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開催予告2/24「八法亭みややっこの憲法噺」(憲法9条を守る和歌山市共同センター)

 2017年12月11日配信(予定)のメルマガ金原.No.3013を転載します。
 
開催予告2/24「八法亭みややっこの憲法噺」(憲法9条を守る和歌山市共同センター)
 
 昨日のブログ(希望の37人が参加して大成功!「政治をなおそうデモ2」)の(付録2)としてご紹介した「八法亭みややっこの憲法噺」(憲法9条を守る和歌山市共同センター)を、(付録)のままでは埋もれてしまい、情報拡散の役に立ちませんので、あらためて一本立ちさせることにしました。 
 まずは、昨日(付録)として書いた本文とチラシからの転記情報を再掲します(一部手直ししました)。
 
 昨日の「政治をなおそうデモ2」で最高齢スピーカー(?)として登壇した深谷登(ふかや・のぼる)さん。昨日は、日本年金者組合和歌山県本部書記長としてのスピーチでしたが、深谷さんには、「憲法9条を守る和歌山市共同センター」(市9条センター)事務局長(だったかな)という顔もあり、デモスタート前に、2月に行う企画のチラシを戴きましたので、その内容を速報します。
 もともとも、市共同センターは、例年なら10月ころに憲法講演会を開催していたのですが、当初予定していた講師候補者の泥憲和さんが急逝されたため、秋の企画は断念し、2月に別企画をやることになったようです。
 以下、チラシ記載情報を転記します。
 
(引用開始)
安倍9条改憲NO!3000万署名推進  
八法亭みややっこの憲法
 
 目からうろこの憲法
 暮らしのなかに息づく憲法
 縦横無尽に語ります
 
日時 2018年2月24日(土)午後1時30分~4時
場所 和歌山市勤労者総合センター 6階
口演 八法亭みややっこ さん
資料代 500円(高校生以下無料)
 
弁護士 飯田美弥子(みややっこ)プロフィール
水戸一校落研出身。離婚後に、司法試験合格。八王子合同法律事務所所属のため「八法亭みややっこ」と名乗る。
ハンセン病国賠訴訟弁護団京王電鉄バス分社化リストラ争議弁護団、高尾山にトンネルを掘らせない天狗裁判弁護団、再審布川事件弁護団、痴漢えん罪沖田国賠事件弁護団、日の丸君が代強制反対裁判弁護団(市立中学校教師)などに参加、そのほか労働事件・市民事件など、弁護士業務の傍ら、憲法落語を始めたところ、全国から依頼が殺到中!
著書等「八法亭みややっこの憲法噺」「八法亭みややっこの日本を変える憲法噺」「八法亭みややっこの世界が変わる憲法噺」
 
主催 憲法9条を守る和歌山市共同センター
連絡先:和歌山市湊通り丁南1丁目1-3 和歌山地区労内 TEL:073-436-3578
(引用終わり)  
 
 ここからは、上記の基本情報に付随した参考情報です。
 まず、「八法亭みややっこ」こと飯田美弥子(いいだ・みやこ)弁護士のプロフィールに補足するとすれば、去る10月22日に投開票が行われた第48回衆議院議員総選挙において、東京24区(重複立候補した比例・東京ブロックの名簿順位は6位)から立候補(日本共産党公認)したものの、惜しくも当選には至らなかったことでしょうか。
 ちなみに、今回の選挙、東京ブロックでの共産党の当選者は2人でしたから、そもそも当選可能性はそんなに高くなかったでしょう。
 
 なお、飯田弁護士が、法学館憲法研究所「今週の一言」コーナーに寄せた短文と、マガジン9「伊藤塾・明日の法律家講座レポート」をご紹介しておきます。
 
法学館憲法研究所「今週の一言」 2014年3月31日
歴女」の自民党改憲案批判
(抜粋引用開始)
 私は私なりに、日本を、日本文化を愛している。茶道の茶名を持ち、書道も四段で、しばしば歌舞伎や能も観に行く。
 和服を着て座布団に座り扇子を持って…という、落語スタイルで、自民党改憲案を批判する講義もしている(「高座」と呼んでいる)。
 日の丸に正対して君が代を大きな声で歌うか否かで、私の愛国心を測って欲しくない。
 私は、日の丸君が代強制反対の裁判も担当したが、都教委の「日の丸」正当化の根拠も誤りだった。都教委は、日の丸を、「平家物語」以来、国民に定着した旗印だと主張していた。とんでもないことだ。屋島の闘いで、那須与一が射抜いたのは、「みなぐれないに日のいだしたる」、すなわち、紅地に金の丸の扇だったのだ。白地に赤い日の丸ではない。
 白地に赤い日の丸は、せいぜい明治時代から定形化されたにすぎない。
 欺瞞や強制で、愛は生まれない。というより、愛される自信があれば、欺瞞や強制は必要ない。
 政府自民党には、かつての過ちも含めたこの国の歴史を、丸ごと愛する姿勢を求めたい。歴史を都合よくつぎはぎすることは、本当にみっともない。
 「間違ったことなどしたことない。」と誤魔化している人ほど、自分の国に自信を持っていないように感じられるのは、私だけだろうか。
(引用終わり)
 
マガジン9「伊藤塾・明日の法律家講座レポート」 2015年7月29日@東京校
今の憲法は日本の宝、世界の宝~八法亭みややっこの憲法  飯田美弥子 氏
(抜粋引用開始)
はじめに
 飯田美弥子さんは、週末になると「八法亭みややっこ」として落語で「憲法噺」をされているユニークな弁護士です。飯田さんがこのスタイルで憲法のことを話すようになったのは2013年5月から。以来、評判を呼んだこの噺を100回以上全国各地で演じてこられました。飯田さん自身も想像しなかったというこの広がりは、「安倍政権による改憲論議に対して国民が漠然と感じている不安感によってもたらされている」と言います。この講座では落語を通じて、自民党がめざしている改憲案の問題点などを、わかりやすく伝えていただきました。
どうして「みややっこ」になったのか?
 私は月曜から金曜まで弁護士をして、この2年間は土日祭日に落語をやるという生活を続けています。2012年の暮れに第二次安倍政権が発足しました。それで危機感を持った私は2013年の5月から八法亭みややっこを始めて、当初は八王子や近隣の市で「公演」をしていましたが、2014年春からは毎週末ほとんど着物を着て地方を回っています。早く安倍政権に退陣してもらわないと忙しくて仕方ありません(笑)。ちなみに「八法亭」という名前は八王子法律事務所からとったものです。
 こういう格好で憲法噺をするようになったきっかけは、私は弁護士ですから、憲法の話をして欲しいという講演依頼があるんですね。2013年5月に予定していた講演で主催者が事前に質問事項を送ってこられたのですが、「憲法は私たちの暮らしにどう活きているのですか?」と書いてあったんです。私はこの質問にイスからずり落ちそうになりました。というのも、この主催者の方たちはその前に伊藤塾塾長の伊藤真さんの憲法についての熱い話を聞いていたはずだからです。せっかく塾長の密度の濃い話を聞いて感激して帰っても、いざ自分の生活を振り返ると、憲法がどうつながっているのかわからないということでした。
 もしスーツ姿で行ってこういう質問を受けたら、思わずしかり飛ばしてしまうかもしれません。相手も「弁護士の先生」が相手だと構えて怖がってしまいます。そこで、高校時代にやっていた落語のスタイルでやってみようと考えました。こういう格好で座布団に乗って話したところ、同じ話をしても反応が違って、喜んでもらえたんです。初めてやった「みややっこの憲法噺」が評判を呼び、1回講座をやると2回お声がかかるという風に広がっていきました。今では来年6月まで予約が入っているという、何とも複雑な心境です。
(略)
日本国憲法の理念は13条にある
 大日本帝国憲法天皇が主権者だというお話をしました。それに対して日本国憲法国民主権ですね。ではその日本国憲法の一番大切な理念はなんでしょうか?それは憲法13条にある個人の尊厳原理というもので、「すべて国民は、個人として尊重される」という一文です。「幸福追求に対する国民の権利については、国政の上で最大限尊重される」というのは、「誰でも好きなように生きていいんだよ」と言っているのです。
 私はこのように、毎週休日を使って地方に行って落語をしています。「あぁ、この人は友達がいないさみしい人なんじゃないか」と思われているかもしれませんが、私はこの憲法の危機にじっとしてはおれないのです。何を幸せと思うかは人によって違うし、それを最大限追求することにおいて、憲法は保障してくれているのです。
 そして日本国憲法が先駆的な点は、平和でなければ幸福追求ができないということを70年前に見抜いているという事です。例えば3・11の原発事故が起きたときに、福島大学の副学長は「あれだけの被害が出た以上、他との比較ではなく、発電手段から原発を捨てなければならない」と言っていました。もう選択肢としては捨てて、電力が不足するならどう補うかということを考えればいいというのです。
 戦争についても同じ事です。日本国憲法ができたときこの国は「戦争という手段を捨てるんだ」と決めたのです。もちろん、日本だけが戦争を捨てるといっても「周りに怖い国が現れたらどうするの?」ということを言う人もいるでしょう。それでも、70年間戦争による死者を出していないという実績があります。
(略)
 最後に、堤未果さんが書かれた『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波新書)という本から引用します。
 「無知や無関心は、『変えられないのでは』という恐怖を生み、いつしか無力感となって私たちから力を奪う。だが目を伏せて口をつぐんだ時、私たちは初めて負けるのだ。そして大人が自ら舞台を降りた時が、子どもたちにとって絶望の始まりとなる」
 子どもたちに絶望を手渡してはなりません。どうぞみなさん改憲阻止の声をあげてください。そして、自分ではうまく説明できないなと思ったら、どうぞみややっこを呼んでください。ありがとうございました。
(引用終わり)
 
 最後に、「八法亭みややっこ」さんによる高座(講座というべきか?)における口演(講演?)の模様を収録した動画をご紹介します。これが一杯(!)ある。どうやら主催者から「動画をYouTubeにアップしたい」という要請があれば、基本的に断らないという方針なのかもしれません。
 皆さんも、「八法亭みややっこ」で動画検索をかければたくさんヒットしますので、どれが面白そうか?ためになりそうかと考えて選んでみてください。
 ここでは、私が探した中では一番新しい、2017年2月19日に兵庫県三木市で行われた「笑って学ぼうみんなの憲法」をご紹介しておきます。
 
笑って学ぼうみんなの憲法20170219(1時間42分)
 
(参考文献)
『八法亭みややっこの憲法噺』(2014年5月/花伝社)
『八法亭みややっこの日本を変える憲法噺』(2016年5月/花伝社)
『八法亭みややっこの世界が変わる憲法噺』(2017年5月/花伝社)
 

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