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50回目の「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」を実施しました~和歌山の地からアピールを続けて

 2018年8月6日配信(予定)のメルマガ金原No.3231を転載します。
 
50回目の「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」を実施しました~和歌山の地からアピールを続けて
 
 「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」が呼びかけ、第1回の「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」が行われたのは、集団的自衛権行使容認の閣議決定間近と言われていた(実際その1週間後に閣議決定が行われたのですが)2014年6月23日(月)のことでした。
 「6月23日」といえば「沖縄全戦没者追悼式」が行われる「沖縄県慰霊の日」(※沖縄県慰霊の日を定める条例)ですが、この日がデモの日に選ばれたのは決して偶然ではありませんでした。
 
 それから、毎月必ず実施してきたランチTIMEデモですが(2015年2月のみ、和歌山弁護士会が同一時間帯、同一コースで、「集団的自衛権行使容認に反対するアピールパレード」を実施することになったため、そちらに合流することにして休みました)、「広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式」が行われた2018年8月6日、和歌山市で50回目の「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」が実施され、猛暑の中、中学生、高校生を含む70人の市民が参加しました。
 今日のデモの模様は、写真数葉とともにFacebookに速報しています。
 
 中学生(男子)と高校生(女子)の2人は、いつもデモに参加してくださるご夫婦のお孫さんたちで、学校が夏休みということで参加してくれたものです。もともと、2人がメンバーを務めるファミリーバンドが、先日(7月29日)開催されて大成功を収めた「第二回 LOVE&PEACE LIVE 和歌山~平和を祈るコンサート」に出演されるなど、世代を繋いでとても意識の高い家族の一員であるということは重要ですが、デモに参加して自分もアピールしたいという主体的な判断があればこそ参加してくれたはずであり、私にとって、その点がとても勇気付けられる思いをした理由です。

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 ここで、第50回という節目を機に、私たちの初心を振り返っておくことも無意味ではないでしょう。2014年6月23日の第1回「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」への参加を呼びかけた同月2日付の文章(本文のみ)を引用しておきます。この文章は、「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」の共同代表3名の名前で発信されたものですが、草稿は私が起案しました。
 
(引用開始)
 去る5月15日、私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」からの報告書の提出を受け、安倍晋三首相は、長年にわたり憲法9条の下では行使できないとされてきた政府の憲法解釈を変更し、集団的自衛権行使を容認する「基本的方向性」を明らかにしました。
 これは、本来、憲法改正の手続をふみ、最終的には国民の判断にゆだねるべき重大な問題を、一内閣の恣意的な決定によって変更しようというものであり、立憲主義そのものを否定する許し難い暴挙です。
 憲法9条改正の要否やわが国の安全保障政策について、国民の間に様々な意見があることは承知していますが、今、安倍政権がやろうとしていることは、政府の一存で憲法規範を無力化しようというものであり、これに対して異議申立てをしないということは、日本が民主主義、法治主義という価値を捨て去り、為政者の独裁を許すことに加担するのも同然です。
 私たちは、従来の立場の違いを乗り越え、広汎な市民・国民が、「憲法の破壊を許さない」という一点で結集し、安倍政権の企てを阻止する行動に立ち上がることを呼びかけます。
 まずは、そのためのアピール行動として、以下の昼休みデモを企画しました。1人でも多くの方のご参加をお待ちしています。
(引用終わり)
 
 そして、それから4年余りが経過しました。第1回デモの1週間後(2014年7月1日)、集団的自衛権の行使を一部容認する「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」と題する閣議決定が行われ、翌年9月には、いわゆる安保法制が成立しました。そして、2017年5月には、いわゆる「安倍改憲メッセージ」が発せられ、その改憲方針を具体化する改憲4項目が自民党によって取りまとめられ、同調する政党をかたらい、早ければ次期臨時国会において、憲法改正発議が行われる可能性が(見方によっては)極めて高いとも言われています。
 
 私たちが、絶対に忘れてならないのは、2014年においても、2018年の現在においても、「日本国憲法の危機」をもたらしている政治勢力の中心には、常に安倍晋三首相が存在し続けているということです。
 2014年6月2日付の呼びかけ文では、「立憲主義否定の暴挙に反対する」という面を強調していますが(「憲法の破壊を許さない」としたのはその趣旨でした)、現在の状況は、「憲法違反の閣議決定」+「憲法違反の安保法制」を強引に推し進めた安倍政権による、その総仕上げとしての「明文改憲」であり、自民党が準備している改憲案(とりわけ9条)を容認するということは、これまでの「憲法違反の閣議決定」や「憲法違反の安保法制」を、事後的に「追認」するということにほかなりません。
 従って、安倍政権による「憲法の破壊」の総仕上げである改憲に断固として反対するということは、2014年6月2日の私たち「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」によるアピールから一直線に繋がっていることであり、このような状況であるからこそ、今、「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」を止める訳にはいかないと(私は)思っています。
 
 もっとも、第1回には160人であった参加者数が、最近では平均して70人程度に減少し、顔ぶれの固定化も著しいなど、問題点は多々あります。
 デモを始めた当初には、初めてこのデモに参加した感想をブログにアップしてくださる方もありました(「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」に参加して・・・/2014年7月14日)。
 私たちは、このブログを書かれた方の期待に十分応えられるような工夫を行ってきただろうか?と自問すれば、まことに忸怩たらざるを得ません。
 どうすればルーティン化したデモの内容を活性化できるのか、呼びかけ団体としても大いに工夫の必要がありますが、参加されている方、あるいは過去参加したが最近参加されなくなった方、興味はあるけれど一度も参加したことがない方などから、是非忌憚のないご意見をいただければと思います。
 
 とりあえず、年内の予定は以下のとおり決定済みです。1人1人が、ほんの少しの工夫をこらすだけでも、参加者の元気が増すことは疑いありません。是非お誘い合わせの上(出来れば新しい顔ぶれの方とご一緒に)ご参加ください。
 
第51回 2018年9月12日(水)
第52回 2018年10月10日(水)
第53回 2018年11月12日(月)
第54回 2018年12月10日(月)
※いずれも正午に和歌山市役所前集合、12時20分にスタートして、約15分の行程で京橋プロムナードまでです。
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」関連)2014年6月2日
6/23「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」(@和歌山市)をやります!
2014年7月9日
とにかく出来ることをやる 和歌山からの報告
2016年10月16日
まだまだやります!「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」
2017年6月12日
4年目に入った「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」&予告「第4回 くまの平和の風コンサート(中川五郎ライブ!)」(7/30)
2017年9月14日
「安倍9条改憲NO!」のために「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」はまだまだ頑張ります
2017年11月10日
第41回「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」(11/15)とリレートーク自民党改憲4項目の検証」(11/21)へのご参加のお願い~「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」から