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4/10日弁連の意気込みが伝わるシンポジウム「集団的自衛権と憲法-『積極的平和主義』を問う」

 今晩(2014年3月29日)配信した「メルマガ金原No.1680」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
4/10日弁連の意気込みが伝わるシンポジウム「集団的自衛権憲法-『積極的平和主義』を問う」
 
 来る4月10日(木)午後6時から、東京の弁護士会館において、日本弁護士連合会が主催するシンポジウム「集団的自衛権憲法-『積極的平和主義』を問う」が開催されます。共催団体の中に、いつもの東京3会や関東弁護士会連合会の他に、新外交イニシアティブ(ND)が加わっていたり、明日の自由を守る若手弁護士の会が「協力」としてクレジットされていたり、日弁連の意気込みが伝わってくるようです。
 
 登壇者の顔ぶれを見ても、阪田雅裕さん(元内閣法制局長官、弁護士)や半田滋さん(東京新聞論説兼編集委員)が、この間、憲法解釈の変更による集団的自衛権行使容認を厳しく批判する代表的論客として活躍されていることはご紹介するまでもないと思いますが、私が注目したのは北澤俊美さん(元防衛大臣参議院議員)です。
 以前書いたメルマガ(ブログ)「若いお母さんのための憲法9条入門~かけがえのない価値と今、目の前にある危機~」にも引用しましたが、今回のシンポに北澤さんと一緒に登壇される半田滋さんの著書『集団的自衛権のトリックと安倍改憲-「国のかたち」変える策動』(高文研)の中で紹介されていた北澤さんの発言を再度引用します。
 
(引用開始)
「2年間防衛相をやって、一番心強かったのは憲法9条。中国の動きが激しくなる、米
国にもどう対応すればいいのかという狭間で、憲法9条があるから『そこのところまで』となる。憲法9条が最大のシビリアンコントロールだったとしみじみ感じるのです」民主党「近現代史研究会」での発言)
「あちこちの部隊に行ったから分かるが、自衛官はみんないい若者だ。東日本大震災
で献身的な活動をしただろう。あれが本当の自衛官だ。しかし、国防軍になるとみんな逃げ出して、違う性質の者と入れ替わるのではないかと心配だ」(半田滋氏によるインタビューに答えて)
(引用終わり)
 
 北澤さんが防衛大臣時代に推進した政策に賛同できない人も少なくないと思いますが、「今はそんなことを言っている場合ではない。もっと大事なことがある」という段階であることは明らかでしょう。
 
 ところで、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認すべきという論者はこのシンポには登壇しないようですが、交渉したが断られたのか、それともはなから声もかけなかったのか、どちらでしょう?
 仮に、北岡伸一氏(国際大学学長、安保法制懇座長代理)や西修氏(駒澤大学名誉教授、安保法制懇委員)のような人が登壇して発言したとしても、議論がかみ合うはずがないということは、この人たちの発言をフォローしていれば分かることではありますが。
 
 ちなみに、このシンポジウムは、新年度から憲法委員会が組織変更して発足する日弁連・憲法問題対策本部の最初の企画になるのだと思います(私のブログ「憲法の危機に日弁連はどう立ち向かうのか(一会員からの要望)」をご参照ください)。

 


日弁連公式サイト イベント告知のページより転載
 
日本弁護士連合会シンポジウム
集団的自衛権憲法-「積極的平和主義」を問う

安倍首相が主張する「積極的平和主義」とは一体何でしょうか。
「平和」という言葉が使われているものの、その実態は憲法の平和主義を捨て、軍事
力の行使をいとわない安全保障戦略ではないでしょうか。
「積極的平和主義」の中身や、集団的自衛権の行使を容認するとどうなってしまうの
か。
皆様とともに考えてみたいと思います。

日時 2014年4月10日(木)18時~20時30分
場所 弁護士会館2階講堂「クレオ
(→会場地図)
 http://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/map.html
(千代田区霞が関1-1-3 地下鉄丸ノ内線・日比谷線・千代田線 「霞ヶ関駅
B1-b出口直結)
参加費 無料
参加対象・人数 どなたでも御参加いただけます。
内容(予定)
1 DVD上映
  「憲法かみしばい」(明日の自由を守る若手弁護士の会作成)
2 基調報告
  堀井 準(日弁連憲法委員会事務局次長)
3 講演
  北澤 俊美氏(元防衛大臣参議院議員
4 パネルディスカッション
  パネリスト
   北澤 俊美氏(元防衛大臣参議院議員
   阪田 雅裕氏(元内閣法制局長官、弁護士)
   谷口 真由美氏(大阪国際大学准教授、全日本おばちゃん党代表代行)
   半田 滋氏(東京新聞論説兼編集委員)
  コーディネーター
   永尾 廣久(日弁連憲法委員会委員長)
   猿田 佐世(日弁連憲法委員会幹事、新外交イニシアティブ事務局長)

チラシ(PDFファイル;461KB)
 
主催 日本弁護士連合会
共催 東京弁護士会第一東京弁護士会第二東京弁護士会、関東弁護
会連合会、新外交イニシアティブ(ND)
協力 明日の自由を守る若手弁護士の会
問い合わせ先 日本弁護士連合会 人権部人権第二課
TEL:03-3580-9507 FAX:03-3580-2896
 
※当連合会では、本シンポジウムの内容を記録し、また、成果普及に利用するため、会場での写真・映像撮影及び録音を行っております。撮影した写真・映像及び録音した内容は、当連合会の会員向けの書籍のほか、当連合会のホームページ、パンフレット、一般向けの書籍等にも使用させていただくことがあります。撮影されたくない参加者の方は当日、担当者にお申し出ください。

※報道機関及び個人による取材の可能性もあり、撮影された映像・画像はテレビ、
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