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12月8日未明の参議院本会議場で山本太郎議員(自由党)が叫んだ言葉を記録する~会議録には載らないだろうから

 2018年12月9日配信(予定)のメルマガ金原No.3356を転載します。
 
12月8日未明の参議院本会議場で山本太郎議員(自由党)が叫んだ言葉を記録する~会議録には載らないだろうから
 
朝日新聞デジタル 2018年12月8日06時37分
改正入管法が可決、成立 外国人労働者の受け入れ拡大
(抜粋引用開始)
 外国人労働者の受け入れ拡大に向けた改正出入国管理法(入管法)が、8日未明の参院本会議で採決され、自民、公明両党と日本維新の会、無所属クラブの賛成多数で可決、成立した。賛成161票、反対76票だった。これに先立つ参院法務委員会では、与党は主要野党の反対を押し切って採決を強行した。来年4月1日に施行される。
 改正法は政府が指定した業種で一定の能力が認められる外国人労働者に対し、新たな在留資格「特定技能1号」「2号」を付与することが柱。政府は介護や建設など14業種を検討の対象とし、5年間で最大約34万5千人の受け入れを見込む。ただ、こうした主要項目は成立後に省令などで定めるとしている。
(略)
 野党は「白紙委任法だ」として今国会での成立阻止を目指し、7日に山下氏の問責決議案を、夜には首相の問責決議案を相次いで参院に提出。いずれも参院本会議で与党の反対多数で否決されたが、与党が目指した7日中の改正法成立は日付を越えて大幅にずれ込んだ。
 横山信一委員長(公明)が職権で開いた参院法務委は、8日午前0時過ぎに、反対する野党議員が委員長席に詰め寄るなか、与党が採決を強行した。その後、午前4時過ぎの参院本会議で改正法が成立した。立憲民主党有田芳生氏は反対討論で「拙速な審議、一時しのぎの対策では必ず禍根を残す」と訴えた。
(略)
(引用終わり)
 
 会議録の公開はまだ先のことですが、参議院インターネット審議中継に、動画と共に「会議の経過」が掲載されますので、とりあえずそれを引用しておきます。
 ちなみに、肝心の中継動画については、衆議院インターネット審議中継と異なり(衆議院は第174回国会(常会)以降の録画は全て継続して公開されています)、参議院の場合、「視聴できるのは、各国会ごとに、会期終了日から1年が経過した日までです」(よくある質問)ということなので、動画の視聴自体、早めにお願いします。
 
 まずは、12月8日の法務委員会です。
 参議院インターネット審議中継のトップページの審議中継カレンダーから「12月8日」を選択し、「会議を検索」で「法務委員会」を選択してください。
 
開会日 2018年12月8日
会議名 参議院 法務委員会
審議時間 約22分
(引用開始)
会議の経過
法務委員会(第九回)
 出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案(閣法第一号)(衆議院送付)について討論の後、可決した。
 なお、附帯決議を行った。
(引用終わり)
 
 次に本会議です。同じ要領で、参議院インターネット審議中継のトップページの審議中継カレンダーから「12月8日」を選択し、「会議を検索」で「本会議」を選択してください。
 
開会日 2018年12月8日
会議名 参議院 本会議
審議時間 約2時間55分
(引用開始)
会議の経過
〇議事経過 今八日の本会議の議事経過は、次のとおりである。
開会 午前一時二十一分
 日程第一 経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
 日程第二 日本国と欧州連合及び欧州連合構成国との間の戦略的パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
 右の両件は、外交防衛委員長から委員会審査の経過及び結果の報告があって、討論の後、押しボタン式投票をもって採決の結果、日程第一は賛成一六七、反対七一にて承認することに決し、日程第二は賛成二二三、反対一五にて承認することに決した。
 日程第三 地方公共団体の議会の議員及び長の任期満了による選挙等の期日等の臨時特例に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 右の議案は、政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員長から委員会審査の経過及び結果の報告があった後、押しボタン式投票をもって採決の結果、賛成二三七、反対〇にて全会一致をもって可決された。
 日程第四 食品表示法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 右の議案は、消費者問題に関する特別委員長から委員会審査の経過及び結果の報告があった後、押しボタン式投票をもって採決の結果、賛成二三八、反対〇にて全会一致をもって可決された。
 日程第五 特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律案(衆議院提出)
 日程第六 研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)
 右の両案は、文教科学委員長から委員会審査の経過及び結果の報告があった後、押しボタン式投票をもって採決の結果、日程第五は賛成二三七、反対〇にて全会一致をもって可決、日程第六は賛成二一五、反対二二にて可決された。
 日程第七 ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の総合的かつ一体的な推進に関する法律案(衆議院提出)
 日程第八 建築士法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
 日程第九 貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
 右の三案は、国土交通委員長から委員会審査の経過及び結果の報告があった後、押しボタン式投票をもって採決の結果、賛成二三七、反対〇にて全会一致をもって可決された。 日程第十 天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律案(内閣提出、衆議院送付)
 右の議案は、内閣委員長から委員会審査の経過及び結果の報告があった後、押しボタン式投票をもって採決の結果、賛成二一九、反対一四にて可決された。
 日程第十一 移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律案(厚生労働委員長提出)
 日程第十二 健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法案(厚生労働委員長提出)
 日程第十三 成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律案(衆議院提出)
 右の三案は、厚生労働委員長から日程第十一及び第十二については趣旨説明、日程第十三については委員会審査の経過及び結果の報告があった後、押しボタン式投票をもって採決の結果、賛成二三七、反対〇にて全会一致をもって可決された。
 日程第十四 漁業法等の一部を改正する等の法律案(内閣提出、衆議院送付)
 右の議案は、農林水産委員長から委員会審査の経過及び結果の報告があって、討論の後、押しボタン式投票をもって採決の結果、賛成一六五、反対七二にて可決された。
 出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 右の議案は、日程に追加し、法務委員長から委員会審査の経過及び結果の報告があって、討論の後、本院規則第百三十八条に基づく要求により、記名投票をもって採決の結果、賛成一六一、反対七六にて可決された。
散会 午前四時八分
(引用終わり)
 
 上記のとおり、「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案」については記名投票が行われることになり、伊達忠一議長が討論を終えて採決に入ることを宣したのが、開会から約2時間31分経過した時点(インターネット審議中継の2時間37分)でしたから、8日の3時52分頃でしょうね。
 
 この投票で話題となった自由党共同代表の山本太郎議員による与党議員に対する不規則発言(罵倒と言ってもいいのですが)をいち早く詳しく報じたのは、ネットで調べる限りでは日刊スポーツでした。
 
日刊スポーツ [2018年12月8日5時34分]
山本太郎氏が与党に「保守と名乗るな」と怒り絶叫
(抜粋引用開始)
 今国会最大の焦点だった、外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法などの改正案は8日午前4時すぎ、参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。
 各議員の投票の際、自由党山本太郎参院議員は、「牛歩」で最後の抵抗を試みた後、演壇の上から「(法案に)賛成する者は、2度と『保守』と名乗るな!。保守と名乗るな、『保身』だ!」と、与党席に向かって絶叫した。
 与党が、安倍官邸の言うがままに法案成立に突き進んだ流れを踏まえ、「(賛成する議員は)官邸の下請け、経団連の下請けだ。この国に生きる人を、低賃金競争に巻き込むのか。恥を知れ」と、憤った。
(略)
(引用終わり)
 
 この「怒り絶叫」の部分を参議院インターネット審議中継から切り取ってアップしている動画がありますので、とりあえずリンクしておきます(早晩削除される可能性がありますが)。
 
山本太郎 議員「保守と名乗るな!!保身と名乗れ!!恥を知れ!!」(1分03秒)
 
 この山本太郎議員の発言が参議院会議録に記録されることはないでしょうし、先ほども書いたとおり、インターネット審議中継ですら、(今のところは)1年で削除されてしまいますので、インターネット上に、正確な発言(私的・会議録?)を残しておくことにもそれなりの意義はあると思いますので、参議院インターネット審議中継から書き起こしてみます。
 
2時間47分41秒
議長 速やかに投票願います。
 
2時間48分00秒
議長 速やかに投票願います。
 
2時間48分05秒
議長  このままでは投票時間を制限せざるを得ません。
 
2時間48分25秒
議長 速やかに投票を願います。
 
2時間48分44秒
議長 速やかに投票を願います。ただいま行われております投票につきましては、爾後1分間に制限致します。時間がまいりましたら投票箱を閉鎖致します。速やかに投票をお願い致します。
 
2時間49分35票
議長 残り30秒となりました。
 
2時間49分47秒
山本太郎議員 賛成する者は二度と保守と名乗るな。保守と名乗るな。官邸の下請け。経団連の下請け。竹中平蔵の下請け。
 
2時間50分01秒
議長 議長の許可なく発言するのをおやめください。
 
2時間50分05票
山本太郎議員 この国に生きる人々を低賃金競争に巻き込むのか。世界中の低賃金競争に。恥を知れ。二度と保守と名乗るな。保身と名乗れ。保身だ。
 
2時間50分23秒
山本太郎議員 投票し、議長に一礼して降壇。
 
 以上の2分42秒の映像を、参議院インターネット審議中継で是非ご覧いただき、目に焼き付けておいていただければと思います。
 山本議員の行動を是とするか、非とするか、それは人それぞれでしょうが(もちろん私は支持しますが)、このようなことが8日未明の参議院本会議場であったということは、広く国民が知っておくべきでしょう。
 上西充子法政大学教授が提唱される国会可視化の一助にでもなればと思い、ご紹介しました。