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ゆら登信(たかのぶ)さんへの応援演説その1~6/23有田教育会館(有田郡湯浅町)にて

ゆら登信(たかのぶ)さんへの応援演説その1~6/23有田教育会館(有田郡湯浅町)にて
(配信日:2016年6月23日)
 
 第24回参議院議員通常選挙公示翌日の今日(6月23日)、午後6時30分から、有田郡湯浅町の有田教育会館2階において、和歌山県選挙区に立候補した弁護士のゆら登信(たかのぶ)さんの個人演説会が開かれました。
CIMG6222 私は、ゆらさんの推薦母体である市民連合わかやま(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合わかやま)を代表して、参加者にゆらさんへの支援を訴える応援弁士として、持ち時間10分ということでお話をする機会をいただきました。
 スピーチ用の原稿を作っておれば、それをそのままアップすれば良いのですが、あいにく今日は原稿を書くだけの時間が全くとれず、出たとこ勝負でお話しましたので、以下に掲載するのは「再現原稿」であり、再現の正確性は全く疑わしいものです。あとから考えて、「こう言っておけば良かった」と思うところは、遠慮なく訂正したりしています。
 ちなみに、主催者代表による開会挨拶の後の発言順は、1人目が私、2人目がゆらさん、3人目が坂口多美子さん(日本共産党比例代表候補)、最後が松坂英樹さん(地元選出県議会議員)でした。
 

2016年6月23日(木)午後6時30分~ 於:有田教育会館(有田郡湯浅町)2階
ゆら登信(たかのぶ)個人演説会における応援演説

 皆さん、今晩は。ただいまご紹介いただきました弁護士の金原と申します。「初めまして」と申し上げなければならない方もたくさんおられる一方、お馴染みの方も何人も来てくださっているようです。
 市民連合わかやまを代表して、皆さんにゆら登信(たかのぶ)さんへのご支援をお願いする者としては、本来であれば、私の桐蔭高校時代の同級生である市民連合わかやま共同代表の豊田泰史弁護士こそ適任であると思うのですが、選挙対策のための重要な会議があり、私が代わってお話させていただくことになりました。
 
 そもそも、市民連合わかやまというのはどういう団体かと言うと、2016年7月の参議院選挙の和歌山県選挙区で、野党が分裂していたのでは話にならない、何としても野党統一候補を実現して勝ちに行かなければならないと決意した弁護士などの市民有志が集まった団体であり、何の目算もない中、昨年のクリスマスイブの日に、県庁内の県政記者室で記者会見を開き、統一候補実現を県内各野党に要請する方針を公表して走り出しました。
 ゆらさんは、その最初の記者会見の時から、豊田弁護士とともに、野党統一候補の実現を、(当時の)民主党共産党にお願いする立場の側の主要メンバーであったのです。記者会見以降、具体的な統一候補の擁立に向け、様々な検討や交渉の場には、ほぼ必ずゆらさんの姿がありました。あくまでも「擁立する側」の人間としてですが。
 そのゆらさんが、何故、「擁立される側」に立場を換えることになったのか、お話します。
 統一候補の擁立を目指す活動は紆余曲折を経ながら、適当な候補者を確保することができないまま3月も終わろうという時期になり、さすがに「もう時間がない」、「ご免なさいと謝って、活動を終えるしかないのでは」という声が内部で聞こえ始めたその時、「それは絶対に駄目だ」と言い切ったのがゆらさんでした。
 ゆらさんは、野党統一候補擁立を求める県下の様々な集会に参加し、「何としても野党共闘の実現を!」という県民の熱い思いを真正面から受け止め、絶対に統一候補を実現しなければならないと決意していたのでした。
 私は、市民連合わかやま(当時は「安保法制の廃止を求める和歌山の会」と名乗っていました)の会議で、いよいよ候補者選定が行き詰まったことを確認したその席上、ゆらさんが、「候補者選びを断念することはできない。もしも、皆さんが『由良でいい』と言ってくださり、共産党民主党が独自候補を取り下げて協力してくれるのであれば、私が出ることにしたい」という決意を披瀝するのを聞き、「よくぞそこまで決心してくれたものだ」と感動しました。
  
 ところで、全国32の1人区ので全てにおいて、野党共闘(「事実上の」という枕詞が必要なところもありますが)が実現したのは、「何としても憲法を守らなければ」「そのためには参院選で絶対に負ける訳にはいかない」という危機感、切迫感を共有した多くの市民の声が原動力となったことは間違いありません。
 ご存知のように、憲法を改正するためには、衆参両院のそれぞれ2/3以上の多数で改憲案を発議し、国民投票で過半数の賛成を得る必要があるのですが、既に与党の自民・公明は、衆議院で2/3以上の議席を確保しています。そして、参議院では、いまだ2/3の議席は持っていませんが、おおさか維新の会や日本のこころを大切にする党などの改憲政党も含めれば、今回の選挙で、自公ら改憲政党4党が、合わせて16議席増やすだけで参議院でも改憲派が2/3以上の議席を持つことになるのです。
 今回改選される議席数は121議席。その中で16議席を増やすことは自民党にとってもそこそこハードルが高いと思われますか?いえ、決してそうではありません。今回改選期を迎えるのは、6年前、民主党菅直人政権の下で実施された選挙で当選した議員たちですが、6年前にはまだそこそこ民主党に力があり、比例代表選挙では、自民党よりも民主党の方が多く当選していたのです。今では信じられませんが。民進党が改選46議席から16減らすことなど、3年前の参院選での民主党の惨敗ぶりを想起すれば(全部で17議席しか取れなかった)、少しも驚くべきことではありません。
 今回、市民の強い後押しがあったからとはいえ、日本共産党が、大半の選挙区で立候補予定者を下ろし、無所属候補だけではなく、民進党の公認候補も支援する決断をしたのは、民進党が惨敗すれば、憲法明文改憲の危機を直ちに招くことになると判断し、それを何としてでも阻止しなければならないと決断したからに違いないと私は理解しており、その共産党の姿勢を心から敬意をもって高く評価しています。
 私はもともと共産党のシンパでも何でもない、典型的な無党派、支持政党なしの人間ですが、立候補予定者を選挙区から比例に回したことによる300万円から600万円への供託金増額分300万円は、民進党が負担しても罰は当たらない選挙区も多いはずだと思っています。
 それだけ今度の参議院選挙は重要です。大げさではなく、日本国憲法施行後、最大の危機を迎えていることは間違いありません。
 
 さて、政策などについては、ゆらさん本人からお話するはずなので、私からは、ゆらさんの人となりなどを紹介すべきだと思うのですが、今日は1日仕事が忙しく、スピーチ用の原稿を書いている時間が全くありませんでした。
 そこで、昨日の私のブログでもご紹介したのですが、県外にもゆらさんを熱烈に応援している人がおり、そのことをインターネットで発信してくださっているということをご紹介して私の責めをふさぎたいと思います。
 
 まず1人目は、東京弁護士会のベテラン、澤藤統一郎弁護士です。日本弁護士連合会に消費者問題対策委員会という委員会があって、消費者被害の救済などに活発に活動していますが、澤藤先生は、かつてその委員長を務めておられたことがあり、その澤藤委員長の下で副委員長を務めたのがゆらさんだったのです。
 澤藤先生は、ご自身のブログ「澤藤統一郎の憲法日記」(今年5月19日の記事)の中で、ゆらさんのことを以下のように評しておられます。
 
(引用開始)
 私は、由良さんをよく知る一人だ。日弁連の消費者委員会で活動をともにした。信頼のできる人だし、社会的弱者の立場に立つことを鮮明にしている人。到底、自ら国政に出ようというタイプには見えなかったが、この人が選挙に出るなら、なるほどよい候補者だ。人当たりが柔らかで、誰の意見にも穏やかに耳を傾ける。何よりも声がよい。歯切れがよいし、滑舌が滑らかで聞きやすい。そして、話が分かりやすい。説得力がある。
 がんばれ、由良さん。がんばれ、和歌山野党共闘。
(引用終わり)
 
 そして、もう1人ご紹介するのは、フリージャーナリストの田中龍作さんです。田中さんは、ご自身のサイト「田中龍作ジャーナル」に取材活動の成果を掲載し、積極的な活動をされている方です。
 その田中さんが、公示後最初の取材地に和歌山を選び、昨日8時45分から南海和歌山市駅前で行われたゆらさんの出発式を取材し、その後、自民党鶴保庸介氏による県庁前と和歌山市役所前での演説会を取材した結果を「田中龍作ジャーナル」に掲載されましたので、そのうちの末尾の部分を引用したいと思います。
 
(引用開始)
 若者、老人、障がい者生活保護受給者が駆けつけてくる由良候補の出陣式と違い、鶴保氏を出迎えるのは権力の一翼を担う人々だった。
 6年前民主党候補として鶴保氏と戦い12万票もの差をつけられた島久美子氏が次のように語った。
 「当時自分がアリで相手がゾウだと感じた。由良さんはアリです。アリが塊となってゾウを足の裏からひっくり返そう」。
 塊となったアリが象を倒す戦いが日本中で始まった。
(引用終わり)
 
 島久美子さんが言われたとおり、私たちは小さなアリに過ぎません。けれども小さなアリでも、ゾウを倒すことは可能です。
 この闘いは絶対負ける訳にはいきません。団結して勝ち抜きましょう。よろしくお願いします。