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ダミール・サゴルジ氏が写し撮った2013年9月のフクシマ(40枚の写真)

 今晩(2013年10月11日)配信した「メルマガ金原No.1509」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
ダミール・サゴルジ氏が写し撮った2013年9月のフクシマ(40枚の写真)
 
 World Press Photo competition 2012(世界報道写真コンペティション2012)において、「日常生活(Daily Life)」部門で第1位となった写真をご紹介しましょう。
 勝手にブログに貼り付けるのは、著作権法上やや問題がありそうなので、その点はおそらくクリアしているであろうザ・ガーディアン(the guardian)サイトに掲載された写真にリンクをはることにします。

 写真説明によれば、「タイを基盤に活動しているロイターの写真家、ボスニア・ヘルツェゴビナ出身のダミール・サゴルジ(Damir Sagolj)による、首都ピョンヤンのビルを飾北朝鮮の建国者・金日成の肖像画を、2011年10月5日に撮影した写真が「日常生活(Daily Life)」部門で第1位となった」ということです。
 
 なぜ、今頃になってこの写真をご紹介したかというと、そのダミール・サゴルジ氏が、今年の9月、福島県各地(おそらくは帰還困難区域か居住制限区域ではないかと思うのですが/浪江町の写真が多いですね)に赴いて撮影した写真40枚が、「The Atlantic」サイトに掲載されたからです。
 
 
 まずは、40枚の写真をじっくりと時間をかけて観ていただきたいと思います。写真に付されたキャプションは英語なので、少し分かりにくいかもしれませんが、「いつ」「どこで」影したものか位はすぐ読み取れると思います。
 
 その上で、上記キャプションを日本語に翻訳してくれているサイト(世界よ、これが日本だ!日本よ、これが海外の反応だ!)がありますので、キャプションを日本語で読んだ上で、もう一度写真を始めからご覧になることをお勧めします。
 
 
 いかがでしたでしょうか?
 私には、1枚たりとも「見過ごしてよい写真」は見当たりませんでした。
 
(参考サイト)
(サイト・プロフィールから抜粋引用開始)
 わたしたち「楢葉いやしの森・坂本さん応援隊」は、福島第一原発事故の避難指示解除準備区域=半径20km圏のすぐ外側の山中に残り、500を越える動物たちの命をつないでいる坂本恵悟さんと、坂本さんが営む「いやしの森」を応援する有志の会です。
 福島県浜通り地域にある楢葉町の大半は居住制限下にあります。
 坂本さんの住む地区も、ライフラインの一部が損なわれたまま。生計を立てる手段も
失われ苦境が続いています。2012年8月からようやく支援者の立ち入りが可能となり、支援は新たな段階を迎えました。動物たちの食料や坂本さんの生活物資などのご支援を、何卒宜しくお願いいたします。
(引用終わり)
 
写真23、24、25関係
(抜粋引用開始)
 福島県飯舘村に住んでいた大久保文雄さんは、2011年の東日本大震災が発生して間もなくテレビで強制避難が通達されると、一番上等な服を身に付け、義理の娘が用意してくれた夕食を楽しんだ。
 その翌朝、大久保さんは、ビニール袋をつなげて作ったひもで首を吊って亡くなっていた。当時102歳だった彼の最期は、古き時代のサムライの死に方を思い起こさせる。飯舘村で生まれ育った大久保さんは、他のどこでもない故郷の美しい村での死を選んだ。
(略)
 私は数日間にわたって荒廃した街で車を走らせたが、津波で流された船が陸地に打ち上げられてしまったり、広大な大地の真ん中になぜか1台の自動販売機がたたずんでいたりと、さまざまな不思議な光景を目にした。
 道路は舗装されており、明日にでも人々の生活が戻りそうな気配が漂っていた。だが、現代のサムライ、飯舘村の大久保文雄さんはすべてを悟っていたのだろう。福島の問題を解決するには長い時間が必要になる。102歳の男性には、それを待つだけの時間がなかったということだ。
(引用終わり)
 
写真39関係
(抜粋引用開始)
 首輪で繋がれた犬たちが「ワンワンワン」と鳴いていました。「みんな逃げてってお前だけ置いて行かれたのかって。餌食わしたら、隣もワンワンって鳴いて。どこまで行ったって犬がいるわけよ。しょうがねえ、なんとか餌して毎日食わしてやるって始まったのよ。」当初、世話していた犬や猫の他に、今ではダチョウや牛も加わっています。「命の覚悟もしたぞ。たぶん今日明日は死ななくても5年6年後には分かんねえって。ガンになんのか白血病になんのかってそこまで考えたけど、やっぱり置いていくわけには行かないと思って。待ってんだもん朝行くと。
(引用終わり)