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最後まで「比例は共産党!」~市民連合わかやま&市民連合わかやま・くまのも頑張る

最後まで「比例は共産党!」~市民連合わかやま&市民連合わかやま・くまのも頑張る
 
 短かった選挙戦もいよいよ今晩と明日1日、最後の訴えはやはり「比例は共産党」ですが、その前に、市民連合わかやまが3日連続で行ったJR和歌山駅前(西口)街頭アピールの最終日、今日の7時からの模様が(いつもの小谷英治さんの撮影で)YouTubeにアップされました。
 今日は、和歌山1区・原やすひさ候補(市民連合わかやま推薦、日本共産党公認、社会民主党和歌山県連合支持、自由党和歌山県支部連合会応援、新社会党和歌山県本部準備会応援)も、一緒に乗降客の皆さんに手を振ってアピールされていました。動画の42分頃から原さんがマイクを握って演説を始めますが、多分この時点で午前8時を過ぎたのでしょうね。
 
市民連合わかやま早朝JR和歌山駅頭宣伝20171020(56分)
 
 なお、最終日の明日21日(土)、市民連合わかやまは、12時30分から12時50分まで、JR和歌山駅前の和歌山県JAビル前で行われる原やすひさ候補の街頭演説に
参加し、共同代表の1人が応援演説をする予定です。問題は、明日の昼頃には「強い雨」という予報が出ていることです。雨対策を十分にした上で、出来るだけ多くの方々にお集まりいただきたいと思います。
 また、同日午後8時30分から9時まで、最後の最後のスタンディングアピールを、JR和歌山駅前交差点で行う予定です。一緒にアピールしたいという方、大歓迎です(ここでも雨が心配ですが、雨天決行のはずです)。
 
 以上は、和歌山1区での市民連合わかやまの活動ですが、私たちの仲間は、県下各地で奮闘しています。中でも、インターネットを活用したアピールを最も積極的に推進している市民連合わかやま・くまの(略称「WAKAKUMA」)の活動については、このブログでもご紹介したことがありますが(市民連合わかやま動画班、奮闘中 & 市民連合わかやま・くまのの素敵な取組/2017年10月15日)、今日はその続編をご紹介します。
というか、「くすもと文郎と市民の対話シリーズ」は、今年の6月頃にアップロードされていたようなのですが、いまや公開するアカウントが2つに分かれていて、全部見つけるのが難しいのですが。前回に引き続き、シリーズ⑧~⑪をご覧ください。なお、市民連合わかやま・くまのは、動画以外にも、公式Facebookで様々な発信をされていますのでご参照ください。
 
くすもと文郎と市民の対話シリーズ ⑧防災脱原発 5分54秒
くすもと文郎と市民の対話シリーズ ⑨若者に未来を 2分50秒
くすもと文郎と市民の対話シリーズ ⑩奨学金給付を 5分11秒
くすもと文郎と市民の対話シリーズ ⑪介護医療住まい・くらし第一の政治を 4分41秒
 
 さて、「比例は共産党」です。私が「比例は共産党」と訴えている理由は、一昨日、昨日と書いたとおりですが、念のために繰り返して説明します。
 
 前回2014年の総選挙において日本共産党が獲得した議席は21。その内、オール沖縄の赤嶺政賢さん以外は、全て比例での当選者です。共産党としては、この議席の上積みを目指して選挙戦に突入したのですが、各種選挙情勢報道はいずれも、改選議席の維持は困難と予測しています。
 私は、立憲民主党が躍進することは大歓迎しますが、その陰で、共産党議席を減らすようなことがあってはならないと思っています。それは、「市民と野党の共闘」を、政党の側で最も熱心に、誠実に推進してくれたのが日本共産党であるからです。昨年7月の参院選民進和歌山県連の協力が候補の取り下げにとどまり、選挙戦には何の協力も得られず、「事実上」の野党統一で闘わざるを得なかった和歌山では、とりわけそのことを強く実感します。
 立憲民主党は出来たばかりの政党で、今のところ、組織も何もありません。現在、吹いている風は、小池・前原という稀代の「悪党コンビ」との対比で予想以上に強い追い風になっていますが、それがいつまでも続くはずはありません。希望の党の凋落から、民進党(民主党?)再結集という観測も出始めており、そういう事態となれば、立憲民主党の結党を歓迎した国民の期待との間に齟齬を来し始める可能性もなしとしません(そのようなことにならず、順調に発展してくれることを心から祈っていますが)。
 国政選挙における「市民と野党の共闘」などなかった2014年に獲得した21議席を、野党協力のために、かなりの小選挙区で自主的に立候補を取り下げたにもかかわらず(あるいは、取り下げたために)、結果として、共産党議席を大幅に減らすようなことが万一にもあれば、野党共闘路線に対する深刻な疑念が共産党内に兆しても少しも不思議ではありません。
 もしも共産党議席減ということになれば、今後、憲法改正発議阻止の闘い、仮に発議されたとした場合の国民投票運動という、立憲野党間の共闘態勢が今以上に重要になる事態が目前に迫っているにもかかわらず、「市民と野党の共闘」を担う重要な一翼が大きく傷つき、仮に別の一翼(立憲民主党)が勢いを得たとしても、立憲勢力全体のバランスが崩れ、大きく羽ばたくことが出来なくなってしまうのではないかと懸念せざるを得ません。
 以上の理由により、最後まで「比例は共産党」とお願いする次第です。
 
 最後に、共産党公式サイトに設けられた「HOLD YOUR HAND 比例は共産党」というコーナーから抜粋して共産党の訴えをご紹介します。
 
(抜粋引用開始)
だから、おろした。
政治を国民の手に取り戻す
全国289の選挙区のうち、67選挙区で私たちは候補者を降ろしました。選挙運動がそのぶん制約されても、野党勢力の候補者を一本化し、「市民と野党の共闘」で「自民・公明とその補完勢力」に立ち向かうための決断です。「野党+市民」は、暴走する安倍政権から政治を国民の手に取り戻すためのただひとつの道であると私たちは信じています。
 
だから、ブレない。
綱領に記した共同路線
社会のどんな改革も、意見の一致する市民と政党の共同によってすすめるー。私たちは綱領にそう記しています。安保法に反対する市民の運動に背中をおされ、国会の内外で野党共闘を進めてきました。参議院選挙での候補者一本化、新潟県知事選挙の勝利。「市民+野党」で、私たちは一貫しブレません。
 
だから、変えられる。
対案をしめし、政治を動かす
私たちは、国民のみなさんに支えられ、国民の立場で活動をしています。北朝鮮、くらしと経済、原発憲法核兵器など、日本が直面するどんな問題でも改革の道すじをしめしています。
 
だから、比例は。
政治を変える最大の力
共産党を伸ばすには、議席総数の4割をしめる比例選挙が主舞台です。比例で「共産党」と書いてもらえば、かならず議席にむすびつきます。比例は、私たち、日本共産党に投票してください。「市民と野党の共闘」を成功させ、安倍政権から国民の手に政治をとりもどすために。
(引用終わり)
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/「比例は共産党!」シリーズ)
2017年10月18日
今回ばかりは「比例は共産党!」~「市民と野党の共闘」のために
2017年10月19日
今日もしつこく「比例は共産党!」~内田樹先生も共産党に投票されました

今日もしつこく「比例は共産党!」~内田樹先生も共産党に投票されました

今日もしつこく「比例は共産党!」~内田樹先生も共産党に投票されました
 
 選挙戦も最終盤、市民連合わかやまの仲間たちは、昨日(10月18日)から明日まで3日連続、早朝にJR和歌山駅前に立ってのスタンディングアピールを行っています。私はといえば、選挙公示後は、夜も更けてからブログを更新し、ようやく帰宅して晩御飯を食べ終えたらもう日付が変わっているという生活が続いており、この上、朝7時からのスタンディングまでやろうと思ったら、睡眠時間がほとんど確保できない!ということで、朝の活動は勘弁してもらっています。
 
 さて、私のブログやSNSを活用しての選挙活動も、今日を含めてもあと3日です。もうこの段階となれば、出来ることは限られています。昨日も強調したとおり、私からの最後のお願いは「比例は共産党」に尽きます。
 私がそう訴える理由は、昨日のブログ(今回ばかりは「比例は共産党!」~「市民と野党の共闘」のために)に書いたとおり、「市民と野党の共闘」を担う重要な一翼が大きく傷つくようなことがあっては、別の一翼(立憲民主党)が勢いを得たとしても、立憲勢力全体のバランスが崩れ、大きく羽ばたくことが出来なくなってしまいかねないと懸念するからです。
 
 そして、2日前の17日、思想家の内田樹(うちだ・たつる)先生(神戸女学院大学名誉教授、凱風館館長)が、以下のようなtweetをされていることに気がつきました。
 
内田樹 (@levinassien) | Twitter 7:21 PM - 17 Oct 2017
(引用開始)
で、結局期日前投票比例区はどこにいれたんですか?と各方面から聞かれました。立憲民主党共産党社民党のどれにしようか迷いましたが、今回は立候補取り下げで野党共闘を成し遂げた共産党の「痩せ我慢」に一票を投じました。立憲民主党社民党にはドネーションで協力します。(^_^;)
(引用終わり)
 
 このtweetに対しては、即日、共産党志位和夫委員長から「心から感謝します。」とのお礼のtweetが。
 
 内田樹先生のような立派な見識を持った方も「比例は共産党」だということを知って、心おきなく(?)共産党に投票できるという方も少なくないでしょう。
 
 なお、世上、立憲民主党の比例候補が少なく、比例で同党に入れても死票になるのでは?(だから共産党に入れましょう)という情報が出回っているようなので、この点に少しだけ触れておきます。
 立憲民主党の比例候補一覧を探したところ(公式サイトでは、候補者名は分かりますが、順位が分からない)、いくつか見つかりましたが、とりあえず産経ニュースをご紹介しておきます。
 
産経ニュース 2017.10.10 15:06
衆院選立憲民主党が比例名簿を発表
(引用開始)
 立憲民主党が10日、届け出た衆院選比例代表ブロックの名簿は次の通り。
【北海道】(1)道下大樹☆(新)荒井聡☆(前)本多平直☆(元)池田真紀☆(新)神谷裕☆(新)石川香織☆(新)(7)山崎摩耶(元)
【東北】(1)岡本章子☆(新)(2)山崎誠(元)(3)阿久津幸彦(元)(4)梶護(新)
【北関東】(1)長谷川嘉一☆(新)山川百合子☆(新)枝野幸男☆(前)(4)堀越啓仁(新)(5)大河原雅子(新)(6)高木錬太郎(新)
南関東】(1)樋口博康☆(新)岡島一正☆(元)山田厚史☆(新)生方幸夫☆(元)石塚貞通☆(新)宮川伸☆(新)篠原豪☆(前)高橋野枝☆(新)早稲田夕季☆(新)青柳陽一郎☆(前)中谷一馬☆(新)阿部知子☆(前)小林弘幸☆(新)
【東京】(1)海江田万里☆(元)松尾明弘☆(新)井戸正枝☆(元)手塚仁雄☆(元)落合貴之☆(前)長妻昭☆(前)吉田晴美☆(新)鈴木庸介☆(新)前田順一郎☆(新)北條智彦☆(新)初鹿明博☆(前)菅直人☆(前)末松義規☆(元)山花郁夫☆(元)高橋斉久☆(新)山下容子☆(新)
【北陸信越】(1)西村智奈美☆(前)(2)松平浩一(新)(3)山本和嘉子(新)
【東海】(1)青山雅幸☆(新)日吉雄太☆(新)吉田統彦☆(元)近藤昭一☆(前)赤松広隆☆(前)(6)松田功(新)
【近畿】(1)村上賀厚☆(新)尾辻かな子☆(新)長尾秀樹☆(新)村上史好☆(元)松井博史☆(新)辻元清美☆(前)姜英紀☆(新)森山浩行☆(元)桜井周☆(新)(10)塩見俊次(新)
【中国】(1)亀井亜紀子☆(新)高井崇志☆(前)坂本史子☆(新)(4)秋葉忠利(元)
【四国】(1)武内則男(新)
【九州】(1)山本剛正☆(元)山内康一☆(元)矢上雅義☆(元)横光克彦☆(元)川内博史☆(元)(6)仲間昌信(新)(7)藤田一枝(元)
(引用終わり)
 
 注はついていませんが、☆が付いている人は、小選挙区との重複立候補をしているということでしょう。
 これを私の地元の近畿ブロックで見てみましょう。定数は1議席減って28議席を、中央選挙管理会に名簿を提出した以下の8党で争います(括弧内は略称)。
1 公明党(公明)
4 日本維新の会(維新)
5 希望の党(希望)
6 幸福実現党(幸福)
 
 ちなみに、日本維新の会は(にっぽんいしんのかい)、日本共産党は(にほんきょうさんとう)と読むのが正しいそうです。余談ながら、政党ではありませんが、日本会議は(にっぽんかいぎ)と読みます。
 
 立憲民主党の近畿ブロックの候補を再掲すると、
1位 村上賀厚(大阪1区)、尾辻かな子(大阪2区)、長尾秀樹(大阪5区)、村上史好(大阪6区)、松井博史(大阪8区)、辻元清美(大阪10区)、姜英紀(大阪13区)、森山浩行(大阪16区)、桜井周(兵庫6区) ※以上9名が重複立候補
10位 塩見俊次 ※比例単独
となります。
 例えば、重複立候補者9人の内、3人が小選挙区で当選し、比例で4人分の議席を獲得したとすると、比例での当選者は、重複立候補して小選挙区で落選した6人の内、惜敗率が上位の4人が比例復活当選となります。この場合、死票はありません。
 これに対し、小選挙区で9人の内6人が当選し、比例でも5人分の議席を得られる得票があったとすると、比例で残っている候補は4人しかいないので、1人分の議席が他党に回ることになり(たしか2005年の郵政解散の際、自民党が勝ち過ぎて比例候補が足らなくなり、社民党に1議席プレゼントしたことがあった)、結局これが死票となります。
 以上のとおり、比例候補が足らなくなるかどうかは、近畿ブロックの立憲民主党の場合、小選挙区でどれだけの候補が勝ち上がるかによることになります。
 何しろ、比例候補の供託金は1人につき600万円も必要なので、そうそう何人も万一の押さえのためだけに立候補させる訳にもいかないという事情があるようです。
 もっとも、私が「比例は共産党」と訴えているのは、立憲民主党の比例候補が足らないからではなく、共産党議席減少は、今後の「市民と野党の共闘」の力を削いでしまうと懸念するからです。
 とはいうものの、全国11の比例ブロックの中には、立憲民主党の候補が「少な過ぎないか?」と心配になるところがないこともないのですけどね。
 
 最後に、共産党比例近畿ブロックの候補者もご紹介しておきましょう。
【近畿-定数28】
1位 こくた恵二(京都1区と重複)
2位 宮本たけし(比例単独)
3位 清水ただし(大阪4区)
4位 堀内照文(兵庫8区)
5位 わたなべ結(大阪3区)
6位 平松順子(兵庫2区と重複)、ちさか拓晃(京都2区と重複)、井上良子(奈良1区と重複)、原やすひさ(和歌山1区と重複)
10位 さいとう幸子(比例単独)
11位 みわ智之(比例単独)
 
 共産党は、現職4人+1人(渡部ゆい候補)の上位5人については、順序を付けており、こくたさんと宮本さんは当確でしょう。けれども、わたなべ結さんを当選させるためには必死で頑張る必要があるということですね(間違っても、候補者名を書いたりせず、しっかりと「共産党」と書きましょう)。
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/内田樹さん関連)
2013年5月11日
内田樹氏の“グローバリズムによる国民国家解体論”
2013年12月15日
けれど、内田樹氏の“危機感”に共感せざるを得ない
2014年1月9日
今こそ読もう!『9条どうでしょう』(ちくま文庫

今回ばかりは「比例は共産党!」~「市民と野党の共闘」のために

今回ばかりは「比例は共産党!」~「市民と野党の共闘」のために
 
 今日(10月18日)は、午後7時から橋本市立教育文化会館で行われた衆院選和歌山2区・下村まさひろ候補(市民連合わかやま推薦、日本共産党公認、社会民主党和歌山県連合支持、自由党和歌山県支部連合会応援、新社会党和歌山県本部準備会応援)の個人演説会で応援弁士を務め、終了後、和歌山市の事務所にとんぼ返りしてブログを書いています。
 
 私が、市民連合わかやまのメンバーとして、推薦候補の応援演説をするのは今日が5回目(1区が2回と2区が3回)で、今日お話した内容は、10月12日に紀の川市打田生涯学習センターで聴いていただいたことと、基本的には変わりません(選挙戦3日目~和歌山1区と2区で市民連合わかやま推薦候補を応援(2017年10月12日))。
 ただ、それぞれの項目ごとに話す内容を刈り込み、それによって浮かせた時間で「比例」についての「個人的」訴えをしました。
 市民連合わかやまは、「希望の党は、第2自民党と考えるべきです。」(2017年10月5日付「10.22総選挙に向けての市民連合わかやまの見解」より)という見解を明らかにしていますが、いわゆる立憲野党と目される、日本共産党立憲民主党社会民主党のうちのどれかを特に応援するということは決めている訳ではありません。
 従って、私としても、市民連合わかやまを代表して、「比例」で特定の政党への投票を呼びかけることはできません。けれども、「個人的」訴えと断った上で、一昨日(10月16日)の和歌山1区・原やすひさ候補個人演説会の時から、「比例は共産党に」と呼びかけることに踏みきり、今日の下村候補演説会でも同様の訴えを行いました。
 以下に、今日の演説会でお話したことや、演説会が終わった後、立憲民主党に投票しようと思っていたという一面識程度はある女性から、「今回ばかりは共産党に入れて欲しいと言われた理由をもう少し詳しく説明して欲しい」と話しかけられ、とっさにお答えしたこと、それに時間の都合で話せなかったことなどを混ぜ合わせ、少し整理を加えて書いてみます。
 
 小選挙区(和歌山2区)では、下村まさひろさんに投票していただきたいのは当然として、今日は「比例」についても是非皆さんに訴えたいと思います。
 実は、市民連合わかやまが政策協定を締結して推薦したのは、下村さんら3人の小選挙区の候補であり、政党との間で政策協定を結んだり、どこか特定の政党を応援すると決めた訳ではありませんから、私が市民連合わかやまを代表して、特定の政党への投票をお願いすることはできません。ですから、ここから先は私の「個人的」な意見に基づくお願いです。
 今日この会場一杯にお集まりいただいた方の中で、比例で自民党に入れようか、希望の党にしようか、それとも日本維新の会がいいかなどと迷っている人はおそらく1人もいないと思いますが、「共産党も悪くはないけれど、枝野さんは筋を通して立派。比例は立憲民主党に入れようかしら。」と考えている人はいるかもしれませんね。
 私もそのような気持ちはよく分かりますし、実際、少し前までは、私自身、比例は立憲民主党に入れようと本気で思っていましたもの。
 けれども、今は是非とも比例は「日本共産党」に入れて欲しいとお願いしていますし、私自身、今日和歌山市期日前投票に行ってきましたが、ためらいなく比例は「共産党」(選管に届け出た正式の略称)と書いて投票してきました。
 ブログでも何度も書いたことですが、私は、特定の政党の党員、党友、サポーターになったことなど一度もなく、選挙のたびに投票する候補者・政党をどうするか考えるという、「選挙に感心はあり、棄権は絶対にしないが、特定の支持政党はない」というスタンスをずっと続けてきました。
 正直に申し上げて、2009年、2012年、2014年、そして2017年と、直近4回の衆院選小選挙区では、順番に、民主党共産党民主党共産党の候補に投票してきました(我ながら、よくころころ変わるものだと感心します)。
 従って、次の選挙では立憲民主党への投票を呼びかけるという可能性も十分にあるということをお断りした上で、今回の衆院選では、是非とも「比例は共産党」ということを、皆様方お1人お1人だけではなく、是非ご家族やご友人にも広げていただきたいと思っています。
 前回2014年の総選挙において日本共産党が獲得した議席は21。その内、オール沖縄の赤嶺政賢さん以外は、全て比例での当選者です。共産党としては、この議席の上積みを目指して選挙戦に突入したのですが、各種選挙情勢報道はいずれも、改選議席の維持は困難と予測しています。
 私は、立憲民主党が躍進するのは大変結構であると思いますが、共産党議席を減らすようなことがあってはならないと思います。それは、「市民と野党の共闘」を、政党の側で最も熱心に、誠実に推進してくれたのが日本共産党であるからです。昨年7月の参院選民進党の協力が、候補の取り下げにとどまり、選挙戦には何の協力も得られないという「事実上」の野党統一で闘った和歌山では、とりわけそのことを強く実感せざるを得ません。
 立憲民主党は出来たばかりの政党で、今のところ、組織も何もありません。現在、吹いている風は、小池・前原という「悪党コンビ」との対比で予想以上に強い追い風になっているようですが、それがいつまでも続くはずはありません。
 国政選挙における「市民と野党の共闘」などなかった2014年に獲得した21議席を、野党協力のために、かなりの小選挙区で自主的に立候補を取り下げた結果として、共産党議席を大幅に減らすようなことが万一にもあれば、野党共闘路線に対する深刻な懐疑の念が党内に兆しても不思議はありません。
 もしも共産党議席減というような事態となれば、今後の憲法改正発議阻止の闘い、仮に発議されたとした場合の国民投票運動まで視野に入れた場合、立憲野党間の共闘態勢が今以上に重要になるにもかかわらず、その体制構築にスタートから大きな痛手を負うことになります。
 私が、今回ばかりは「比例は共産党」と言わざるを得ないと考えている理由は以上のとおりです。

憲法(特に9条)についての各党「公約」比較~とても分かりやすくなっていた

憲法(特に9条)についての各党「公約」比較~とても分かりやすくなっていた
 
 選挙戦も終盤、気がついてみるともうあと4日だけとなった10月17日の夜。今頃になって各党の政権公約を比較するというのは遅すぎるとも思いますが、各種世論調査とあまり違わぬ結果が出たとすると、間違いなく、「安倍改憲」が具体的な政治日程に上ると覚悟しなければならず、「投票日前の3日間が最後の勝負」ということも言われていますので、「9条改憲」には絶対反対だという人に、最後の訴えが届くように頑張ろうという趣旨です。
 以下には、各党選挙公約から、憲法に言及した部分を抜粋し、私からの簡単なコメントを付け加えます。
 なお、分かりやすいように、「9条改憲」を推進する政党の公約は赤字で、「9条改憲」に反対する政党の公約は青字で表示しました(公明党は、ほんの少しの期待を込めて緑にしておきました)。
 
自由民主党・選挙公約2017
(引用開始)
06 国民の幅広い理解を得て、憲法改正を目指します。
この国の未来を切り拓く。
 現行憲法の「国民主権」、「基本的人権の尊重」、「平和主義」の3つの基本原理は堅持しつつ、憲法改正を目指します。
 憲法改正については、国民の幅広い理解を得つつ、衆議院参議院憲法審査会で議論を深め各党とも連携し、自衛隊の明記、教育の無償化・充実強化、緊急事態対応、参議院の合区解消など4項目を中心に、党内外の十分な議論を踏まえ、憲法改正原案を国会で提案・発議し、国民投票を行い、初めての憲法改正を目指します。
(引用終わり)
⇒コメント
 「教育の無償化・充実強化」や「参議院の合区解消」などは法律で対応できます。「自衛隊の明記」によって憲法9条が大きく変質することについては、末尾にリンクした私のブログをご参照ください(多すぎるかも)。「緊急事態対応」については、自民党日本国憲法改正草案」(2012年4月)による提案が盛り込まれることになると、著しく危険な武器を政府に与えることになってしまいます。
 
公明党・2017衆院選マニフェスト(重点政策)
(引用開始)
憲法についての基本姿勢
 施行70年を迎えた日本国憲法を優れた憲法であると評価しています。現行憲法は、日本の民主主義を進展させ、戦後秩序の基本となりました。とくに、「国民主権」、「基本的人権の尊重」、「恒久平和主義」の3原理は普遍の原理であり、将来とも堅持します。
 一方、憲法施行時には想定できなかった課題が明らかになり、憲法規定に不備があるためそれを解決できないのであれば、そのための新たな条文を付け加えること(加憲)によって改正することを考えています。
 これまで加憲論議の対象としてきた項目は、例えば、①地球環境保護を含めた環境の保護を憲法上の権利もしくは責務として位置付けるべきかどうか、②地方自治をより強化するため、自治体の課税自主権の拡大など行財政運営の充実を定めるべきかどうか、③国家の緊急事態にこそ議会制民主主義が機能すべきとの立場から、緊急事態に国会議員の任期の特例等を設けるべきかどうか、などです。
 それぞれ多岐にわたる論点があり、さらに論議を深めてまいります。
憲法9条について
 憲法9条1項2項は、憲法の平和主義を体現するもので、今後とも堅持します。
 2年前に成立した平和安全法制は、9条の下で許容される「自衛の措置」の限界を明確にしました。この法制の整備によって、現下の厳しい安全保障環境であっても、平時から有事に至るまでの隙間のない安全確保が可能になったと考えています。
 一方で、9条1項2項を維持しつつ、自衛隊の存在を憲法上明記し、一部にある自衛隊違憲の疑念を払拭したいという提案がなされています。その意図は理解できないわけではありませんが、多くの国民は現在の自衛隊の活動を支持しており、憲法違反の存在とは考えていません。今、大事なことは、わが国の平和と安全を確保するため、先の平和安全法制の適切な運用と実績を積み重ね、さらに国民の理解を得ていくことだと考えます。
国民投票と国民の理解
 国会で発議された憲法改正案は、国民投票によってその是非が決せられます。したがって、何よりも国民の理解を得ることが不可欠です。そのため、国会の憲法審査会を中心に、丁寧かつ冷静な論議、検討を行い、多くの政党の合意形成が図れるよう努めていくべきです。
(引用終わり)
⇒コメント
 これだけ読めば、公明党改憲に慎重姿勢と思うでしょう?実は、集団的自衛権や安保法制が議論されていた頃も、公明党は慎重姿勢というポーズをとっていたのです。その結果はご存知のとおり。せいぜい、「2度あることは3度ある」ではなく、「3度目の正直」となるよう、創価学会婦人部の皆さんと共に祈りましょうか。
 
希望の党・政策について(公約)
(引用開始)
公約8 憲法改正
 憲法9条をふくめ憲法改正論議をすすめます。
 国民の知る権利、地方自治の分権を明記します。
(引用終わり)
⇒コメント
 何しろ、ホームページを読んでもこれだけしか書いていないので、正直よく分かりません。政党の体をなしていないとさえ思います。ただ、9条改憲論議を進めるそうですから、自民党との改憲に向けた「合意」も十分あり得ることを明らかにしてくれていて、ある意味分かりやすいとも言えます。なお、後半の「地方自治の分権」は意味不明です。好意的に解釈すれば、「地方分権の推進を明記します」と書くつもりだったのかもしれませんけどね。小池百合子代表といい、公約起案者といい、言葉を大事にしない(する意思も能力もない)政党を信頼できるはずないですよね。安倍政権を批判するつもりで、まかり間違って、比例で希望の党に入れるようなことがないよう、よくよく注意して欲しいですね。
 
日本維新の会・2017維新八策(マニフェスト
(引用開始)
4 時代に適した“今の憲法”へ。
①教育の無償化 ②道州制の実現を含む統治機構改革 ③憲法裁判所の設置 ④憲法改正国民投票で、現行憲法が未だに国民投票を経ていない等の問題点を解消 ⑤国際情勢の変化に対応し、国民の生命・財産を守るための9条改正
⇒コメント
 ⑤において「9条改正」を明言しており、とても分かりやすいですね。「憲法9条」を変えてはいけないと考えている人にとって、日本維新の会は全く選択外だということが(前から明らかではありましたが)より明確になりました。④は、憲法制定時に国民投票を経ていないことが、あたかも正統性に問題があるかのように立論しており、明確には書いていませんが、押し付け憲法論の陰が見え隠れします。
 
日本共産党・重点政策ダイジェスト
(引用開始)
5 安倍政権による9条改悪に反対し、憲法9条にもとづく平和の外交戦略を確立します
 無制限の海外での武力行使を可能にする9条改憲を許しません
 安倍首相は、戦後初めて、首相として、具体的な期限と条文を明確にして改憲の意思を明らかにしました。「維新」や「希望」も9条改定をとなえています。
 9条に自衛隊を書きこむという首相の改憲案が実行されれば、「後からつくった法律は前の法律に優先する」という法の一般原則(後法優先の原則)により、9条2項(戦力不保持・交戦権否認)は空文化=死文化することは避けられません。
 首相が憲法9条に書き込もうとしている自衛隊とは、安保法制=戦争法によって集団的自衛権の行使が可能となった自衛隊です。
 海外での無制限の武力行使を可能とし、憲法違反の安保法制を合憲化する――これが安倍改憲案の正体です。
憲法9条の精神にたった平和の外交戦略で、北東アジアの平和と安定を築きます
 日本共産党は、北朝鮮問題など北東アジアに存在する紛争と緊張を、平和的・外交的手段によって解決する対案として、「北東アジア平和協力構想を提唱しています。東南アジア諸国連合ASEAN)がつくっている平和の枠組みを、北東アジアにも構築しようという提案です。
北東アジア平和協力構想
1 紛争の平和的解決のルールを定めた北東アジア規模の「友好協力条約」を締結する。
2 北朝鮮問題を「6カ国協議」で解決し、この枠組みを地域の平和と安定の枠組みに発展させる。
3 領土問題の外交的解決をめざし、紛争をエスカレートさせない行動規範を結ぶ。
4 日本が過去に行なった侵略戦争と植民地支配の反省は不可欠の土台となる。
変えるべきは憲法ではなく、憲法をないがしろにした政治です
 日本国憲法は、9条という世界でもっともすすんだ恒久平和主義の条項をもち、30条にわたる豊かで先駆的な人権条項が盛り込まれています。変えるべきは憲法ではなく、憲法をないがしろにした政治です。
 日本共産党は、現行憲法の前文を含む全条項をまもり、とくに平和的民主的条項の完全実施をめざします。
(引用終わり)
⇒コメント
 共産党の特色は、9条の理念をより具体化した安全保障政策についての具体的提言(北東アジア平和協力構想)を行っていることでしょう。そこに至る筋道についての構想をもっと知りたい気がしませんか?社民党も類似の提言をしていますが。
 
立憲民主党・国民との約束
(引用開始)
5 立憲主義を回復させます
 アジア、そして世界の中で、国際協調にもとづく、日本の安全保障に関する基本姿勢を守ります。2015年に強行採決された違憲の安保法制の問題をうやむやにしたままに、理念なき憲法改正が叫ばれています。専守防衛を逸脱し、立憲主義を破壊する、安保法制を前提とした憲法9条の改悪とは、徹底的に闘います。現下の安全保障環境を鑑み、領域警備法の制定と憲法の枠内での周辺事態法の強化をめざします。基本的人権の尊重、立憲主義、民主主義といった原則は、決して揺るがしません。解散権の制約や知る権利など、この原則を深化するための憲法論議を進めます。
1 専守防衛を逸脱し、立憲主義を破壊する、安保法制を前提とした憲法9条の改悪に反対
2 領域警備法の制定と憲法の枠内での周辺事態法強化により、主権を守り、専守防衛を軸とする現実的な安全保障政策を推進
3 SACO合意から20年たっても建設できていない現実や米軍再編による状況変化を踏まえ、辺野古移設について再検証をし、沖縄県民の理解を得られる道をゼロベースで見直す
4 北朝鮮の核実験・弾道ミサイル発射は極めて深刻な脅威であり、断じて容認できない。北朝鮮を対話のテーブルにつかせるため、国際社会と連携し、北朝鮮への圧力を強める。平和的解決に向け、外交力によって北朝鮮の核・ミサイル放棄を訴え、最後の一人まで拉致問題の解決に取り組む
5 共謀罪テロ等準備罪)の廃止、水際対策など真に実効性のあるテロ対策の実施
(引用終わり)
⇒コメント
 何しろ、政党の届け出をしたのが10月3日、ホームページ(特設サイト)が立ちあがったのはさらに遅れたのですから、おそらく民進党・民主党マニフェストをベースに、手直しを加えた(ブラッシュアップした)のではないかと推測します(比較対照はしていませんが)。それと、枝野幸男代表の意見が、かなり反映されているのかな、という気もします。読み比べれば、共産党社民党との違いがどこにあるかもよく分かると思います。
 
社会民主党衆議院総選挙公約2017
(引用開始)
3 憲法を活かした安心の社会保障(項目のみ抜粋)
憲法25条を活かす
▶年金
▶医療
▶介護
11 平和憲法は変えさせない
日本国憲法の「平和主義」、「国民主権」、「基本的人権の尊重」の三原則を遵守し、憲法を変えさせません。憲法理念を暮らしや政治に活かして、具体的な法制度の整備を迫り政策提起をすすめます。
○「戦争法」に基づき、アメリカと一体となって世界中で戦争する自衛隊をそのまま憲法に位置づけ、9条を死文化しようとしている安倍首相の「2020年改憲案」に反対します。9条の平和主義を守り活かします。教育無償化や参議院の合区解消、緊急事態対応には、憲法改正は不要です。
集団的自衛権の行使を容認した「7・1閣議決定」を撤回させ、「戦争法」を廃止します。
平和憲法の理念に基づく安全保障政策を実現するために、「平和創造基本法」を制定します。自衛隊の予算や活動を「専守防衛」の水準に引き戻します。国民を戦争体制に巻き込む、「経済的徴兵」や大学等での軍事研究に反対します。
○米国追随の外交政策をあらため、平和憲法の理念に沿った「人間の安全保障」重視の多国間の外交政策をすすめます。
○「誰一人取り残さない」という2015年に国連で採決された「持続可能な開発目標(SDGs)」の考え方を、内政、国際協力の両面で適用し、貧困や飢餓の解消、基礎教育、誰もが保健医療にかかわる体制の整備、ジェンダー平等の推進に取り組みます。「持続可能な世界と日本」の実現をめざします。
日米安保条約は軍事同盟の側面を弱めながら、将来的に経済や文化面での協力を中心にした平和友好条約への転換をめざします。
○「非核三原則」を法制化し、核廃絶に向け全力で努力します。「核兵器のない世界」をめざし、「核兵器禁止条約」への日本の参加を働きかけます。
6カ国協議の枠組みを発展させ、地域の集団安全保障の枠組みを強化します。北東アジア非核地帯と北東アジア地域の総合安全保障機構の創設をめざします。
北朝鮮の核開発とミサイル技術開発に反対します。アメリカ追従や圧力・制裁一辺倒ではなく、徹底した対話による粘り強い外交努力で平和的解決をめざします。米朝会談や「6カ国共同声明」の実現に向けて日本が努力するとともに、「日朝平壌宣言」に基づき、拉致問題の徹底調査と真相解明、国交正常化について、北朝鮮と粘り強く交渉します。
○迫害をのがれ、支援を必要とする難民を、温かく迎える社会をつくります。難民認定のあり方を見直すとともに、自立した生活を安心して送れるよう難民支援を強化します。
自衛隊内部の人権侵害を防ぐための、「自衛官オンブズマン」制度の創設をめざします。
辺野古新基地建設に反対し、普天間飛行場の閉鎖・撤去、県内への移設の断念を求めます。在日米軍再編合意については米国と再交渉を行い、在沖海兵隊の早期の全面撤退を求めます。
沖縄県東村高江のヘリパッド建設・運用の即時中止を求めます。固有種、希少種の宝庫である「やんばるの森」を守り、辺野古・大浦湾とあわせ米軍基地建設による環境破壊を許しません。
○嘉手納基地で米軍が強行している「パラシュート降下訓練」の即時中止を求めます。米軍人・軍属に特権・免除を与え、基地周辺住民の市民生活を圧迫している「日米地位協定」の全面改正を求めます。
○事故が相次いでいる新型輸送機「オスプレイ」の、普天間飛行場からの即時撤去、横田基地への配備撤回を求めるとともに、全国での訓練拡大に反対します。自衛隊の「オスプレイ」導入と佐賀空港への配備に反対します。
宮古島石垣島で強行に進められている南西諸島への陸上自衛隊基地建設に反対します。
(引用終わり)
⇒コメント
 9条をめぐる「課題一覧表」の趣きがある公約です。どれをとっても難しい課題ですが、見過ごす訳にはいかないものばかりですね。
 
日本のこころ衆議院選挙に向けての政策実例(いわゆる公約集)
(引用開始)
政策実例(注:昨年の参院選前に発表したものをそのまま残しています)
一. 我が党は、長い歴史と伝統を持つ日本の国柄と日本人のこころを大切にした、日本人の手による自主憲法の制定を目指す。
(1)憲法上の天皇の位置付けを検討
(2)国家緊急権に関する規定の整備
(3)自衛のための戦力の保持
(4)憲法改正の発議要件の緩和
(引用終わり)
⇒コメント
 要するに、2012年自民党憲法改正草案」の線での改憲を主張しているという訳ですね。
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/安倍改憲メッセージ関連)
2017年5月24日
立憲デモクラシーの会「安倍晋三首相による改憲メッセージに対する見解」を読む
2017年6月16日
書き起こしで読む立憲デモクラシーの会「安倍晋三首相による改憲メッセージに対する見解」発表記者会見(5/22)
2017年6月22日
羽柴修弁護士講演会「憲法をめぐる情勢と国民投票を意識した取り組み」から学ぶ
2017年6月27日
動画・学習会「安倍首相の改憲発言をめぐって」(九条の会事務局)~浦田一郎さん、渡辺治さんのダブル講演で学ぶ
2017年6月30日
立憲デモクラシーの会「安倍政権による強権的な国会運営と説明責任の放棄に対する声明」(6/26)を読む
2017年7月9日
「なるほど!新9条改正案を斬る」(イキョンジュ氏「アジアの中の日本国憲法」出版記念イベント)のご案内
2017年7月12日
和歌山県下7団体共同声明「安倍首相による改憲発言についての声明」を今日(7/12)発表しました
2017年7月18日
市民連合「緊急シンポジウム ストップ安倍政治-改憲を許さない市民集会」(7/12)を視聴する
2017年7月20日
書き起こしで読む立憲デモクラシーの会「安倍政権による強権的な国会運営と説明責任の放棄に対する声明」発表記者会見(6/26)
2017年7月26日
法律家6団体アピール「自衛隊の存在を9条に明記する安倍改憲提案に反対します」と清水雅彦氏講演動画「『2020年 安倍改憲』~その中味と狙いとは何か」のご紹介
2017年7月31日
君島東彦立命館大学教授「安倍改憲案とわたしたちの平和構想―9条論の再創造―」講演動画を視聴する
2017年8月2日
「安倍9条加憲NO!シンポジウム―未来をつくる日本国憲法―」(中野晃一、武村正義長谷部恭男辻元清美各氏/7/31)の動画を視聴する
2017年8月9日
青井未帆氏「憲法自衛隊を明記することの意味を考える」講演動画(8/5兵庫県弁護士9条の会)を視聴する 
2017年8月23日
和歌山弁護士会憲法学習集会9/20「安倍首相の新たな改憲提言について―自衛隊憲法に書き込む改憲は何をもたらすか―」(講師:青井未帆氏)のご案内
2017年9月5日
九条の会」も参加して「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」がスタートします~目指せ3000万人署名
2017年9月9日
「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」9.8 キック・オフ集会大成功~3000万人署名活動スタート!
2017年9月13日
「安倍9条改憲を阻むために全国の九条の会は立ちあがりましょう」(9/6九条の会事務局からの訴え)
2017年9月14日
「安倍9条改憲NO!」のために「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」はまだまだ頑張ります
2017年9月15日
今年の憲法フェスタ(11/3守ろう9条 紀の川 市民の会)は本秀紀(もと・ひでのり)さん~歌う憲法学者が語る9条と自衛隊
2017年9月18日
9条の会共同講演会「安倍改憲を許すな!!」(愛敬浩二名古屋大学大学院教授@11/4和歌山県JAビル)のご案内
2017年10月11日
「安倍9条改憲NO!大学人と市民のつどい―憲法問題シンポジウムと大学有志の会ブロック連絡会発足記念集会」(2017年10月8日)を視聴する

鹿児島1区がうらやましい~岩上安身氏が「踏み絵は踏めません」と中山成彬氏に答えた川内博史氏にインタビュー(10/22まで全編視聴可)

鹿児島1区がうらやましい~岩上安身氏が「踏み絵は踏めません」と中山成彬氏に答えた川内博史氏にインタビュー(10/22まで全編視聴可)
 
 10月10日に公示された衆議院議員総選挙、12日間の選挙戦も7日目が終わろうとしています。今日(10月16日)、私は、午後7時から和歌山市河西コミセンで行われた和歌山1区・原やすひさ候補(市民連合わかやま推薦、日本共産党公認、社会民主党和歌山県連合支持、自由党和歌山県支部連合会応援、新社会党和歌山県本部準備会応援)の個人演説会で応援弁士を務めてきました。昨日、プラザホープで行われた原候補演説会で、市民連合わかやま共同代表の由良登信弁護士の演説の前座を務めた分も含めれば、今日が4回目の応援弁士でした。
 さすがに、この時期になると、選挙全体の帰趨についてのある程度の予想がついてきます。市民連合わかやまが政策協定を締結して推薦しているのは小選挙区の候補だけですから、市民連合わかやまを代表して比例でどの政党を支持するという発言をする訳にはいきませんが、今日の演説から、「市民連合わかやまとは関係のない個人的な希望」として、比例での特定の政党への投票をお願いすることに踏み切りました。もちろん、「支持政党なし」歴40年以上(その間、意図的に棄権したことは一度もない)の私のことですから、今回の総選挙の現時点での支持であって、次の選挙でもその党を支持するとは、全く保障しかねますけどね。
 
 さて、河西コミセンでの応援を終えて、事務所にとって返したのは、自宅のパソコン不調が長引き、ブログの更新は事務所のパソコンで作業をしているからですが、今から素材を探したり、あるテーマを設定してあれこれ考えながら書いたりしている時間はないので(最近ずっとそうですが)、安直ながら、岩上安身さんが主宰するIWJの選挙報道をご紹介しようと思います。
 インターネット選挙運動が解禁となったことをうけ、各陣営自体やその支援者、応援者が、動画サイトに候補者の演説をアップすること自体は珍しくなくなりました(昨日のブログでは、そのような市民連合わかやまと市民連合わかやま・くまのの取組をご紹介しています。
 けれども、IWJの選挙報道は、地方局からの様々な動画を含め、幅広い党の演説会・街頭演説がアップされており(小泉進次郎氏による演説も聴けますし、14日に大阪で行われた小池百合子氏・松井一郎氏・河村たかし氏合同街頭演説という、ぞっとするような動画も視聴できます)、これだけ充実した動画ラインナップは他では見られません。
 昨日(10月15日)下関で行われた黒川敦彦候補と山本太郎参議院議員による記者会見のTwicasting動画が見られたりします。
 また、あまり新聞やテレビのニュースを見たりしない人でも、IWJのアーカイブ一覧を眺めているだけで、「衆院選東京6区より出馬の立憲民主党 落合貴之候補が街頭演説に登壇、応援に元都民ファーストの会の音喜多駿 東京都議が駆けつけた。」というようなことになっているのを知ることができます。
 その上、いつもであれば全編視聴しようとすれば会員限定となるはずの動画も、その多くが、「※公共性に鑑み、10月22日まで全公開にいたします。」という太っ腹な方針が打ち出されており、これは見ない手はありません。
 ということで、昨日の午後、私は事務所のパソコンでふと以下の全編動画を見始め、最初は冒頭部分を少しのぞくだけにするつもりだったのですが、あまりに面白くて(と言っては川内博史さんに申し訳ありませんが)ついつい引き込まれ、ほぼ全編を見てしまいました。おかげで、昨日、午後7時から岩出市上岩出公民館での和歌山2区・下村まさひろ候補個人演説会での応援弁士を頼まれていたのに、事務所出発が遅れてしまい、しかも雨が降る夜ということもあって道に迷い、ようやく会場に着いたのが演説会の始まる1分前!ということで、関係者の方をひやひやさせてしまい、まことに申し訳ない次第でした。
 けれども、中学・高校(ラ・サール)の大先輩である中山成彬氏から、「踏み絵は踏まないのか?」と電話で尋ねられ、きっぱりと断ったくだりなど(川内氏のTwitterで読んではいましたが)、一編のドラマを見る思いがします(当事者にとってはドラマどころではなかったと思いますけど)。
 それにしても、鹿児島で川内さんを支援している市民団体(があるはずだと思います)の皆さんは幸せですね、とため息が出たのも事実です。
 
中学・高校の大先輩・中山成彬氏が「希望の党」選別担当! 甘い誘いを蹴って立憲民主党から出馬! 「安保・改憲絶対反対!」〜岩上安身による衆院選 立憲民主党 鹿児島1区 川内博史氏インタビュー 2017.10.12
※公共性に鑑み、10月22日まで全公開にいたします。
ハイライト動画(12分47秒)

市民連合わかやま動画班、奮闘中 & 市民連合わかやま・くまのの素敵な取組

市民連合わかやま動画班、奮闘中 & 市民連合わかやま・くまのの素敵な取組
 
 公職選挙法が改正され、インターネットによる選挙運動が解禁された後、初めて実施された国政選挙は、2013年7月の第23回参院選でした。その後、2014年12月の第47回衆院選、2016年7月の第24回参院選と、都合3回の国政選挙を経たのですが、これまでのところは手探り状態であったような気がします。
 それが、現在選挙戦まっただ中の第48回衆院選では、状況が変わりつつあるのでは?と思われるのは、とりわけ、立憲民主党の公式Twitterが、党の立ち上げ直後から積極的な情報発信を開始し、瞬く間に多くのフォロワーを獲得したという事態を目の当たりにしたからです。
 フォロワーの数自体は、選挙公示後は17万人台で停滞しており、この辺が限界かとは思いますが、発信の頻度やその内容は、情報を得たいと考えているフォロワーの期待に十分応えているように思えるところが、これまでの政党公式Twitterに比べて優れていると思います。
 おそらく、情報の取捨選択、発信内容などを中心になって考えているスタッフがいるのだと思いますが、非常に有能かつ立派な見識を持った方だろうと推測しています。17万人のフォロワーの中にも、そのように評価して、匿名の同党Twitter担当者のファンになっている人が結構いるのではないでしょうか。
 
 さて、和歌山、とりわけ市民連合わかやまです。
 私たちのような組織も資金もない市民団体にとって、インターネットを有効に活用することはとても重要なことだと思います。
 まだ、公式ホームページも、公式ブログも、公式Twitterも、公式Facebookもない市民連合わかやまですが、メンバーの小谷英治さんが、個人のYouTubeチャンネルに、市民連合わかやまが推薦した候補の街頭演説や個人演説会の動画を撮影しては、(ここが重要ですが)原則として即日アップしてくださっています。
 私は、勝手に小谷さんのことを「市民連合わかやま動画班・チーフ」と呼んでいます(今のところ、チーフ以外のスタッフがいないのが残念ですが)。
 今回の衆院選においても、連日、1区、2区、3区の候補に密着撮影し、その日のうちに動画をアップされています。これまでにもそのうちの何本かをブログでご紹介していますが、ここで、10月7日の政策協定調印式、10月10日の公示から昨日(10月13日)までの選挙戦序盤における市民連合わかやま推薦候補3人の主張を収録した動画をまとめてご紹介します。
 
 なお、あらためて、市民連合わかやまが推薦した3人の候補をご紹介しておきます。
 
和歌山1区 原矢寸久(原やすひさ)氏
和歌山2区 下村雅洋(下村まさひろ)氏
和歌山3区 楠本文郎(くすもと文郎)氏
 いずれも、
  市民連合わかやま 推薦
    日本共産党 公認
    社会民主党和歌山県連合 支持
    自由党和歌山県支部連合会 応援
    新社会党和歌山県本部準備会 応援 
 
市民連合わかやまとの政策協定調印式と記者会見/2017年10月7日/ルミエール華月殿6階「富士」の間】(1時間14分)
冒頭~ 政策協定調印式
10分~ 豊田泰史さん(市民連合わかやま共同代表、弁護士)
15分~ 堀内秀雄さん(市民連合わかやま共同代表、和歌山大学名誉教授)
25分~ 原矢寸久さん(和歌山1区予定候補、日本共産党公認)
28分~ 下村雅洋さん(和歌山2区予定候補、日本共産党公認)
30分~ 楠本文郎さん(和歌山3区予定候補、日本共産党公認)
32分~ 記念撮影
34分~ 下門力さん(日本共産党和歌山県委員長)
35分~ 内海洋一さん(自由党和歌山県支部連合会代表)
36分~ 東山昭久さん(社会民主党和歌山県連合選挙対策委員長
37分~ 小谷英治さん(新社会党和歌山県本部準備会)
39分~ 藤井幹雄さん(9条ネットわかやま共同代表、弁護士)
40分~ 島久美子さん(一般社団法人共助のまちづくり協会理事長)
42分~ 馬場潔子さん(安保関連法に反対するママの会@わかやま)
44分~ 工藤新史さん(和歌山大学1回生)
45分~ 岡田政和さん(市民連合田辺・西牟婁、弁護士)
47分~ ヒロキさん(市民連合田辺・西牟婁
49分~ 島廣樹さん(医師)
51分~ 由良登信さん(市民連合わかやま共同代表、弁護士)
55分~ 質疑応答
1時間13分~ 記念撮影
 
【1区・原やすひさ候補出発式/2017年10月10日/和歌山城一の橋前】(37分)
冒頭~ 司会 奥村のり子和歌山県議会議員
2分~ 下門力さん(日本共産党和歌山県委員会委員長)
7分~ 花田惠子さん(市民連合わかやま共同代表)
12分~ 東山昭久さん(社民党和歌山県連合選挙対策委員長
15分~ 中村いづみさん(自由党和歌山県支部連合会副代表)
18分~ 琴浦龍彦さん(和歌山県日本共産党後援会代表委員)
20分~ 手を繋いで
21分~ 日本共産党近畿ブロック比例候補からのメッセージ(朗読)
24分~ 原やすひさ候補
35分~ 原候補が参会者に挨拶
 
【1区・原やすひさ候補街頭演説/2017年10月11日/和歌山市屋形大通り】(13分)
 
【2区・下村まさひろ候補街頭演説/2017年10月12日/岩出市内各所】(1時間24分)
 
【2区・下村まさひろ候補個人演説会/2017年10月12日/紀の川市打田小学学習センター】(1時間06分)
冒頭~ 司会 中村まきさん(紀の川市議会議員)
2分~ 奥村明春さん(おおみや診療所長) 
11分~ 宇田篤弘さん(紀ノ川農業協同組合組合長) 
21分~ 石井仁(ただし)さん(紀の川市議会議員) 
32分~ 金原徹雄(市民連合わかやま、弁護士)
47分~ 下村まさひろさん(和歌山2区候補者)
 
【3区・くすもと文郎候補街頭演説/2017年10月13日/田辺市各所】(52分)
 
【3区・くすもと文郎候補個人演説会/2017年10月13日/和歌山県立情報交流センターBig・U】(1時間10分)
冒頭~ 司会 前田かよさん(田辺市議会議員)
1分~ 高田由一さん(日本共産党南部地区副委員長)
8分~ 豊田泰史さん(市民連合わかやま共同代表、弁護士)     
17分~ 丸山雄史さん(戦争遺児)     
26分~ 琴浦龍彦さん(日本共産党労働者後援会代表理事
34分~ メッセージ朗読
社会民主党和歌山県連合 代表 野見山海さん
自由党和歌山県支部連合会 代表 内海洋一さん
新社会党和歌山県本部準備会 小谷英治さん
39分~ 決意表明 くすもと文郎候補
 
市民連合わかやま街頭リレースピーチ/2017年10月14日/JR和歌山駅前】(23分)
冒頭~ 小薮真一さん(日本共産党)     
1分~ 由良登信さん(市民連合わかやま共同代表、弁護士)     
8分~ 工藤新史さん(和歌山大学1回生)
10分~ 重藤雅之さん(市民連合わかやま・弁護士)     
17分~ 内海洋一さん(自由党和歌山県支部連合会代表)
21分~ 
 
【1区・原やすひさ候補個人演説会/2017年10月14日/和歌山市中之島自治会館(連絡所)】(1時間02分)
冒頭~ 司会 冨村さん
1分~ 宅田潤司さん(民医連有志後援会)     
5分~ 東山昭久さん(社会民主党和歌山県連合選挙対策委員長
12分~ 由良登信さん(市民連合わかやま共同代表、弁護士)
25分~ 松坂みち子さん(日本共産党和歌山市議会議員)
35分~ 原やすひさ一区・比例候補 決意表明
54分~ 後光則さん(日本共産党中ブロック後援会)
 
 小谷さんは、今日(10月15日)も雨の中、和歌山市内各所での動画収録に走り回っておられます(私は、午後2時からプラザホープで開かれた1区・原やすひさ候補個人演説会で、市民連合わかやま共同代表の由良登信弁護士の前座として3分だけお話しましたが、この動画も今晩中にアップされるでしょう)。
 これを全部通しで見るだけの時間的余裕のある方はいないかもしれませんが(そのために、視聴の目安時間を書いておきました)、気に入った部分だけでも、是非周りの方にお薦めいただけないでしょうか(特にご自身でSNSをやっておられる方)。よろしくお願いします。
 
 なお、長過ぎると見てくれる人が限られてしまうということを十分に意識して、動画のアップを試みているのが、私たちの紀南の仲間である市民連合わかやま・くまのの皆さんです。
 市民連合わかやま・くまのは、早くから公式Facebookをスタートさせ、インターネットの活用という分野では、和歌山におけるトップランナーとしての実績を積み重ねておられます。
 その市民連合わかやま・くまのが、公示日の10月10日から「くすもと文郎と市民の対話シリーズ」というテーマごとに独立した短い動画をアップされています。また、動画の大半には、タイトル自体に、動画の長さ(〇分〇秒)が書き込まれており、これはとても便利で良いアイデアですね。
 以下に、「くすもと文郎・わたしの政策」という14分余の動画と併せてご紹介します
 
くすもと文郎・わたしの政策 14分38秒
くすもと文郎と市民の対話シリーズ ①平和がいいネ(5分12秒)
くすもと文郎と市民の対話シリーズ ②戦争イヤだ 6分34秒
くすもと文郎と市民の対話シリーズ ③保育園落ちない日本にしよう1分53秒
くすもと文郎と市民の対話シリーズ ④ 誰の子どもも殺させない 6分9秒
くすもと文郎と市民の対話シリーズ ⑤米軍基地はいらない 3分41秒
くすもと文郎と市民の対話シリーズ ⑥農業林業漁業をまもれ 2分43秒
くすもと文郎と市民の対話シリーズ ⑦年金福祉に税金つかえ 3分43秒
 
(弁護士・金原徹雄のブログから)
2017年10月4日
8年前の岸本周平氏への手紙~とてもとても遠いところに来てしまった
2017年10月8日
市民連合わかやまはこのように決断した~政策協定調印式と事務所開所式(2017年10月7日)
2017年10月10日
選挙戦が始まった~和歌山の地からの第一声(付・市民連合の3日連続大街宣と「公示に際して」の声明)
2017年10月12日
選挙戦3日目~和歌山1区と2区で市民連合わかやま推薦候補を応援(2017年10月12日)

中島岳志氏が解き明かす日本政治の見取図~リベラリズムとパターナリズム、再配分と自己責任

中島岳志氏が解き明かす日本政治の見取図~リベラリズムパターナリズム、再配分と自己責任
 
 東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授の中島岳志(ナカジマタケシ)さんは、保守主義者であると自己規定しつつ(『「リベラル保守」宣言』という著書もあります)、「週刊金曜日」の編集委員でもあるという、なかなか興味深い位置取りをされながら、積極的な発言をされている方です。
 ですから、中嶋さんが、「週刊金曜日」で日本共産党山下芳生(ヤマシタヨシキ)副委員長(参議院議員)と対談しても別に不思議はないのですが、10月6日に行われた緊急対談「衆院選で問われる日本政治の新しい対決軸、リベラル陣営のリアリズムとは」が、「週刊金曜日」10月13日号に掲載され、10月14日に週刊金曜日・公式ブログ「週刊金曜日ニュース」にアップされたというタイミングは見逃せません。
 今回の選挙ほど、「リベラル」とか「保守」という政治用語が飛び交ったことはかつて無かったように思います。しかも、その意味内容についての理論的裏付けを持ったしっかりした認識なくしては、とても今の日本の政治状況を正確に把握することなどできず、うっかりすると、とんでもない選択に陥る危険さえあります。
 その意味から、投票日まであと1週間と迫ったこの時点で、頭の整理のためにこの対談をお読みいただく意義は大いにあると思います。以下に、中島教授の意見の主要部分を抜粋してご紹介しますが、是非、リンク先で全文をお読みになることをお勧めします。
 
緊急対談 衆院選で問われる日本政治の新しい対決軸、リベラル陣営のリアリズムとは(山下芳生×中島岳志
2017年10月14日4:40PM|カテゴリー:政治
(抜粋引用開始)
中島岳志 私はこれまで、保守思想に基づいての思考や議論をしてきましたが、今の自民党をはじめ日本で「保守」を掲げる人たちには強い疑念を持っています。これは従来の「保守vs.革新」という枠組みが崩れているからで、衆院選を前に、その枠組みを見直す必要があると思っています。
 保守の立場から自分自身の話をすると、私は今まで共産党に投票したことはありません。けれど、自民党を選択する可能性はどんどんなくなっていて、このところは民進党をさまざまな面からサポートしてきました。この中でここ数年間、面白い現象が起きています。新聞社などがやっている、自分の考えと各政党のマニフェストとの相性診断をしてみると、どれをやっても結果は共産党になるんです。保守の論理を追求すると、内政面では共産党の政策と近くなる。
(略)
中島 安保法制に対して本来の保守が最も怒っているのは、その決め方です。保守は、懐疑主義的な人間観を持っている。それは、理性は不完全で万能でないという考えからくるもので、「多くの庶民たちによって形成されてきた良識や経験値を大切にして、徐々に変えていこう」という考えが保守思想の王道だからです。
 それゆえに保守の言う民主主義とは、単純な多数決ではない。少数者にも理があるので意見を汲み取りながら合意形成をして、前に進めていくというもので、大平正芳さんなどの保守政治家が実践してきたことです。大平さんは共産党とも社会党ともさまざまな議論をしながら合意形成をしていた。それが政治における保守の人間の肌感覚、人間観なんです。
 しかし、安倍晋三首相には決定的にそれが欠如している。国会というものを非常に軽視し、議論というよりは単に時間をクリアすれば安保法案は通るんだという姿勢を取り続けた。これに対して保守は、「あいつはデタラメだ」と感じているし、違和感を持っています。自民党の重鎮の方々にも、同じ感覚を持っている人が多くいると思います。
(略)
中島 それで現在の政治状況を把握するために、<図>を見て考えていきたいのですが、縦軸はお金、つまり再配分の問題です。税金を集めて、それをどこに使うかという非常に強い権限を政治は持つわけですが、下に行けば行くほど小さな政府になります。つまりリスクの個人化が図られ、自己責任にされてしまう社会。上に行けば行くほど、それを社会みんなで支え合うというセーフティーネット強化型の大きな政府になる。
 横軸はリベラルとパターナルという価値観の問題です。リベラルは、基本的に個人の内的な価値の問題について権力は土足で踏み込まないという原則を持つ。これは寛容ということです。その反対語は、保守ではなくてパターナルで、価値を押しつける権威主義父権制といった観念のこと。これは夫婦別姓、LGBT(性的少数者)の権利、歴史認識の問題などに現れやすい。
 明らかに今の自民党は〈ローマ数字4〉の一番下のラインに位置すると思います。日本は、租税負担率や全GDP(国内総生産)に占める国家歳出の割合、公務員数などあらゆる指標がOECD経済協力開発機構)諸国最低レベルとなっていて、もはや自己責任がいきすぎている社会です。
 小池百合子さんも〈ローマ数字4〉に属します。彼女はかつて夫婦別姓に大反対しており(編集部注・「希望の党」は「寛容な保守」をアピールするために選択的夫婦別姓の導入に取り組んでいくとしている)、完全に思想的にはパターナル。極右的で歴史認識もひどい有様です。
(略)
山下芳生 永住外国人地方参政権反対を希望の党の公認候補になるための踏み絵にもしていましたよね。
中島 そうなんです。小池さんはリスクの個人化や規制緩和を促進してきた。生活保護の受給に厳しい発言を行ない、自助を強調してきた。それなので、現在「安倍vs.小池」と言われていますが、これは〈ローマ数字4〉という狭いコップの中の争いでしかありません。パターナルかつリスクの個人化が極まった〈ローマ数字4〉の一番下のラインに位置する日本を〈ローマ数字2〉の方向に向かわせるためには、〈ローマ数字2〉の軸をしっかり作ること、つまり野党共闘ということになる。
 ただ、〈ローマ数字2〉は部分的には〈ローマ数字1〉や〈ローマ数字3〉と連携ができるかもしれないけれども、(ローマ数字4)と組むことだけは絶対にしてはいけない。しかし民進党は小池都知事を代表とする希望の党と組んでしまったので、わけがわからないことになっています。民進党の前原誠司さんがやったことは政治の問題以前の話で、保守って最後はシンプルに「仲間を裏切ってはならない」という常識を重視しますが、それすらも守れていない。
 自民党もかつては、田中角栄さんなど旧経世会が〈ローマ数字1〉で、大平さんなど宏池会が〈ローマ数字2〉でした。このバランスでやってきたはずでしたが、1990年代後半から一気に下のラインにきている。ここを取り戻したい。公明党は本来〈ローマ数字2〉ですが、政権にすり寄ることで生き残りをかけようと、〈ローマ数字4〉であることに甘んじています。
(略)
中島 そこで<図>の〈ローマ数字2〉の軸、野党共闘について考えてみると、保守である私の考えと共産党の挙げる政策には一致点が非常に多い。最近、面白い論考が『中央公論』10月号に出ていて、世論調査をしたところ、共産党を保守の側だと位置づける若者が多いというんです。これは、国民の生活を守る、地方における零細企業の雇用を守る、グローバル資本主義経済の餌食にならないよう農家の所得を守るなど、共産党が「生活の地盤を守る」ということを非常に強く言っているからだと思います。それが若者にとっては大変保守的なものだとうつる。
 私はこの若者の感覚はするどいと思っていて、私自身もここ5年ほど、保守を考えれば考えるほど共産党の主張と近くなっていくという現象を体験しています。「大切なものを守るためには変わらないといけない」というのが基本的に今の共産党の政策だとするならば、保守の哲学者エドマンド・バークが言ってきた「保守するための改革」ということとまったく同じなんです。
 共産党はTPP反対であり、日豪EPA(経済連携協定)や日米FTA(自由貿易協定)についても非常に厳しい立場ですので、グローバル資本主義新自由主義の暴走への対峙というその姿勢も私と一致します。さらに、大企業に課税し、引き下げられすぎた所得税最高税率を元に戻すべきだとする共産党の姿勢も当然の話で、安倍さんの言う消費税増税より先に手をつけないといけない。内部留保を社会に還元して、最低賃金を上げるという共産党の政策もその通りだとしか言いようがなく、保守的な政策に見える。
(略)
中島 アベノミクスも保守としてどうおかしいのか考えると、企業の内部留保の問題に行きつきます。アベノミクスは一時的な現象であって、未来は不安定だと考えているから、企業は内部留保を貯める。数十年先の安定的なビジョンと政策があってこそ、思い切った投資や企業の活性化というものができるわけで、それがない以上、みんな内向きに縮小していく。中小の零細企業まで政治が支えていくという体制がなければ、経済の循環は生まれません。
 アベノミクスは年金をさまざまなマーケットにつぎ込み、結果、そのお金はグローバル企業に流れていっており、これが日本の土台をどんどん潰していっています。こんなことをしている人間に保守を名乗ってほしくない。
(略)
中島 私は自民党ではなく共産党のほうが、正しい意味での「愛国者」だと思っているんですよね。愛国というものはもともと「民主」という概念とともに生まれてきたものなんですが、少なくとも困っている国民がいたら、ちゃんと助けましょうという連帯意識が含まれている。もちろん排外主義にならないようにリベラルな規制がなければいけないんですが、それがまっとうな愛国。日本共産党という名前の意味は、多分そこにあるんですよね。
山下 はい、「国民の苦難軽減」が立党の精神です。
中島 自己責任という観念についても、ちゃんと乗り越えていかなければいけない。社会的な弱者として位置づけられる人たちが自己責任論に魅了されてしまうケースもあります。維新の橋下さんが典型で、「自分はこんなに頑張って這い上がってきたんだから、この人生を認めてほしい」という承認欲求や実存的アピールが自己責任論になっている。この構造をうまくほぐさないといけない。
 批評家の小林秀雄が面白いことを言っていて、伝統がどういう時に現れるかというと、大きな破壊の嵐に見舞われた時だというんです。これを現在に当てはめて考えると、自民党や維新、希望の党の人たちが破壊者であり、それに対して伝統を大切にせよと言うのが共産党と本来の保守ということになる。
山下 競争と分断を特徴とする新自由主義の政治の暴走に抗う中で、私たちと保守の方々との接点が広がり、地域での連帯がむしろ再生されてきたと感じます。
中島 おっしゃる通り、破壊者が出てきた時にようやく、共産党と保守の溝が埋まった。なんだ、同じこと考えていたんじゃないかって(笑)。
中島 原発についても同じで、保守の人間は原発なんてそう簡単に推進できない。少なくとも福島における伝統、慣習っていうものの総合体を失っているわけですよね。大量破壊兵器原発は慎重に避けるべきであるというのが保守の叡智であると思うんです。つまり原発は廃止したほうがいいということになる。ここの考えも現在の共産党と一致していると思いますが、それは、ある種の科学万能主義っていうところから、共産党も変わってきているからだと思います。
(略)
中島 日米関係については、本来の保守は基本的に、米国の従属に対して主権を取り戻せという立場です。日本の国土の中に実質的な治外法権の場所があるというのは、半独立国であるということ。さらに現状のまま集団的自衛権を認めるとなると、日米安保は完全な不平等条約になります。日本は米国を守らなくていい代わりに、基地を提供し、思いやり予算を提供してきた。
 しかし、集団的自衛権が双方向的なものであるということになると、バーターが成り立たなくなる。日本に米国の軍事基地が残るという不平等性が顕在化する。なんで保守派を称する人たちが、喜んで不平等条約を抱きしめているのか。
(略)
中島 自民党希望の党の人たちは、リアリズムというものが日米安保にあると言うんですけども、これはまったくリアリズムを欠いている。冷静にリアリズムという観点に立つのであれば、これから10年、20年のスパンで考えるべきで、そこを見据えると、日米安保こそヤバい。米国のトランプさんが大統領選の時に、「在日米軍の経済的負担を日本が担わなければ、米軍を撤退させる」と言っていたのは米国人の本音で、さらに今は米国で日本は核武装すべきだという議論やデカップリング論(引き離し論)が非常に強い形で出てきている。
 これはなぜかというと、北朝鮮朝鮮民主主義人民共和国)が大陸間弾道ミサイルICBM)を完成させると、防衛構想がかなり変わるからです。ICBMが飛んでくるとなると、米国も大きな被害を受けるので、北朝鮮の日本への攻撃に対する報復に慎重になる。集団的自衛権は割に合わなくなる。日本をサポートすることによって、ワシントンやニューヨークが核攻撃の対象となり、火の海になるかもしれない。
 米国ではどんどん日米の切り離し論が現実味を帯びているんです。そうした時に、日本の安全保障はどうするのかというと、アジア諸国のアライアンス(連携)を強化しながら、アジアの国々となんとか緊張緩和を図っていくいくしかない。これがリアリズムだと思うんです。
山下 北朝鮮の核ミサイル問題をリアリズムで見ると、米朝間で軍事的緊張がエスカレートする中、最も懸念されるのは、当事者たちの意図にも反して偶発的な事態や計算違いによって軍事衝突が起こることです。このことはペリー元米国防長官も、ジェフリー・フェルトマン国連事務次長も指摘しています。これを避けるには米朝が直接対話をするしかない。もし戦争が起こればその時は核戦争ですから。そうなれば、安倍さんが言っている「国民の命と安全を守る」なんてことはできるはずがない。本当に「守る」ということに責任を持つのだったら、米朝の軍事衝突の危険をなくすことです。それには対話しかないんです。
 同時に、米国も核保有国なので、北朝鮮に核放棄を説得しようがありません。やはり北朝鮮の問題を根本的に解決しようと思ったら、7月7日に採択された核兵器禁止条約を米国や日本が率先して批准すべきです。
中島 完全に同意します。さらに北朝鮮問題を考える上でも、原発廃炉に決まっていると思います。ミサイルを撃ち込まれたら終わりですから。なぜそのリアリズムを軽視するのか。「保守」を掲げる人たちは、共産党が最終的には自衛隊廃止と言っているので国防問題について無責任だと言いますが、私はこの議論は違うと思います。共産党は即時の自衛隊廃止は謳っておらず、当面自衛隊というものは必要であるとしている。しかし長期的な理想的ビジョンとしては、それを縮小しながら廃止に持っていくんだと。そういう二段構えなわけです。
 これは基本的に保守と同じ発想です。福田恆存さんは、現実的な防衛論を説く自分の超越的な観念には、絶対平和という観念があると言っている。哲学者カントの言う統整的理念と構成的理念で考えるとわかりやすいのですが、前者は、絶対平和、まったく武器のない世界など、おそらく人間が不完全である以上そう簡単には実現しないような理念で、後者は、現実的な政治の場面におけるマニュフェストのような一個一個の理念です。理念というものは二重の存在でなければ成立しない。共産党の理念はこの構造になっている。
山下 安倍さんが変えたがっている憲法9条も、悲惨な戦争への反省から生まれてきた人類社会が進むべき理想ですから、統整的理念ですよね。
中島 9条には、自衛隊の縛りをどう考えるのかという構成的理念も含まれるべきだと私は考えていますが、これを具体化するのは安倍さんのもとでではない。
山下 「安倍政権のもとでの憲法9条改悪に反対する」というのが、野党の党首合意で、市民連合ともそういう一点で野党共闘が再生されているわけです。今は一致する点を大事にし、相手のことをよく知り、相手の立場に立って考える、これが共闘だと思っています。
中島 その姿勢が基本的な民主主義であり保守的態度だと思います。日本が〈ローマ数字2〉の方向に向かってほしいです。
(引用終わり)
 
(参考動画/編集委員が語る 日本国憲法と私 中島岳志
 「週刊金曜日」では、10月8日から、「編集委員が語る 日本国憲法と私」というシリーズの動画をYouTubeで配信しています。ここでは、中島岳志さんの回をご紹介します。
編集委員が語る 日本国憲法と私 中島岳志(5分10秒)

「九条俳句」裁判、さいたま地裁が画期的判決~思想・信条を理由とした公民館誌への掲載拒否と認定

 2017年10月13配信(予定)のメルマガ金原.No.2962を転載します。
 
「九条俳句」裁判、さいたま地裁が画期的判決~思想・信条を理由とした公民館誌への掲載拒否と認定
 
 今日(10月13日)も、午後6時過ぎまで大阪市での会議に出席していたため、事務所に戻ったのは8時を回っており、このところいつもそうですが、「今日のブログ、どうしよう?」と思いながらネタ探しを始めました。
 すると、とても嬉しい判決が、さいたま地方裁判所第6民事部(合議係)で言い渡されたというニュースに接しました。
 私がざっと見たところでは、朝日新聞デジタルの記事が一番詳しかったようです。おそらく裁判所が公表したと推測される判決の要旨を基にさらに要約したものらしい判決理由の部分を主として引用します。
 
朝日新聞デジタル 2017年10月13日20時00分
「九条守れ」俳句訴訟、掲載拒否は「不公正」 地裁判決
(抜粋引用開始)   
 集団的自衛権の行使容認に反対するデモについて詠んだ俳句を「公民館だより」に掲載することを拒まれたのは、憲法が保障する表現の自由などに反するとして、作者のさいたま市の女性(77)が、公民館を所管する市に慰謝料を求めた訴訟の判決が13日、さいたま地裁で言い渡された。大野和明裁判長は公民館側が「思想や信条を理由として掲載しないという不公正な扱いをした」などとして原告の訴えを一部認め、市に5万円の支払いを命じた。
(略)
 憲法を題材に詠んだ俳句を公民館便りに掲載するのを拒まれた女性に対し、慰謝料を支払うよう、さいたま市に命じたさいたま地裁判決の理由の要旨は次の通り。
 ■事案の概要
 さいたま市大宮区の三橋公民館は2010年から、同館で活動する俳句サークルの句会で特選となった句を公民館だよりに掲載してきた。
 14年6月の句会で、女性が詠んだ「梅雨空に 『九条守れ』の 女性デモ」が特選となった。東京・銀座であった、集団的自衛権の行使容認に反対するデモに加わったのをきっかけに詠まれた俳句だった。
 句会の翌日、公民館の職員から「世論を二分するテーマで、公民館だよりには掲載できない。代わりの句を提出できないか」と提案があり、句会の代表代行は断った。
 女性も公民館に電話したが、この職員が掲載できないことを伝えた。公民館は同年7月、掲載できない理由を、さいたま市の職員でもある館長名義の文書で「公民館は特定の政党の利害に関する事業は禁止している。世論が大きく分かれているものは広告掲載を行わない」と説明した。
 ただ、公民館は同年12月、この点を訂正し、「公平中立の立場であるべきだとの観点で、掲載は好ましくないと判断した」とする文書を改めて作成した。
 ■地裁の判断
 公民館は句会が提出した秀句を3年8カ月にわたり公民館だよりに掲載しており、女性が自分の俳句が公民館だよりに掲載されると期待するのは当然だ。この期待は、思想の自由、表現の自由基本的人権として憲法が保障しているのに照らせば、法的保護に値する人格的利益だ。
 被告のさいたま市は、俳句の掲載は中立性に反しており、掲載しなかったことには正当な理由がある、と主張する。ただ、掲載によって公民館がクレームを受ける可能性はあっても、句会の名称や作者名も明示されるため、公民館が俳句と同じ立場とみられることは考えがたい。
 掲載を見送った経緯をみると、判断根拠を示した文書を変更するなど場当たり的説明で、十分な検討が行われた形跡がない。公民館が俳句を掲載しなかったことに正当な理由があったとはいえない。職員らは、女性が「憲法9条集団的自衛権の行使を容認するものと解釈すべきでない」との思想や信条を持っていると認識し、これを理由に不公正な取り扱いをしたというべきだ。
 職員らが十分に検討しなかったのは、職員らが小学校や中学校の元教員で、国旗(日の丸)・国歌(君が代)の議論など、憲法に関連する意見の対立を目の当たりにし、辟易(へきえき)し、一種の「憲法アレルギー」に陥っていたと推認される。
 そして、憲法アレルギーの発露として、職員らは掲載は問題ではと考え、「九条守れ」という憲法に関連する文言が含まれる俳句に抵抗感を示したと推認できる。
 したがって、公民館の職員らが原告の思想や信条を理由として、俳句を公民館だよりに掲載しないという不公正な取り扱いをしたことで、女性の期待が侵害されたといえ、国家賠償法上、違法となる。
(引用終わり)
 
 「九条俳句」市民応援団ホームページには、訴状以下の訴訟関係資料が掲載されており、いずれ判決についても掲載されると思いますが、今晩確認した時点ではまだ今日の判決結果もアップされていませんでした。
 また、世間の耳目を集める判決については、地裁のそれであっても、裁判所ホームページに掲載されることが多いのですが、通常、掲載されるまで何日間かかかります。
 ということで、詳しい判決の内容については、後日またご紹介することとし、今日のところは、さいたま市(職員である公民館長)の行為の違法性を明確に認めた画期的な判決がなされたことを祝したいと思います。
 
 この「九条俳句」だけではなく、従来なら問題にもならなかった平和運動、護憲運動が、「政治的である」という非常に「政治的な」レッテルを貼られ、不利益な取扱を行政などから受けるという事例が全国各地で起きており、そのような事態は、私自身の周辺でも見聞きするようになってきています(今年の夏など、場合によっては仮処分の提起が必要か?と考えて、この「九条俳句」裁判の訴状をざっと読んだりしたものでした。事例は相当に違うものだったし、結局、仮処分の必要はなくなったのですが)。
 そのような意味から、行政が「公平中立」という隠れ蓑の陰に隠れて、実質的な「忖度」主義、「事なかれ」主義に流れることを戒める、非常に有意義な判決だと思います。
 勇気をもって提訴に踏み切った「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」の作者、訴訟を勝利に導いた弁護団の皆さん、訴訟関係者を支え続けた市民応援団の皆さんに心より敬意を表します。
 是非、この判決についての知識を多くの市民が共有できるよう、私も勉強しなければと思います。
 
※「訴状」(平成27年6月25日)

選挙戦3日目~和歌山1区と2区で市民連合わかやま推薦候補を応援(2017年10月12日)

選挙戦3日目~和歌山1区と2区で市民連合わかやま推薦候補を応援(2017年10月12日)
 
 第48回衆議院議員総選挙も公示から3日目を迎えました。22日までの短期決戦、限られた時間の中で悔いのない闘いをしようということで、市民連合わかやまのメンバーも、県下各地で活動しています。
 市民連合わかやまが政策協定を締結した3候補のうち、和歌山3区のくすもと文郎さんについては、市民連合田辺・西牟婁市民連合わかやま・くまのの皆さんが、精力的に支援してくださっているということで、市民連合のメンバーは、主に1区と2区での活動が中心となっています。
 共同代表ではない私も、個人演説会の応援弁士を4回予定していますが、2区で3回、1区で1回となっており、今日(10月12日)は、2区での最初の応援として、紀の川市の打田生涯学習センターで午後7時から開かれた、下村まさひろ候補(日本共産党公認、社会民主党和歌山県連合支持、自由党和歌山県支部連合会応援、新社会党和歌山県本部準備会応援)の個人演説会に、市民連合わかやまを代表して参加し、持ち時間の約10分、お話してきました。
 今日は、市民連合わかやまの仲間、小谷英治さんが、午後から夜まで、下村候補に密着し、演説の模様を動画撮影し、今晩中にYouTubeにアップしてくれるということなので、その動画もご紹介したいところですが、それを待っていたら、私のブログを今晩中にアップできないので、小谷さんの動画については、後日補充させていただくとして、今日のところは、私のスピーチの再現原稿をお送りします。
 実は、私の持ち時間が10分であるということは、会場に着いて初めて知ったような有様で、会場に向かう車の中で「何を話そうか」と考えていた時には、「多分5分くらいだろう」と思っていましたので、原稿を何も用意していなかった私はいささか慌てることになりました。
 どうせ、間もなく小谷さんが動画をアップしてくれるのですから、記憶に基づく不正確な再現原稿を書くまでもないかもしれませんが、2区だけでもあと2回(10月15日(日)午後7時~上岩出公民館・岩出市、10月18日(水)午後7時~橋本市教育文化会館)応援演説をする予定なので、次からはもう少し聴きやすいお話ができるよう、お話しする内容を整理しておきたいという目的もあります。
 従って、後日、追加でご紹介する予定の小谷さんの動画の中で私が話している内容と、以下に掲載する再現原稿は相当に中身が違っている可能性がありますので、何卒ご了解ください。
 
再現原稿(和歌山2区・しもむら雅洋候補個人演説会にて)
(再現開始)
 ただいまご紹介いただきました市民連合わかやまの金原徹雄(きんばら・てつお)です。まず、本日お集まりいただいた皆さまと下村さんに対し、お礼を申し上げたいことがあります。昨年7月に行われた参院選和歌山県選挙区において、市民と野党の統一候補として擁立した我々の仲間、ゆら登信(たかのぶ)弁護士をご支援いただき、まことにありがとうございました。
 ゆら候補の擁立が決まり、日本共産党をはじめとする立憲野党からご推薦いただいた後、選挙態勢を準備するため、市民連合わかやまのメンバーも県下各地に支援要請に伺い、私もここ紀の川市にお邪魔して、ご協力のお願いをしたのですが、その際、会議に同席し、演説会の設定などに尽力してくださったのが、ここにおられる下村さんだったのです。  私と下村さんとのご縁は実はその前からあり、最初は3年前にさかのぼります。2014年の10月、和歌山県の防災訓練にあのオスプレイがやって来たということを皆さんご記憶でしょうか?何故、防災訓練にオスプレイなのか?ということに疑問をいだき、不愉快に思った方も多いと思いますが、下村さんは、思っただけではなく、実際にオスプレイが飛来した潮岬まで出向き、非常に重要な写真や動画を撮影されました。それは、望楼の芝に降り立ったオスプレイが、沖合に停泊している護衛艦(ヘリコプター空母)「いせ」に向かって飛び立った後、排気熱によって芝生を焼け焦がせ、消防隊が懸命に消火する様子を画像に納め、これをFacebookで公開されたのです。私はそれを見て、すぐに下村さんにお願いして、私のブログにその写真を転載させていただきました(オスプレイがやって来た日~望楼の芝(潮岬)に残した焦跡から考える/2014年10月20日)。
 オスプレイが、防災訓練に参加しながら、離発着の際に火事を起こして去って行った紛れもない証拠(後に共産党議員が国会で国を追及しました)を残されたのが下村さんであったのです。
 さて、皆さまや共産党の方々の献身的なご支援をいただいたものの、参院選では勝利を収めることができませんでしたが、昨年の11月には、県下で市民連合としての活動に従事してこられた皆さんに集まっていただき、安保法制の廃止と立憲主義の回復を求めるという所期の目的を達成するため、来たるべき衆院選でも、市民と野党の統一候補を擁立して自民党を政権の座から引きずり下ろすべく活動を継続することが申し合わされました。そして、野党統一候補を実現するため、県内各野党との水面下での折衝などの努力を続けてきたところです。しかも、それは安倍首相が解散を公言した後まで続いていたのです。 ところが、9月27日に至り、民進党の小池百合子東京都知事が率いる希望の党への合流という驚くべきニュースが駆け巡り、これまでの「立憲4党」という枠組みが事実上瓦解したことは皆さんよくご承知のことと思います。
 私は、今日ここに、希望の党を批判するために来た訳ではありません。言いたいことは山のようにありますが、野党同士がいがみ合い、結果として自民党を利するようなことがあってはならないからです。
 けれども、なぜ、私たち市民連合わかやまが、下村まさひろさんを始めとする共産党公認候補の3人の皆さんと政策協定を締結し、推薦して共に闘うことを決意したのかを説明するためには、このことはどうしても言わざるを得ません。
 (ここで後ろの横断幕を振り返る)ここに、「安保法制廃止」と「改憲反対」と書かれていますが、これこそが、私たちが市民連合わかやまを立ち上げるに至った根本的な理由なのです。しかるに、希望の党民進党員を選別するために課した「踏み絵」が(他にも色々ありましたが)この2つなのです。
 この「踏み絵」を踏むにあたっては、大きな逡巡や悩みを感じた民進党の方も少なくないとは思いますが、「安保法制廃止」と「改憲反対」という理念を放棄した人と共に闘うことはあり得ない、ということを私たちは確認しました。
 そして、私たちと理念を共有する政党で和歌山に立候補を予定していたのが日本共産党だけであったということが、10月7日の政策協定調印に至った理由です。
 ここで、10月7日に、市民連合わかやまが、下村まさひろさん(2区)、原やすひささん(1区)、くすもと文郎さん(3区)との間で締結した政策協定書の中身をご紹介します。
(引用開始)
 2017年10月10日公示、22日投票の衆議院議員総選挙において、上記甲(予定候補)と乙(市民連合わかやま)は、以下のとおり政策協定をし、甲はその実現をめざし、乙は甲を衆議院議員候補者として推薦し、当選のために全力を尽くす。
                                      記
1 2014年7月1日に集団的自衛権の行使を容認した閣議決定を撤回し、2015年9月19日成立した安全保障関連法を廃止する。
2 安倍政権が行った特定秘密保護法共謀罪法などの憲法違反の諸法律を撤回し、日本の政治に立憲主義と民主主義を取り戻す。
3 安倍首相が押し進めようとしている憲法改正とりわけ憲法9条改正に反対し、憲法9条にもとづく平和外交を行う。
4 原子力発電所の再稼働を認めず、新しい日本のエネルギー政策を確立し、原発ゼロを実現する。
5 国民の生活に打撃を与え、経済を冷えこませる消費税10%引上げに反対し、保育、教育、雇用に関する政策を飛躍的に拡充し、国民1人1人が個人として尊重される政治を実現する。
(引用終わり)
 私たちは、この理念、政策を共有し、市民と野党の統一候補である下村まさひろさんを全力で支援します。今日この会場では、テレビ和歌山さんのカメラが回っていますが、もう1台のカメラを回してくれているのは、私が勝手に市民連合わかやま動画班チーフと呼んでいる小谷英治さんです。小谷さんは、今日の午後2時から、まもなく8時に近付こうとしている今まで、下村さんに密着して動画の撮影を続けておられます。そして、何とか今晩中にYouTubeにアップしたいと話されています。また、私も個人的にブログ、Faccebook、Twitterなどを利用した情報発信ツールを活用して、市民連合わかやまが推薦した方々への支持を少しでも広げようと努力しています。
 私たち1人1人が、それぞれ自分の得意な方法で最大限の努力をはらい、悔いのない闘いをやり遂げて、下村さんを国会に押し上げるべく互いに頑張りましょう。ありがとうございました。
(再現終わり)
 
 以上は、今夜開かれた2区・下村まさひろ候補の個人演説会の模様ですが、今朝、和歌山市(1区)では、朝7時半から、市民連合わかやまの有志が、和歌山市役所前においてスタンディングアピールを行いました(昨日も、汀丁交差点で行ったはずですが、私は仕事のために参加していません)。
 そして、8時過ぎからは、市民連合推薦の原やすひさ候補(日本共産党公認、社会民主党和歌山県連合支持、自由党和歌山県支部連合会応援、新社会党和歌山県本部準備会応援)が合流し、道行く車や人に向かって訴えをされました。
 私は、その様子を写真撮影してすぐにFacebookに投稿しました。その説明文の末尾に、私は念のため、以下のように書いておきました。
「とろこで、市民連合わかやまの幟をもって手を振る「ゆら登信」さんは今回立候補していませんので、お間違いのないように。」
 
(弁護士・金原徹雄のブログから)
2017年10月4日
8年前の岸本周平氏への手紙~とてもとても遠いところに来てしまった
2017年10月8日
市民連合わかやまはこのように決断した~政策協定調印式と事務所開所式(2017年10月7日)
2017年10月10日
選挙戦が始まった~和歌山の地からの第一声(付・市民連合の3日連続大街宣と「公示に際して」の声明)

「安倍9条改憲NO!大学人と市民のつどい―憲法問題シンポジウムと大学有志の会ブロック連絡会発足記念集会」(2017年10月8日)を視聴する

 2017年10月11配信(予定)のメルマガ金原.No.2961を転載します。
 
「安倍9条改憲NO!大学人と市民のつどい―憲法問題シンポジウムと大学有志の会ブロック連絡会発足記念集会」(2017年10月8日)を視聴する
 
 総選挙2日目の今日(10月11日)、終日仕事に追われ、気がつけば午後8時を回っており、これから新たな素材を探している時間もなく、いずれご紹介しようと思っていた動画をご紹介することにしたいと思います。
 それは、「安全保障関連法に反対する学者の会」が10月8日(日)に明治大学リバティタワー1階1012教室で開催した「安倍9条改憲NO!大学人と市民のつどい―憲法問題シンポジウムと大学有志の会ブロック連絡会発足記念集会」の動画です。複数の動画が見つかりましたが、「学者の会」公式YouTubeチャンネルに、2本に分割されてアップされた動画を見ていただこうと思います。
 第1部では、水島朝穂さんによる現状分析が熱い!基調講演だけなら約25分です。是非視聴してください。
 それから、第2部では、各地大学有志の会のブロック連絡会化についての報告があるということでしたが、ブロック化はまだまだこれからというところもあるようですね。そのような実情も含めて、参考になる動画だと思います。
 
安倍9条改憲NO!大学人と市民のつどい【第1部】(1時間20分)
【第1部 安倍9条改憲NO!憲法問題シンポジウム】
冒頭~ 司会 西谷 修氏(立教大学特任教授・哲学)
1分~ 挨拶 広渡清吾氏(東京大学名誉教授) 
6分~ 基調講演 水島朝穂氏(早稲田大学教授:憲法学)
31分~ シンポジウム
 大澤眞理氏(東京大学教授:社会政策)
 中野晃一氏(上智大学教授:政治学/コーディネーター)
 
安倍9条改憲NO!大学人と市民のつどい【第2部】(1時間30分)
【第2部 大学有志の会ブロック連絡会発足記念集会】
各ブロックからの報告 
1分~ 北海道ブロック
8分~ 東北ブロック
16分~ 首都圏
26分~ 北陸・甲信越ブロック
35分~ 東海ブロック
44分~ 関西ブロック
1時間02分~ 中国ブロック
1時間12分~ 四国ブロック
1時間20分~ まとめと行動提起 佐藤学氏(学習院大学教授・教育学)
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/安倍改憲メッセージ関連)
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