wakaben6888のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

「安倍9条改憲NO! 3000万署名達成へ 九条の会アピール」(3/30)を読み、小森陽一氏の講演動画(3/24)を視聴する

 2018年4月4日配信(予定)のメルマガ金原No.3107を転載します。
 
「安倍9条改憲NO! 3000万署名達成へ 九条の会アピール」(3/30)を読み、小森陽一氏の講演動画(3/24)を視聴する
 
 偶然、なのでしょうか、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」が「憲法改正賛同1000万人達成!中央大会」を開催した3月14日(水)、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」は、公式サイトに以下のような報告を掲載しました。
※上記「中央大会」の模様を伝える動画は、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」サイトの以下のページから視聴できます。
 
安倍9条改憲NO!全国統一署名(3000万人署名)の現況について
(引用開始)
署名集めの現況についてご報告します。
3000万人署名の呼びかけは2017年9月に行い、署名集約については第一次を2017年12月20日、第二次を5・3憲法集会直前の2018年4月25日、第三次を通常国会終了前の5月末としてきました(会期延長される可能性もあります)。
さて、この取り組みは昨年9月に開始されましたが、衆院解散・総選挙が10月に突然強行され、署名運動の態勢づくりは事実上、中断を余儀なくされました。総選挙後に改めて各地で準備が再開されましたが、実行態勢の整備には時間がかかり、年末あるいは年初の1~2月にようやくスタートできた地域もあるなど、“全国一斉展開”が遅れることになりました。
このため、2017年12月20日の第一次集約については、事務所に到着した「現物」の数字だけでは「実数」を反映せず、まして運動展開の実勢も示せないことになると考え、「第一次集約分」の発表は控えてきました。そして署名数の発表は、4月25日でひとまず集約し、5・3憲法集会で「中間発表」としたいと考えています。
ご報告が遅くなったことをお詫びし、以上のような私たちの判断にご理解を頂ければ幸いです。
(引用終わり)
 
 思い起こせば、「安倍9条改憲NO!全国統一署名」のためのキックオフ集会が開かれたのが昨年の9月8日のことでした(「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」9.8 キック・オフ集会大成功~3000万人署名活動スタート!/2017年9月9日)。
 「さあ、これから」と思っていた矢先の衆議院解散(9月28日)、そして総選挙(10月22日)で、完全に出鼻を挫かれましたものね。しかも、その間に、野党第一党民進党は見事に分裂させられたのですから、前原誠司民進党前代表には、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」から感謝状が贈られてもおかしくない。
 
 まあ、そんなことも言っていられない状況の下、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」の重要な一翼を担う「九条の会」が、去る3月30日、以下のようなアピールを発表しました。
 
(引用開始)
              安倍9条改憲NO! 3000万署名達成へ 九条の会アピール
 
 安倍首相は25日、森友文書改ざん等への国民の大きな批判がまきおこっているさなか、自民党大会のあいさつで、あらためて「(9条に)自衛隊を明記し、違憲論争に終止符を打とうではありませんか」と9条改憲への強い決意を表明しました。自民党もこれを受け、改憲案の国会発議にむけ「改正案を示し、憲法改正の実現を目指す」との大会方針を決定しました。これは、民主主義の根本に対する許しがたい攻撃であり、日本国憲法はいま、戦後もっとも重大な岐路に直面させられています。
 
  具体的な条文案は野党や世論の反応をみながら最終確定するとしているものの、自民党がこれまでの論議を通じてまとめた9条改憲案は、安倍首相の提起をそのまま取り入れ、戦争放棄を定めた1項と戦力不保持を決めた2項を維持しながら、「9条の2」を新設し「前条の規定は…自衛のための措置を妨げず、そのための実力組織として…自衛隊を保持する」と明記することで現行の9条1項2項を死文化してしまおうとするものです。注目しなければならないのは、改憲案で保持が認められた自衛隊は、あの戦争法(安保関連法)で海外での武力行使に乗りだした自衛隊だという点です。それどころか、改憲案は、わざわざ「自衛のための」措置という文言を挿入することで、戦争法ですら認めなかった集団的自衛権の全面的な行使にまで道を拓こうとしています。
 また、自民党の「緊急事態条項」に関する改憲案の危険性も9条改憲と連動して見逃せません。改憲案は、「大地震その他の異常かつ大規模な災害」の際の国会議員の任期延長に加え内閣による政令制定権を規定しています。この「緊急事態条項」は軍事的な緊急事態での政府権限の拡大や人権の制限にも適用される危険をはらんでいます。
 
 安倍政権は集団的自衛権行使の閣議決定や戦争法などによって、アメリカとともに地球的規模で「戦争する国」づくりへの道を切り拓いてきました。安倍9条改憲がその総仕上げとなることは明らかです。こうした9条改憲朝鮮半島危機の武力による「解決」を鼓舞し、その平和的解決に逆行するばかりか、東北アジアの軍拡競争をあおり立てるものです。
 先の戦争における日本人310万人、日本の侵略によってもたらしたアジア諸国民2000万人という痛恨の犠牲への深い反省にたって定められた9条をこのような形で改悪することは絶対に容認できません。
 
 安倍政権は森友文書の改ざん問題をはじめとした数々の悪政により追い詰められ、改憲強行のスケジュールも大幅に後退を余儀なくされています。しかし、安倍政権が続く限り改憲の動きは止みません。この歴史逆行の企てを許さない保障は、いまおこなわれている森友問題糾弾の世論をさらに高めることとあわせ、九条の会も参加する「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」が取り組む3000万署名を必ず達成し、9条改憲の国会発議を許さない大きな世論を作り上げることです。そして安倍首相を退陣に追い込むことです。
 すべての皆さんがこの歴史的な運動に参加されることを心からよびかけます。
 
        2018年3月30日 九条の会
(引用終わり)
 
 「九条の会」は、2017年9月6日、全国の9条の会に向けて「安倍9条改憲を阻むために全国の九条の会は立ちあがりましょう」というアピールを発表しましたが(「安倍9条改憲を阻むために全国の九条の会は立ちあがりましょう」(9/6九条の会事務局からの訴え)/2017年9月13日)、
広く国民に向かってのアピールとしては、昨年10月27日付で発表された声明「総選挙後、改憲の新たな局面に際し「9条改憲NO」の声を草の根から」以来ということになります。
 「九条の会」としても、今度の土曜日(4月7日)には、「安倍9条改憲NO!3000万署名達成へ~九条の会集会」を、北とぴあ・さくらホールで開催することとなっており、4月25日の集約に向けて、できる限りの力を傾注しようという試みの一環として、上記アピールも発表されたものでしょう。
 
 正直、これだけの短期間で3000万署名を集めようというのは無謀だと思いますし、冷静に客観的な力量をはかるだけの冷めた目も必要だと思いますが、他方、しゃにむに突っ走る暴勇もまた運動の一翼として不可欠でしょう。
 まだ3000万署名に協力していないという人がいたら、是非呼びかけてください。ネット署名も集めていますので、ご紹介ください。
 
 最後に、「九条の会」事務局長の小森陽一さん(東京大学教授)による「九条科学者の会発足13周年のつどい・改憲構想とアベノミクスを読み解く」(2018年3月24日@文京シビックセンター)での記念講演「改憲案の本質と9条を守る運動」の動画をご紹介します。ちなみに、司会は「九条科学者の会」共同代表の志田陽子先生(武蔵野美術大学教授・憲法学)でした。
 
20180324九条科学者の会13周年(1時間01分)