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ウソとごまかしの「安倍政治」総検証!~4人の呼びかけ人(小森陽一氏、右崎正博氏、古賀茂明氏、上西充子氏)が語った

 2018年12月4日配信(予定)のメルマガ金原No.3351を転載します。
 
ウソとごまかしの「安倍政治」総検証!~4人の呼びかけ人(小森陽一氏、右崎正博氏、古賀茂明氏、上西充子氏)が語った
 
 「「いまこそウソとごまかしの「安倍政治」に終止符を!」アピールへのネット賛同署名募集中!」というブログを書いたのは9月11日のことでした。
 それからはや3か月近くが経ち、昨日(12月3日)、衆議院第1議員会館 地下1階大会議室において、呼びかけ人主催講演会「ウソとごまかしの『安倍政治』総検証!」が開催されました。
 呼びかけ人のお1人であり、昨日も司会を務められた澤藤統一郎弁護士のブログ「憲法日記」に、早速、昨日の模様がレポートされていました。議員会館安倍晋三議員事務所を訪ね、署名簿を渡そうとしたが秘書に受け取りを拒否され、アピールだけ渡したところで扉を閉められた顛末が詳しく語られています。
 
2018年12月3日
大いに盛り上がった院内集会「ウソとごまかしの『安倍政治』総検証!」
 
 本院内集会については、「Makabe Takashi」さんが動画をアップしてくださっていますので、ご紹介したいと思います。
 
ウソとごまかしの「安倍政治」総検証 2018年12月3日(1時間47分)
冒頭~ 司会 澤藤統一郎さん(弁護士)
1分~ 開会の挨拶 浜田桂子さん(絵本作家)
14分~ 小森陽一さん(東京大学大学院教授) 
   「安倍政治」と「ポスト真実
33分~ 右崎正博さん(獨協大学名誉教授)
   「公文書管理」と「ポスト真実
54分~ 古賀茂明さん(元経済産業省官僚)
   日米FTA(自由貿易協定)と「ポスト真実
1時間18分~ 上西充子さん(法政大学キャリアデザイン学部教授)
   「働き方改革」一括法と「ポスト真実
1時間34分~ 各参加者からの発言
 
 この集会での上西充子さんの冒頭でのご紹介にあるとおり、「ご飯論法」が栄えある(?)流行語大賞トップテン入りしたとのことなので、その選評をご紹介しておきます。
 流行語大賞と言いますが、正確には「「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン新語・流行語大賞」なのですね。ついでに、「ご飯論法」以外も結果のみご紹介しておきます。
 
第35回 2018年 授賞語
(引用開始)
トップテン eスポーツ(一般社団法人日本eスポーツ連合
トップテン (大迫)半端ないって(受賞者辞退)
トップテン おっさんずラブテレビ朝日ドラマ制作部「おっさんずラブ」チーム)
トップテン ご飯論法(上西充子さん(法政大学キャリアデザイン学部教授)/紙屋高雪さん(ブロガー・漫画評論家))
裁量労働制に関する国会審議の中で加藤厚生労働大臣が行った、論点をすり替えたのらりくらりとした答弁をさして広まったのがご飯論法加計学園問題で5月に参考人招致された柳瀬唯夫元秘書官、同じく加計学園問題について答弁する安倍晋三首相、森友学園問題で証人喚問に立った佐川宣寿前国税庁長官、その他巨大看板問題で追及を受ける片山さつき議員など、この「ご飯」は赤坂自民亭のメニューにあるのだろうか。さらに今年は「記憶にございません」の次世代フレーズ「刑事訴追の恐れがありますので差し控えます」も多用され、国民をあきれかえらせた。
登壇者:紙屋 高雪さん(ブロガー・漫画評論家)と上西 充子さん(法政大学キャリアデザイン学部教授)
トップテン 災害級の暑さ(気象庁
トップテン スーパーボランティア(受賞者辞退)
トップテン 奈良判定(受賞者なし)
トップテン ボーっと生きてんじゃねーよ!(NHK番組「チコちゃんに叱られる!」チコちゃん)
トップテン #MeToo(私も#MeTooと声を上げた全ての人)
 
 それから、「ご飯論法」は、「第3回 大辞泉小学館)が選ぶ新語大賞2018」で、大賞「空白恐怖症」に次ぐ次点2点の1つとなりました(もう1つは「卒婚」)。こちらの方も、【ご飯論法】の説明文と、審査委員の1人である田中牧郎明治大学国際日本学部教授の選評をご紹介しておきます。
 
選考結果発表
(引用開始)
次点【ご飯論法
言い逃れ答弁の論法で、「朝ごはんを食べましたか?」という質問に「(朝、パンは食べたけど、ごはん=米飯は)食べていない」と答えるようなやり方。
(引用終わり)
 
田中牧郎先生の選評
(引用開始)
次点には【卒婚】と【ご飯論法】を選びました。離婚はせずに、お互いの生き方を尊重する新たな人生に踏み出す【卒婚】は、選考会のあと、元貴乃花親方の離婚が報じられ、元親方は、自らの選択は【卒婚】であると記者に語ったといいます。それが一般化すると、離婚をした上で、それぞれが新たな人生を生きる、という意味も帯びてきます。新しい言葉だけに、意味の変化は注意深く追う必要があります。
朝食にパンは食べたのに米のご飯は食べてないからと、「朝ご飯食べたか」という質問に、「ご飯は食べてない」とはぐらかす【ご飯論法】は、現政権の政治姿勢への批判の言葉の中で、特に力を持ちました。強く印象に残る新語が、昨年の「忖度」に続いて、政権批判の現場から出ることになりました。
(引用終わり)
 
 なお、「いまこそウソとごまかしの「安倍政治」に終止符を!アピール」への賛同署名は現在も募集されています。この稿を書いている段階で確認したところ、目標の1万人にまだ1200人以上必要でした。
 あなたも是非ご署名を。
 
 最後に、上記アピール全文を再度引用しておきます。
 
(引用開始)
           いまこそウソとごまかしの「安倍政治」に終止符を!アピール
 
1 公文書は私たち国民が共有する知的資源
 私たち国民が政府の諸活動などを十分かつ正確に知ることは、この国の主権者として様々な物事を決めたり判断するために必要不可欠なことであり、国民主権や民主主義を成り立たせるための最低限のルールです。
 そのため、日本国憲法は国民の「知る権利」を保障し、公文書管理法は公文書を「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」と位置づけ、その適正な管理等を通じて国等の「諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにする」としています。また、情報公開法も、国民主権の理念に則って「政府の有する諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的とする」としています。
 
2 公文書の隠蔽・改竄、廃棄・捏造は国民主権・民主主義を破壊する
 しかし、安倍政権のもとで、公文書・公的情報の隠蔽・改竄、廃棄・捏造が横行し、権力のウソやごまかしによって国民主権や民主主義を支える土台が破壊されようとしています。
 森友学園へ約8億円もの値引きをした上で国有地が払い下げられた件で、安倍首相は「私や妻が関係していれば、首相も国会議員もやめる」と答弁しましたが、その後、財務省によって、安倍昭恵氏の名前などが記載された決裁文書が廃棄や改竄されていたことが明らかとなりました。
 加計学園に半世紀ぶりの獣医学部設置を認可した件でも、安倍首相は「私がもし働きかけて決めているのであれば、責任を取る」と答弁しましたが、その後、内閣府が「総理のご意向」「官邸の最高レベルがいっている」と述べたとする文科省文書や、2015年2月に安倍首相が加計孝太郎氏と面会し新しい獣医学部を「いいね」と述べたとする愛媛県文書などが相次いで発覚しました。
 南スーダンの首都ジュバで発生した武力紛争を「戦闘」と記録した南スーダンPKO派遣自衛隊日報が廃棄、隠蔽されていた問題に続き、稲田朋美防衛相(当時)が「ない」と答弁していたイラク派遣自衛隊日報も、実は存在し、そのことが1年以上も隠蔽されていたことも明らかになりました。働く人の健康と命にかかわる「働き方改革」の件でも、「裁量労働制で働く方の労働時間は平均的な方で比べれば一般労働者よりも短いというデータもある」という安倍首相の答弁は、根拠とされた厚労省「平成25年度労働時間等総合実態調査」のデータを政府に都合のいいように加工し捏造したものであることが発覚しました。
 
3 「大本営発表」の歴史を繰り返すことを拒否する
 権力者が自らに都合の悪い情報を隠したり、虚偽の情報を流したりすれば、国民は本当のことを知らないまま、権力の意図する方向に流され、いつの間にか取り返しのつかない事態に陥ってしまう。これが歴史の教訓です。日本でも、戦果を捏造した「大本営発表」が国民を総動員する手段として利用され、悲惨な戦争へと突き進み、あの破局と悲劇をもたらしました。それだけに権力のウソやごまかしは絶対に許されることではありません。
 しかも、この間の公文書や公的情報の隠蔽や改竄、廃棄や捏造などの一連の出来事の背景には、安倍首相をはじめとする安倍政権の中枢を担う政治家や官僚が、公権力を私物化し、国民の血税で自らの利益を実現しようとしている構図が透けて見えます。
この問題の本質は、権力の私物化と国民の「知る権利」の侵害、そして国民主権や民主主義の破壊であり、主権者である国民に対する重大な背信行為にほかなりません。
 日本国憲法は前文で「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言」していますが、権力のウソやごまかしによって国民主権や民主主義が失われるとき、戦前のような社会が再び到来することにもなりかねません。
 
4 ウソとごまかしの「安倍政治」に終止符を
 安倍首相は「膿を出し切る」といったことを述べるだけで、これまで明らかにされてきた事実に真摯に向き合うことをせず、疑惑解明のための具体的な行動もなにひとつ取ろうとしません。さらには、自身の都合が悪くなると、前記の森友学園に関する答弁について「贈収賄は全くない、という文脈で一切関わっていないと申し上げた」と言を左右し、加計学園に関する首相発言を記録した愛媛県文書についても「伝聞の伝聞」としてごまかすなど、自身の発言に責任を持つという政治家としての最低限の責務すら放棄しています。これらは、真相の徹底解明をのぞむ多くの国民の声を無視し、まるで、時が経てば国民は忘れる、とでも考えているかのような態度といわざるをえません。
 私たちは、国民主権や民主主義といった私たちの社会の土台が蝕まれ、破壊されようとしている危機を黙って見過ごすわけにはいきません。
 この時代を生きる私たちは、主権者として民主主義を求める声をひろく集め、真実を明らかにし、ウソとごまかしの「安倍政治」に今こそ終止符を、と訴えます。
 
<呼びかけ人>
・青井未帆(学習院大学法科大学院教授)
浅倉むつ子早稲田大学大学院法務研究科教授)
池田香代子(ドイツ文学者・翻訳家)
・右崎正博(獨協大学名誉教授)
・上西充子(法政大学教授)
・上脇博之(神戸学院大学法学部教授)
・阪口徳雄(弁護士)
・澤藤統一郎(弁護士)
寺脇研京都造形芸術大学教授 元文部官僚)
・中野晃一(上智大学教授)
・濱田邦夫(元最高裁判事 弁護士)
・浜田桂子(絵本作家、画家)
・堀尾輝久(東京大学名誉教授)
山口二郎(法政大学教授)
・横湯園子(元中央大学教授)
(引用終わり)