(038~041)をご紹介したところです。
 
 今日は、昨日も予告したとおり、旧アカウントにリンクしていたため、いまやYouTubeで試聴できなくなっている私のメルマガ(ブログ)アーカイブのリンクをやり直します。とはいえ、一度に37回分のリンクをやり直すのも大変なので、過去6度の配信を、新しいものから古い方に順番に遡って再配信していくことにします。
 
(第1回)
2016年12月18日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(035~037)~祝おしどりマコさん・ケンさん
平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞!
(第2回)
2016年11月26日
DAYS JAPAN”丸井春編集長が語る「いのちのものさし」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカ
イブを聴く(031~034)
(第3回)
2016年10月25日
伊藤宏さん(和歌山信愛女子短期大学教授)が西谷文和さんと語る「現場記者が見てきた『原子力ムラ
」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(027~030)
(第4回)
2016年10月1日
チェルノブイリ事故から30年目のベラルーシを訪ねた菅谷昭松本市長ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!
」最新アーカイブを聴く(023~026)
(第5回)
2016年9月5日
古賀茂明さん、泥憲和さん、望月衣塑子さん~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(02
0~022)
(第6回)
2016年8月16日
「市民のための 自由なラジオ LIGHT UP!」のご紹介~もう19回分もアーカイブがたまっていた
※この001~019の19回分については、さらに何度かに分割して再配信するかもしれません。
 
 それではまず始めに、035~037のYouTubeへのリンクを新アカウントに変更して再配信します。
 なお、再配信にあたり、オリジナル配信では引用していなかった「Light Up! ジャーナル」の部分も補
充してご紹介するとともに、(参考動画)なども付け加えています。
 

 2016年12月18日に配信した「メルマガ金原No.2664」を再配信します。

「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(035~037)~祝おしどりマコさん・ケンさん
平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞!

 「ラジオフォーラム」の事実上の後継番組として、今年の4月からスタートした
「自由なラジオ LIGHTUP!」。そのアーカイブYouTubePODCASTで聴取することができますので、これまで5回にわたり、その全番組(34本)のアーカイブを紹介してきました。
 ここまで来れば、「自由なラジオ LIGHT UP!」の全てのアーカイブを紹介するブログを目指すと前々回に披瀝した決意に従い、最新の3本(035~037)をご紹介します。

 3回のゲストそれぞれの興味深い話題に耳を傾けていただきたいのはもちろんですが、実は今日フューチャーしたいのは、パーソナリティのおしどりマコ・ケンのお2人なのです。
 おしどりマコ・ケンのお2人が、このたび、第22回平和・協同ジャーナリスト基金賞の奨励賞を受賞
されました。
 今年の受賞者は以下の方々です。

基金賞(大賞)(1点)
 毎日新聞夕刊編集部の「夕刊『特集ワイド』における平和に関する一連の記事」
◆奨励賞(7点)
★ノンフィクション作家、大塚茂樹さんの「原爆にも部落差別にも負けなかった人びと」(かもがわ出版
★原爆の図丸木美術館学芸員、岡村幸宣さんの「≪原爆の図≫全国巡回――占領下、100万人が観た!」(新宿書房
★よしもと所属の夫婦漫才コンビ・DAYSJAPAN編集委員、おしどりマコ・ケンさんの原発問題での情報発信
★金澤敏子、向井嘉之、阿部不二子、瀬谷實さんの「米騒動とジャーナリズム」(梧桐書院
★上丸洋一・朝日新聞記者の「新聞と憲法9条」(朝日新聞出版)
瀬戸内海放送制作の「クワイ河に虹をかけた男」
★森永玲・長崎新聞編集局長の「反戦主義者なる事通告申上げます――消えた結核医 末永敏事――」(長崎新聞連載)

 同基金ホームページに掲載された授賞理由と受賞者プロフィルを引用します。

(引用開始)
授賞理由
 原発問題も引き続き日本にとって重大な課題とあって、原発関係からもぜひと選ばれたのが、おしどりマコ・ケンさんの『原発問題での情報発信』です。お二人は漫才コンビですが、市民の立場から、原発事故に関し本当に必要な情報が出てこない状況に疑問を抱き、東電や政府の記者会見に出席したり、福島にも通って原発事故に関する情報を執筆、動画、講演などで発し続けています。こうした活動が「市民運動の支えなっている」と評価されました。
プロフィル
原発問題での情報発信
 おしどりマコ・ケン
 マコとケンの夫婦コンビ。横山ホットブラザーズ横山マコトの弟子。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。社団法人漫才協会会員。認定NPO法人沖縄・球美の里理事。フォトジャーナリズム誌「DAYSJAPAN」編集委員
 東京電力福島第一原子力発電所事故(東日本大震災)後、随時行われている東京電力の記者会見、様々な省庁、地方自治体の会見、議会・検討会・学会・シンポジウムを取材。また現地にも頻繁に足を運び取材し、その模様を様々な媒体で公開している。
(引用終わり)

 マコさん、ケンさん、受賞おめでとうございました(一応マコさんとはFacebook友達だけど、しばらくタイムラインご無沙汰してたから、受賞知らなかった)。

 さて、それでは「自由なラジオ LIGHT UP!」のアーカイブの最新3回分(035~037)をご紹介し
ましょう。

035 2016.11.29
福島県双葉町現地ルポ(第1部)&
前西成区長が振り返る公募区長の3年8か月(第2部)
PERSONALITY いまにしのりゆき
GUEST 大沼勇治さん、小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所・電話出演)、臣永正廣さん(前大阪市西成区長)


出演:大沼勇治さん(双葉町ルポ・取材)小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所・電話出演)
「2部構成でお届けする今回の市民のための自由なラジオ“Light Up!”。第1部は、パーソナリティのいまにしのりゆきが、未だ帰還困難区域に指定されている福島県双葉町ご出身の大沼勇治さんと、双葉町を訪れたルポです。双葉町のシンボルとして町の玄関口にあったアーチ状の原発PRの看板、そこに書かれた標語「原子力明るい未来のエネルギー」を子どもの頃につくったご本人でいらっしゃる大沼さん。福島第一原発事故でふるさとを追われたことから、愚かな原子力政策に反対し続け、その看板のアーチを震災遺構として残す運動もして来られました。看板は、昨年の12月、老朽化を理由に取り壊されましたが、その双葉町は今、どうなっているのでしょうか?
 いまにしのりゆきが大沼勇治さんと歩きました。
第2部 前西成区長が振り返る公募区長の3年8か月
ゲスト:臣永正廣さん(前大阪市西成区長)
 橋下徹市長の肝入り改革のひとつで、公募区長として2012年8月から2016年3月31日までの3年8か月、大阪市西成区長を務めた臣永正廣さん。西成区といえば、大阪の下町も下町、日雇い労働者の町、あいりん地区を真っ先に思い浮かべる人も多いほど、さまざまな課題をかかえています。徳島の那賀川町長を務めた経験はあったものの、もとはジャーナリスト。そんな民間からの新しい血を期待され、西成区で汗を流した臣永さんの奮闘の日々を振り返ります。」
※金原注(参考動画)
見つめ続ける ひと、思い :大沼勇治さん (39)(毎日新聞)(2分26秒)

「今回は、特別企画です!パーソナリティの女優、木内みどりが、作家の澤地久枝さんの書斎におじゃましてじっくりとお話を伺いました。いつも通りのあたたかな笑顔で迎えてくださった澤地さん、本当に自然に、おだやかに、そしてあるときは熱を込めて、たくさんのお話をして下さいました。満州から引き揚げて、焼野原の東京・原宿のバラックから始まった澤地さんの戦後。心臓を患いながらも好奇心と強い信念をもって様々なことに挑戦を続けた若き日々。そしてその結果収斂されていく唯一無ニな作家としての才能。生命を何よりも尊び、深く戦争を憎み、また3.11以降は特に原子力政策と戦争、その両方を推し進めようとする安倍政権にも、強く反対の声を上げておられます。今回は、普段執筆活動をなさっているお部屋で、実に普段着の、素のままの澤地さんがにじみ出るような対談になりました。
 戦後この国が手に入れたもの、失くしたもの、そしてこれから未来へ手渡すべきもの。そんな大切なも
のの姿が、はっきりと見えてくる、そんな時間でもありました。そのお話の中身は、放送本編に、どうぞごゆっくり耳を傾けていただければと思います。」
■Light Up! ジャーナル「福島県沖地震で使用済核燃料プールの冷却停止、私たちが今考えるべきこと」
「11月22日の福島県地震では、東日本大震災以降最大の津波が発生し、あの悪夢が再び頭をよぎった方も多かったことでしょう。日本列島に頻発する地震原子力発電所の危険極まりない現状を専門家の視点で元京都大学原子炉実験所の小出裕章さんが解説します。 
 一方パーソナリティの木内みどりは、大きな企業や組織に所属するものとしての顔しか持たない者のする無責任な判断と行動が、この国のしくみになってしまっていることを嘆き、ひとりの人間の「個」が重
んじる社会こそが、脱原発の突破口だとこだわります。さて、その木内の思いに、小出さんはどう答えたのでしょうか? お楽しみに!」
 
「今回のゲストは、今年11月に東京電力を解雇された元社員の一井唯史さん。一井さんは、福島原発事故の賠償にかかわるお仕事に携わる中で、その激務のため体調を崩され会社を休職していました。その後、会社から休職の期限が過ぎるとして解雇されてしまいます。賠償に納得されない方との交渉などストレスが高い現場に加え、経験を考慮しない人員配置、慢性的な人手不足などで職場は劣悪な環境と化し、ピーク時には睡眠時間3時間半の日が連続したといいます。一井さんは、うつ病を発症したのは労災であると訴え、会社に社員の地位の確認を求める交渉を続けていらっしゃいます。大企業の労災封じはどのような構造から生まれるのか?電通の高橋まつりさんの過労自殺の記憶も新しい今、声を上げられず命を絶ったり、泣き寝入りをしている人たちのためにも、自分ががんばるのだと一井さんは奔走されています。今回は、そんな一井さんの胸の内をゆっくりと伺って参ります。」
■LIGHT UP! ジャーナル「少年の頃、原子力にかけた夢と、それから気づいた大きな矛盾と絶望。小出裕章さんが、原子力発電に徹底的に反対する理由とは?」
「今回のLight Up!ジャーナルは、小出裕章さんご自身のことについて伺いました。子どもの頃から、原子力に携わる科学者の道を志した小出裕章さんが、なぜ人生の大半を、反原発脱原発のために費やして来られたのか?京都大学原子炉実験所を退官された今、その思いを、これまで歩んでこられた道を振り返りながら冷静に語ってくださいました。」

(弁護士・金原徹雄のブログから)
2017年1月12日
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(038~041)~YouTube新アカウントで復活!(しつつある)

「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(038~041)~YouTube新アカウントで復活!(しつつある)

 今晩(2017年1月12日)配信した「メルマガ金原No.2689」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(038~041)~YouTube新アカウントで復活!(しつつある)

 「ラジオフォーラム」の事実上の後継番組として、昨年の4月からスタートした「自由なラジオ LIGHT UP!」。そのアーカイブYouTubePODCASTで聴取することができますので、これまで6回にわたり、その全番組(37本)のアーカイブを紹介してきました。
 そして今年も、「自由なラジオ LIGHT UP!」の全アーカイブ紹介を目指し、最新の3本(038~040)をご紹介します・・・と書くつもりで、番組ホームページにアクセスしたのが1月6日だったでしょうか。
 ところが、いつもご紹介しているYouTubeを開けようとしても、「この動画に関連付けられていたYouTubeアカウントが停止されたため、この動画は再生できません。」というメッセージが出てくるのみ。ホームページには、原因調査中で、復旧するまではポッドキャストPODCAST)配信でお聞き下さいという説明があるだけ、という状況が続きました。
 ポッドキャストを聴こうと思えば、まずiTunesをダウンロードしなければならず(結局やりましたけど)、それより、どうせYouTubeがすぐに復活するだろうから、と待っていたのですが・・・。
 1日経ち、2日経ち、3日経ってもYouTubeが復活しない!
 当然、過去6回取り上げた私のメルマガ&ブログからのリンクも無効になったままで、これはいよいよポッドキャストで聴くしかないかな、と思い始めた昨日(1月11日)、最近の回が「jiyunaradio funclub」という新たなアカウントで再アップされ始めたのです。
 手作業で(?)ぼちぼち再アップしているようで、同じ037を2つアップして036がないとか、まだまだ混乱しているようで、41本全部を新たなアカウントでアップし終えるまでにどれだけかかるか分かりません。が、とりあえず、私のメルマガ(ブログ)で未紹介だった038~041は無事再アップされましたので、今日ようやくそれらをご紹介できることになりました。
 「自由なラジオ LIGHT UP!」のスタッフの皆さん、「funclub」(?)の皆さん、本当にありがとうございます。
 それにしても、このトラブルの原因は何だったのでしょうね?

 さて、それでは「自由なラジオ LIGHT UP!」のアーカイブの最新4回分(038~041)をご紹介しましょう。
 過去の37本分についても、少なくともブログ版は全部リンクをやり直さなければ、と思っています。いつになるか分かりませんけど。
 

「世界中に大きな衝撃を与えたアメリカ大統領選挙から1ヶ月以上が経ちました。ドナルド・トランプ勝利によって、アメリカでは未だに抵抗運動が続いています。果たして、このトランプ勝利は何を意味するのか?大衆が彼の暴言を受け入れた背景には何があるのか?メディアはどのように機能したのか?関西学院大学教授の冨田宏治さんに伺います。」
■LIGHT−UPジャーナル〜「欧州に『安全な原発』ができたってほんと?」
「フランスやフィンランドなどで安全性の高い最新鋭の原子炉の建設が進んでいます。航空機の衝突などのテロや過酷な事故にも対応できるということですが、建設費が当初想定よりも大幅に膨らみ、逆風も強まっているようです。今回は、安全をうたう原子炉の行方について、今中哲二さんにお話を伺います。」
※金原注(参考サイト)


「今回のスタジオのお客様は、前新潟県知事の泉田裕彦さんです。4期目の知事選への出馬を断念し、今年の10月24日に退任されたばかりの泉田さんに、その胸の内をじっくりと伺いました。
 今回の知事選挙期間中に行われた報道各社調査による県民の県政評価率が、なんと8割を越えていたという泉田さん。マニュフェストは、自分がやりたいことではなく、有権者が望むことをそのまま採用し、愚直に県政を推進して来られました。番組前半では、そんな泉田さんに、忘れもしない2007年7月16日、知事1期目で遭遇した新潟県中越沖地震当時の記憶を振り返っていただきました。そのときは、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の3号機の変圧器から火災が発生。なんと県庁と現地のホットラインは不通。緊急対策室の扉が地震で開かなくなったためだったといいます。
 その反省から、泉田さんの働きかけもあって「免震重要棟」ができたわけですが、その後、福島第一原発の免震重要棟が出来たのは、なんと3.11の8月前だったといいます。もしかしたら東日本大震災による壊滅的被害から日本を救ったのは、泉田さんと言っても過言ではないでしょうか? そんなお話を前半で伺っています。
 番組後半では、今年の2月の段階では議会で4選目指して県知事選に立候補を表明されていた泉田さんが、なぜ告示の1か月前に突然撤退を決められたのか。地元の新聞社が、泉田県政を執拗に追い込んだかのように見える「中古フェリー購入問題」報道に関して、泉田さんの見解を伺いました。番組では、当該新聞社が掲載した反論も紹介。選挙の争点が、この問題だけになることで公益性が確保できないと判断し撤退した泉田さんの英断の裏には、いったいどんな真実があったのでしょうか?ハウスエージェンシーを経由して東京電力から大きな広告出稿を手にしていた地元新聞社。原子力ムラとメディアのつながりについて言及しながら、泉田さんの身辺で当時起こっていたことについて伺いました。」
■LIGHT−UPジャーナル〜「東京電力柏崎刈羽原子力発電所の立地面から見た脆弱性」
「元京都大学原子炉実験所の小出裕章さんに電話をおつなぎして、再稼働を急ぐとされる東京電力柏崎刈羽原子力発電所の立地面から見た脆弱性について、泉田前知事とともに伺いました。」
 
「終戦から70年以上が経った今、戦争体験者の数は減少の一途を辿っています。中でも兵士として戦地に赴いた人の数は顕著です。
 そんな中、ここに攻撃機の整備兵として真珠湾攻撃に赴いた一人の元海軍兵がいます。瀧本邦慶さん(95)。
 瀧本さんはその後、北太平洋ミッドウェイ海戦にも参加。負傷するも、九死に一生を得ます。また、続いて送られた西太平洋トラック島でも、餓死の恐怖と戦いますが、ひょんな偶然から死を免れます。
 終戦後、なんとか復員する瀧本さんですが、戦史などを調べるうちに、大きな怒りに震えたといいます。それは、自分が見てきた事実と、国(大本営)が発表している事実がまったく違うことが理由でした。「国は平気で嘘をつく」。果たしてどのような嘘だったのか?
 そして、10年前からそれらの戦争体験の語り部として小中高大学を回っていましたが、それもある理由から瀧本さんは止めることを考えます。その決意の理由とは?
 今回は、瀧本邦慶さんご本人をスタジオにお招きし、戦争で見てきたこと体験したことをつぶさに伺います。
◯瀧本邦慶さん講演依頼はこちらから
平和学習を支える会
http://heiwa.osaka/
新聞うずみ火 http://uzumibi.net/
 

「今回のスタジオのお客様は、映画監督のリンダ・フォーグランドさんです。完璧な日本語を話すリンダさんは、アメリカ人の宣教師の娘として日本で生まれ育ち、アメリカに渡った後は映画の字幕の翻訳で培った才能とそこで出会った人々との交流の中で、今度はご自身が監督となって衝撃的な映画の数々をリリースして来られました。
 敢えてアートに昇華させた「美しい映像」で、誰にも真似できないインパクトをもって表現する戦争の悲劇、人間の愚かさ……。
 リンダさんの映画には、戦争と平和への深いこだわりがたくさん詰まっています。それは、日本の地方都市で暮らした小学生の頃の記憶の断片、先生が「アメリカが広島に原爆を落とした」と教えたとき、教室中の日本人の友だちが一斉にリンダさんの方を振り向いたという、そんな原体験からだとおっしゃいます。言われのない罪の意識を、日米の文化のはざまにあった幼少期から引きずって来たとおっしゃるリンダさん。その後どんな作品を、どんな思いに重ねて生み出してきたのでしょうか? じっくりと語っていただきました。
作品の一部がご覧になれます。
http://lhoaglund.com/
■LIGHT−UPジャーナル:「息苦しい今の日本をどう生き抜くべきなのか?」
「今回のLight Up!ジャーナルは、落合恵子さんと電話でお話しします。求められれば声を届けるために休む暇なく全国を駆け巡っている落合恵子さん。様々なデモや集会に参加し、その行く先々での出会いの中でまた新しい価値を見つけながら、ご自身の思いを伝え続けていらっしゃいます。息苦しい今の日本をどう生き抜くべきなのか? 小さな声でも、心から湧く「伝わる言葉」をつなぎあわせて大きくしていくことの大切さを語って下さいました。若き日のラジオパーソナリティ時代の意外なエピソードも飛び出し、聴き応え満点のインタビューです!」
※金原注(参考動画)
映画『ANPO』予告編(1分37秒)
 

院内集会・資源エネルギー庁ヒアリング「原発の事故処理・賠償費用、廃炉費用誰がどのように負担するか」(2016年12月14日)を試聴する

 今晩(2017年1月11日)配信した「メルマガ金原No.2688」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
院内集会・資源エネルギー庁ヒアリング「原発の事故処理・賠償費用、廃炉費用誰がどのように負担するか」(2016年12月14日)を試聴する

 昨日、「パブコメ締切まであと1週間!~原発事故費用・廃炉費用⇒東京電力が責任を取らないまま国民負担に!」と題し、「総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 電力システム改革貫徹のための政策小委員会 中間とりまとめに対する意見公募」に応募しようと呼びかけましたが、今日はその続編(というか補充)です。
 昨日は、パブコメを書くための参考資料として、以下のサイトをご紹介しました(リンクを再掲します)。
 
 
 
 
 今日補充してご紹介しようとするのは、12月14日に衆議院第1議員会館で開かれた院内集会・資源エネルギー庁ヒアリング「原発の事故処理・賠償費用、廃炉費用誰がどのように負担するか」の中継動画です。集会の主催は、原子力市民委員会、原発ゼロの会、国会エネルギー調査会(準備会)有識者チーム、市民電力連絡会、eシフト、パワーシフト・キャンペーン、環境エネルギー政策研究所の7団体、後援は全国消費者団体連絡会でした。
 集会の開催趣旨は以下のように説明されていました。

電力自由化のもとで相対的に不利となる原発に対する「事業環境整備」の議論が新たな局面を迎えています。
 2016年9月以降、原発廃炉費用の一部、および福島第一原発事故の事故処理・賠償費用の一部を「託送料金」のしくみを利用して回収できるようにする議論が、12月中旬にも取りまとめられようとしています。
 原発事故の責任追及、原子力政策の国民的議論なく、国会での議論もなく、拙速に決めてしまうことに対し、多くの市民・消費者、新電力会社、国会議員、専門家から異議が上がっています。
 そこでこのたび、国会議員や専門家、消費者団体、環境団体などの共同により、院内集会と資源エネルギー庁ヒアリングを開催します。
 当日は、「原発コスト転嫁の前に責任の明確化と政策見直しを」とうったえる賛同署名も、経済産業省に提出予定です。どなたでもご参加いただけます。」
 
 2時間を超える動画ですから、パブコメ締切(1月17日)までに試聴することは難しい人も多いでしょうが、パブコメはさておくとしても、見る価値のある集会だと思います。
 試聴の目安時間及び関連資料と併せてご紹介します。
 
院内集会・資源エネルギー庁ヒアリング 「原発の事故処理・賠償費用、廃炉費用誰がどのように負担するか」(2時間05分)

冒頭~ 開会
 
 
3分~ 署名提出「原発コスト安」は嘘だった 国民への8.3兆円負担転嫁の前に政策転換を
※金原注 
(引用開始)
 福島第一原発廃炉費用などのために新たに8.3兆円を国民に負担させる形で政府が調整に入ったとの報道が、新電力・消費者に衝撃を与えました。9月16日の報道によれば、内訳は廃炉費用4兆円、賠償費用3兆円、さらに福島第一以外の原発廃炉費用として1.3兆円というものです。事故の責任があいまいなまま、また原子力政策の見直しを伴わない国民への負担転嫁は、新電力事業者や国民を説得できるものではありません。
 福島第一原発事故の賠償・被害最小化を最優先として、東京電力の責任を明らかにし、莫大な費用がかかることが明白となった原子力発電については、これまで利益を得てきた事業者が責任を持って安全な廃炉に向けた対策を取るべきです。経済合理性を欠く原発を、維持を前提として国民負担で支えることは、電力自由化の理念にも反し受け入れられるものではありません。
 パワーシフト・キャンペーンは、福島第一原発事故廃炉・賠償については東京電力の責任で、また今後の廃炉費用をめぐっては、政策転換の議論を行うことを強く要請します。
1.事故の責任があいまいなままに、国民負担は許されない
 東京電力福島第一原発事故については、東京電力に一義的な責任があるとされながらも、原子力損害賠償支援機構を通じて他の電力会社と政府が賠償費用を支援しています。東京電力が責任を取っているとは言えない一方で、東京電力の2015年度の営業利益は3400億円を超えています。一民間企業の起こした甚大事故について、企業を事実上「救済」しながら国民負担を求めることについて、倫理的にも経済的にも、理解を得られるものではありません。
2.「原発の事故費用・廃炉費用は莫大」明らかに-政策変更なき国民負担は許されない
 2014年の「エネルギー基本計画」をはじめ、各電源のコスト検証において、原子力については、事故処理・賠償費用を勘案してもなお、「コストが低廉な電源」と位置づけられてきました。しかし今回、東京電力福島第一原発事故廃炉・賠償費用は東京電力だけでは負担できないこと、また他の原発廃炉費用も、原発を保有する電力会社では支払いきれないことが公にされたと言えます。そうであれば、まずは新規原発の建設可能性について撤回し、また既存の原発廃炉も早急に検討する方向で、具体的に政策転換を行うべきです。
 原発のリスク、費用、事故被害の大きさについての国民的議論なしに、国民負担に転嫁することは、電力自由化の趣旨にも反しています。
 原発の費用負担と、原発電気の卸電力市場での取引や「非化石電源」としての扱いなど、市民・消費者に受け入れがたい政策に反対し、9月20日に新たに設置された「東京電力改革・1F問題委員会(東電委員会)」および「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」を注視していきます。
(引用終わり) 
 
8分~ 河野太郎衆議院議員原発ゼロの会/自民党
※金原注
原発ゼロの会「東電賠償・廃炉費用、老朽炉廃炉費用の託送料金上乗せについて(談話)」
(談話の「ポイント」を引用開始)
■ポイント
【総論】
1.既に東電賠償・廃炉費用は国民負担に転嫁されはじめている
2.東電債務超過回避のために費用見積りを隠すべきではない
3.老朽炉の廃炉関係費用の見積りを明らかにすべき
東電賠償・廃炉費用について】
4.原賠機構一般負担金「過去分」はあり得ない
5.「使用済燃料再処理等既発電費」の前例を悪用すべきではない
6.1F廃炉費用の託送料金上乗せの根拠がない
7.1Fへの廃炉会計制度(廃止措置資産)適用には歯止めがない
8.東電破綻処理、株主・貸し手責任の完遂が前提
【老朽炉の廃炉費用について】
9.「安全神話」の反省がない
10.ベースロード電源市場とのバーターにすべきではない
11.廃炉促進の特別法で分割償却を担保すべき
12.託送料金上乗せは電力会社に不当な損益改善効果
13.会計制度を歪めるべきではない
14.「原発は安い」というコスト計算に意味はない
(引用終わり)
22分~ 近藤昭一衆議院議員原発ゼロの会/民進党
24分~ 阿部知子衆議院議員原発ゼロの会/民進党
 
29分~ 新電力各社へのアンケート結果についての報告
※金原注
 
35分~ 資源エネルギー庁ヒアリング
 司会 飯田哲也氏(認定NPO法人環境エネルギー政策研究所所長)
 36分~ 大島堅一氏(立命館大学国際関係学部教授) 論点整理
 57分~ 竹村英明氏(市民電力連絡会会長、EGパワー) 問題点指摘
 1時間01分~ 資源エネルギー庁からの説明と討論