今晩(2013年9月4日)配信した「メルマガ金原No.1472」を転載します。
なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
マガ9学校 第28回 伊藤真さん「立憲主義と民主主義~主権者って何する人~?」
「憲法は『法』ではあるが『法律』ではない」
「『法』の中に『憲法』と『法律』があると理解すべき」
「『六法』という言い方が誤解のもと」
以上は、去る2013年6月30日(日)にカタログハウス本社地下2階セミナーホールで開催された「第28回 マガ9学校」の第1部で、「立憲主義と民主主義~主権者って何する人?~」と題して講演された弁護士の伊藤真さん(伊藤塾塾長、法学館憲法研究所所長)のお話の冒頭部分、「憲法とは何か」ということを説明された部分のキーワードを私が要約して抜き出したものです。
分かりやすいということで定評のある伊藤さんのお話は、「マガ9学校」でも変わりません。
時間も約53分という手頃なものであり、是非多くの方に視聴をお薦めしたいと思います。
ところで、伊藤さんが今年の4月末に語りおろしたDVD『憲法ってなあに?憲法改正ってどういうこと?』を視聴された方は、それとどこが異なっているのか気になるかもしれません(時間もほとんど同じだし)。
視聴してみた上での私の感想を書いておくと、大筋では上記DVDで話された内容と共通する部分が多いのは当然ですが(パワーポイントのボードも共通のものを使っているし)、以下の部分は、DVDよりも詳しく説明されていました。
○立憲主義の歴史的成立過程
○文化・歴史・伝統をなぜ憲法に盛り込むべきではないのかという理由
○自民党改憲案「公益及び公の秩序」と現行憲法「公共の福祉」との違い
従って、DVD『憲法ってなあに?憲法改正ってどういうこと?』を購入して繰り返し視聴された方でも、この「マガ9学校」での講演を視聴する値打ちは十分にあります。
当然のことながら、同じような時間の講演で、より手厚く説明された部分があるということは、DVDに比べて手薄になった部分もあるということで、具体的には「(自民党の)憲法改正ってどういうこと?」の部分(特に「個人の尊重」を説いた部分)は、DVDの方が詳しくかつ分かりやすく語られています。
結局、両方視聴するのが一番良い、ということですね。
なお、この日の「マガ9学校」(第3部まであったようです)の模様のレポートが、「マガジン9」に掲載されていますので、ご参照ください。
(付記)
全くの余談ですが、和歌山弁護士会が、伊藤真さんを講師に招いた講演会を来年(2014年)1月下旬に開催するらしいという情報がうっすらと耳に入ってきたのですが、何と「憲法問題」についての講演ではなく、「死刑廃止問題」についての講演を依頼するのだとか。確かに伊藤さんは死刑廃止論者ではあるけれど・・・。せっかく伊藤さんのスケジュールを押さえられたのなら、50分の講演「2本立」というのは無理なんだろうか?
(私のメルマガ&ブログで取り上げた伊藤真さん)
2013年3月26日「伊藤真さんの院内集会でのレクチャーが分かりやすい」
2013年5月21日「伊藤真弁護士語りおろしDVD『憲法ってなあに?憲法改正ってどういうこと?』予約受付中!」
2013年8月25日「憲法しゃべり場in紀南ピースフェスタ2013(和歌山県田辺市)」