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柳澤協二氏が語る「北朝鮮核問題に見る戦略理論の混迷」~シリーズ「朝鮮半島の今を知る」(日本記者クラブ)から

 2018年7月1日配信(予定)のメルマガ金原.No.3195を転載します。
 
柳澤協二氏が語る「北朝鮮核問題に見る戦略理論の混迷」~シリーズ「朝鮮半島の今を知る」(日本記者クラブ)から
 
 昨日(6月30日)、今日(7月1日)の2日間、久しぶりに放送大学和歌山学習センターの面接授業を受講してきました。和歌山大学大学院教育学研究科教授の岡崎裕先生による「国際理解教育史~過去から未来へ」というもので、「国際理解教育」について、何の予備知識もなく、虚心に受講してきましたが、とても勉強になりました。
 2009年4月に放送大学の全科履修生になって以来の通算在籍学期数が「19」、今年10月~来年3月の次学期が在籍可能最終学期となりますので、いよいよ必修で1単位だけ残してある外国語科目を履修して、来年3月にはめでたく(?)放送大学を卒業する予定ですが、心残りなのは、面接授業を受講できなくなることです。今まで、再入学ということは考えていませんでしたが、面接授業のことを思うと少し考えがぐらつきますね。
 
 さて、先日、「平和のやめの戦争展わかやま2018」(7月28日・29日@プラザホープ)において、柳澤協二さん(元内閣官房副長官補)が講演される予定であることをご紹介しましたが(「平和のための戦争展わかやま2018」のご案内(2018年7月28日・29日@プラザホープ)/2018年6月28日)、ブログをアップしたのと同じ6月28日、柳澤協二さんが、日本記者クラブの招きにより、「北朝鮮核問題に見る戦略理論の混迷」と題してお話されている動画を発見しましたので、それをご紹介したいと思います。7月28日の和歌山市での講演会に参加される方には、予習としてお勧めします。
 
 なお、この柳澤さんの会見は、日本記者クラブが現在シリーズで行っている「朝鮮半島の今を知る」という研究会の第10回として開催されたものですから、過去の動画にもついでにリンクしておきます。ただし、第3回と第8回については動画が掲載されていません。理由は分かりませんが、第3回については、会見リポートを読むと、ゲストの古川勝久氏が「現実的に米朝会談が行われる可能性は非常に低いのでは」という意見を(3月23日の時点で)述べられたようです。
 
 私自身、最新の柳澤さんの回しか視聴していませんが、時間が作れれば視てみたいと思わせる会見もたくさんあります。「朝鮮半島の今を知る」という共通テーマについて、各ゲストの異なった視点からの見方を知ることによって、複眼的、立体的に対象を捉えることができる、というのが主催者の意図だと思います。
 
2018年06月28日15:00~16:30 9階会見場
朝鮮半島の今を知る(10) 北朝鮮核問題に見る戦略理論の混迷 
柳澤協二・元内閣官房副長官補(安全保障)(1時間28分)
(会見メモ)
米朝合意は「トランプが譲歩したように見えるが、譲歩された金正恩はこの合意を維持せざるを得なくなる。これを壊して米国と戦争すれすれまで行けるわけがない。その意味では金正恩が追い込まれている」と分析した。
司会 五味洋治 日本記者クラブ企画委員(東京新聞
 
2018年02月01日15:00~16:30 9階会見場
朝鮮半島の今を知る(1) 文在寅政権下の日韓関係 国際環境の変化とその影響 
木村幹・神戸大学教授(1時間34分)
(会見メモ)
「『韓国は日本を重要視している』との前提はもう通用しない。ただ韓国は日本の対米影響力は気にしている」「五輪の南北合同チームへの世論の反発は政権の誤算」「韓国の進歩派は民族主義者の顔を持つ」。文在寅政権を歯切れよく論評した。
司会:五味洋治 日本記者クラブ企画委員(東京新聞
 
2018年02月16日15:00~16:30 10階ホール
朝鮮半島の今を知る(2) 南北関係の視点
李鍾元・早稲田大学大学院教授(1時間39分)
(会見メモ)
李鍾元さんは、韓国の大邱出身で1982年来日。立教大学法学部教授などを経て2012年4月から早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授。韓国の世論調査をもとに「五輪の南北合同入場は支持53%、女子南北合同ホッケーチームは反対が50%。昔ならほとんどが賛成。隔世の感がある」と述べた。
司会:五味洋治 日本記者クラブ企画委員(東京新聞
 
2018年03月23日13:00~14:30 10階ホール
朝鮮半島の今を知る(3)  
古川勝久・国連北朝鮮制裁委専門家パネル元委員
(会見メモ)
北朝鮮へは、より強い制裁を科すのではなく、現在の制裁をしっかり実行することが大切」。制裁の網をかいくぐって物資が流通している実態を、具体例を挙げて詳細に解説した。
司会 五味洋治 日本記者クラブ企画委員(東京新聞
※動画はありません。
 
2018年04月06日14:00~15:30 10階ホール
朝鮮半島の今を知る(4) 北朝鮮 意思決定の構造
李相哲・龍谷大学教授(1時間22分)
(会見メモ)
金正日秘録 なぜ正恩体制は崩壊しないのか』(産経新聞出版)などの著書がある李相哲氏と、『金正恩 狂気と孤独の独裁者のすべて』(文藝春秋)を3月に出版した五味洋治氏が、北朝鮮の意思決定メカニズム、権力構造について対論形式で考察した。
司会 五味洋治 日本記者クラブ企画委員(東京新聞
 
2018年04月16日13:00~14:30 10階ホール
朝鮮半島の今を知る(5) 文在寅政権のビジョン 
浅羽祐樹・新潟県立大学教授(1時間34分)
(会見メモ)
新潟県立大学の浅羽祐樹教授が、「朝鮮半島の論理をどう読み解くのか」と題して韓国の政治・外交の見方を分析した。
司会 五味洋治 日本記者クラブ企画委員(東京新聞
 
2018年05月10日14:00~15:30 9階会見場
朝鮮半島の今を知る(6) 北朝鮮核危機とサミット外交
小此木政夫・慶応大学名誉教授(1時間37分)
(会見メモ)
北朝鮮は、軍事力の二義性=抑止力と外交力をよく理解している。核ミサイルがなければ誰も相手にしないことをわかっている」「米国は北朝鮮を放置すれば米本土に到達する核ミサイルが完成することを重く見た」などの分析を披露しながら、初の米朝首脳会談への動く朝鮮半島情勢について話した。
司会 五味洋治 日本記者クラブ企画委員(東京新聞
 
2018年05月30日10:30~12:00 10階ホール
朝鮮半島の今を知る(7) 
アンドレイ・ランコフ・韓国・国民大学教授(1時間28分) 
(会見メモ)
ランコフ氏は北朝鮮金日成総合大学への留学経験があり、『北朝鮮の核心――そのロジックと国際社会の課題』など北朝鮮関連の著作も多い。
「市民の生活は向上している。地方も向上しているが平壌のスピードとは差があり、地方と平壌の格差は広がっている」「金正恩が選ぶ道は<開放なき改革>しかない。生活水準の向上で民心をつかみながら、韓国の現状を民衆が知ることのないよう政治的な締め付けは強化せざるを得ない」「トランプ米大統領の出現で<米国の先制攻撃はない>という前提が崩れた」と、5月に訪朝した際の写真をまじえながら現状を分析した。
司会 五味洋治 日本記者クラブ企画委員(東京新聞
通訳 李希京
 
2018年06月07日16:00~17:30 9階会見場
朝鮮半島の今を知る(8) 
礒﨑敦仁・慶応大学准教授
(会見メモ)
司会 五味洋治 日本記者クラブ企画委員(東京新聞
※動画はありません。
 
2018年06月19日13:00~14:30 9階会見場
朝鮮半島の今を知る(9) 米朝首脳会談の評価と今後の展望 
西野純也・慶応大学教授(1時間34分)
(会見メモ)
6月12日の米朝首脳会談に至るまでの経緯と合意事項などその結果について分析、朝鮮半島の安全保障秩序の展望について話した。
司会 五味洋治 日本記者クラブ企画委員(東京新聞