今晩(2015年10月29日)配信した「メルマガ金原No.2258」を転載します。
なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
「国民連合政府」構想を冷静に検討したい~悪意ある報道に右顧左眄することの愚
産経ニュース 2015.10.29 19:21
民主・岡田代表から「国民連合政府」構想にダメ出しされた共産・志位委員長 それでも「対話のドアはいつでもオープン」?
(引用開始)
共産党の志位和夫委員長は29日の記者会見で、来年夏の参院選で野党による選挙協力をめぐり、民主党の岡田克也代表が協力の条件として共産党が提唱する連立政権「国民連合政府」構想の撤回を求めた発言について、「撤回をおっしゃったのではないと思う」と指摘した。その上で「構想が条件になると、(協力は)難しいというこれまでの立場を述べたと理解している」との見解を示した。
同時に、志位氏は今後も国民連合政府構想の提唱を堅持する方針を表明。民主党内に構想への強い懸念があることには「意見や提案があればよく聞いて、私たちの考えも伝えたい。その点でいつでも話し合いに応じる用意がある」と指摘。疑問点などを払拭するため、党首会談に応じる構えをみせた。
また、「戦争法を廃止し、立憲主義の回復を本気でやるならば、それを実行する国民連合政府をともにつくる決意を固めて初めて実行の保証がでてくる」と述べ、構想に関する合意が選挙協力の前提条件という姿勢は崩さない考えを示した。民主党内に共産党への“接近”に抵抗感が根強いことには「コメントは控えたい」としつつも「岡田氏との信頼関係の下で一歩一歩合意に向けて進んでいきたい」とも述べた。
(引用終わり)
産経ニュース 2015.10.29 19:21
民主・岡田代表から「国民連合政府」構想にダメ出しされた共産・志位委員長 それでも「対話のドアはいつでもオープン」?
(引用開始)
共産党の志位和夫委員長は29日の記者会見で、来年夏の参院選で野党による選挙協力をめぐり、民主党の岡田克也代表が協力の条件として共産党が提唱する連立政権「国民連合政府」構想の撤回を求めた発言について、「撤回をおっしゃったのではないと思う」と指摘した。その上で「構想が条件になると、(協力は)難しいというこれまでの立場を述べたと理解している」との見解を示した。
同時に、志位氏は今後も国民連合政府構想の提唱を堅持する方針を表明。民主党内に構想への強い懸念があることには「意見や提案があればよく聞いて、私たちの考えも伝えたい。その点でいつでも話し合いに応じる用意がある」と指摘。疑問点などを払拭するため、党首会談に応じる構えをみせた。
また、「戦争法を廃止し、立憲主義の回復を本気でやるならば、それを実行する国民連合政府をともにつくる決意を固めて初めて実行の保証がでてくる」と述べ、構想に関する合意が選挙協力の前提条件という姿勢は崩さない考えを示した。民主党内に共産党への“接近”に抵抗感が根強いことには「コメントは控えたい」としつつも「岡田氏との信頼関係の下で一歩一歩合意に向けて進んでいきたい」とも述べた。
(引用終わり)
「民主党」「岡田」「国民連合政府」でGoogle検索をかけて出てきた「最新記事」が産経ニュースの上記記事でした。
私が、冒頭でこの記事を引用したのは、その記事の中身と言うよりも、記事の中身とタイトルとのアンバランスに注目したからです。
もう一度じっくりと記事を読んでいただきたいのですが、記事自体は、今日行われた志位和夫日本共産党委員長による記者会見での発言を、比較的冷静な筆致で書いているように思われます。
これに対し、この記事に付されたタイトルは、「ダメだしされた」とか末尾の「?」とか、一見して「国民連合政府」構想を貶めようという悪意丸出しであり、とても同一人が書いたものとは思えません。実際、記事本体は記者会見を取材した現場の記者が書いたものでしょうし、タイトルはデスクが付けたのかどうかは知りませんが、別人が一定の意図をもって付けたに決まっています。
私が、冒頭でこの記事を引用したのは、その記事の中身と言うよりも、記事の中身とタイトルとのアンバランスに注目したからです。
もう一度じっくりと記事を読んでいただきたいのですが、記事自体は、今日行われた志位和夫日本共産党委員長による記者会見での発言を、比較的冷静な筆致で書いているように思われます。
これに対し、この記事に付されたタイトルは、「ダメだしされた」とか末尾の「?」とか、一見して「国民連合政府」構想を貶めようという悪意丸出しであり、とても同一人が書いたものとは思えません。実際、記事本体は記者会見を取材した現場の記者が書いたものでしょうし、タイトルはデスクが付けたのかどうかは知りませんが、別人が一定の意図をもって付けたに決まっています。
私は、ここ最近のメディアによる民主党役員の「国民連合政府」に対する否定的発言をことさら目立つように報道する記事・ニュースに一々反応し、民主党に悪罵を投げつけて一時の快をむさぼるような真似はして欲しくないと、安保関連法制の廃止を目指す者の1人として、同じ志を持つ人々に訴えたい気持ちです。
そのような行動によって「誰を利すことになるのか?」ということを、常に冷静に(そう、上記産経ニュースが伝える志位委員長のように)判断する賢明さが、今ほど求められている時はありません。
そのような行動によって「誰を利すことになるのか?」ということを、常に冷静に(そう、上記産経ニュースが伝える志位委員長のように)判断する賢明さが、今ほど求められている時はありません。
ということで、ここでは「国民連合政府」構想自体を理解するための動画をまとめてご紹介します。賛同するにせよ、批判するにせよ、まずこれらの動画を虚心坦懐に視聴して自ら考え判断すべきでしょう。
2015年10月15日
日本外国特派員協会での志位和夫委員長会見(1時間43分)
Kazuo Shii: Inter-Party Cooperation and the Possibility of "National Coalition Government"
ビデオニュース・ドットコム ニュース・コメンタリー
野党連携に向けた共産党の本気度(51分)
野党連携に向けた共産党の本気度(51分)
(忘れないために)
「自由と平和のための京大有志の会」による「あしたのための声明書」(2015年9月19日)を、「忘れないために」しばらくメルマガ(ブログ)の末尾に掲載することにしました。
「自由と平和のための京大有志の会」による「あしたのための声明書」(2015年9月19日)を、「忘れないために」しばらくメルマガ(ブログ)の末尾に掲載することにしました。
(引用開始)
あしたのための声明書
あしたのための声明書
わたしたちは、忘れない。
人びとの声に耳をふさぎ、まともに答弁もせず法案を通した首相の厚顔を。
戦争に行きたくないと叫ぶ若者を「利己的」と罵った議員の無恥を。
強行採決も連休を過ぎれば忘れると言い放った官房長官の傲慢を。
人びとの声に耳をふさぎ、まともに答弁もせず法案を通した首相の厚顔を。
戦争に行きたくないと叫ぶ若者を「利己的」と罵った議員の無恥を。
強行採決も連休を過ぎれば忘れると言い放った官房長官の傲慢を。
わたしたちは、忘れない。
マスコミを懲らしめる、と恫喝した議員の思い上がりを。
権力に媚び、おもねるだけの報道人と言論人の醜さを。
居眠りに耽る議員たちの弛緩を。
マスコミを懲らしめる、と恫喝した議員の思い上がりを。
権力に媚び、おもねるだけの報道人と言論人の醜さを。
居眠りに耽る議員たちの弛緩を。
わたしたちは、忘れない。
声を上げた若者たちの美しさを。
街頭に立ったお年寄りたちの威厳を。
内部からの告発に踏み切った人びとの勇気を。
声を上げた若者たちの美しさを。
街頭に立ったお年寄りたちの威厳を。
内部からの告発に踏み切った人びとの勇気を。
わたしたちは、忘れない。
戦争の体験者が学生のデモに加わっていた姿を。
路上で、職場で、田んぼで、プラカードを掲げた人びとの決意を。
聞き届けられない声を、それでも上げつづけてきた人びとの苦しく切ない歴史を。
戦争の体験者が学生のデモに加わっていた姿を。
路上で、職場で、田んぼで、プラカードを掲げた人びとの決意を。
聞き届けられない声を、それでも上げつづけてきた人びとの苦しく切ない歴史を。
きょうは、はじまりの日。
憲法を貶めた法律を葬り去る作業のはじまり。
賛成票を投じたツケを議員たちが苦々しく噛みしめる日々のはじまり。
人の生命を軽んじ、人の尊厳を踏みにじる独裁政治の終わりのはじまり。
自由と平和への願いをさらに深く、さらに広く共有するための、あらゆる試みのはじまり。
憲法を貶めた法律を葬り去る作業のはじまり。
賛成票を投じたツケを議員たちが苦々しく噛みしめる日々のはじまり。
人の生命を軽んじ、人の尊厳を踏みにじる独裁政治の終わりのはじまり。
自由と平和への願いをさらに深く、さらに広く共有するための、あらゆる試みのはじまり。
わたしたちは、忘れない、あきらめない、屈しない。
自由と平和のための京大有志の会
(引用終わり)
(引用終わり)